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 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:12/28


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 12月28日(金曜日) 
通巻第2041号   
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((((((( 今週の書棚 )))))))

   ♪
中村彰彦『東に名臣あり  家老列伝』(文藝春秋刊)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

  上杉の参謀だった直江山城守、中立武装を目指した魁、河井継之助ら名臣の活躍を描く

 △
 河井継之助や後藤又兵衛、直江山城守ら名家老(ひょっとして迷家老)は多くの小説のモデルとなり、親しまれた家老、名臣である。司馬遼太郎も藤沢周平も書いた。
 名藩主も数多いが、上杉鷹山の殖産興業、刻苦勉励が世界に有名となったのはJFKこと、ケネディ大統領が演説に使ったからだ。そのテキストを進言したのがライシャワー(のちに駐日大使)だった。

 本書には上三名のほかに小山田信茂、福原越後、田中玄宰という「無名」(?)の家老が登場する。後節で触れるが、この田中玄宰という家老について次期米国大統領が、演説で使うと一挙に有名になるかもしれない(希望か、夢想か)。

 小山田信茂は不忠の臣として後世にも不名誉な名を残すきらいがあるのも、武田滅亡のおり、最後の最後の土壇場で、武田勝頼を裏切った武将として知られるからだ。
 だから誰も小説にしなかった(だろうと思います)が、中村彰彦は歴史に埋もれた名将や英傑を不意に拾い上げてくる名人、それもそのはず、デビュー作からが会津の名家老・佐川官兵衛の伝記だった(『鬼官兵衛烈風録』)。
 佐川は、この一作により全国区となった。
 ともかく武田軍団にあった自領をみごとに守って領民に感謝され、歴史家からそっぽを向かれるのは、いまでも地元へ行けば崇敬される吉良上野介に匹敵するかもしれない。
  小山田をこれほど公平に、史書を丹念にあたった評価、おそらく初めてだろうと思う。その詳細はところで、本書に当たっていただきたい。
 河井継之助は、ガットリング銃を武器商人スネルから仕入れ、日本で最初に「中立国」を夢想して会津と連盟して戦った武将として描かれるが、本編にはむしろ孤高にして妥協を知らず、人に溶け込めなかった性格を重視して輻輳的に人物を浮き彫りにしている。
 ト書いていて思い出した。
二十年以上前だったが、ふたりで会津東山温泉から、小出にでようとして、途中で只見湖をみた。このとき、河井継之助記念館を訪れたが、年末で休館中だったこと。付近の集落はほとんどが矢沢性で、河井を最後にみ取った医者の居宅は湖に沈んでいたこと。
 雪が少なくてスキー客のキャンセルがあり、偶然とまった民宿でたくさんおまけの食事を出されたこと。

 さて評者(宮崎)は、この小説連作集の表題にもなった田中玄宰の篇に一番引かれた。
 幕末の会津を率いた萱野権兵衛、西郷頼母などと並んで田中土佐という家老がいた。筆頭家老である。最後に藩主にかわって責任をとり切腹した悲劇の人である。
そのご先祖が田中玄宰である。
このあたり、とくに会津鶴ケ城落城と函館までの逃避行は過去十五年ほど、会津武士ブームが起きて、新撰組もテレビドラマとなったので、知っている人が多いだろう。

 この会津の家老・田中玄宰は貧窮した会津の財政をいかにして再建したか。貧困から黒字体質にかえた、その運営の謎はなにか。藩士たちのモティベーションを玄宰はいかにして奮起させたか。経営者のノウハウとしても、十分な教訓を含んでいる。
 朝鮮人参、漆、蝋燭、そして清酒が会津の名産となった。
それも偶然ではなく、多くの苦労話が横たわっているが、そうした産業を興したのが、田中玄宰という家老だった。中村はその業績を淡々と書く。大げさな表現を避けて書くのが、逆に効果的な小説に仕上がっている。
 だがだが小生、実は、田中玄宰にいたく興味を持った最大の理由は、ひょっとして財政再建と殖産興業で知られる、この会津筆頭家老が、かの田中清玄のご先祖ではないか、と推測したからである。
 田中清玄は、昭和史を駆け抜けた怪物で、唐牛全学連の影のスポンサーだったり、インドネシア石油を米国の横槍を無視して日本に運んだり、右翼の大物・児玉誉士夫系列と対立して、ピストルで撃たれ、九死に一生を得たり。
 波乱万丈の人生をおくった、一個の快男子だった。
 田中清玄は、もともと会津の武士の家柄出身で、火炎瓶闘争時代の東大新人会の闘将だった。
獄中十年。母親が「共産主義に染まるなんて恥をしれ」と言い残して自決した烈女でもあった。
 田中清玄の自叙伝は会津筆頭家老田中土佐の末裔とのみ、記されている。その土佐のご先祖が、本書に登場する田中玄宰だ。

