国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2008/01/18

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成20年(2008年)  1月18日(金曜日) 弐
通巻第2055号  
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http://miyazaki.xii.jp/china/index.html
HPを更新しました。

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(((((( トピックス )))))))
 噂は本当だった   山東省から撤退する韓国企業
  下段に資料掲載

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(読者の声1 ) 一昨日、八重洲の本屋にはまだ貴著新刊の『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』(KKベストセラーズ)は置かれていませんでしたが、今日(十八日)行くと四階カウンター奥の中国関係書のコーナーに平積みされていました。
外灘(バンド)から黄甫江を隔てて見た浦東地区に屹立する東方明珠台の尖塔や森ビルがグレイのシルエットのイラストで中間色のピンクを背景に描かれていて目を引かれました。
ページを繰ると巻頭言に「今の中国はのた打ち回る巨大な龍に似ている」とあります。
中国について日本で流布されている大方の報道は、明るく発展して行く大国のイメージです。それが日本に扶殖されてしまっています。
しかしその実態は“のた打ち回る巨大な龍”であり、体のあちこちから腐臭が立ち上り始めています。
それがまだ分からない人がいればまずこの書を手に取るべきです。
その腐臭をうすうす感じ始めている人は中国の真姿を本書で確認すべきです。もうそれは百も承知という人は本書に満載されている最新のデータで中国の余命を正しく推知すべきです。
中国(中共王朝)の余命が尽き始めたということは日本国の存亡の危機の始まりでもあります。日米同盟は無力です。その認識無しにいると日本はシナ津波に襲われ西太平洋の海底に沈没してしまうことでしょう。
中国と渡り合う政治家、経済人、ビジネスマンだけでなく日本に暮らす者全てに必須の常識と情報、そして識見が盛られているのが『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』です。
   (有楽生)


(宮崎正弘のコメント) 拙著新刊、最初のご感想をいただきました。有り難うございます。
 ところで表紙の写真は小生が撮影です。



    ♪
(読者の声2) 貴誌昨日の「読者の声2」に、「私はここで、では、「米国は、いかなる理由で、対日戦争に入ったのか?」を考えざるをえません。」とあります。
これは戦後の日本人も等しく疑問に思っていることですがいろいろ調べた結果下記の結論に達しました。
すなわち、
戦前の米国は白人植民地主義によりハワイ、フィリピンを占領して殖民地統治をしていました。次の標的は支那満洲でした。
このため先行する日本が邪魔だったのです。またアジアの白人植民地体制の維持のためにも実質的にアジア唯一の独立国日本は目の上のたんこぶでした。さらに米本土で抑圧している黒人の抵抗を抑え込むためにも有色人種唯一の独立国日本は滅ぼしたかったのです。

だからソ連が絵を描いた支那事変が始まると、日本を苦しめる好機と見て蒋介石に莫大な援助をはじめ、日本の講和仲介依頼を拒否したのです。
そして三年、日本の善戦に業を煮やして実戦部隊まで投入して日本軍を攻撃しました。
これは日米友好を守る日本に対する明白な汚い裏切り行為でした。ハルノートは貿易封鎖で日本を戦争に追い詰める戦術でした。南部仏印問題など言いがかりの口実であり米国の戦略上ではどうでもよいことでした。
大体、日本はフランス政府と協定して駐屯したのですから米国に口出しする資格はなかったのです。
 しかし戦後支那満洲は共産化し、戦前来の米国の目論みは外れました。
だからマッカーサーは「支那の喪失は米国太平洋政策百年の最大の誤りであった」と総括したのです。
米国が日本を攻撃したのは、支那満洲支配戦略の邪魔だったからなのです。
資源もない火山列島の日本自体には何の魅力も感じませんでした。現に撤退しつつあります。
     (MC生)



    ♪
(読者の声3) 大東亜戦争は自衛のための戦争かという議論が宮崎さんのメルマガを賑わしていますが、この問題を考えるときに一つ重要な観点があります。
それは情念、あるいは本音のレベルで議論するか、第三者にも通ずる論旨で議論するかです。たしかに、情念は重要です。これが無ければ元気が出ません。
しかし情念が勝った議論では、第三者を説得できないだけでなく、下手をすると迷妄に陥ります。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成20年(2008年)1月18日(金曜日)通巻第2054号(1月17日発行)の(読者の声2)で「MI氏」が日本の南部仏印進駐に関し
て、
「。。。その当時のアジアにおける植民地の状況をご存知だと思いますが、当時1940年の6月にはパリがドイツに占領され、ベトナムは、本国の支援の得られない不安定な状況にありました。インドネシアや、香港、ミャンマー、インドも同じような状態で、アジアの諸国が独立運動をするには最高のタイミングだったと思います。しかし長年の植民地政策(愚民化政策)のため、東南アジア各国の統治組織が有効ではなく、そのため、日本が台湾で成功したような政府組織を各アジアの国にも植えつけようとしたのだと思います。もし日本が進駐しなければ、間違いなくアメリカがその跡目を狙って、アジアに対しての確固たるプレゼンスを築いた事だと思います。そうすれば、フィリッピンの二の舞となり、アジアから白人を追い出すという一つの目的は達成できません」
といわれました。
これはまさに正鵠を得た議論です。

