国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/11/13


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 11月13日(火曜日) 
通巻 第1998号  
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 台湾団結連盟が乾坤一擲の賭けに出た
  総選挙直前「格差是正、弱者救済」のシンポジウム
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 李登輝前台湾総統率いる「台湾団結連盟」(黄昆輝主席)は台湾の国会で現有十二議席。
 ところが、来年一月総選挙で国会議員の定数が半減される(225名一院制議会は113名、小選挙区制へと移行する)。
 
 二大政党化への流れは明瞭である。
 野党は「国民党」が「親民党」を吸収しつつあり、各選挙区では万全の体制つくり。小選挙区制となれば、官僚機構と行政をいまも掌握している国民党が圧倒的有利である。
 
 一方の与党は「民進党」と「台湾団結連盟」の“選挙協力”がまったく進んでいない。
 ひとつには李登輝前総統のカリスマ性で持っているミニ政党組織ゆえに、そのこと自体がもつ選挙戦の脆弱性、しかし最大の理由は李総統が民進党批判のトーンをあげ、とりわけ陳水扁総統批判が続いたため、なかには組織的な動揺に悩まされている。

 げんに団結連盟の有力国会議員四名が、ここへきて二人が民進党へ、ひとりは離党を余儀なくされた。
率直に言って現有議席確保は難しいばかりか、一議席の確保も困難な懼れがでてきた。

 そこで、乾坤一擲の政治的賭けにでた、と思われる。
 農民と労働組合、低所得者層に台湾団結連盟は、そのターゲットを絞ったのである。
 格差是正、弱者救済をミニ政党の政策キャンペーンとして、乗り出したのだ。

 その一環なのか、どうか、李登輝総統率いるシンクタンク「群策会」が、このテーマでのシンポジウムを開催し、じつは小生もパネラーの一人として出席を要請された。
 台北のシンポジウムで、小生は次の趣旨の分析を行った。


 ▼ 安倍敗因も「地域格差」が主因だった

 筆者の見るところ92年の米国大統領選挙から大きく流れが変わっている。
 当時、だれもがパパブッシュの再選を予測していた。
 わたしは91年夏の段階でブッシュの当選は危ういと予測した。

 案の定、アーカンソウ州知事の、全米的には無名で「馬の骨」だったクリントンが、終盤で圧倒的人気を誇ったパパブッシュをうち負かした。
奇跡の勝利はなぜおきたのか。
湾岸戦争の勝利に、往時は91%もの高い支持率を誇ったブッシュは、選挙期間中、スーパーマーケットを視察して物価をまったく知らなかった。選挙民は驚き呆れた。
「この人は庶民の味方ではない」と。

 96年選挙は、ITデバイド、その格差を逆利用して、時代の潮流を認識できなかった共和党の大物ドールを軽々とやぶってクリントンは再選された。
 
次期米国大統領はヒラリーでほぼ決まりだろう。
 彼女は、イラクでもイランでも北朝鮮でもない、「所得格差」と「弱者救済」を主張している。
医療制度改革と保険制度改革。まさに、これぞ小泉「郵政改革」を越える大論議、しかも共和党よりの保険会社を敵に回して挑む。
これが抵触特赦、黒人、ヒスパニックの圧倒的支持を得ている。

 安倍政権は、なぜ突如崩壊したのか。地域格差是正にうまく立ち向かえず、まして国民の最大の関心事である保険に無力を曝した。(マスコミの巧妙な攻撃に周囲が対応できなかった)。
 いずれも「格差是正」と「弱者救済」である。

 李登輝前総統は、この世界の流れを先取りしていると思われる。

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 (( 資料 ))
「マスコミの誤報を正す会」の記者会見、ここに詳しくあります。
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/379359/#cmt
      ○

   ♪
ジャパンタイムスにも「マスコミの誤報を正す会」(Citizens' Media Watch)の記者会見の様子が取り上げられています。
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20071109a7.html

Friday, Nov. 9, 2007
Group: Media inflated rally ranks
Staff report 
 
 A group was formed Thursday in Tokyo by 16 people, including journalists, academics and legal experts, to monitor the media in the wake of what it claims was a highly inflated head count at a Sept. 29 Okinawa rally against textbook censorship.

