国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/08/01



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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 8月2日(木曜日) 貳
通巻第1874号  (8月1日発行)
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(((((((((( 転送歓迎 )))))))

米国下院議会へ陸続と抗議文
   日本の保守系文化人が立ち上がる
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「史実を世界に発信する会」(加瀬英明会長)はマイク・ホンダへの公開質問状をはじめ、外交委員会メンバー、ぺロシー議長等議会指導者へ何度も手紙と資料を送って121決議案の不当性を訴えてきた。
決議案が採択されたため、ペロシー議長と435人の下院議員に対して、抗議と再調査、そして謝罪を要求する手紙を出すことに決定した。
1.ペロシー議長への手紙:
2.下院議員435名への手紙:
全文は添付の通り。また外国人特派員クラブ会員へもプレスリリースする予定。

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Society for the Dissemination of Historical Fact
Shin Sakuma Bldg. 3F, 2-13-14, Nishi-Shimbashi, Minato-ku, Tokyo 105-0003, JAPAN
Tel 03-3519-4366  Fax 03-3519-4367  URL http://www.sdh-fact.com


July 31, 2007

The Honorable Nancy Pelosi
Speaker, U.S. House of Representatives
235 Cannon House Office Building
Washington, DC 20515 0508
USA
〜〜〜〜

Dear Madam Speaker:

昨日7月30日、貴殿が議長を勤めるアメリカ下院は、日本政府に慰安婦を性奴隷にしたことを正式に謝罪することを求める決議案を可決した。これは、将来のアメリカの歴史において類まれなる恥ずべき愚行として記録されること必定の愚かで不当極まりない決議である。なぜならば、この決議案は歴史事実を極度に歪曲し、存在しないものを捏造した前提の上で成り立っているものであるからである。

われわれは、貴殿に対してこの決議案が事実に基づいていないので、改めて事実調査を行なったうえで審議にかけるよう要望した手紙に参考資料(秦郁彦教授のレポート他)を添付して5月7日に送付した。また7月3日にはさらに性奴隷制度など存在していなかったことを示す資料を添付して事実調査を要求する手紙を送付した。

これ等の手紙の中で特に強調したのは、アメリカの公式記録United States Office of War Information, Psychological Warfare Team, attached to the U.S. Army Forces India–Burma Theater, APO 689 において、「"慰安婦”(comfort girls)は売春婦または職業的なキャンプフォロワー(professional camp follower)に他ならない」明確に述べていることである。そして、彼女達に月平均の稼ぎ高は1500円で、うち750円は雇い主へ返済される、と記録されていることである。
当時日本軍の軍曹の月給は30円であったから、彼女達はその25倍稼いでいたことになる。これを性奴隷といえるのか。米軍の公式記録によって真っ向から否定されている、強制された慰安婦制度であるとか、性奴隷であるとか言うことを主張する決議案が果たして正当化できるものか否か、事実調査を行なって検討してほしいと要望したのである。しかるにわれわれの理を尽くした要望は全く無視されてしまったのである。

人権の尊重ということについてはわれわれは貴殿と根本的に信条を同じくしている。問題なのは人権の名の下に本決議案は事実を無視して一方的な日本断罪を行っていることである。これは日本と日本人の名誉と人権を侵害する不当な行為であるということである。途方もない冤罪といわねばならない。

われわれは、戦地において慰安婦が苦難を受けたことに心から同情するものである。日本政府は世界で唯一こうした方々への慰謝をおこなっている。その日本政府を一体アメリカは一方的に断罪する権利があるのか、よくよく考えていただきたい。聖書に「汝らの中、罪なき者まづ石をうて」ということばがある。

アメリカ軍がベトナムで現地売春施設を利用したことはご存知であろう。多くの部隊ではキャンプ内にこうした施設を入れていたことはSusan Brownmiller のAgainst Our Willにも書かれている。韓国でも国連軍用の慰安所が作られ米軍が主に使用していた。(Don-a Ilbo, Sep. 14, 1961)さらに言えば、米軍が日本に進駐してきたときに、日本政府に慰安所の設置を指示し、それを利用している。こうした中で辛酸をなめた女性も数多くいる。貴殿に是非理解していただきたいのは、日本軍の慰安所と米軍がベトナム、韓国或いは日本で使っていた慰安所とは基本的に同じものであったということである。

