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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:9/5



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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年)  9月6日(木曜日)  
通巻 第1913号  (9月5日発行)
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 1989年、日本企業6社が世界十傑ランキングに入っていた
    2007年、世界十傑企業に中国企業が三社というのは「快挙」か「暴挙」か?
***************************************

 世界企業の時価総額ランキングで、世界一はエクソン・モービルである。圧倒的不同の地位である。
 第二位はGE。これも順当なところだろう。
だが、第三位をみて「ん?」「なんだ、これは?」と呻きたくなる。

 世界第三位は中国工商銀行。三年前まで不良債権の膨張に青息吐息の国有銀行だったのに? もっとも時価発行総額だから、上海株式市場のバブルがある日突然、三分の一になれば、百傑にランク入りするのも難しいだろうが。。。

 第四位はペトロチャイナ。第五位が世界最大といわれたマイクロソフト。えっ。ビルゲーツより、中国企業が上? ですか。

 以下、第六位にも中国企業の「チャイナ・モービル」(要するに中国版NTT)。
 その次ぎにAT&T、ロイヤルダッチ・シェル、ガスプロム(これはプーチンカンパニィだ)、第十位がシティコープ(世界一の銀行だったのでは?)。

 からくりに関しては言を待たない。
錬金術のペテンに近いもので、「いずれ日本企業が89年に世界ランキングで六社はいっていても、その後のバブル崩壊で、その位置からすべりおちたように、中国企業も株式のバブルが崩落したあとどうなるか」(英誌『エコノミスト』、07年9月1日号)

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(読者の声1) 「オリエント急行殺人事件」と「南京事件」

ミステリー界の女王アガサ・クリスティー女史の数々の傑作の中でも、1934年発表の「オリエント急行殺人事件」を最高傑作としてさしつかえないでしょう。
大筋は次の様なものだったと記憶します。
主人公で探偵のエルキュール・ポワロはイスタンブール発西行きのオリエント急行の寝台車両のコンパートメント一室を確保します。この季節にしては珍しく寝台車は混雑していました。列車が、ユーゴースラビアの山中で豪雪のために立ち往生してしまいます。そんな時に、コンパートメントの一室で乗客が殺害されているのが発見されます。
周囲の情況から、犯人は寝台車両の乗客以外にはありえない。だが、乗客ひとりひとり証言を繋ぎ合わせると、どの乗客にもアリバイが成立する。又、被害者には十数か所の刺し傷が残されているが、いずれの傷も相互に類似性がない。
「オリエント急行殺人事件」については一旦ここまでとしましょう。 

その小説の発表から3年後の1937年、日華事変が始まります。
同年12月日本軍は南京を占領します。そして更に8年後日本は敗戦。連合国による占領下に入り、その後極東軍事裁判が開かれます。
その裁判で、先の1937年12月の南京占領時及び占領から5週間にわたる、日本軍による一般市民に対する大規模な虐殺行為が存在したとする訴追がなされました。
裁判所は、これを認め、当時の南京攻略軍最高指揮官松井大将は 絞首刑判決を受け、その後執行されます。その後つい最近まで、「南京事件」「南京大虐殺」は事実存在したとする通念が本のみならず、世界に広がっていました。犠牲者の数も30万人とされてきました。

さて、その最大の根拠となったものは何かといえば、1938年に出版された「WHAT WAR  EANS」でした。
この本は、マンチェスターガーディアンの上海特派員であったオーストラリア人ハロルド・ティムバリーが編纂したもので、南京陥落当時南京城内に残っていた、欧米人による証言を集めたものです。
戦争当事国ではない、"中立的"な第三国の人間が"偶々"南京戦で見た事実を証言したものだからこそ、"正"である、つまり「善意の第三者の証言」として貴重視されたのです。
この点、「オリエント急行殺人事件」の寝台車両の乗客の証言が思い出されます。
例えば、そこに証言を記した一人マイナー・べイツ氏は当時金陵大学教授で、極東軍事裁判でも検事側証人として虐殺の具体的な数字まで言及しています。

