国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/11/14


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 11月14日(水曜日) 
通巻 第1999号  
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 「人権改善」を世界に約束した胡錦濤政権だが
   宗教弾圧を機密文書で通達・指示していた事実が発覚
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 「博訊網」(11月14日)が伝えるところに依れば、胡南省刑州市当局の機密文書(7月27日付け)が明かとなった。
 そこには「地区の統戦部、民族宗教事務局および公安分局は、相互の連絡を取り合いながら、家庭教会の、これ以上の蔓延と拡大を抑制せよ」とする命令が述べられ、「これらは党中央から通達に基づく」とされていた。
この機密文書はキリスト教のNGO「対中援助教会」が、信者を通じて密かに入手したという。

 地下教会、家庭教会とは、キリシタン弾圧下の地下室信仰に似ており、或いはコミュニティの集会施設が、とつじょ戸棚を開けたらマリア像がでてくるような設備。中国全土に地下教会の信者はおよそ六千万人と推定されている。

 国連の「世界人権宣言」(1948年12月10日、国連決議217A号)は、何人も宗教の自由、結社の自由は保障されると謳っている。
 その国連の常任理事国たる中国が、国連決議を守らないとは何事かと、欧米は、こと宗教問題となると目をつり上げて中国を批判する。

 スーダンの大虐殺を批判して、スーダン軍事政権を支援する中国に対して「北京五輪ボイコット」を呼びかけているのは欧米の人権団体だ。
 この輪は世界的規模で広がっており、西側で五輪反対運動に恬淡なのは日本ぐらいだろう。

 親中派が多い米国議会でも下院議長ペロシ女史は、もっとも強硬な中国非難を繰り出すことで有名。
その基礎にあるのは人権問題である。

 
 ▼ 中国進出の自国企業の現場で労働条件を監視している欧米


さて日本では殆ど知られていないが、中国に進出した米国企業は「人権チェック」なるものをNGOなどの機関から受ける。ドイツ企業の一部もそうだという。
 そういうシステムが人権団体の「活躍」によって普遍的になっている。

アンケート調査により、労働時間、労働条件、労働環境などが厳しく監査される(たとえば週五十時間労働とか、従業員の食事、宿舎の環境、衛生状態、睡眠平均時間など)。

そして条件に満たない企業からの対米輸出は認められない、という厳しい条件が課せられ、この「強制力効果」により、中国の労働現場は幾分改善されている。

日本企業ははじめから世界一条件のより環境のもとで、生産活動を行っているから問題ない、と胸をはって、言えるかどうか。
現場を中国人にまかせ、労働現場の宿舎の運営を中国人に任せて、ある日突如、共産党細胞を結成されてオタオタしているのがオチじゃありませんか?

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(読者の声1) 貴誌1998号、台湾シンクタンクの「群策会」での貴見の提起は参加者に心強く響いたと思います。ご苦労さまでした。
さて「李登輝さんは客家人ですから中国人であることは間違いありませんが、日本で教育を受けたので、思考回路は日本人、胸の内は台湾人です。複雑な思考体系をおもちなので、ときどき謎めいた発言を繰り出され、周囲をひやひやさせますね」とありますが、貴見、概ね妥当とは思いますが、「思考回路は日本人」の部分はどうでしょうか?
日本人以上に思考回路は複雑で深みがあるようにお見受けしますが。そこが日本人ファンにはこたえられない魅力をかもし出すのでしょう。
それには貴見通り「胸の内は台湾人」も関わっているでしょう。
 しかし、北京政府を手玉にとる器量は、「胸の内は台湾人」だけではないように思えます。日本人が閣下から学ぶところは、そこにもあります。
   (SJ生)


(宮崎正弘のコメント) 思考回路は複雑です。しかし論理的思考の母体は西田幾太郎、鈴木大拙にあるのは、ほぼ見当違いではない筈です。恩師の故柏裕賢先生も、その方面の哲学者でした。
 そしてあの時代の日本人には世界を相手に勝負をいどむ心意気がありました。日本の燃え上がっていた時代精神を満身に浴びて留学していたのが李登輝世代です。

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 (( 素行會第百回 創立記念祝賀會 ))

素行會は、明治42年12月2日に乃木希典大将が創められました。
山鹿素行は江戸時代初期の兵学者であり、士道あるいは武士道の創始者といわれる人です。江戸時代には多くの武士が素行の学問を学び、その中から多くの維新の志士たちが生まれました。
素行會は、山鹿素行の学問を学び、会員が現在を生きる中に素行の学問を生かすことを目的として、100年近く活動してきました。
乃木将軍の死後、財団法人皇民會となり、会員数も30万人にも及びました。占領後、弾圧を避けるため任意団体の素行會として出直し、今にいたるまで活動を続けております。
この度、第百回創立記念日祝賀會を以下のとおり行うことになりました。

日 時:  平成19年12月2日(日) 午後一時(12時受付開始)
会 場:  明治神宮 社務所 講堂(旧社務所は現在崇敬會となっています。)
参加費:  1万円(食事と明治神宮の御神酒がふるまわれ、主催者による余興。参加者が意見開陳する場が設けられます)。
参加を希望される方は、11月25日までに下記に会費をお支払いください。
加入者番号: 0013−0−  26783(郵便振込)
加入者名義: 素行會
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<< 今月の拙論 >>
(1)「金と投資と中国人」(『週刊朝日』11月23日号、発売中)
(2)「中国に客観的歴史を求める空しさ 反日記念館総覧と近年の陳列傾向」(『正論別冊8号 日中歴史の真実』、発売中)
(3)「日本はなぜ国家として立ち上がれないのか(鼎談)」(『正論』12月号)
(4)「中国反日記念館のデタラメ展示」(『WILL』臨時増刊号、発売中)
(5)「天草四郎の乱、現場を往く」(『自由』12月号)
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(サイト情報)ボブ・ゲーツ米国防長官は11月9日に上智大学で講演した。
「日本には、その政治、経済、軍事的能力を反映する役割を担う機会と責務がある」と述べたが、そのときの質疑応答を含む講演の全文。
Secretary of Defense Robert Gates ――Speech and Q&A Session with Students、Sophia University  Tokyo, November 9, 2007 
http://japan.usembassy.gov/e/p/tp-20071109-73.html 
過去のゲーツ国防長官のスピーチ一覧 
Secretary of Defense Speeches: Department of Defense 
http://www.defenselink.mil/speeches/secdef.aspx 
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((( 宮崎正弘の最新刊 )))
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』(徳間書店、1680円)
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『2008年 世界大動乱』(改訂最新版、1680円。並木書房)
 好評を博した拙著『2008年 世界大動乱の予兆』を大幅に改訂増補。新データを満載。

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http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/%8B%7B%8D%E8%90%B3%8DO/list.html
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
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 宮崎正弘の比較的入手しやすい本の一覧 ↓
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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  • 名無しさん2007/11/14

    単に早読みだけでない。広い教養とぶれない歴史感覚がニュースの先を予見しているメルマガである。

  • 名無しさん2007/11/14

    どんどん中国のニュースが欲しいです、共産党独裁国が国連の常任理事国、この国連を信用するアホな日本人を覚醒して欲しいと思います。