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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:10/8


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 10月8日(月曜日) 
通巻 第1947号 
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 造船王国・韓国と日本とを脅かしはじめた中国
  LNG(天燃ガス液化)タンカー建造に着手。日韓の技術を猛追
***************************************

 現在世界に遊弋しているLNGタンカーは231隻。
 建造中が141隻。
この殆どが韓国と日本。LNGは日本と韓国が独占してきた。

 中国は中規模のLNGを昨年五隻、大連の造船所で建造した。イラン、カタール、インドネシアなどから天然ガスを液化して運搬するためである。

 カタールは現在45隻のLNGタンカーを韓国に発注済み。
 中国はLNG建造を本格化させ、受注競争に割り込み始めた(ブルームバーグ、10月8日付け)
 日本はうかうかしておられなくなった。
たとえ世界一の質を誇っても、韓国の廉価をこえて、中国は値段で勝負してくるだろうから。

             ○◎○◎○
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   ♪
((((((( 今週の書棚 )))))))

   ♪
安部英樹『洪門人による洪門正史』(雅舎発行、発売=錦正社)
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 中国の巨大秘密結社の内幕と歴史が日本人によってダイナミックに描かれた

 ♪
 この本は中国近代史、とりわけ社会の裏面史に興味の向きには必携である。
 それほど資料的価値も高い。中国の秘密結社の歴史や、その人脈、組織、教義、しきたりに関しては多くの本が書かれた。しかしどれもこれも局所的である。
理由はたいへんに簡単である。秘密結社はその「秘密」を決して外部に漏らさないからである。

 フリーメーソンの嚆矢は、石工のギルド的組織だった。十四世紀ごろ、ここへ弾圧を逃れてユダヤ人が大量に入りこむようになって、その秘密の儀式と組織が変化した。もともとはヨーロッパの築城のためのエンジニアが集まった職能集団という側面が強かった。
 洪門会もまた、中国のおける傭兵というより築城の専門グループが発祥の所以だろうといわれた。
 世に言う「青幇」「紅幇」が中国の秘密組織の代表的な存在だが、後者「紅幇」が、本書に扱われる洪門のことである。
前者青幇は、洪門の分派ともいわれるが、揚子江の水運ギルドから誕生した。後者は陸運のギルドから発展した。青幇の代表が杜月笙や蒋介石、紅幇の代表が孫文、洪秀全らだ。

 それにしても類書が多いなかで、本書が極め付きに面白く、有益かつ中国史の裏面をえぐるユニークな仕上げとなっている。そのわけは、おそらく著者自身が洪門会のメンバー(日本人メンバーは、よほど信用がないと加盟できない)だからであろう。
 著者の安部氏は上州生まれで番長を張っていた不良少年出身。
ある日、一念発起してアメリカへ渡り、それから世界を放浪した挙げ句に台湾で義兄弟の杯をかわした相手が洪門の幹部だったのだ。
放浪中、エジプトでは小池百合子前防衛相の父親や兄弟の世話になったという。波乱に満ちた前半生をおくってきた。武闘と酒宴を繰りかえす無頼漢の日々。いまや洪門南華龍義堂の「副堂主」。

 さて洪門会の歴史は秘技と神話に満ちており、福建少林寺起源説から鄭成功説まで大きく五つほどある。
始祖は段洪盛とされる。
白蓮教が洪門に巨大な影を落とすが、もともと秘教と言われる白蓮教は、マニ教に似ている、いや「ルーツをもいえるのがマニ教」と著者は言う。
 マニ教が少林寺で密かに祭られていた可能性があり、つまりマニ教は弥勒(メシア信仰)が基礎にある。末法思想は、世の大乱のときに現れる。
 
魔尼(マニ)教はイランからやってきた。
唐の都・長安はペルシアからの文物がヤマのようにはいってシルクロードの拠点となった。
東西文化が衝突するオアシスでもあったが、ここに最初に入ってきたゾロアスター、キリスト教ネストトリウス派(景教)が、中国に昔からあった道教、仏教の列に混入し、混在した。
中国の宗教は花盛りとなった。

しかし易生革命につきものの、権力者と宗教の距離の関係は時として難しく、儒教は秦の始皇帝によって弾圧されたように、唐の後期には道教をのぞく全ての宗教は弾圧される。
そのときマニ教だけが地下に潜った。
つねに迫害され、それが秘密結社的な闇の存在となって任侠、遊侠に結び付き、紅巾の乱の背景となった、と著者は力説する。
 「ゾロアスター教の改革者であるマニが始めた」というマニ教は「光明神と暗黒神が創造した二元論」に立脚する。「この点でゾロアスター教と同じですが、マニ教のほうが、より善悪の区別という面では徹底している」と著者。
 そして弾圧をかいくぐるために仏教に潜り込み、弥勒菩薩信仰となった。


 ▼「魔尼(マニ)教」はゾロアスターの改革派だったが、「洪門」は、その流れをくんだ白蓮教と遊侠が繋がったものなのか?


