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 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:10/30



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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 10月30日(火曜日) 貳
通巻 第1981号 
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 広東でも「新しい教科書をつくる会」? 
  歴史教科書の偏向に立ち向かう広東のインテリ
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 今週のロンドン『エコノミスト』に不思議な記事がでている。
 上海の高等学校歴史教科書は二年前に改められ「中華思想」を獅子吼したり、いたずらな反日の記述が激減、さすがに国際都市上海は違うと言われた。
 ところが、これを快く思わない中央宣伝部は、きついお達しをだして、もとの歴史教科書に近い、いたずらに反日愛国を鼓吹する教科書にもどしたという。

 ところで反・中央意識のつよい華南の中枢・広東では新しい動きがでた。
 広東省にある「広州中山大学」の教授が中国の歴史教科書は「極端な民族主義」に走り過ぎて甚だ偏向していると批判の狼煙をあげたのである。

 さすがに広州や深せん、珠海、中山、恵州、江門など国際都市を抱える広東省だけにインテリが多いからだ、との評価もあるが、ともかく上海より平均所得の高い広東省なら国際感覚も先進的であって然るべきだろう。

 口火を切ったのは猿偉時・広州中山大学教授だ。
もっとも『週刊氷点』事件(トウ小平路線を批判したとして廃刊になった)の時も中央政府を批判して睨まれた御仁である。

 「過度な中華思想に基づく民族主義を鼓吹するのは、あたかも狼少年のごとしだ」と猿教授は言う。

 唐の時代、或る皇帝は妾を喜ばせるために何回も狼煙をあげさせた。そのたびに軍を引きいて首都に馳せ参じた諸侯は次第に愛想をつかし、本当に敵が来たときは誰も本物の狼煙の合図と
は思わなかった。


 ▼過激な中華思想の獅子吼は狼少年と同じ愚

 「まさに世界の潮流に逆行する中華民族主義は文明的価値観に泥をぬるような行為」であり、「中国は再度、文明観を構築する必要がある」と途中から歴史哲学的な大論文になる(香港誌『開放』十月号)。

 猿教授は六つの視点を力説する。
 第一に儒家社会主義国家を言い募りながら儒教の教育がない。
第二は対外経済活動さえ民族主義の勝利などとし、
第三に悪戯な軍拡を煽って欧米を警戒させ、
第四に児童を洗脳し、
第五に学術の世界にまで「中華民族」の優秀性を獅子吼させ、
第六に思想や文化の領域に政治主義が割り込んで創造性を破壊し、中華思想を説かないと「劣悪な人物」と断定させるなど文革のときの卑劣さに同じ。

 「このような狂信的民族主義が成り立つのは、それを受け入れる市場が中国に存在するからだ。このままでは理にかなえば人を殺しても合法と教えるのも同然、世界から軽蔑され続けるだけでとうてい尊敬を獲得できないだろう」と最後まで論調が激しい。

 そして「中国の歴史教科書で過度に強調される民族主義、軍拡肯定は世界の流れに反しており、もはや世界の笑い者だ」と結論するのだ。
 日本の「新しい歴史教科書をつくる会」は大事な友人を得た?

(注 「猿」教授「の「猿」に「けもの」扁は不要」。

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 早稲田大学のヤング・コンサーバティブが「正論」の展示をします。
  読者の皆さん! 応援がてら見に行きましょう! カンパも歓迎!
 「若きキャンパスの獅子たち」を激励に行きましょう!

早稲田祭展示企画
「激動の昭和を振り返る〜」
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 満州事変、支那事変、そして大東亜戦争・・・昭和の日本は民族の誇りをかけて幾多の困難を乗り越えてきました。そんな昭和を満州事変から2・26事件、大東亜戦争そして東京裁判までの激動の時代に焦点をあて、パネル展示で振り返ります。
 早稲田大学唯一の保守系学術サークルによる、特別展示企画です。

●展示内容
・満州事変
・昭和維新
・昭和の外交政策
・治安維持法と共産党
・支那事変
・大東亜戦争
・東京裁判
・B.C級戦犯裁判
・南京大虐殺はウソだ
・沖縄集団自決軍命令の嘘
・従軍慰安婦「強制連行」はなかった
・靖国神社の真実ほか
日時:11月3・4日(祝・日)  両日とも10時〜17時
場所:早稲田大学西早稲田キャンパス1号館405号室
(早稲田大学正門を入ってすぐ右の校舎。大隈講堂の向かいです。)
主催:早稲田保守研究会
   早稲田祭公式ウェブサイトhttp://www.wasedasai.net/
お問い合わせはgut0345@yahoo.co.jp(漆原)までお願いします。
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   ♪
(読者の声1) 月刊B誌11月号に、中西輝政氏が稿を寄せて、安倍前首相を激励しています。
掻い摘みますと、安倍氏は 『美しい国へ』の中で、イギリスの宰相ウィンストン・チャーチルを 「古今東西の政治家の中でもっとも決断力に富んでいた」と絶賛している。 
チャーチルをたいへん尊敬していて、総裁室にはチャーチル全集の原書34巻を並べていた。 
そのチャーチルは保守党が選挙に破れ、政権を失った後政界を離れた。
そして政界復帰の時が来るまでの十年間、カネに困って物書きをしたり、アメリカの田舎まで講演旅行をして口を糊し、落ちぶれたと思われないようハバナの特級葉巻を常に燻らせ耐えた。
その当時を綴った「荒野の中で」という章をよく読んで、チャーチルを見倣い、荒野の十年を歩む心構えでガンバリなさい。以上のような、英国外交史の泰斗らしいアドバイスです。しかしチャーチルを無心に信奉する方も、そのチャーチルを見倣いなさいと訓戒す
る方も、根っ子の部分がオカシイと思われます。
徳本栄一郎氏の著書『英国機密ファイルの昭和天皇』の中に、チャーチルに触れている次の条りがあります。
(引用開始)
「1941年12月8日、午前7時45分、クレーギー(駐日英国)大使の元に一本の電話が入った。大至急、東郷外務大臣の公邸に来てほしいという。即座にクレーギーは、日米開戦の通告だとピンときた。 ・・・ 天皇自身から、米英との和平に力を貸してほしいと懇願されて4年、クレーギー大使の日本での日々はこうして幕を閉じたのだった。 それから2年後、チャーチル首相がイーデン外務大臣に送ったメモが残されている。
「日本の攻撃で、米国が一丸となり参戦したのは天佑だった。大英帝国にとって、これに勝る幸運は滅多になく、真の敵と味方が明白となった。日本が無慈悲に壊滅されることで、英国圏と世界に恩恵を与える」(1943年9月19日)
チャーチルは最初から日本の天皇や穏健派など眼中になかったのだ。ドイツを破るため、何としても米国を引きずり込む。日本軍の真珠湾攻撃は、その最高のきっかけをつくってくれた。その結果日本が焦土と化そうと、何ら気に留めるようすもなかった」。
(引用止め)