しかし一つ重要な視点が欠けています。南部仏印進駐に先立つ北部仏印進駐で起きたことです。
ビッシー政権からの依頼により日本政府が北部仏印進駐を行ったのですが、このとき大変なことが起きました。日本軍が進駐すると現地のフランス軍は白旗を揚げて降伏してきたのですが、司令官であった富永恭次少将は、これでは手柄にならぬとして、降伏してきたフランス軍に発砲し、抵抗するフランス軍を降伏させたと嘘の報告をして手柄にしようとしました。これが陸軍首脳にばれてしまいました。
皇国の軍人にあるまじきとんでもない行為であり、海外に知れ渡ったら日本は袋叩きにあうことが明白であったので、軍法会議にかけられそうになりました。軍法会議にかけられればおそらく銃殺刑になっていたことでしょう。
しかし、陸軍主流派である東條派のエリートであった彼を東條英機大将がかばって軍法会議にかけられることなく、この事件は不問に付されました。
その後、富永氏は昭和18年には陸軍省次官に昇進しましたが、東条英機失脚後、フィリピンに左遷され、そこでかの有名な敵前逃亡事件を起こしました。
ビッシー政権に要請された北部仏印進駐ですらこの体たらくでした。さらに正当性の低い南部仏印進駐が海外の中立かつ良識ある人たちからどう見られていたか、お寒い限りです。当時の陸軍には今村均大将、根本博中将のような立派な方々もいらっしゃられましたが、一部にはモラルハザードが進行しており、軍政を敷いた全て場所で立派な軍政で現地の人たちからも喜ばれたとはとてもいえる状況ではなかったと思います。
ひたすら情念の観点から議論をすると、その議論に自ら酔い韓国の歴史教科書にあるような議論におちいってしまいます。
戦前に教育を受けた日本人にも富永氏のような人がいます。大正13年に刊行された河村幹雄博士の講演記録「国防の将来」の中で、当時の中学で修身の授業時間に受験に出る科目の授業を行うようになってしまっていると書かれています。
戦前でも戦後でもアホなことを行えばアホな結果となります。ゆえに、現代でもまっとうなことを行えばまっとうな結果が生まれます。
このことを確信して愚痴ることなく、まことの道を歩もうではありませんか。
   (ST生、神奈川)



    ♪
(読者の声4) 昨日の書評で『デビルドック』(並木書房)ですか、凄い本が出版されたのですね!
あっぱれな日本人がいることを知りました。
どんなに凄いことをやっても衆知されなくては人々を動かすパワーになりません。
『デビルドッグ』を書かれた方が、ご自身と同様の意識を持つ日本の若い衆生も導こうという大乗的な考えの方の主であることは幸いでした。
でも思うのですがこんな出版不況の折に、書き手として名を知られず実績もない方の単行本を出す出版社の英断と云いますか、蛮勇がないと世に出ない書物です。著者と出版社に拍手喝采の一著です。
     (HN生、横浜)



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(読者の声5) 台湾の総選挙で、民進党の予想外の大敗北には宮崎先生も唖然とされていたのではないか、と推測していました。あまりの事に、何かのも違いではないか、と動揺していました。今回は高雄だったのですね。
 ネットが伝えてくる情報に「頭を大槌で強打されたうえにバズカ砲で心を打ち抜かれたような打撃を受け、言い知れない寂しさに見舞われ消沈していました。
 小選挙区制に成って、金をばら撒きやすくなり国民党が俄然有利に成った様ですね。
台湾の知人達は「ああ、もうこんな台湾には居たくない、どうして台湾人はこんなにまで目先の金に弱いのかね。日本人から盗りあげた膨大な財産を使って君臨してきた国民党が、今回はその財産を形振り構わず選挙資金に使った。一人1〜1.5万NTだよ、必死になって買い漁っていた地区もあるよ、国連加盟なんかより目先の金、どうして台湾人は目先の欲に弱いのかね、ああ、もう本当に嫌になった」と声を嗄らして嘆いていました。
また戒厳令時代に戻る、と思い込んでいたのでしょう。
 残念と謂うより無念の涙が流れ、一次は訪台が興醒した様な気分にさえ成っていました。
とは言っても大恩ある知人達が居る国、ましてや日本国の要害とも成っている国、尚一層の交流を深めなくては、と気を引き締めています。
  くたばるには未だ早過ぎる、四年後に向けて年寄りの闘志を燃やしましょう、等と励ましてはいますが、ほかの台湾の友人らに会話の繋げようがなく未だに電話できずにいます。
    (TK生、佐賀)


