国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/10/27



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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 10月27日(土曜日) 貳
通巻 第1974号  
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 中国の月探査衛星打ち上げ成功は何を意味するのか?
   宇宙を舞台の戦争準備という分析がまったく日本の報道にはなかった
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 「和平台頭」と、あたかも中国が世界平和の使者のごとく、江沢民時代に対外政治スローガンに据えたとき、西側の一部に失笑が起きた。
「世界に珍しいファシスト国家=中国が平和を追求する?」。
 やがて中国は「和平くっき」とニュアンスを幾分変更し、しかしそれも束の間、胡錦濤政権はいつしか、「大国くっき」として全面に押し出す。

 中国が「大国意識」を顕著に意識し始めたのも、GDPの膨張と株式の高騰、国連での発言力強化と04年には日本の国連常任理事会入りを阻止した政治力。経済繁栄を背景についてきた「自信」の現れだった。

 政治的には一切の表現の自由、結社の自由、宗教の自由を認めないが、ジェスチャーとして人権問題に配慮し始め、また地方政府の「民主的選挙」システムの導入をはかり、いかにも民主化も始まっているという印象を醸成した。しかし実際には村長選挙で、非共産党員が選ばれると巧妙に排除し、けっきょくは共産党員が村長におさまるという喜劇が全土で発生した。

 「大国」は国際的な責任もともなうが、環境問題、大気汚染、平和部隊での貢献は消極的であり、或るいは国際的約束をそっと反故にして、その一方で中国は「軍事大国」「政治大国」としての軍事的政治的振る舞いだけを維持発展させるのだ。

 したがって「大国」化する政治目標は、中華ナショナリズムをますまる変形的偏執的なひずみをともなうことになる。
 最新鋭武器、潜水艦、ジェット戦闘機。宇宙キラー衛星。資源をすべからく軍事方面に突出させながら、大国化の目標に向かって邁進する様を観ていると、中国という存在はやはり西側世界にとっての危険物となる。


 ▼ 月探査衛星打ち上げ成功

 中国の「愛国」キャンペーンとナショナリズムの象徴として、とうとう月探査衛星が月に向かって飛び立った。 
07年10月24日のことである。
 欧米マスコミは大書・特筆して、この「快挙」(軍事的脅威)を伝えたが、日本の報道は、なぜかおとなしかった。
というよりアポロの二番煎じくらいにしか認識できず、その軍事的脅威という側面と狂信的な中華ナショナリズムの行方に関心も興味もないからではないのか。

 もうひとつの側面は宇宙に拡がる「資源戦争」という隠れた中国の意思だ。
中国は月に埋蔵されていると予測される数百万噸のヘリウムに最も強い関心を抱いている。ヘリウム3は核融合の発電燃料となる。
仮説でしかないが、月に埋蔵されるといわれる「ヘリウム3」は、100噸でも、全世界の1万年分の消費に匹敵する膨大な量だそうな。

ともかく中国初の月探査衛星といわれる「嫦娥1号」を搭載した「長征3号A」型ロケットは、10月24日に打ち上げ基地である四川省・西昌衛星発射センターから打ち上げられた。
「嫦娥」は不死の薬を飲んで神仙となり月に帰った「嫦娥仙女」伝説に寄る。その前の有人宇宙衛星は「神舟」と名付けられ、宇宙飛行士は「英雄」となって中国全土を凱旋した。
テレビが特集し、雑誌がカラーで飾られ、旧正月と国慶節と月見が一度にきたようなお祭り騒ぎをしたのが、つい数年前のことである。
あの時の打ち上げ基地は甘粛省の酒泉基地だった。
ところが香港の雑誌『開放』が書いたのである。「酒泉基地の付近にはロケット打ち上げに失敗して犠牲となった、およそ五百名の墓場がある」と。

打ち上げ当日の模様。「嫦娥1号が打ち上げから24分後にロケットから分離され、決められた軌道に進入すると、緊張した表情でモニターを見つめていた発射センターの関係者たちから笑みがこぼれた。西昌市内にある衛星制御センターは1時間後の午後7時ごろに記者会見を開き、打ち上げ成功を宣言した」(『朝鮮日報』、10月25日付け)。



 ▼ 中華ナショナリズムの狂信

 さて中国民衆の反応。中国は国をあげた祝賀ムードに包まれ、とくに西昌市の中心に設置された「月城広場」のスクリーン前には千人の市民が集まった。
一部は楽器を鳴らし、爆竹がたかれ大声の歓声が上がった。

