国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/09/15


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年)  9月16日(日曜日) 
通巻 第1925号  
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  中国のハイテク部隊のハッカー攻撃は台湾侵攻直前にペンタゴン出動を遅滞させる目的
    ペンタゴンの機密情報ネットワークへはまだ踏み込んでいないが。。。
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 昨今、欧米の軍事関係者を驚かせたのは中国のハッカー攻撃の能力が格段の進歩を示したことである。
 広東、蘭州および北京にある中国各軍管区の電脳特殊部隊から発せられた可能性が高いハッカー攻撃は、たとえばドイツのハッカー被害の60%に及んだ(シュピーゲル紙)。

 ペンタゴンへの攻撃はNIPR Netと呼ばれる国防総省のシステムが襲撃を受けたが、これは機密情報ネットではなく、一般的な通信網。命令系統のシステムではない。

 しかし、かれらはいずれペンタゴンの指揮系統ネットへの侵入と攪乱を狙っており、「その目的は台湾有事の際に、米軍の出動を遅らせるためだろう」と推測される(クリスチャン・サイエンス・モニター、9月14日付け)。

 「またペンタゴンのシステムの中に『トロイの木馬』という残置諜者なみの仕掛けをして行った可能性も残る」(専門家)。

 現在、世界120ヶ国の国防省ならびに准軍隊組織にハッカーもしくはハッカー防衛専門チームがあるとされるが、中国は世界水準でおそらくトップだろう、と米国の専門家は見ている。
実際に酷似したケースでは、エストニアのネットワークにロシアが侵入し、それが元でEUのいくつかのシステムが一週間にわたって普通となった「事件」があった。

 ま、ロシアも中国も特許技術を平気で盗む常習者だから、情報を盗むのも当然といえば、当然だろうが。。。

 メルケル独首相は訪中の際に温家宝首相に文句を言ったところ、温は「(軍にそんなことを)止めさせるようにしたい」とよそ事のように述べたそうな。
またAPECシドニー会議でもブッシュ大統領は胡錦濤に対して、過日のペンタゴンへのハッカー攻撃に言及し、抗議したという。

 親中派の福田康男氏が、もし首相になっても中国にちゃんと抗議できるのかな? 

      ◎◎み◎や◎ざ◎き◎◎ま◎さ◎ひ◎ろ◎◎
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(読者の声1)  中国の法整備の状況についての講演を聴きました。 以下その内容を掻い摘みます。 
・中国は「人治」から「法治」へ移行している状態にあります。
・法律や規則に違反すると、想定外の罰を課せられるので、「中国法は地雷の如し」と思うべきです。
・日本企業の多くは、こういった中国での法的リスクに無防備でいます。
・中国政府は近年すさまじいスピードで法律を整備しています。
・中国の法整備は、1979年の改革開放がホップとなり、 1992年登小平の南巡講話でステップし、 2001年のWTO加盟でジャンプしました。
・2006年だけでも、改正会社法、改正証券法、企業破産法、外国投資者の中国企業買収規定、外国投資者の中国不動産投資規範が公布・施行されました。
・今年2007年は、物権法、労働契約法、独占禁止法が公布・施行されました。これで中国にない法律はなくなりました。
・物権法は今年3月全人代で可決成立し、来月1日施行されます。
・物権法では、土地の私有は認められませんが、私人が建物や動産を所有することはできるようになり、その財産権が一定保護されることとなりました。
・物権法と社会主義が矛盾しないのかという、イデオロギー対立が1993年以降ありました。
・最終的に、社会主義公有制は維持され、土地使用権の名称は「建設用地使用権」となり、入札制を導入し、収用は依然同様ありうることになり、しかし住宅土地には使用期限の自動延長を認め、工業地や商業地には自動延長はないことにしました。
 土地と建物は同時処分としました。
・中国では、登記が効力発生要件です。因みに日本での登記は第三者への対抗要件です。 中国では、法理論上、動産の善意取得はあっても不動産の善意取得はないことになります。
・しかしこの登記制度が未整備で課題となっています。 現状は地区ごとにある土地管理局や建物管理局などへ行って登記を行います。
・担保権の実行が容易となり、裁判訴訟を経ず、いきなり競売にかけ、担保権を実行に移せることになりました。 中国では担保をとることがより重要となりました。
・労働者を守る労働契約法が今年の6月末に全人代常務委員会で可決され、2008年1月1日に施行されます。
・今後は書面での労働契約が必要です。 事実上の終身雇用が多くなり、雇用が長期化します。 試用期間についても制限が加わります。 解雇などの場合に支払う補償金については注意が必要となります。
 因みに本法について常務委員会はめずらしくパブリック・コメントを求め、日本や米の商工会議所から抗議がありました。
・今年8月末、全人代常務委員会は、独占禁止法を可決し2008年8月1日施行されることになりました。
・今まで独禁法がなかったのは、強権支配をしている中共政権が国有企業の合併・統合・分離・廃業を、その裁量で自由にしてきたからです。しかしこれが立ち行かなくなったからです。
・独占合意、支配的地位の濫用、事業者の集中などを規制していて、違反した場合には、違法所得の没収、売り上げの10%を上限とした罰金が課せられます。
・業界内での価格合意、生産・販売の制限、市場分割、開発制限、再販価格の指定などはしないよう注意し、したと疑われるようなことのないよう細心の配慮が求められます。
   (有楽生)