あたかも日本軍の慰安婦だけが「強制」の「性奴隷」であるかのような全く事実に反する主張しているのが決議案121である。これほど不当なものがfairnessを重んずるアメリカの議会に提出されること自体、信じられないことであるか、それが可決されたということはまさに歴史的な愚行である。

もし貴殿に一片の良心があるならば、直ちに決議案見直しの「歴史検証作業」に取り掛かっていただきたい。そしてその不当性が明らかになった際には、明確な謝罪をアメリカ国民と日本に対して行なっていただきたい。決議案121の廃止決議とともに。

敬具
平成19年7月31日

               「史実を世界に発信する会」
                代表 加瀬 英明

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Society for the Dissemination of Historical Fact
Shin Sakuma Bldg. 3F, 2-13-14, Nishi-Shimbashi, Minato-ku, Tokyo 105-0003, JAPAN

July 31, 2007

Dear Congressperson:

7月30日、アメリカ下院は日本政府に慰安婦を性奴隷としたことを公式に謝罪することを求める決議案を可決した。これは歴史事実を全く無視した不当極まりない決議であり、われわれは強く抗議するものである。

決議案が本会議にかけられるまでに、われわれはペロシー議長に対して、様々な資料を示して決議案が事実に基づかないものであることを訴えた。2度にわたる手紙で、採択の前に事実調査を十分に行い、その上で審議を行なうことを要求した。

ところがわれわれの理を尽くした要望は全く無視され、事実を確かめることなく、一方的な決議が採択されてしまったのである。議員諸兄は、添付ペロシー議長宛の手紙に述べたような自国の公式文書についてその内容を知った上で、投票したのであろうか?決議案の内容は真っ向からこれと矛盾するものなのである。もし、これを知らずに、一方的に他国、それも友好国を断罪するような決議案を通してしまったのだとすると、諸兄の責任もまた重大なものである。
是非とも、ペロシー議長にこの問題についての再調査と、決議見直しを行なうよう働きかけていただきたい。

敬具

平成19年7月31日
             「史実を世界に発信する会」
代表  加瀬英明

Attachment:Letter to the Honorable Nancy Pelosi, Speaker of the U.S. House of Representatives
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     ○◎み◎○や◎○ざ○◎き◎○ま◎○さ◎◎ひ○◎ろ◎○◎
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   ▽
資料
米下院は7月30日の本会議で、下院決議案121号、いわゆる「慰安婦問題に関する決議案」を採択した。下院決議案121号の全文(H. Res. 121); 
A resolution expressing the sense of the House of Representatives that the Government of Japan should formally acknowledge, apologize, and accept historical responsibility in a clear and unequivocal manner for its Imperial Armed Force's coercion of young women into sexual slavery, known to the world as "comfort women", during its colonial and wartime occupation of Asia and the Pacific Islands from the 1930s through the duration of World War II.、U.S. House of Representatives. July 30, 2007 
http://frwebgate.access.gpo.gov/cgi-bin/getdoc.cgi?dbname=110_cong_bills&docid=f:hr121eh.txt.pdf 

 ラントス下院外交委員会委員長の下院決議案121号に関する発言 
 Remarks of Chairman Lantos on H. Res. 121, the “Comfort Women” resolution, during House debate  House Committee on Foreign Affairs. July 30, 2007 
http://foreignaffairs.house.gov/press_display.asp?id=404 
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(読者の声1)貴誌 1872号のなかで、「この日本の体たらくの現状をみるかぎり、向こう三十年の言論戦争を決意する気概がなく、しかも雄弁家が不在であり、あまつさえ国内に中国韓国米国の反日グループと連携している反日派がぞろぞろといる。国内に敵が多い」とあります。
 雄弁家が不在とはまったく思えません。 宮崎正弘氏、西尾幹二氏、桜井よしこ女史など枚挙にいとまがありません。
また、「国内の反日派がぞろぞろといる。 国内に敵が多い」と指摘されていますが、私にはまったく実感がありません。例えば、今回の米下院での「従軍慰安婦謝罪要求決議」に対して、「日本政府は謝罪すべきである」と主張している論、論者は私(一般市民)には、全然聞こえてきません。 宮崎先生がいつも指摘される「反日派日本人」という左翼は、平成の時代になって「退潮の一途」であり、昨今は「希少動物」に近いマイノリティーになっているのが、日本の現状であると私は観察するのですが、いかがでしょうか?
    (KI生、尼崎市)