 脱線するが、晩年の田中清玄と数度、会ったことがある。
伊豆に瀟洒な別荘を持っていて地下のワインセラーを自慢していたが、小生があったのは青山の事務所で二回。また田中が世界的な経済学者のハイエクと親しくしており、ハイエク来日のおりに田中主宰(だったと思う)のパーティに、木内信胤先生のお供をして参列したおりにも会った。ハイエクと木内さんはモンペルランの仲間だった。
田中清玄は、反日共系全学連の黒幕のように過大に言われ、半分は本人の誇大宣伝ではないかと思われたほどだった。
往時、パリでは「東京タイガー」という綽名で呼ばれる有名人だった。なにしろパリのヒルトンホテルに予約なしであらわれ、いまのアラブの富豪のように、ロビィで出迎えるボーイ、ベルキャプテンらに片っ端から五ドル(当時、一ドル360円)のチップをわたしたという。
某氏によれば「東京タイガーの紹介だ」と言うとパリのヒルトンに予約なくても泊まれたと言っていた。あの時代、よほどの紹介がないとヒルトンは客を入れなかった。
だが、実際の田中清玄は、およそはったりの強い自信家で、親しくなろうという心境にはなれなかったのだが。。。

     ▲◎□△◎□▲◎□△◎□▲
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   ♪
(読者の声1)貴誌第2040号の書評に[山際氏が言う。戦前「朝日新聞は、ゾルゲ事件に朝日新聞出身の尾崎秀実が連座したことに象徴されるように、誰よりも戦争遂行に熱心で、国民から浄財を募って戦闘機を軍へ献納する運動を展開したり、新聞の販売拡張の狙いもあって皇居前で戦車を先頭にパレードを行った」]
とありますが、朝日新聞の本質を暴露する別のエピソードがあります。
鈴木商店焼き討ち事件です。
Wikipediには、[1918年7月23日から始まった米騒動は、米を買い占めているというデマが原因で、鈴木商店の焼き討ちに発展する。この時、金子直吉の首に10万円の賞金が掛けられたといわれている]とありますが、発端は大阪朝日新聞主筆の鳥居素川がデマ記事を連日書いたことにあります。
ちなみに同時期、大阪毎日新聞にはこのことが書かれていないので、鳥居氏のでっち上げであることはほぼ確実です。
実は、当時鈴木商店は政府から極秘で米の緊急輸入を依頼されており、反論するとそのことに言及することになるかもしれないから、一切反論するなと政府から厳命されていた。
事件後、真相が分かったとき、大阪朝日新聞は、小さな訂正記事でことを済ませた。真相は知らなかったかもしれないが、鈴木商店が米の買占めをしているという証拠を持っていなかったのは確かである。
いい加減なことを書き、一般市民を煽動して犯罪を起こさせるなどとはマスコミ絶対にやってはならないことである。
日本のマスコミとくに朝日新聞には未だにこの体質が残っているようですね。
(X生)


(宮崎正弘のコメント) 鈴木商店、渡邊銀行の取り付け騒ぎ、新しい謀略という視点からの解析も必要ですね。



    ♪
(読者の声2) 教科書再検定は最悪の結果になりました。
今後は、沖縄の集団自決の問題も海外で日本の悪宣伝に利用されたり、日本と沖縄を切り離す工作に利用されることも十分に考えられます。
 そこで沖縄集団自決の問題についても、英文にて世界に発信することが必要かと思います。
 また、南京事件や従軍慰安婦の問題についても単に反論したり、否定論を展開するだけでなく、なぜ左翼がこの問題を持ち出すのかという歴史的経緯や現在の活動実態、これからの意図等々も英文にて世界に知らせることも重要かと思います。
いかがでしょうか。
   (TK生、目黒)


(宮崎正弘のコメント) たとえば米国留学の日本人は、クラスで韓国や中国の留学生から植民地支配、強制連行、南京そのほか、でつる仕上げを食らっている。けれど、日本人は反論ができないんですね。歴史を知りませんから。
 これも大きな問題です。