(宮崎正弘のコメント) 最大のミソは、土地所有と独禁法でしょう。
中国はいろいろと問題はあっても、一応はWTO加盟国ですから。国際法を表向き守らざるを得ず、国内的には依然として人治主義を貫き、いずれ大矛盾の爆発となる。
ところで、最近は中国国内の書店へ行くと「法律」が売られています。以前は法律さえ「機密」扱いで書店では売っていませんでした。
いや、そもそも書店はすべて「新華書店」という国有書籍屋のみで、国家が統制していましたから民間の書店ビジネスの登場は大きな変化です。
いっぽうで悪徳弁護士、悪徳弁理士が栄え、大手をふって、ベンツを乗り回しているのも、ヘンな現実です。
 中国が「人治」から「法治」へ移行している? 本当ですかねぇ。

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 << 今週の書棚 >>

下記の書物を献呈されました。この号では、紹介羅列にとどめ、いずれ拝読ののち、改めて書評します。


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清水馨八郎『新・教育勅語のすすめ』(日新報道)
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 教育勅語の読み方は過去にも何回か、多くのひとの手によって説かれてきた。この新版は、論壇の長老にして文明史論にくわしい清水教授の解題である。



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浅川公紀『アメリカ外交の政治過程』(頚草書房)
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 正統な研究書、アカデミックな論争を展開している。大学のテキストにも仕える内容だが、著者の長い間の蓄積に基づいたもの。
 ロビィストとシンクタンクの箇所は新しい情報があって参考になった。



   ♪
椛島有三『米ソのアジア戦略と大東亜戦争』(明成社)
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 大東亜戦争の真相を解題した書物だが、昭和天皇のご見解から歴史解釈が始まるところが類書と異なる。巻末に欧米が植民地にして過去五百年の歴史地図がついていて、これは見応えがある。小野田寛郎氏が推薦文を寄せている。 

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並木書房からのお知らせ
宮崎正弘著 新刊改訂最新版『2008年 世界大動乱』

 ▽ 安倍政権突如崩壊はまさに政治の世界は「一寸先が闇」を象徴した。
 ▽ 仏英につづき、豪州も保守政権は風前の灯火となった!
 ▽ ブッシュ政権のイラク政策は「未曾有の不人気」。これでヒラリー次期政権誕生が秒読みへ。アメリカの衰退で一番得したのは核武装を急ぐイランと北朝鮮。その背後でにたにた嗤うのがモスクワと北京だろう。
 ▽ 韓国、台湾、ロシアの指導者も、米国大統領選挙前に変わる。
 ▽ 日本企業は中国の溜まりすぎた外貨によって乗っ取られる可能性がたかまる!
 ▽ サブプライム危機からウォール街暴落は、つぎに上海暴落を生むのではないか?
  などの世界の新事態を宮崎正弘が分析解説のあとに予想している
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 宮崎正弘新刊・改訂最新版『2008年 世界大動乱』(定価1680円)は25日頃に全国書店に並びます。
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 (この本は四月刊行の『2008年 世界大動乱の予兆』を最新データで更新し、改題。さらに大増ページ。定価を据え置きの改訂版です)。

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 メルマガ読者へ三大特典
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 本誌読者のために三大特典つきで、予約募集
 (1)配本日前に到着します(メール便)。(2)送料無料。(3)振込手数料無料
 御希望の方は、下記へ
eigyo@namiki-shobo.co.jp
「宮崎新刊」とだけ書かれ、(1)〒番号、(2)ご住所、(3)お名前、(4)電話番号(メール便のため)を書き添えてください。申込手続きそれだけです。
 本は9月20日から21日頃までにお手元に届きます。その後、封入されている「振替用紙」を利用され、近くの郵便局から本代のみご送金ください(振込手数料も版元が負担します)。
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宮崎正弘の新ホームページ http://miyazaki.xii.jp/
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
http://www.melma.com/backnumber_45206/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
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