チャーチルは大英帝国の存亡を賭けて、自国のために実に偉大で優れた業績を残しました。
それは米国を唆し、日本を追い詰めて両者を相戦わせ、自国の国益を謀るものでした。
チャーチルは上のイーデン宛のメモの中で、米国によって「無慈悲に壊滅される」日本を弊履以下に看做して、英連邦の繁栄を寿いでいます。
チャーチルはその場その時、一国の指導者として実に優れたはたらきをしました。
ずんぐり短躯の満身で熱弁を揮い、国民の士気を奮い立たせました。
首相就任直後、英下院で行った「われわれは各自奮励努力して義務を遂行(ドイツを撃退)しようではないか。そして大英帝国がなお千年続くものならば、そのとき、人々はこう言うであろう。『これが彼ら(イギリス人)の最良のときであった』と」は歴史的な名演説とされています。
第二次世界大戦を回想した書を物して、ノーベル賞も獲ています。
しかしチャーチルは、我々日本人にとっては、日本を大敗戦に導いた策士です。
国を売ることばかりしているノナカがどんなりっぱなことを言っても、自分の出自を貶されたと人権擁護を訴えても、空々しいものであると同様、チャーチルの「りっぱな事績」は、日本人にとり、怨んでもうらみ足らない空虚な事々と思うべきです。
いつまでもそのうわべを論って、有り難がっているはオカシイのではないでしょうか。
中西氏ほどの大学者且保守論陣の教祖を任ずる方が、安倍前首相にチャーチルを見
倣えというならば、「日本の国益のために、英米を相戦わせるくらいの策士となって復活せよ」と檄を飛ばすことでしょう。 文面を読むかぎりその気配は窺えず、従い同氏の言葉は只衒学的なだけで、心に響いてこないのです。 安倍氏にも届かないでしょう。
   (有楽生)


(宮崎正弘のコメント) ルーズベルトを騙したチャーチルが、まんまと騙されたのがスターリンです。ヤルタ会談は、病人のルーズベルトが長い航海に引っ張り出されてくたくたになった黒海の保養地についてリバーディア宮殿に宿泊。
ヤルタ会議もそこで行われました。
 スターリンはリバーディア宮殿が見下ろせる別の建物にいて、ルーズベルト一行を見張っていた。催眠術師をつかってルーズベルトを引っかけたという説もあります。
さてチャーチルの宿舎はといえば、なんとリバーディア宮殿からクルマで一時間もかかる別の宮殿が宿舎、しかも周りは葡萄畑。
ワインに目のないチャーチルは、葡萄酒に品評会にも熱心で、ときおり会議をサボり、だから、ヤルタ密約の一部にしか、加わっていなかった。
 というのが真相に近い話で、実際に小生はヤルタとポツダムへ行って距離感や建物の構造などを確認してきたものでした。



   ♪
(読者の声2) 貴著『世界新資源戦争』の書評が下記サイトにでています。
http://blogs.dion.ne.jp/fujun/archives/6381946.html
   (F子、東京都)

(宮崎正弘のコメント) 御教示有り難う御座います。
            ◎
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    ♪
 宮崎正弘の最新刊 
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』(徳間書店、1680円)
   ♪
『2008年 世界大動乱』(改訂最新版、1680円。並木書房)
 好評を博した拙著『2008年 世界大動乱の予兆』を大幅に改訂増補。新データを満載。大増ページ普及版。

宮崎正弘のロングセラーズ 
『世界“新”資源戦争』(阪急コミュニケーションズ刊)。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/%8B%7B%8D%E8%90%B3%8DO/list.html
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
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 宮崎正弘の比較的入手しやすい本の一覧 ↓
 http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
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(休刊予告)小誌は海外取材のため11月9日から13日が休刊の予定です。
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
http://www.melma.com/backnumber_45206/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
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  1. (注 「猿」教授「の「猿」に「けもの」扁は不要」。
    向こうも大学の先生だから、人格尊敬上、宮崎さんの欠けるものが窺える。自分は尊重される以前に他人のことを尊重するべきだ。

     2007/10/30

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宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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