つまり「WHAT WAR MEANS」こそ最有力で唯一といってもよい「南京事件」の実在を示す証拠だったのです。「南京事件」の存在を疑問視する証拠は数多くありました。
南京陥落後、石川達三、林芙美子など多くのの従軍作家が南京を訪れていますが、これらの作家の記録には「南京大虐殺」を窺わせるものは皆無だそうです。

6週間で20万人抹殺という話も疑わしいように思えます。
アウシュビッツにナチスは毒ガス使用による効率的な殺人システムを完成させ、2年間で150〜200万人のユダヤ人を抹殺したといわれます。これでいくと30万人を殺戮処理するのに6ヶ月を要したことになります。
しかも、町は死体焼却の臭気と靄が漂ったといわれます。
日本軍が僅か6週間で30万人も虐殺することが可能なものだったか。「善意の第三者」である欧米人の証言には臭気については触れられていません。リアリティーが感じられないのです。
そして、ついに「WHAT WAR MEANS」の欺瞞が暴露されることになります。

中国の社会科学院が出版した近代中国に係わった外国人事典の中で、件のティムバリーが、蒋介石の率いる国民党の中央宣伝部国際宣伝処顧問であったと記されていたのです。(「南京事件の研究」北村稔著、文春新書)
更にエール大学の資料集の新聞切り抜きに、マィナー・べィツも国民政府の顧問であったことが判明します。(「南京事件の研究―国民党極秘資料から読み解く」東中野修道著、草思社)。
その他の証人にも"中立性"を疑わせ、つまり、二人とも蒋介石のエージェントであり、「WHAT WAR MEANS」はプロパガンアだったのです。
この本の他の証人も偶々南京にいた「善意の第三者」ではないものが多く含まれていたことは想像に難くありませんし、そのことも指摘されつつあります。

もうお分かりでしょうが、「オリエント急行殺人事件」の寝台車両の乗客が偶然に乗り合わせた善意の第三者」であると考えればこの殺人事件は迷宮入りになります。それのトリックが「WHAT WAR MEANS」で使われたのです。これこそ許すことの出来ない陰謀でしょう。
さて、この新たな展開を受けて我々は20世紀前半の歴史を全面的に見直す作業を開始しなければなりません。
巷間学校で教えられている20世紀の歴史はプロパガンダで作られ、完成させられたジグゾーパズルなのであり、欺瞞だからです。
なお、アガサ・クリスティーには結婚暦があり、かつてのご主人は英国陸軍の軍人で諜報関係の仕事に従事していたとも言われています。
いかにもミステリーの女王にふさわしい話であり、「南京事件」「WHAT WAR MEANS」にも連なるものをもっていると考えられないでしょうか。
 (足立誠之、在カナダ)


(宮崎正弘のコメント) 実にユニークなミステリィ評論的南京事件の解剖でした。



    ♪
(読者の声2) 先日都内で許世楷台湾国駐日大使の会見があり、それをフジサンケイビジネスアイだけが記事にしていました。
 以下に引用します。
「独立国・台湾の国連加盟を  許駐日代表が会見 国際“いじめ”訴え」(Fuji Sankei Business i.9月4日付け)

「台北駐日経済文化代表処の許世楷代表(大使に相当)は3日、東京・有楽町の外国人特派員協会で会見し、「台湾は事実上の独立国家であり、18日からの国連総会でも台湾名義での加盟を求めていく」と述べ、国際社会の理解を改めて訴えた。
 許代表は、「日本が国家安全保障や自由民主主義を守ろうとするならば、台湾を独裁中国に押しやるべきではない」とも強調。国際社会の台湾の国連加盟への反対姿勢が、結果的に一党支配の中国による台湾併合を招く懸念があり、民主主義社会にとって不利益になるとの考えを示した。
 台湾は「中華民国」名義で1993年から国連復帰を求めてきたが、中国の反対で門前払いされてきた。今回初めて「台湾」名義での申請に切り替えた。
 国連以外に世界保健機関(WHO)など国際機関への参加もことごとく拒絶されているが、こうした中国の国際的な政治圧力について許代表は、「学校教育現場に例えれば“いじめ”の問題」と主張。「日本が“いじめ”に反対するのか、あるいは容認するのか、加担するのか、社会全体にも大きく影響する」とも話し、国連から疎外され、国際的に弱者の立場にある台湾の窮状を訴えた」