   ♪
(読者の声3)貴誌にでた投書(読者の声2)について、です。
 K・カワカミの解明の大半はその通りですが、ではなぜ蒋介石は日本と組まなかったのかの理由が今ひとつ判然としません。
 要するに日本を対等に見ていなかったという抜きがたいシナ人の対日観の解明が必要ではないか。カワカミがどのようにそこを凝視していたのか、木庵さんの要旨ではわかりません。
 現在の対中関係についての木庵さんの見方、9割は賛成できます。ただ、啓蒙で日本人の対中観を改めること。これは百年河清を待つになるのでは。過去から学ぶことが大方の日本人にはかなり下手のようで。
 でも、木庵さんがもし40代以下としたら、救いがあります。
    (SJ生) 



   ♪」
(読者の声4)貴誌2039号の読者の声(2)の中国論はとても興味深いものでした。
(引用始め)
「中国人は自分がトップに立って誰か他の者を押さえつけるか、また自分より強い者の前で屈辱を受けて恐れおののいているか、のどちらかでなければ満足できない。対等の基盤にたって誰かと公平に公正につきあうことに中国人は決して満足出来ないのだ。」
(引用終り)

これなど犬の生態と変わることがありませんね。
犬などは常に上下関係をはっきりさせ、縄張りを守ることに懸命です。バンコクには飼い犬・野良犬含め100メートルも歩けば20〜50匹くらいいますが、犬を散歩させる習慣もほとんどなく飼い犬もよく吠えます。
 ただし雄は家族を守るという野生の血がまだ残っているのか、子犬がちょっとでも離れると追いかけて連れ戻したり、知らない人は追い払うなど群れを統率する仕事をしています。
テリアは小型犬ですが気が強く野良犬相手ならどんなに相手が大きくても吠えまくり、まあ韓国・朝鮮といったところ。
日本でも小林よしのりが「ポチ保守」と名付けた人たち、アメリカの威を借りて大言を吐くだけなら言いえて妙です。
野良たちは日中はグータラ昼寝、夜になると走り回りますが行動範囲は50〜100mがいいところ。犬の密度が高すぎて隣のグループのテリトリーとぶつかってしまいますが一声ワンワン吠えてすぐに退散します。昼間はバイタクの運転手に訳もなく蹴られたりしていますから3歳児でもバカにして棒でたたいたりします。
決して歯向わず、上目づかいの怯えた目を見ると、おまえらもっとしっかりしろ、と言いたくなります。
今日(27日)から訪中するという福田首相、靖国は参拝しない、などと最初から腹を見せて服従のポーズ。中国の伝統で無能な使者ほど歓待するといいますから、小沢に続いて大歓迎されるのでしょうね。


(宮崎正弘のコメント) 福田であれ、誰であれ、中国は日本のほうにスィングボードがいっていると考えていますので、靖国問題はとうに彼らのなかでは「解決済み」。
ところが福田首相は基本哲学もない、政局乗り切りリリーフですから逆に心配です。
言質をおかなければ、日本としてはプラス。しかし、おそらく本日(28日)の胡錦濤との会談で、余計な約束もしてくるのではないでしょうか。



   ♪
(読者の声5) 台湾で進む「一国二制度」
中国は「一国二制度」で両岸問題を解決、つまり台湾を統一(併合)すると主張しているが、それに台湾人の73%が反対している(大陸委員会、2006年12月調査)。
だが、その台湾で実はすでに「一国二制度」が進み始めている。
喫緊の問題は来年の立法院選挙の投票方式だ。政府が決めた立法院選挙の投票方式に中国国民党が反対して、台北市など国民党が首長を務める18県市が自分たちの投票方式で行うとしている。中央が決めた投票方式と国民党が主張する一部地方の投票方式が違う。まさに「一国二制度」だ。
中央が決めた投票は立法院選挙と同時に行う国民党資産(党産)問題の公民投票を一カ所で一度に行うという「一段階方式」。有権者は投票所に入り、立法院選挙の投票用紙をもらい、隣のデスクで公民投票の用紙をもらい、記入し、最初に立法院の投票、続いて公民投票の投票箱に投票する。対する国民党は「二段階方式」。最初に立法院選挙の投票用紙をもらい、記入し、投票し、次に新たに公民投票の用紙をもらい投票する。

