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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:7/14


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 7月14日(土曜日) 貳
通巻第1864号  
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 重労働に耐える炭坑夫の彫刻展示までが禁止
   奴隷労働者を誘拐して働かせていた煉瓦工場が手入れされたばかり。
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 中国で昨年の炭坑事故による死亡は公式統計で4794名。
「しかし誰もこの公式数字を信用しておらず実際はもっと多い」(ニューヨークタイムズ、7月14日付け。ハワード・フレンチ記者)。

 ボロボロの作業服にゴム長靴、疲れ切った表情の炭坑夫を描いた彫刻さえ、先頃、展示が禁止され、すくなくとも六つの広場に建っていた彫刻像は撤去された。
炭坑事故の犠牲者を追悼する静かな慰霊塔の役目も果たしていたが、炭鉱町から、こうした像が消えている、という。

拉致あるいは誘拐され、河南省鄭州に集められた、およそ千人の少年が、となりの山西省臨汾市周辺の煉瓦工場で強制労働させられていた事件が発覚したのは先月である。
欧米メディアはカラー写真で大きく取り上げ「虐待されていた」事実も報道した。
香港の各紙も報じた。
これは、まさに「奴隷工場」ではないか。

 誘拐されてきた少年ら1人僅か500元で非合法の煉瓦工場へ売られ、食事も満足に与えられず、一日十五時間以上の労働を強いられた。
動きが鈍いと殴られ、やけどを負わされ、鉄製器具で縛られた。

驚くべき事件が発覚の直後、温家宝首相は徹底解明を指示したが、救出された少年労働者は、まだ400名足らずであり、およそ五万人前後の「強制労働者」が存在すると推測されている。

煉瓦工場のなかで、3000ヶ所が無許可営業。企業としての登録さえなく、農民らを出稼ぎで酷使していた。
地元の共産党はマフィアとぐるになって、賄賂漬けが慢性化しており、奴隷工場、強制労働、誘拐少年労働者らの実態を知っていても、見て見ぬふりをしてきた。


▼非合法、未登録の地下工場は三万箇所以上

このような非合法の煉瓦工場は山西省だけではなく河北省定州、河南省武陟、山東省臨清、広東省恵州など全国各地に存在していると言われ、拉致被害者家族がネットで呼び掛けを始めてから地元メディアが報道し、それが反響を呼んだらしい。
というのも2000年から雲南省昆明や広東省内で四百名ちかい児童が突然行方不明になり、家族らが自発的組織を結成してネットで広く呼びかけてきたからだ。

2004年の旧正月に陝西省安康市内で誘拐された十六歳と十七歳の少女は河北省臨西市の煉瓦工場で強制労働で酷使されたうえ、夜は出稼ぎ農民を相手に1回50元(邦貨で750円程度)で売春を強要させられていた。

戦時中、日本軍の「強制連行」はなかった。女衒や業者が、あるいは女性を騙して働かせた例はあるが、彼女らは大学卒の十倍以上の稼ぎがあった。日本軍が関与した「姓奴隷」もなかった事実がいまや明白となった。
にもかかわらずマイク・ホンダ下院議員らの暗躍によって日本非難決議が米国連邦議会で通過した。

戦後60年、いまも姓奴隷、強制連行が存在している国があるのに、米国議会も何を血迷っているのか。

  ○◎み◎○や◎○ざ○◎き◎○ま◎○さ◎◎ひ○◎ろ◎○◎
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(読者の声1) 昨日(13日)慰安婦問題の歴史的真実を求める日本国会議員の会(13名)、同日本地方議員の会(128名)、同日本学識者・ジャーナリストの会(80名)、同日本国民運動の会(多数)、他に地方自治体の首長(2名)の連名で、先月慰安婦問題に関する対日非難決議案を採択した米下院外交委員会の動きに驚きと衝撃を受け、同時に怒りと悲しみを禁じ得ないこと、同決議案は歴史的事実とかけ離れた情報に基づいていること、依って米合衆国の誇りと名誉にかけて慰安婦問題の歴史的検証をし、撤回してほしいことを訴え、在日米大使館にその旨の抗議書を手渡しました。
 「事実広告」の米有力紙ワシントン・ポストへの掲載という実行動に出てようやく動いた‘保守の山’は今や重戦車のように国際政治の荒野を走り始め、ワシントンのキャピタル・ヒルへ向け驀進しています。
この戦車に足す燃料は同決議案を今月にも下院本会議で採択しようとする米議会への日本人の怒りと悲しみです。
在米東アジア団体に翻弄されている米議会の無知蒙昧を解こうとする日本人の熱意です。
これに向けた一人でも多くの日本国民の堅い意志と思いの集結が必要です。
(有楽生)


(宮崎正弘のコメント) 記者会見をしたようですね。産経新聞で知りました。小生は残念ながら立ち会えませんでしたが、今回の米国議会の動きをみていて、嗚呼アメリカ人議員って、どこかの国の国会議員同様に、左顧右眄組が多いなぁと感じませんでしたか?