 爾後、「洪門」の秘密のネットワークは王朝の変遷の裏面で反乱軍、匪賊の汚名を着せられたりしながら、地下に潜伏し、叛乱期、革命期には顔をだす。
 宋三姉妹で有名な宋一族は海南島の三合会メンバーだった父親の娘たちだった。
孫文も洪門会、そして太平天国も義和団も洪門会の地域的、集団的決起という裏面が極めて強い。

 明王朝を創建した朱元章は白蓮教徒とされるが、当時、白蓮は日月教と言われた。朱元章が敬虔な宗教者ではなく、権力を握るや、かれは白蓮教を弾圧する。

さて洪門会が天地会とも言われる所以は、『水滸伝』にでてくる百八の豪傑、英雄の組織図が、つまり梁山泊の組織的な数字が天上の三十六星と地上の七十二の星を合計した数だからだ、と著者は言う。
 膨らんだ組織は無数の広がりを見せるが、重要な五団体がる。天地会、添弟会、三合会、三点会、そして可老会。ただし添弟会と天地会は同一。三合会と三点会も同一。したがって洪門会とは、天地会、三合会、可老会の統一団体である。

 このネットワークはいまも厳然と世界各地に生きていて、秘密結社であるがゆえに地下の構造はわかりにくい。
アジアの反日運動も、洪門会のネットワークに便乗しているのではないか、と思われるが著者はとくに触れていない。

 もうひとつ、本書を通じて国民党に付随して多くの洪門会メンバーが台湾にやってきた歴史はのみこめたが、しかも、そこから竹連幇などのやくざのネットワークも誕生しており、その民族派、宗教、やくざ、任侠との区別、あるいは距離感がややもすれば理解しにくかった。
大陸の14k、新義安など強大なヤクザとの繋がりなども本書を通じては謎のままである。秘密結社を繙くのは、やはり難渋をきわめる。
とは言え、一気に読んだ。小生には興味が尽きず、面白かった。

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    ♪
(読者の声1) 最近、貴誌が届きません。何回か、登録をやり直したのですが、うまく行きません。なにかのグループか、或いは某国の機関から妨害されているのではありませんか。
購読が容易になる対策はありませんか?
     (UI生、茨城)


(宮崎正弘事務所より) 同じ様なご指摘を毎日のように受けますが、ともかく、何処かから妨害されているのは事実です。
当方としては打つべき手だてがなく、対策は唯一、バックナンバーからお入りください。
 下記です。過去四年間のバックナンバーを閲覧できます。
 http://www.melma.com/backnumber_45206/



   ♪
(読者の声2) 10月10日に「日本国政府の北朝鮮に対する経済制裁を支持する国民行進」および「有事に備える防災訓練」を下記の通り実施します。
服装については動きやすい格好、今回は有事に備えた防災訓練もありますから、濃紺や迷彩の出動服や安全靴およびヘルメットなどの着用も歓迎します。
なお、駐車場はありませんので、自動車などで来られる方は近くの駐車場を探してご利用ください。
さて驚くべきことに、当日は朝鮮総連の反日デモが日比谷公園から出発するそうです。
3月の反日デモは日比谷公園を出て新橋を通過してから、主に中央通りを歩き、常盤橋公園で解散しました。前回と同じコースを当局が許可をするならば、偶然にも同じ時に同じ所で彼らとすれ違う可能性があります。彼らは何千人のデモとはいえ、所詮は烏合の衆に過ぎません。
我ら日本人の気合を見せつけてやりましょう。同志各位の奮っての参加を熱望します。

〈日本国政府の北朝鮮に対する経済制裁を支持する国民行進〉
[とき] 10月10日(水)午後1時集合/午後1時30分出発
[ところ] 常盤公園(中央区日本橋本石町4の4の3)
[コース]申請済(常盤公園〜呉服橋〜八重洲中央口前〜鍛冶橋〜城辺橋を左〜水谷橋公園(主に中央通り)。
[主催] 日本国政府の北朝鮮に対する経済制裁を支持する青年共闘委員会

〈有事に備える防災訓練〉
[とき] 10月10日(水)午後1時受付開始/午後2時訓練開始予定
[ところ] 常盤橋公園(千代田区大手町2の7の2)
[主催] 有事に備える防災訓練を実施する青年共闘委員会
〈合同事務局〉 03-3918-9524(三澤浩一)

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 宮崎正弘の最新刊
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』(徳間書店、1680円)
 http://www.tokuma.jp/book

『2008年 世界大動乱』(改訂最新版、1680円。並木書房)
 好評を博した拙著『2008年 世界大動乱の予兆』を大幅に改訂増補。新データを満載。大増ページ普及版。
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宮崎正弘のロングセラーズ 
『世界“新”資源戦争』(阪急コミュニケーションズ刊)。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/%8B%7B%8D%E8%90%B3%8DO/list.html
  ♪
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
 『拉致』(徳間文庫)
 『三島由紀夫の現場』(並木書房)
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宮崎正弘の新ホームページ http://miyazaki.xii.jp/
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
http://www.melma.com/backnumber_45206/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
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  1. 公務員犯罪は検察にお任せ??

    バカだろ!
    同類が裁けるわけねーだろーが
    あいつらは犯罪まで談合してるんだよ!

    共産党 2007/10/8

  2. netの広がりで国民の情報量が多く成り、ウソとホントが、解らないのわ代議士と公務員だろう、通信機器代の分、人員が無用だろう、1/3人員を早く削除しろ、

    K。s 2007/10/8

  3. 国会は政策を論ずる所、(国の有様、日本人のアイデンテイ)政局はお笑い番組にお任せ、公務員、犯罪は、検察にお任せ、三権分立を徹底しろ、岩手出自も犯罪だろう、K.S

     2007/10/8

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宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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