「特別展望台」は、なんと800元もの「チケット」を購入して、打ち上げを観測した。800元といえば、工員一ヶ月分の給料に匹敵する額である。
「嫦娥1号展望台」の僅か1500席の観覧チケットは数日前に売り切れ。発射台が展望できる牛頭山の展望台は発射センターから僅か2.5キロ。また人口60万名の西昌のホテルは、客室がすべて満室となったという。

中央電視台(CCTV)は特別番組を放送し、愛国を獅子吼し、新華社は「米国とロシアが中心となって進められた月探査の試みは122回に及んだが、成功率は50%に満たなかった。嫦娥1号の打ち上げ成功は中国の科学技術水準が世界のトップレベルに到達した証拠」と礼賛の限りを尽くした。

愛国キャンペーンは、北京五輪を盛り上げるために、あらゆる人工的な機会を捉えて、祖国への愛着を煽るわけだが、基本的素地にあるのは「反日」暴動のときと同様な原始的拝外主義である。
その行き着く先が憂慮される。

ところで日本は9月14日、鹿児島県種子島宇宙センターから月探査船「かぐや」の打ち上げに成功している。
 インドも08年4月に初の月探査船「チャンドラヤーン1号」の打ち上げを予定している。

台湾、韓国などの報道は、中国とインド、日本の宇宙競争という側面を協調したマスコミ報道が多かった。

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(読者の声1) 沖縄集団自決で日本軍の「命令・強制」があったとする厚顔無恥な大江健三郎以下の反日・自虐知識人や政治家に躍らされ、文科省・検定意見撤回を求め、数を頼んで政治圧力を加える沖縄県民大会に集められた無知な自虐勢力の欺瞞を暴露し、参加人数1.8万人を11万人と偽る左巻きメデイアの巣窟朝日・琉球新報・沖縄タイムスの<アサヒる>捏造報道を糾弾するツアーを下記の通り実施します。
 
 「封印されてきた沖縄集団自決の真実」
  〜座間味・渡嘉敷島の集団自決を中心に〜
  *旅行期間:平成20年1月25日(金)〜1月27日(土)
  *旅行費用:¥105,000−(お1人)
  *同行・解説: 皆本義博氏(昭和19年陸軍士官学校(船舶兵科)卒、渡嘉敷島で陸軍海上挺身隊第3戦隊第3中隊長として米軍上陸部隊と交戦・集団自決の現場を熟知されている証人)。
  お申込・お問い合わせ 日本エアービジョン株式会社(担当:浅田 均)
  電話 :03−3538−2071
  メール:hito-yoshi5@coffee.ocn.ne.jp
   


(宮崎正弘のコメント) というわけで上記のツアーが催行されるそうです。くわしく日程などは上記へお問い合せください。



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(読者の声2) 10月24日付の東方網が報じたところでは、上海市質量技術監督局がこのほど、同市内にある月餅(げっぺい)メーカー210社への立ち入り調査を実施したところ、56社が売れ残りの餡(あん)を保存していたことが分かったそうです。 
これは全体の27%にあたります。
中国では中秋節(旧暦の8月15日で、今年は9月25日)に月餅を食べる習慣がありますが、メーカーが売れ残りの餡を保存し、賞味期限後に再利用するのを防ぐ目的で調査は実施されました。
餡の処分を求められた全メーカーは社員に配ったり、養老院へ寄贈したりした他、家畜の飼育場へ贈るなどしたそうです。
これは、日本の「○福」偽装事件の影響でしょうか? 三重県には「○福」の他に、「△福」や「伊×福」というほとんど同じ餡餅メーカーがいくつかありますが、そちらの賞味期限管理や品質管理はどうなのでしょう?
不祥事を引き起こした「○福」は、冷凍して製造と消費期限を先延ばししたり、店頭で売れ残った商品を回収して、剥き餅し冷凍保存して、製造日を偽って再出荷した日の包装紙に替える「まき直し」をしたり、 原材料の小豆やもち米について、輸入物や冷凍加工品などを使っても 「すべて国産原料の小豆・もち米・砂糖を使い、添加物などを一切使用しない自然食品」とうたったり、 原材料表示について「砂糖、餅米、小豆」の順に表示しなければいけないところを「小豆、餅米、砂糖」と表示していたりと、偽装の総合商社ぶりを発揮していました。
因みに「めんつゆ」の原材料表示に言い及びますと、実際は、『しょうゆ、糖類、風味原料(カツオ節やコンブなどのだし成分)、食塩』の順に多く使われているのに、 表示の方は、どのメーカーの商品も『しょうゆ、風味原料、糖類、塩』の順となっています。
つまり砂糖などの「糖類」が「風味原料」より多く使われていない印象を持たせるようになっています。 
これは消費者を誤魔化していることになると思うのですが、「過去に決めた表示のルールが業界で定着している実態を踏まえて、そのままになっている」 と農林省はすっ呆けて「めんつゆ」を例外扱いにしています。