どちらでもいいようなものだが、実は二段階方式だと、立法院の投票をして、そのまま帰る、つまり公民投票の投票券をもらわずに投票所を出る人も出てくる可能性もある。
国民党はそれが狙いだ。公民投票ボイコットを呼びかけている国民党は投票所に監視の党員を派遣し、有権者の行動を監視する。最初の投票だけで出てくれば国民党支持、そうでなければ民進党―と判断できる。つまり投票の中身が分かるというわけだ。これでは投票の秘密が守られない。
立法院の投票の後、公民投票の投票券をもらい、投票しないで出てくればいいじゃないかーとも思えるが、投票券を持ち帰れば、選挙法の規定で罰金刑になる。だから国民党は二段階で最初から公民投票券をもらわないで済む方式を主張するわけだ。

さらに国民党は多数を占める立法院で中央選挙委員会組織法を改正しようと提案している。改正して中央選挙委員を党派比例で選ぶ。そうなれば立法院で国民党が多数を占めているから、選挙委員も国民党系が増える。その結果、投票方式は国民党の主張通りの二段階方式に変更できる。

 国会議員の選挙は国家行事であり、国がその仔細を決めるのは当然のことだ。地方が勝手に自分でやり方を決めるなどは越権もいいところで、憲法違反。これでは下克上だ。立法院の選挙は1月12日。中央選挙委員会は何度も新聞に全面広告を出して一段階のPRをしているが、残り時間はわずかしかない。国民党側に一段階、二段階の名称にこだわらないなど多少、妥協の動きも出ているが、未だに決着がついていない。
このまま選挙に突入すれば、混乱は必至。中央とは別の二段階方式の投票を認めるかどうか。認めないという結論は当然成り立つが、そうなれば2004年の総統選の時の選挙無効、票の数え直し以上の大騒ぎになることは間違いない。国民党の狙いはまさにそこにあるようにみえる。
投票方式の問題は最終的に妥協、つまり国民党の敗北となり、一国二制度にならない可能性もあるが、台北県の警察人事はすでに一国二制度を実施してしまった。周錫[王に韋]県長(知事)が10月、県内の警察官の昇級人事を発令したのだ。

警察人事は中央の警政署が決めること。台北県は今年、準直轄県に昇格したことで、この江蘇省籍の県長はなにを思い上がったのか、中央の承認も得ないまま、勝手に昇級を決めた。当然、県庁には人事掌握の下心があるからだろう。
だが、これには中央だけでなく、ほかの地方の警察も猛烈に抗議した。同じ警察学校の同期でも台北市では日本流にいえば、警部なのに、台北県に行けば警視になれる。台北県の警察官は喜んだかというとそうではない。昇級式典で笑顔なのは県長一人。昇級した警察官はみな一様に渋い顔だった。それもそのはず台北県からほかの県市に異動になれば「降格」になるし、それでなくても、ほかの県市の同期からは冷やかされる。中国の人民日報でさえ、台湾の報道を引用する形で「県内140人(の警察官)を手なずけ、(全台湾)8万人(警察官)の反発を招いた」と書いた。中国もあきれる一国二制度だ。

もう一つの一国二制度は、台北市の「中正紀念堂」だ。「台湾民主紀念堂」に改名されたが、MRT(捷運=地下鉄)の駅名は中正紀念堂のまま。バス亭も中正紀念堂。台湾民主紀念館は教育部(文科省)管轄だが、MRTもバスも台北市の管轄で、台北市は国民党のカク(部の左が赤)龍[文武]市長だからだ。
外国人の観光客は観光バスなら問題ないが、一人で台湾民主紀念館に行きたくても公共交通の便が分からないといことになりかねない。逆に地下鉄の中正紀念堂前で降りても中正紀念堂は見つからないということになる。
蛇足になるが、中世紀念堂に鎮座していた蒋介石の座像は、議論の末、民主紀念館になっても結局、そのままだ。民主紀念館に蒋介石が祀られているという形。蒋介石もさぞ座り心地が悪いだろう。だからというわけではないだろうが、国民党の馬英九総統候補は当選したら、また名称を元に戻すと公言している。

蛇足ついでにもう一つ。総統府前のケタガラン大道の街路灯の柱に「反貪腐、民主広場」の看板が十数枚、いつの間にか掛けられていた。最初のうちは国旗も付けられていた。道路の名称変更とはいえないが、台北市が付けたようだ。中正紀念堂の「自由広場」に対する「民主広場」で、「反貪腐」は汚職続きの陳政権に対する皮肉。電柱は台北市のものだからだろう、政府は撤去していない。いまだに看板は掛けられたままだ。

