国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/10/29



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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 10月30日(火曜日) 
通巻 第1980号  (10月29日発行)
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 中国共産党新執行部の公安、規律、法務を「上海派」が掌握
   税金泥棒、腐敗の権化が「裁判官」と「目明かし」も兼ねる不条理
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 「団派」(共青団)の、もうひとりの出世頭で、李克強のライバルは李源潮(江蘇省書記)。政治局員に滑り込んだ。
 その李源潮が、「中央組織部長」に就任した。これは胡錦濤の権力地盤強化、共青団の躍進などと分析するメディアが多い。
しかし、この見方には一種の危険がともなう。
 
 李源潮はたしかに李克強と並んで「明日の指導者」と待望された時期があり、胡の子飼いのライバル二人、次期総書記レースの主人公に擬せられた。
 李源潮は共青団のエリートだが、だがだが、かれは「太子党」なのだ。上海復旦大学数学科卒業とは、計算に強い(政治的打算に強い)。

 李の父親は李干成。文革前の上海副市長である。
 したがって李源潮は共産党幹部高層に青年時代から顔を売ってきた。
 李源潮が江蘇省書記時代、太湖の青藻汚染が世界に喧伝された。美しい湖、観光資源がすっかり汚染され、異臭を放ち、誰も寄りつかなくなった。しかし李源潮はこの責任をまったく追及されず、安穏に出世をはかれたのは、共産党高官に知り合いが多く、お互いにかばい合う「太子党」という側面が強いからではないのか。

他方、たしかに共青団人脈が強く、とくに李源潮は胡耀邦、胡馨立らの考え方(改革派)に近かった。
 かれの「組織部長」就任は、上海派からも太子党からも、反発はなく、いわば共青団人事というより、三派連立(団派、上海派、太子党)のための妥協の産物ともいえるのではないのだろうか。
 まして共産党の構造のなかでの組織部長とは、部長、省長、副部長、副省長の任命権限がなく、これらは政治局常務委員会の専管事項である。


 ▼公安部長には孟建柱(江西省書記)が抜擢

  周永康の常務委員入りを機に各ポストの玉突きが起きている。
新公安部長に江沢民派・黄菊系の孟建柱(現江西省党委員会書記)が就任する可能性が急浮上していると、筆者は『正論』12月号(11月1日発売)のなかで予想しておいたが、その通りになった。

孟建柱は江蘇省出身で60歳。91年に上海に赴任、93年副市長を経て、2001年から江西省書記についた。
上海時代に薫陶をうけたのが、江沢民の子分だった黄菊(上海市長から政治局常務委員。ことし六月に死去)だった。

犯罪、とくに汚職、腐敗取締の元締めが周永康から、この孟建柱がになうことになる。
こうなると、上海派の汚職摘発とは、あれは一体なんだったのか。

 かくして中国共産党新執行部が出そろったが、公安、規律、法務を「上海派」が掌握し、換言すれば、税金泥棒、腐敗の権化どもが、「裁判官」と「目明かし」も兼ねるという、この不条理。まさに歴代王朝の腐敗に酷似してきた。

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 念願の「奥の細道」探訪、亡兄を祀る靖国神社への参拝、各地の歓迎の声、渾身の思いを込めた講演など、李登輝氏訪日の全てを収録。豪華執筆陣が訪日の意義と思いを綴った。
 李登輝/小田村四郎/中嶋嶺雄/曽野綾子/塩川正十郎/黄昭堂/許世楷/櫻井よしこ/渡辺利夫/南部利昭/花田紀凱/阿川弘之/黄文雄/林建良 ほか(登場順)

《《《  内容紹介  》》》
李登輝氏が伝えたかったこととは―― 2007年5月、台湾の李登輝前総統が3年ぶりに訪日し念願の「奥の細道」探訪、3回にわたる講演、靖国神参拝と、日本に大きな足跡を残していった。
本書は李登輝氏の序文から始まる。
第1章は訪日に関わった日台の主要人物が訪日の意義の大きさを綴る。第2章では旅の軌跡を追う。旅行中のエピソード、未発表写真を多数掲載。
第3章は渾身の思いを込めた講演、そして第4章は各地の歓迎者の声を収録した。巻末には訪日の旅程、報道一覧も付け李登輝氏訪日を余すところなく記録。
東アジアにともにある日本との行方を見据えた、李登輝氏のメッセージが伝わる一冊である。