先日、農林省から彼らが進めている「東アジア食品産業活性化戦略に基づく、食品産業海外戦略支援事業の概要」というプレゼンを受けました。
食品産業は北海道、東北、四国、九州などの地方における産業構成に占める割合が高く、全体的に零細性を有しています。
その食品産業は、食の簡便化・外食化志向で全体としての規模は拡大してきていますが、日本の人口は平成17年にピーク・アウトして減り始めており、同省はこの現状を踏まえて、これからますます拡がる国内の需給ギャップを「東アジアとともに成長・発展する」との視点から解決すると意気込んでいます。
日本の食品産業の東アジア諸国への投資・工場進出・事業展開の促進、そのための情報収集、ブランドや製造技術などの知的財産権の保護、現地に合った製品開発・加工・流通の技術開発、専門知識・技術を持つ現地人材の育成、産学官連携体制の構築などに取組み、最終的に「わが国主導の下、東アジア各国との共存・共栄の関係を構築しようとするもの」だそうです。
これは食品業界版の「大東亜共栄圏」構想でしょうか。
これは例の「東アジア共同体」構想に、悪乗りした農水官僚の浅知恵のようです。
「東アジア食品産業活性化戦略会議」の座長は、上で触れた「めんつゆ」を製造している醤油業界のトップ企業の会長で、官業癒着の構造が透けて看てとれます。 
   (NH生、品川)



(宮崎正弘のコメント) 食品行政、多方面にひずみがあるようで。。。


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(読者の声3) 貴誌1956号の「(読者の声2)T生(埼玉県)」様へ。
そうですNHKは中国の走狗です。古森義久氏の「日中再考」によればNHKは中国国営テレビCCTVと提携していて中国関係の報道はCCTV経由となっています。
従って中国に都合の悪いことは一切報道しないのです。
日本を支配しようとする仮想敵国といってもよい国の国営報道機関と提携していることだけでも受信料拒否の立派な理由になると思います。
朝日、日経も人民日報と提携していますからこれら紙面からは中国の悪口は絶対聞けないわけです。
       (TT生 町田市)


(宮崎正弘のコメント) シルクロードの旅情をかき立てる番組つくりが好きな渋谷放送局ですね。
北京支局に二十五人ものスタッフがいるのに!

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(サイト情報)
(A)10月25日、米下院外交委員会のアジア太平洋地球環境小委員会などにより、6者協議プロセスについての合同公聴会が開かれた。
(1)ヒル国務次官補が北朝鮮の非核化などについて行った証言内容。
http://foreignaffairs.house.gov/hearing_notice.asp?id=914 
(2)ヒル国務次官補のステートメント 
Statement of Christopher R. Hill、Assistant Secretary of State 
http://foreignaffairs.house.gov/110/hil102507.htm 
(B)10月24日と25日、ライス国務長官は米議会下院の公聴会で証言。
(3)U.S. Policy in the Middle East、The Honorable Condoleezza Rice、House Foreign Affairs Committee, October 24, 2007 
http://foreignaffairs.house.gov/110/ric102407.htm 
(4)ライス長官の証言冒頭部分と公聴会のビデオ 
http://www.state.gov/secretary/rm/2007/10/94058.htm 
(C)(5)ライス国務長官とポールソン財務長官は新たな対イラン制裁措置として、イラン最高指直轄の精鋭部隊「革命防衛隊(IRGC)」や政府の国防軍需省、国有3銀行に資産凍結や米企業との取引禁止などの経済制裁を科すと発表。ライス国務長官とポールソン財務長官の演説 
http://www.state.gov/secretary/rm/2007/10/94133.htm 
(6)ポールソン財務長官のプレス・リリース Statement by Secretary Paulson on Iran Designations、October 25, 2007, Department of the Treasury 
http://www.treas.gov/press/releases/hp645.htm
(7)ニコラス・バーンズ国務次官のブリーフィング 
http://www.state.gov/p/us/rm/2007/94178.htm
(8)国務省国際情報プログラム局による解説記事
http://usinfo.state.gov/xarchives/display.html?p=washfile-english&y=2007&m=October&x=20071025150145idybeekcm0.1545221 
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(((  宮崎正弘の最新刊 )))
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』(徳間書店、1680円)
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((  宮崎正弘のロングセラーズ ))
『世界“新”資源戦争』(阪急コミュニケーションズ刊)。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/%8B%7B%8D%E8%90%B3%8DO/list.html
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『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)

◎◎◎み◎◎◎や◎◎◎ざ◎◎◎き◎◎◎ま◎◎◎さ◎◎◎ひ◎◎◎ろ◎◎◎◎
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