あちこちで起きる一国二制度現象をみていて、大昔、「俺がルールだ!」といったプロ野球の審判を思い出した。国民党の政治家の頭はあの審判と同じなのだろう。法治なんて全く信じていない。その国民党が政権を再びとればどんなことになるのか。
  (迫田生、在台北)



     ♪
(読者の声6) HotWired誌によるとインドがトリウムを使った原子力発電を計画しているそうです。
http://wiredvision.jp/archives/200507/2005071201.html
トリウムはウランと比べて世界各地に豊富に埋蔵されているだけでなく、トリウムを使った原子炉は原理的にはウランを使ったものより安全に運用でき、また軍事目的への転用も困難であるという利点があります。
米国が、原子爆弾用のプルトニウムが大量に得られるという理由からウランベースの原子炉を開発し、いつの間にかウランベースの原子力発電が世界中を席巻することとなりました。
実は、第二次世界大戦前からトリウムベースの原子力発電が原理的には可能であることが知られており、この分野では東北帝国大学を中心とした日本での研究・開発が断トツで世界最先端を行っていました。
もっとはっきりいえば、ニールス・ボーアをはじめ他の国の研究者たちは、そんなものは実用化できるはずはないとタカをくくって(より正確にいえば日本人物理学者たちを馬鹿にして)、日本での研究を無視していました。
残念なことに日本人の物理学者の中にも某氏のように非協力的な人物がいました。
この研究・開発の成果は、大東亜戦争終戦さらに連合国による占領により破壊されてしまいました。
そのトリウムを使った原子力発電を今なんとインドが開発しているのです。
真珠湾攻撃などという馬鹿なことに憂き身をやつさず、当初の大本営の陸海軍の合意どおりインド洋に向けて日本軍が進撃して、チャンドラ・ボースの自由インド軍がインドを開放していたらインドに大量に埋蔵するトリウムを輸入して日本のエネルギー需要は原子力で満たされていたのかも知れないなどと喪われた可能性が嘆かわしく思えてきます。
しかし今からでも遅くありません。
当時の東北帝国大学の研究者たちは既に亡くなっていることでしょうが、日本にもこの分野で貢献できる力があるはずです。
こういったところで、深慮遠謀を果たすことができるような政治家や、提言のできるマスコミはいないのでしょうか。
   (ST生、神奈川)

          ○○○
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(年末年始の小誌発行予定) 12月29日―1月3日が休刊となります。
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(お知らせ) 年末年始特番!

▲ラジオ日本   12月30日正午から三時間スペシャル
      出演 平沢勝栄、宮崎正弘、南丘喜八郎、田中慶秋、原口一博ほか。

▲(年始特番)桜チャンネル  1月5日土曜日 午後九時―零時 三時間スペシャル
     「討論倒論闘論」 テーマ 北京五輪と中国と日本の行方
      出演 青木直人、川村純彦、鳴霞、宮脇淳子、上村幸治、黄文雄、宮崎正弘
司会=水島総        
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((( 宮崎正弘の新刊予告 )))
 『崩壊する中国、逃げ遅れる日本』 (KKベストセラーズ。予価1575円) 
1月15日発売!


((( 宮崎正弘のロングセラーズ )))
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』(徳間書店、1680円)
『2008年 世界大動乱』(改訂最新版、1680円。並木書房)
『世界“新”資源戦争』(阪急コミュニケーションズ刊、1680円)。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/%8B%7B%8D%E8%90%B3%8DO/list.html

『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
    ♪
 宮崎正弘の比較的入手しやすい本の一覧 ↓
 http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
   ◎◎ ◎◎ ◎◎
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
http://www.melma.com/backnumber_45206/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
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  1. 神奈川の「ST」さんの話、興味深く読みました長期展望を描く事が出来る人間を教育する制度もない、土壌も無い日本はこれからも場当たり的な事しか出来ないのかと心細くなります。
    それにしても福田首相の中国行?判りません黙って居る方が相手に取は不気味に感じお愛想を仕掛けると思うのですが?
    殆ど自分の頭で物事を考える事が出来ない人なのでしょう。

     2007/12/28

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発行者プロフィール

宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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