国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/01/24

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成20年(2008年)  1月24日(木曜日) 
通巻第2062号  
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 ジュリアーニ劣勢、トンプソン撤退、マケインが頭一つリードへ
  民主党はヒラリー・クリントン候補がオバマを頭二つリード
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 米国大統領予備選、二月五日のスーパー・チューズディでほぼ大勢が決まるが、共和党はトンプトンが撤退。ロムニーも影が薄くなって、マケインが半歩先を走る状況になった。
 NY市長だったジュリアーニが劣勢なのも、その「リベラル色」。かれ北東部では常識の同性愛同士の結婚容認派、妊娠中絶容認の姿勢が草深い保守層、エバンジェリカルからの強い反発を食らっているからだろう。

 一方、オバマ候補は「黒人大統領の用意がある」という全米の世論調査とは別に、南部から中西部の保守層は、つよい反感がまだ残っているため、これから人口大州の票が開けばヒラリーの優位が濃厚になっていくと思われる。

 いずれにせよ、2008年は共和党が勝利する可能性が極めつきに希薄なため、民主党候補が、90%の可能性で次期大統領となるだろう。
それが女性大統領か、黒人大統領か。そんな問題は表層でしかなく、世界観が正しいか、よこしまか。反日か、親日か。媚中か、親中か。

 そして次の四年間に米国の力は巨大な音響を立てて衰弱し、76−80年のカーカー時代の悲劇のように、世界史を驚かす何かがおきるだろう。
カーターは、いまの米国のような厭戦と衰退容認のムード的状況から生まれ、在韓米軍の撤退を最初にぶちあげて、アジア各国の不審をよび、モザンビークが転覆しても介入せず、ついにはソ連軍のアフガニスタン侵略をまねいた。

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(読者の声1)貴誌2061号に「にもかかわらず日本がひたすら狼狽するのは、自分がないからだ。自分のことを自分で決められないからだ」とあります。
別な言い方をすれば「アカウンタビリティ」がないのです。
アカウンタビリティは最近「説明責任」と訳され、結果が悪いとき逃げずに、悪びれずに説明することのように言われていますが、これは誤訳です。
結果に責任を持つ事です。いったこと、約束したことは実現するという究極の責任をとることです。
我々にはよいお手本があります。
 先帝陛下です。自衛と抑圧された民族の解放を目指して大東亜戦争開戦の詔勅を出され、軍人たちが矛を収めた終戦後も身を挺して、日本民族と国家の安寧と発展さらに世界のために尽くされました。
自分が直接行なわないことに対しても、さらに自分が制御不可能なことに対しても究極の責任をとり、いったことを結果として実現なされました。
日本人がみなこの生き様を学び、身に着けたとき日本は再生します。だれか、政治家や財界人に任せるのではなく、日本人一人一人が実践するときです。
中村天風氏の講演筆記で中村氏がロックフェラー三世がいったこととして引用しています。「この国は何があっても大丈夫だ。少なくともあのお方が生きている間は。」
今、現に多くの日本人の心の中、否「命」の中に生きていられます。
大成建設が幹事として建設中のカントー橋の事故は、スイス系の建設会社が造った部分の不具合でおきました。
しかし幹事とはプロジェクトマネージャーとは、結果に責任を持つ者です。自分の作った部品だけに責任を持つようなことでは、高い代価を得られません。人件費が高く資源の乏しい日本が生き延びていくには、まさにこの「アカウンタビリティ」こそ必須です。
   (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)ご指摘、その通りでしょう。ところで中村天風? 懐かしい名前を聞きました。小生の家のそば護国寺の脇が天風会館です。かれは孫文滞在中、ボディガードを努めて袁世凱からの刺客を防いだことでも知られます。



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(読者の声2)いつもご著書とメルマガを楽しみに拝読しております。
23日付けの「しっかりしろ 日本!」、まさにご指摘の通りであります。日本株が下げているのは、バブル崩壊にあたって外人がこれを売っているだけのことであり、日本企業の業績とは何ら関係がないのに、このうろたえぶり。
馬鹿じゃないか、と思います。
日本はすでにこうした事態をもっと大きな規模で経験した筈ではありませんか。また円高になって困るという、これまた紋切り型の頭の悪い記事が溢れていますが、円が強くなることは国力の上昇につながることで、我が国にとって吉兆(船場ではありませんよ)ではないかと思います。
日頃、アメリカ追随を批判、非難するメディアが、アメリカがダメになったら日本もダメになると悲鳴を上げるのですから、何をか言わんやです。
何故もっと自国を信ずることが出来ないのでしょうか?
無理かも知れませんが。今後も正しい視点からの正統なご意見を述べられんことを期待します。先生の熱烈愛読者として応援しています。
    (KM生)


(宮崎正弘のコメント)国会で太田治子経済財務大臣が「日本経済は一流という状況ではなくなった」と公式に発言。思わずのけぞりました。日銀総裁は「事態の推移を慎重に見守る」トだけですからね。
 何も手を打たない。こんな連中を経済政策の要においていて良いんですかね。