 Many news organizations reported that about 110,000 people gathered to demand the government rescind its order to have publishers of history textbooks delete references to the Imperial Japanese Army's involvement in ordering civilians to commit mass suicide and murder-suicide during the Battle of Okinawa.




But the new group, Citizens' Media Watch 
(Masukomi no Gohou wo Tadasukai), claimed the true turnout at the rally was around 20,000.

 According to the group, Tokyo-based security firm Teikei counted the participants by blowing up and digitally analyzing aerial photos of the protest.
 Their tally: 18,179 plus some 1,000 or 2,000 more who were not in the photos. Members of the group said that although some media outlets looked into the credibility of the number, which was announced by the organizers of the rally, others ignored the issue completely.

 Citizens' Media Watch Chairman Hideaki Kase, who also chairs the Society for the Dissemination of Historical Fact, said the mass media's coverage of the Okinawa protest reveals the "dangerous characteristics of the Japanese media."

 The group said it would send open letters to news organizations later in the day asking them whether they intend to do anything to investigate the coverage of the protest.  It also plans to create a Web site to connect Japanese bloggers and others outside Japan to monitor the media. 
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(お知らせ)小誌はまもなく通巻2000号を迎えます。突破記念号は大増ページ。
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(読者の声1) 沖縄戦「集団自決検定問題」緊急企画第2弾として、虚構の「軍命令・強制」説の復活を許さない! 国民決起集会に広くご参加を呼びかけます。
 13日午後六時 牛込です!
http://www.tsukurukai.com/01_top_news/file_news/news_071031.htm
 詳しくは上紀サイトで。
     (NF生、文京区)



   ♪
(読者の声2) 台湾のシンポジウムに出席された由ですが、台湾の総選挙前哨戦は、どのような様相でしたでしょうか?


(宮崎正弘のコメント) 昨晩、帰国したばかり。近く詳しい報告をしますが、暫時ご猶予を。



   ♪
(読者の声3) 貴誌第1997号に「米国学者リチャード・ケーガンが『李登輝伝』を完成、刊行へ。中国人政治家では少数意見の持ち主だが、アジアで抜きんでた政治哲学者と評価」とあります。実物を読みたいのですが版元は分かりませんか? 
それにしても、李登輝さんは中国人ですか?
    (NI生、静岡。RW生、墨田区)


(宮崎正弘のコメント) 当該書籍、昨日、台北の街の本屋にも飛行場にもありませんでした。海外での新刊見本段階での『自由時報』の報道だったようです。
 李登輝さんは客家人ですから中国人であることは間違いありませんが、日本で教育を受けたので、思考回路は日本人、胸の内は台湾人です。複雑な思考体系をおもちなので、ときどき謎めいた発言を繰り出され、周囲をひやひやさせますね。



   ♪
(読者の声4) 創価学会員の知人が「前も採って頂いていたから」と言って聖教新聞の短期購読を懇願して来ました。
 一に、読みたい記事が無い。二に、嘘の記事が多すぎるから要らない、と膠無く断りました。
  「一は分らんでもありませんが、二の嘘の記事とはどう言う事ですか」。絶対的な影響力を持つ池田会長自らが、従軍慰安婦、盧溝橋事件、南京大虐殺事件、毒ガス弾放置問題、全てが日本国とは何の関係も無い事なのに、恰も「日本軍国主義」が引き起こし た、と肯定する様な放言をするとは実に怪しからん。「美しい国日本」を崩壊させる事 を画策したかの様な放言は、日本人として断じて看過できる話ではない。「日本国」の 歴史の中において「皇国主義」・「帝国主義」は採っていても有史以来「軍国主義」を 採った歴史等無い、等と憤慨してみせ放言した問題が日本国とは無関係である事の裏図けを逐一説明してやると、「そこまで詳しく歴史を知らないものですから」、ですと。
 私も意地悪で、知らないのに何故無責任に人様に勧めるのですか、貴方は自分の意思 を持っていないのですか。