(宮崎正弘のコメント) 絶望するにはまだ早すぎる、というのが率直な感想です。あの選挙は小選挙区制度の隙間をフルに生かした国民党の選挙戦術のうまさ、老獪さ。くわえて陳水扁政権への不満と失望が大量の棄権票をだしたのが原因です。
 ところで、蔡混燦先生とは台北に滞在のおりに電話で話しました。「謝さんが、次に勝って、それから(四分の三を押さえた国民党の)議会が総統罷免決議をやる。議会を総統が解散し、もう一回、総選挙をやればいい」という意味のことをおっしゃっていました。まだまだお元気です。

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((((((( 資料 ))))))))

 噂は本当だった
  山東省から撤退する韓国企業

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 最近、中国の山東省煙台市で3000人以上の現地職員を雇用していた韓国企業が、役員十数人もろとも「夜逃げ」したという。中国に進出していた韓国企業が経営悪化により、遅延していた給料の支払いや借金の返済を行わないまま勝手に撤退した例はこれまでにもあったが、今回の規模は群を抜いている。輸出事業の採算性が低下したため、事業を清算しようとしたところ、中国現地の債権者らから身体的な危害を加えられる恐れがあったため、逃亡したものだという。

 最近、中国に進出していた韓国企業が逃げるように撤退する例が後を絶たない。青島市だけに限っても、適切な手続きなしに撤退した韓国企業の数は、2004年に18件だったのが、2007年には1月からの9カ月だけで43件を記録している。公式には把握されていない零細企業の例を含めれば、実際の件数はもっと多いはずだ。

 こうしたことが起きる最大の原因は、中国における事業清算手続きが非常に厳格に定められていることにある。企業を誘致する際には、あの手この手でその気にさせる中国政府だが、事業をやめようとすると、まったく異なる姿勢に転ずる。税務・社会保険・土地管理・登記などに関する機関をかけずり回り、いちいち許可を得なければならず、それまでに控除されてきた所得税や土地使用料をすべて支払わなければならない義務まで生じる。さらに手続きにかかる期間も6カ月から2年に及ぶ。体力のない中小企業の立場では、もう逃げ出すよりほかに方法がないという気になってもおかしくないという。

 問題はこうした企業の問題が、韓中間の通商摩擦にまで拡大する可能性があることだ。そうなれば現地の韓国企業に対する中国政府の監視や監督が厳しくなるだけでなく、銀行が融資の返済期限を前倒しし始めるといった悪影響も予想される。

 韓国企業のイメージが低下するとともに、韓国の中小企業関係者が中国の労働者や債権者に監禁・暴行されるといった事件まで発生している。今後は、中国の法制度を十分検討することなく、安価な労働力だけに惹かれて安易に進出するようなことはあってはならない。韓国政府も中国政府との交渉を通じ、事業清算手続きの簡素化などの打開策を講じるべきだ。
  (朝鮮日報 1月17日付け社説)
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  『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』(KKベストセラーズ、1680円)
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『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』(徳間書店、1680円)
『2008年 世界大動乱』(改訂最新版、1680円。並木書房)
『世界“新”資源戦争』(阪急コミュニケーションズ刊、1680円)。
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
   http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
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  • 名無しさん2008/01/18

    自衛戦争論、日本の戦争はズーと自衛戦争なんですね。特にだらしがないの中国が大国・大国と言われながら対応も出来ず、日本一国だけが欧米と対峙しなければ生きていけなかったのです、アジア植民地化の原因は中国の無能のせいと言う事が未だに理解できていないのです。

    韓国企業の徹退?余り計画性の無い人達ですから無闇やたらに出掛けた結果、仕方が有りませんが、日本企業も「程度」問題引き際が大事ですね、裸にされてからでは遅いのですから〜と言って戦前の「仁丹」や「歯磨き粉」の比ではないほど深入りしました、森ビルなんて何で出るのか判りませんでしたがプラスは有るのでしょうか?

    最近の地球儀会社などを見ていると共産党を理解していないのではないかと肌寒くなります。

    日本の田舎共産党しか見ていない田舎者が分家の共産党の複雑さについていけないのでしょうね、本質は「清」などの歴代王朝と変らないと思います。

    明治の維新には「武士」がワンサカと居ましたが平成の世は60年の平穏・人任せ武装でやって来た人達ばかり付けを払わせられる事に成りませんか、怖いです。