(宮崎正弘のコメント) 意義深い出版ですね。まどか出版も、いい仕事が続きますね。
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[(((( 小誌への最近の「書き込み」からダイジェスト )))))
 
[ 名無し ] 2007/10/29
いつも貴重な情報をありがとうございます。 先日の記事も含め、早稲田にこのような保守派のサークルや、台湾について学内で取り上げることがあるとは知りませんでした。 大学と言っても、お金が無ければやっていけない組織です。最近では何やら早稲田に関する怪しい噂など聞いておりましたので心配していたところです。 まだ早稲田は死んでいないのですね。
 
 [ 名無し ] 2007/10/27
オルタナティブ通信から 2007年10月27日暴走する中国軍部 米国議会中国問題特別委員会の対中「報告書」で、委員のラリー・ウォーツェル博士は、2007年1月に行われた中国の通信衛星攻撃システム実験ASATが、中国の国家主席.胡錦涛と温家宝首相の「知らぬ間」に、軍部の「独走」の下に行われた事を指摘している。 
 これは、中国政府の政権中枢が軍部と地方政府に対する支配力、コントロール能力を喪失しつつある事、中国が複数の地方政府に「空中分解」する端緒、亀裂が起こり始めている事を示している。 
 この暴走した軍部は米国への留学帰国組であり、中国政府の複数地方政府への「空中分解政策」が米国諜報組織CIA等の「工作」であることを、これは示している。(引用おわり)
 このことが事実であるならば、中国共産党の次期トップは李克強になる可能性のほうが高いのではないでしょうか。
 つまり中国の宇宙航空産業及び弾道ミサイル技術の中枢は遼寧省にあるはずです。その軍管区(八路軍の末裔を自認する)が中央に遠慮なく衛星迎撃実験を行えたとすれば、既に李克強の実力は相当程度になっていると判断できるのではありませんか。
 
 [ MM ] 2007/10/22
 NHKで日本軍がシナで使用した毒ガス科学兵器を見ました(再放送)。
毒ガス被害にあった証人に後遺症は見られませんでした。アメリカが国際裁判において戦略上の理由から毒ガス使用を訴追しなかったと報じています。
NHKの放送はシナの代弁としか思えません。事実はどうなのでしょう。いまだに科学遺棄兵器がシナに存在すると結んでいました。だから早く処理代を払えと言いたいのだと思いました。
NHKは日本側からの検証番組は報じないのです。
 
[ 名無し ] 2007/10/21
中共の一人っ子政策に関しては、確かトム・クランシーの小説『大戦勃発』の中で恐ろしい記述がありました。
おそらく同様の事例があったのを突き止め小説の中に取り入れたのでしょう。
なおこの小説は、NYの9・11でテロリスト」が参考にしたと言われる『合衆国崩壊』の続編として書かれたものです。 
(横浜・鈴木孝則)
 
 [ 中国はおっきすぎる ] 2007/10/20
中国は「テロとの戦い」を利用して、国内の少数民族への弾圧を正当化している。新疆ウイグル自治区内の批判勢力にも「テロリスト」のレッテルが貼られ、これまでに数万人が拘束された。
拘束されたウイグル人は拷問を受け、不公正な裁判にかけられて投獄されたり処刑されたりするのだ。
このような目に遭い、世界中に亡命しているウイグル人達の希望の星といわれるラビヤ・カーディルという人が、来月初来日して、中国の人権問題を告発する講演会があるそうだ。かつては中国共産党の要職についていた彼女は現在ニューヨークに亡命中。身の危険もある中すごい警備を引き連れての講演会らしい。
主催はアムネスティだけど、中国がどんなひどいことをしているのか聞きに行ってみる。 http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=1469