   ♪
(読者の声3)本日(24日)の産経新聞朝刊で、岡本行夫と佐藤優が対談していますが、その内「中国分析」で、興味ある議論が展開されています。 
下記引用します。
 「(岡本)中国なんですが、昨年秋の第17回大会で整然たる世代交代を見て、すげえ国だと思いますね。
日本での報道は上海閥がどうの、曾慶紅の引退がどうのって話ばかりだったが、何よりも印象づけられたのは世代交代ですよ。第四革命世代の胡錦濤国家主席が最初に政治局常務委員になったのは92年。 当時は49歳ぐらいでしょう。
02年の党大会で江沢民以下の第三世代は全員引退し、胡錦濤、温家宝たちの第四世代に完全に変った。 
そして、今回は第五世代の習近平と李克強がはいった。 今までの流れを見ると、次はこの二人が党総書記と首相になり、12年には第四世代が引退して第五世代になるわけでしょう。
そこに第六世代も一人が二人入ってくる。 この第六世代というのが恐ろしい連中でね。
国内のトップの大学を出て、欧米に留学して博士号や修士号をとって英語もうまい。 市場経済やテクノロジーの理解力、把握力も深くて、思考が西欧的で洗練されてる。世界的に発言力の強い世代が12年から中国を指導し始め、5年後の17年には、完全に第六世代の中国になるわけです。
ガシッガシッと音を立てるように世代交代が確実に進んでゆく。
(佐藤)僕も全く同意見です。 人間だから当然、世代交代には権力闘争がある。それを超える形で一つの関数を作り、そのレールに乗っていく方式を考えたのは江沢民じゃないかと思うんです。
ところで、今回の党大会で注目したのは規約改正です。 
!)小平のときですら規約改正ができなかった。 今回は規約を改正してマルクス・レーニン主義や毛沢東思想に変る形で「科学的発展観」を入れた。科学的発展観は03年に提唱され、江沢民時代に国内で徹底議論して、社会科学院とかいろんな場でもまれている。
(岡本)今迄は毛思想も!)小平理論も、みんな引退後に入ってきた。 今回は、胡錦濤がまだ現役の間に科学的発展観が入った。
(佐藤)そうです、科学的発展観の構成は北朝鮮のチェチェ(主体)思想に似ているんです。 
加えて進化論思想、ひと言でいうと社会ダーウィニズムです。 世界が発展する中で、「生き残る民族」と「生き残らない民族」がいる。 そして、わが中華民族は生き残るから大丈夫だ。
科学の発展と調和して中国を発展させられる、という社会ダーウィニズムなんです。 それを党のドクトリンに採用したことは、今後周辺諸国の軋轢が増してくると思う。
(引用おわり)
  数千年の易姓革命の歴史を経て、中国人がついに到達した、共産党という冠名を戴く、世襲制の貴族集団(太子党)により10年の任期の王(党主席)を互選してゆく「王を持たない貴族制統治」(これ言語矛盾を承知で)、という分析を私はしておりますが、上記引用の「岡本行夫の中国分析」に(佐藤優は同意していますが)、宮崎正弘先生は、いかが思われますか。
   (KI生、尼崎) 


(宮崎正弘のコメント)「科学的発展観」を、このように解釈するというのは、ちょっと突拍子もない発想ですね。
 江沢民の「三つの代表論」は一言で言うと実業家も共産党への入党をみとめてやる、というお墨付き。胡錦濤の「科学的発展観」は共産党の指導で小康状態の社会を維持しようという解釈で良いと思います。
世襲制の貴族王朝というのは、過去の秦の始皇帝、漢、隋・唐、宋、元、明、清と本質はおなじであり、つまり第六世代が凄い、というのは逆にそれだけふにゃふにゃ、西側の金持ちのぼんぼんよりお坊ちゃまです。第五世代も戦争の修羅場をくぐっていないだけに脇が甘い。ですから長老たちがまだ、あの国では威張っているんですね。
 王朝の末期であり、第六世代が中国を領導しはじめる頃には崩壊が同時進行ですすむのではありませんか?

◎△み△や◎ざ◎き□◎◎ま◎さ△ひ□ろ◎◎
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  • 文句はサイバーエージェントに2008/01/24

    投稿欄が改行できないのはサイバーエージェントだから仕方がないでしょう。菅○一勢だか岡崎よし○きだかの情報商材だかマルチ商法と共謀している「まぐま○」よりましです。スパイの国ではちなみに「いっせい」はジョンイルと読む。もちろん「まぐなんとか」は国賊だらけですね。情報漏洩もひどいですよ。敵だらけですので、彼らはそのうち変な最期をとげるでしょう。まったく社会性の無い反日活動家ばかりですが、なぜ身柄確保しないのでしょうね。まだメルマのほうがましでしょうか。当局もサイバーエージェントの連中に関しては泳がしておりますからね。なぜ、宮崎先生がメルマ主体でやっているか、ご一考を。

  • 名無しさん2008/01/24

    岡本さんの話が出ていましたが、彼は信用していません、歴史を知りません、現場も知りません。

    信用すると途を間違えます「芯」が有りません。誹謗で済みません、つい本音で。

  • 名無しさん2008/01/24

    投稿にも良い意見が多いが

    行をあけていないので 読みにくく

    ついパスしてしまいます 惜しい 残念