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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:10/3


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年)  10月4日(木曜日)
通巻 第1942号 (10月3日発行)
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 ペンタゴンのネットワーク設備、部品メーカーを中国が買収へ
  ハイテク軍事技術が、中国に筒抜けにならないのか?
****************************************

 サダム・フセイン独裁時代のイラクへしゃあしゃあと光ファイバー通信設備建設を請け負っていた中国の企業は「華為技術」(HwaWei Technology)という。
この企業は中国の人民解放軍系列の会社で、1999年から2002年にかけ、イラクで工事をしていた。同社は広東をベースにかなりの大手企業に成長し、独自の携帯電話も販売している。

 イラクは国連の制裁による「石油と食糧交換プログラム」によって、辛うじて一日50万バーレルだけの石油輸出が認められていた。
 
 タリバン政権下のアフガニスタンでも同様な軍事回線工事をしていたのが華為技術だった。
 いずれも米国の制裁対象ゆえに、この企業はペンタゴンから監視されてきた。

 ところが、ところが。
華為技術は米国の「ベイン・キャピタル」(本社マサチュウセッツ州)という会社が近く買収する予定の「スリーコム」(3 Com)の最大株主であることが判明した。
 しかも3Com社を買収するベイン・キャピタル社は、なぜペンタゴンの通信ネットワーク施設および部品供給メーカーを狙ったか、その理由が不明。つまり、ファンド筋はダミーで、本当のバイヤーである中国軍が背後にいるのではないのか?

 夏頃にペンタゴンのネットワークが中国のハッカーによって掻き荒らされるという事件が起きて、ペンタゴンを苛立たせたばかりだが、さすがは厚顔無恥の中国企業、そのことをケロリと忘れて、ペンタゴンの通信中枢へ入りこむ。

 「機密漏洩が懸念される」と議会でハンター議員らが、このM&Aに反対の声を挙げているが、どっこい、この華為技術とベイン・キャピタルとスリーコムのM&Aを仲介しているのがゴールドマンサックスというから話はややこしい。
 (ゴールドマンは言うまでもないが現財務長官ポールソンが直前まで会長だった。だから財務省は、この買収を認可する方向にある、という)。

 このすっぱ抜き報道はワシントンタイムズの辣腕記者ビル・ガーツ(同紙、10月2日付け)。
 
      ◎み□や◎ざ△き□□ま◎さ□ひ▽ろ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
     ♪
(読者の声1) 10月3日(水曜日)通巻1941号に「中国経済は「お雇い外国人」が領導しているがごとし。製造業の中国進出とは、廉価な人件費を求めての製造基地、輸出基地だった。中国の輸出の70%以上が、いまも、依然として外国企業によるものである」
とあります。
シナにおけるInnovationは、歴史上多くは外来民族がもたらしたものです。
中国服は、漢族が実質的に抹殺した満州族の民族衣装、人民服は、日本留学中の孫文が学生服を気に入って後にも着ていたものが元です。
紙は漢のサイリンが発明したことになっていますが、韓国の方が多少早いという説もあります。胡弓もチャルメラもペルシャの民族楽器がトルキスタン経由でもたらされたものです。
共産主義も資本主義も外来なのは当然です。

私が今興味を持ってみているのは、遠くない将来、中国のバブルが崩壊することはほぼ確実であるのに、欧米の大手金融機関、投資会社がバブルを煽っているのは、彼ら「Exit Plan」を当然持っているはずであり、それが何か、です。
つまり崩壊したときにも損をせず如何に儲けるかというプランです。またこんなことは多少頭の良い人間なら誰でも分かることなので、中国人の中にも「Exit Plan」を持っているものがいるということも確実です。
どういう手を使うのか、まさに見ものです。
ひとつだけ確実なのは、損をするのは一般民衆と、能天気に中国に進出している日本企業、特に金融機関だということです。
   (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント) ババ抜きゲームのババは、所詮、ゲームの参加者が引っかかります。
 華麗なる“脱走計画”ですか、もちろん、欧米企業にはかならず優秀なゲーム・プランナーを抱えて、つねに「考えられないことを考えている」シナリオライダーがいるはずですから、燃え上がる中国市場から、いかに儲けるだけ儲けて、あとのカスを残りの参加者に騙して渡して、さっと逃げ切るか。
 日本が支援してGDPの43%まで持ち出して建設した、かの満州帝国の崩壊の無様さは、逃げるプランを持っていなかった関東軍の暴走的側面と、それを待っていたソ連と中国共産党、事を急いで、一番の果実をとられたアメリカと蒋介石のゲーム。
 考えてみれば、最初から最後まで無欲恬淡として、善意に基づく犠牲的奉仕をしたのが日本でした。
今度も、中国のバブル崩壊で、一番のカスを掴まされる危険性が高いのは邦銀勢でしょう。



   ♪
(読者の声2) 政治をビリヤード(球撞き)に譬えては不見識との謗りを受けるかもしれませんが、名うてのハスラー小泉純一郎から、「やってみろ」と、突然キュー(球撞きの棒)を放り投げられた安倍晋三は、慣れない手つきで球を撞き始めたものの、いかんせんテクニック不足で力任せに球でなく台を撞いてしまい、キューをへし折ってしまいました。
その挙句へし折ったキューを胸に突き刺して万事キューすの仕儀。
ここで攻守交替するのは球撞きゲームのルール。
ハスラー福田康夫は小泉のような派手さや安倍のような清新さはないものの慎重で老獪なゲーム運びが信条。いくつリベラルな、左傾化した、親中の球を撞くのか、しばらく見守るしかありません。
佐藤優氏は『諸君!』の11月号から始まった新連載の中で、安倍政権の自壊は、左翼的な理論や構造主義を保守思想が安易に取り入れた結果だという趣旨の論展をしています。
安倍政権の崩壊に、そういう思想的な深い原因があったのか分かりませんが、ロシア・ウオッチャーとして、プーチン政権がユーラシア思想という内向きの保守的なしっかりとした思想理論を基盤としていると分析している部分には光るものを感じます。
それに引き換え日本の保守思想はヘナチョコで、これが深化し、スティディなものになるには優れた左翼思想が必要だという趣旨の主張がなされています。
そういう一面はあるのだとは感じますが、佐藤氏の主張を全面的に受け容れてしまうと、5年後、10年後の思想論壇の第一人者は、右翼・左翼の両翼に跨る御一人者の佐藤氏になっていることでしょう。
佐藤氏は、優れた左翼思想家として柄谷行人氏を挙げています。
柄谷氏を保守論壇の土俵に引っ張り上げて、取り込んでしまおうという遠謀深慮であればたいしたものです。
期待しつつ注意深く見守りたいものです。
    (有楽生)


(宮崎正弘のコメント) 柄谷コンプレックスという、得体の知れない意識が文壇の一角を占めています。嘗ての丸山真男コンプレックスのような、時代的な、特殊なメンタリティでしょう。
 本物の保守は柄谷など相手にしている暇もないのでは?

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発行者プロフィール

宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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