 
[ 名無し ] 2007/10/19
 日本の報道機関も真実を報道すれば良いのですが、知られたくない事実は闇に葬り、偏った扇動する記事ばかり報道する。大本営発表と同じですね。
宮崎論文をもっと広めましょう。
ー 真田ー
 
 [ 名無し ] 2007/10/18
 いつも新鮮、適切且つ迫力のある取材文、読ませて頂いてます。宮崎さんの論文を読むに従って、日本の政治家の方々(連中)の不甲斐なさ、脳天気ぶりが浮かび上がってくるのです。
また多くの皆さんに宮崎論文を読んで貰いたいですね。
 
[ 名無し ] 2007/10/17
 20世紀を通じて起こった日本への捻じ曲がった評価、断罪という「誤解」を解くには日本の方から民主主義の各原則を訴えて行くしかないのだと思います。
20世紀は独裁のウソに世界が騙された「間違ったハト」の世紀でした。
21世紀こそ「ハトのように無邪気であるが、ただしヘビのしたたかさにも負けない強いハートを持った民主主義者の世紀」であることを願っております。 
私個人も、ここ何ヶ月か心の中でぶちのめされる思いを味わって来ましたが、そこで挫けて終わるのではなく、少しでも(もちろん平和的に)世の中のお役に立つ勇気を持つべきだと、やっと思えるようになって来ました。
我が国民主主義に取って非常に重要な情報を遮断せず、伝える勇気に満ち溢れた先生のご活動に感謝します。
(A.I)
 

◎◎◎み◎◎◎や◎◎◎ざ◎◎◎き◎◎◎ま◎◎◎さ◎◎◎ひ◎◎◎ろ◎◎◎◎
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すべて入場無料です!!!
 早稲田大学創立125周年、台湾文化週間の大イベント
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10月27日〜11月2日 「台湾写真展」
会場:学生会館・辜振甫記念アトリウム  期間中:9:00〜17:00
日本統治時代から現代までの台湾の民主化と経済発展の歩み、
美しい自然や観光地など多数の写真を展示。 
10月31日 「台湾原住民文化・歌」
会場:小野記念講堂
   第一部:10:30〜12:00 第二部:14:00〜16:00 第三部:18:00〜21:00
原住民の研究者である林道生氏による、原住民の文化・歴史及び歌の紹介を行います。
10月29日〜30日 「台湾映画祭」
会場:小野記念講堂
29日:18:00〜21:00
金鉱で栄えた台湾北部の町・九*の歴史を語るドキュメンタリー映画
「風を聴く〜台湾・九?物語」のダイジェスト版を上映します。
上映後、林雅行監督による解説を行います。

30日:10:00〜18:00
午前:「梨園春暁−台湾歌仔劇」
午後:「ぼくのフットボールの夏(奇蹟的夏天)」 監督:楊力州・張栄吉
台湾映画関連のシンポジウム、台湾からの歌手:小高さんが歌を披露します。
ドキュメンタリー映画 「ぼくのフットボールの夏」 の監督とのトークも予定しています。
問い合わせ先:03−3444−8724 台湾資料センター
11月1日〜2日 「台湾伝統人形劇」
会場:国際会議場 井深大記念ホール
第一部:10:00〜12:00 第二部:14:00〜16:00
  台湾の「人間国宝」と称される鍾任壁氏が団長を務める新興閣掌中劇団が出演します。
演目は「西遊記」を予定し、午前の部が公演、午後の部は解説となります。
二日間に渡り、計四回の公演予定です。 

詳しくは下記サイドで
http://www.waseda.jp/prj-taiwan/sympo.html
              ◎
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 宮崎正弘の最新刊 
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』(徳間書店、1680円)
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『2008年 世界大動乱』(改訂最新版、1680円。並木書房)
 好評を博した拙著『2008年 世界大動乱の予兆』を大幅に改訂増補。新データを満載。大増ページ普及版。

宮崎正弘のロングセラーズ 
『世界“新”資源戦争』(阪急コミュニケーションズ刊)。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/%8B%7B%8D%E8%90%B3%8DO/list.html
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
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 宮崎正弘の比較的入手しやすい本の一覧 ↓
 http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
http://www.melma.com/backnumber_45206/
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