(宮崎正弘のコメント) だと良いのですが、貴見は小生より楽観的ですね。

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  • 名無しさん2007/08/02

    宮崎様

    米下院本会議で従軍慰安婦に関する決議案が可決された,と聞いたとき,一体賛成と反対の票がどのやうな比率であったのかに興味があったのですが,不思議なことに私の見たどの新聞にもそれについては書いてありませんでした.しかし,『極右評論』で瀬戸弘幸氏が注目すべきことを書いてをりました.それに拠りますと,”決議案が採決された際に本会議場にいたのは、わずか10人程度。発声による投票の結果、出席者から異論は出なかったため採択された”とのことです.これは重大な事実です.これから解ることは,四百数十人の米下院議員のほとんどがこの問題に関心がないか,あるいはこの問題に関りたくないと思ってゐた,と言ふことです.さうなるとこの問題は,作戦的には,放って置くのが一番よいのかもしれません(それにしてもアメリカの議会には定足数の規定はないのでせうか).しかし,やはり可決は可決であり,看過すべきではないのでせう.ここで黙ってゐたら,我が国が決議案を認めた,とみなし,それを橋頭堡にして攻勢をかける勢力があるからです.

    先日の産経新聞の「正論」欄で岡本行夫氏がをかしな主張をしてゐました.先に米下院外交委員会で大差で可決された対日謝罪決議案について,放っておけばそのまま消滅したかもしれないのに,ワシントンポスト紙に意見広告などを出したためにこんなことになったなった,と言ふ.中韓をはじめとする反日勢力の執拗な活動を見ればそんなことがあり得るはずはなからうと思ひます.よしんば反発を買った面があったとしても,それはいづれは突破せねばならない壁です.岡本氏は事実関係は争点ではなく,日本人の主観が問題なのだ,と言ふ.日本人の主観は事実を正しく見て欲しい,謂れのない非難を向けられるのは困る,と言ふだけのことです.その何が悪いのか.主観の根底にあるのは事実関係の認識です.をかしな主観は誤った,あるいは捏造された事実関係から生まれる.それを匡さうと努力するのは当然のことであり,またぜひやらねばならないことです.駝鳥の真似は何の解決にもなりません.「史実を世界に発信する会」の努力に感謝しますとともに,その努力が実を結ぶことを切に願ひます.

    (NN生,横浜市)

  • 名無しさん2007/08/01

    >貴殿に是非理解していただきたいのは、>日本軍の慰安所と米軍がベトナム、韓

    >国或いは日本で使っていた慰安所とは

    >基本的に同じものであったということ

    >である。

    違う。日本軍は日本国内務省に

    違法性が高い売春婦海外渡航黙認を

    強制したが、米軍は本国内務省に

    そんなことはしなかった。

  • 名無しさん2007/08/01

    残念ながら彼らは自らの過ちを認める事は無いでしょうね

    既に独善で決めた評価と過去からの評価が今回の議決になったものと思います

    「所詮日本軍は野蛮な軍であった、米国は正義の戦いをした」

    「この評価は過去から続くものであり、慰安婦の証言はその評価に合致するものであった、よって証拠など必要ない、日本の反論は唯の言い訳であり、検証の必要性を認めない」でしょう

    彼ら議員に幾ら言っても馬の耳に念仏です

    政府は丁度、民主がテロ支援法反対を言ってきてるのですから、あえて積極的に反対に反対する必要はない

    自らの手を汚す必要もなく民主は反米と言うイメージを国民、米国に与えれば良いだけです

    政府の指導力、統率力は疑われるでしょうがw

  • 名無しさん2007/08/01

    アメリカ人が理解すると良いのだが。ほったらかしにしないだろうか。全くけしからん。政府としてもするべきことをやってほしい。