 後日、「是非見て下さい」と日中国交回復35周年記念のビデオ持って来ました。見ないで返す訳にもゆかず、とりあえずセットはしたものの行き成り池田会長の喜色満面の 大写し画面、会員なら歓喜の拍手をして喜ぶ画面かもしれませんが「下らん」、と30秒 程見ただけでその存在を忘れていると、後日取りに来ていたらしくその感想を自慢げに 求めて来ました。
  「いやあ、実に素晴らしかった、流石に創価学会の事だけはありますね、池田会長の 誇らしげな気色も良かったですね、ところで『日中国交回復』最大の功労者、竹入義勝 氏が画面に登場していませんが何故ですか、彼抜きにしては『日中国交回復』の功績は 語れない筈ですが」。「・・・・・」
又、嫌われました。

 時を同じくして後輩の公明党市議が、新聞拡張月間とかで「公明新聞」の講読を頼みに来ました。
 俺は、常々公明党にも創価学会にも腹立たしく思っており、教科書問題では更に不信感を増幅させているから要らない、と突き放すと「不信感、てどんな事ですか」と“きょとん”としていました。
 判らんか、事実無根の事なのに軍の「命令」が有った、として公明党も創価学会も旗を振ったのは如何なる理由によるものか。
 保守の一翼を担っている筈の党員までが何故旗を振った、俺は日本人だ、断じて許せ ん、と獅子吼すると、「先輩、良い本があります体験者が書いたものです、是非読んで下さい」と持って来たのが「『集団自決』を心に刻んで【一沖縄キリスト者の絶望からの精神史】金城重明著 出版社 高文研」。
 走り読みしましたが面白い内容でした。軍「命令」の証拠が無い事を承知している為か、「皇民化運動」が起因して「集団自決」へと繋がったのだから国家の責任だ、として序にキリスト教の優越さを巧みに織り込んでいました。曽野綾子女史の聞き取り調査も「本質を見誤っている」と揶揄していました。
 
  本は翌日即返却しましたが、当然のことに感想を求められました。
貴重な内容だった。
 「そうでしょう、体験者の証言ですから間違いの無い真実です」。
 気は確かか、執筆者の金城重明は文脈から推測してマイク本田と全く同じはないか。
「あの人は沖縄大学の教授ですよ」。
教授か疣痔かは知らないが間違いは間違いだ。大江健三郎をノ−ベル賞の受賞者だから良い人だ、と勘違いするようなものだ。
 それにしても創価学会員のお前がキリスト教の宣伝本みたいな本を手にして喜ぶとは、お前も可笑しな奴だな池田大作に咎められるぞ。
「・・・・・」
 重ねて嫌われました。
此日は嫌われるような言動ばかりでした。
      (TK生、佐賀)


(宮崎正弘のコメント) おおいに嫌われましょう。

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  • 琉球楽士2007/11/13

    沖縄戦で日本軍による集団自決命令は無かったかのか、在ったのか。元軍人が出て来て私は命令しなかったとマスコミを前にぶっている。だから集団自決命令は無かったというのは、はなはだ、疑問だ。なぜなら同じ沖縄戦で死んだ陸海軍の特攻隊員は二千有余。彼らは全員自ら志願したものであって命令された人は一人も居なかった。

  • 名無しさん2007/11/13

    思想はどうあれヒトラーも同じ手を使って政権を取りました、庶民は矢張り自分だけの事しか考えていないようです、子供・孫・曾孫の将来迄を見れないのでしょう。

  • 名無しさん2007/11/13

    時々”てにをは”の間違いや、誤変換があります。今日の文の”抵触特赦”は、”低所得者”の誤変換と思います。折角の文の品格が下がるので注意してください。