某国策顧問は、ようやくヤル気になったわね、と苦笑していました。
許大使は、”STATUS  QUO” とは台湾の民族自決の現状を保持することにあり、台湾人が自らの意思で台湾国の運命を決し、他国・他民族の支配や影響を受けないことだ。 そのために「台湾」名での国連加盟を申請した。 国民投票を来年3月22日の総統選挙と同時に実施して、「台湾」名での国連加盟申請の是非を問う予定である、と表明しました。
米政府は国民投票に反対の意向を表明し、 日本外務省は国民投票は中国の内政問題であり関知しないとの立場で、ふたつの中国に反対だと述べているそうです。
許大使は、日本は一つの中国を主張する中共政権の意向を理解し尊重するとの立場をとっているが、その「理解」と「尊重」には幅があるはずだ。 日本の安全保障の観点にも立って「理解」し「尊重」すべきと述べていました。
40年以上の反蒋闘争を戦い抜いて、海外の反国民党の人々が台湾との間を自由に往来できるようになってから、’96年、中共がミサイルを台湾近海に見舞って、軍事的示威行動に出てから、李登輝氏が総統時代、法学者・政治学者を集めて「二つの中国」への理論武装を始めてから、陳水扁が総統になってから、今から思うと無為の時間が流れてしまっています。 
陳水扁は政権末期になってようやく本気というより  ”正気” になったかとの感慨を持ちます。
先月、都内で台湾独立連盟の黄昭堂氏が、「台湾はすでに独立している。 今更独立と云わなくてもいいという気持になっている」と語っていました。
李登輝氏はそう唱え、陳水扁政権もその流れに沿った行動に出ていますが、”独立”を掲げて運動してきた人々としては苦衷の事態でしょう。
10年前とは云わないまでも、早くにうまく舵を切ることができなかったのだろうかと岡目八目の小生は思います。
   (HN生、品川)
  


(宮崎正弘のコメント) 台湾の国連加盟を支持しているくにが世界に十五カ国以上あります。住民投票で、これを台湾国民に問うというのは台湾与党・民進党の選挙戦術ですが、またアメリカがちょっかいを入れるかも知れませんね。
 前回も駐台北アメリカ代表(大使に相当)のダクラス・パールが「現状維持いがいの選択をするな」とまるで内政干渉的に陳水扁政権に容喙しました。ちなみにパールは米国論壇で北京よりの論客として知られていました。

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(サイト情報) ブッシュ大統領は、8月30日、ホワイトハウスにて日本を含む外国報道機関と会見し、6者協議やテロ対策への見解など様々な質問に答えた。
(1) 外国報道機関のラウンドテーブル・インタビュー 
Roundtable Interview of the President by Foreign Print Media、The White House、August 30, 2007 
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2007/08/20070831.html
(2) NHKとのインタビュー 
Interview of the President by Kensuke Okoshi, NHK Japan、The White House 
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2007/08/20070831-2.html 
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((( 宮崎正弘の新刊予告 )))
 『2008 世界大動乱』(改訂最新版、並木書房、中旬発売)
 『中国は猛毒を撒き散らして自滅する』(徳間書店、下旬発売)

   ♪♪
<< 宮崎正弘のロングセラーズ >>
 『世界“新”資源戦争』(阪急コミュニケーションズ刊)。
 『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
 『拉致』(徳間文庫)
 『三島由紀夫の現場』(並木書房)
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宮崎正弘の新ホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
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  1. !)小平イズムが強烈

    中共が世界を制する 2007/9/5

  2. u are dead stupid

    CHINK

    CHINK FREE 2007/9/5

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宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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