    ♪
(読者の声2) 朝鮮人の中央アジアへの強制移住について投稿しようと思っていましたら、他の方に先を越されてしまいましたが、 参考までに、『草原のラーゲリ』から以下を引用します。
(引用開始)
「1937年、スターリンは、ソ連の沿海州にいた朝鮮人20万人を4,000キロ離れた中央アジアのカザフスタン、ウズベキスタンに強制的に移動させた。
 逆に中央アジアのトルコ系の住民が沿海州に移されている。
 短時間の移動と、何の受け入れ態勢もないまま平原に放り出された人々は地面に穴を掘って暮らし、一年の間に、人口は10万人になったといわれている。」(引用止め)

中国も同様のことをしていて、以下のように綴られています。
 (引用開始)
「中国では国共内戦の後、膨大な数の国民党軍の捕虜を新疆ウイグル自治区に移動させた。自国の捕虜をタクラマカン砂漠の開拓に使ったのである。
その数、10万人とも20万人ともいう。 これを後に”建設兵団”と言った。捕虜による一種の屯田兵である。 ・
ソヨルジャブ(モンゴル人の主人公)は自分が「日本のスパイ」「反革命分子」とされ、また自分以外の多くの善良な民も冤罪により監獄に捕らわれていること、また何万人の単位で強制的に移住させられている事実を聞き、そのたびに、世の中にこのような不正が許されていいものかと思いつづけてきた。
そのことを考えると、いつも頭に血が上るのである。 
・・ そんな時、彼は、ふといくつかの詞を思い出して自分を慰めた。
ある時偶然に、それらの言葉が口先に浮かび、それを口に出して言うことによって、心が癒されることに気がついたのである。
それは一見、ひよわな感傷であり、泣き言のようでもあるが、どっこい大きな力を持っていた。感傷にひたりながらも、結果的には落ち込んだソヨルジャブの心を蘇らせてくれた。 
それは、昔パルピン学院当時貪るように読んだ、日本語の短歌であり、俳句であった。
「はたらけど、はたらけど、猶わがくらし楽にならざり じっと手を見る」
「思う存分 大きな声で叫んでみたい  我は悲しき」
「ふるさとは遠きにありて思うもの  そして悲しくうたうもの」
「白鳥は悲しからずや 空の青  海の青にも染まずただよう」
ともすれば消え入りそうな悲しみの心を抱いて、どうしようもなく自分が小さくなった時、こうして韻律を持った日本語が、記憶は不鮮明だが二十年という歳月を経て突如ソヨルジャブの口元に蘇ってきた時は、彼自身が驚いたほどだった」
(引用止め)

1925年(大正14年)、ハイラル南西のモンゴル人部落に生を受けた主人公のソヨルジャブは、長じてその優秀さを見込まれて、奨学金を得てハルピン学院に学び、卒業後故郷ホロンバイル(興安北省)のハイラルにある省公署に務めます。
そこで昭和20年8月9日を迎え、ソ連軍が怒涛の如く攻め込んできて人生が暗転します。
戦後は日本軍の支配下から脱した勝利者として遇され、外モンゴルのウランバ−トルにある党幹部学校(共産党大学)に留学します。 
しかし三年間学んで帰国する直前に突然スパイの罪で捕らえられます。25年の刑を受け中央ラーゲリに放り込まれ、そこに7年間閉じ込められます。
その後、内モンゴルの中国軍に引き渡されると、一層劣悪な待遇がソヨルジョブを襲い、ゴビ砂漠を越えたフフホトの監獄で足掛け3年間の苦難が続きます。
 その後、青海省の西寧の労働改造所に移され、さらに10年間一歩も外に出ることなく、印刷工場で来る日も来る日も過酷な強制労働につかされます。
そのソヨルジャブの心の支えがハルピン学院時代に習い覚えた日本語の短歌、俳句や詩だったのです。
    (HN生、横浜)


(宮崎正弘のコメント) なんとも救いのない人生への暗転だったのでしょうか。フフホト、ハイラル、西寧、ウランバードル。。。
たまたま、この主人公が流された場所には全て行ったことがありますが、立派な建物は日本か、ソ連が建て残した建築が多く、近代になったモダンな高層ビルもすこしはありますが、なぜか町の景観とちぐはぐの印象を持ちました。
 ソ連の建物と言っても、あれは大半が捕虜にした日本兵が従事した建築物であろう、と推測されています。

◎○ ● ◎○
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<< 今月の拙論 >>

(1)「馬英九単独会見記」(『週刊朝日』、7月27日号。17日発売)
(2)「中国毒入り食品に関してのコメント」(『週刊ポスト』7月20日号、発売中)
(3)「チャイナダラーの脅威」(『月刊日本』、8月号、22日発売)
(4)「知的財産権なんて、知らないよ」(『WILL』8月号、発売中)
(5)「台湾新幹線試乗記」(『エルネオス』8月号、7月下旬発売)
(6)「モン族の悲劇ふたたび」(『自由』九月号、8月10日発売)
     ◎ ◎ ◎ ◎
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<< 宮崎正弘の新刊 >>
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宮崎正弘の新ホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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  1. 共産主義思想と共産主義運動は別です。思想の方は平等と言うよりは私有財産の禁止ですが、運動のほうは共産主義の宣伝を真に受けた人を使って権力を奪い、私利私欲を追求する詐欺運動です。邪魔な人は殺します。あまり単純な詐欺運動なので頭の良い人がそんなことは無いだろうと思ってかえってだまされました。だからレーニン、スターリン、毛沢東ら指導者は共産主義者ではありませんでした。利用するだけです。ちなみにスターリンは1931年にマルクス主義的社会主義と平等は何の関係もないと公言しています。だから共産主義社会が平等と言うのは錯覚というか思い違いです。

    名無し 2007/7/14

  2. 貴誌を読むと共産主義、共産党の怖さが身に沁みます。平等を掲げ、ソ連時代も上下の差が200倍もありました。支那は地方対都会で70倍ぐらいらしいですが、党要人との格差は軽く1000倍を超えますね。

     2007/7/14

  3. 偽物、害毒放逸、奴隷工場の如き支那民族のどうしょうも無い面があるのは理解できますが、漢族以外も、皆同様なのでしょうか。
    真っ当な族はいないのでしょうか。チベットやウイグル地区の被占領民族は別にして。

     2007/7/14

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発行者プロフィール

宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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