国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/07/11


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 7月11日(水曜日) 貳
通巻第1859号  
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 中国、食品薬品安全管理の責任者を死刑に処したが
     世界に拡がるのは中国産食品、薬品、魚介類への不安
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 六年前、即ち2001年五月、その企業の株価は3320円と絶頂をつけた。
 ことし、5月31日、同社の株価は五分の一、635円という上場以来の最低値をつけた。
 海老と鰻の売り上げ日本一、「加ト吉」の株価である。

 米国が中国産の鰻、海老、なまずの輸入を全面的に禁止した。
となると米国の漁業はうれし涙で復活した? 
逆である。
すでに十年以上前から、海老はタイ、インドネシア、エクアドルから米国市場に溢れていた。市場の八割が外国産だった。
 昨年統計で米国市場に流通した92%の海老は、外国産だった。
輸入海老の主力は中国産に置き換わっていた。

環境は大きく変貌していた。自国の水産業が衰退していたのである。
 米国では安価な輸入魚介類に押されて、漁業従事者の三分の二が廃業し、残っているのはほとんどが零細の養殖業者、漁業担当者。釣り師となっていた。
残りは輸入業、保冷倉庫、運搬、仲買人などの「商社業」にシフトされていた。

 悲鳴を挙げているのは漁業関係ばかりではない。
 毒入り加工食品を扱った輸入業者は、倒産の危機に瀕している。まったく売れないのだ。

 四年前、SARS騒ぎは航空業界と旅行代理店を直撃した。北京、上海便はジャンボ機に数人の客しかいなかった。
 二年前、鳥インフルエンザ騒動では鶏肉の価格が暴落した。養鶏業者のいくつかが倒産した。
 前者の期間は小生自身、中国取材を二ヶ月延期したし、後者の発生時には中国で鶏肉を食べなかった。

 全米主要紙にでた漫画の一コマ。
 中華料理レストランで席に着いた白人客がメニューを看ながら聞いている。
 「この“甘くてすっぱい”料理って何かね?」
 「安い。だけど危険」
と伝票を手にした女主人が平然と答えている。


 ▼騒ぎはEUに飛び火しつつある

 EU委員会は中国からの歯磨き粉にダイエチレン・グリコールが混入されていると正式な警告書をだした。 とくにイタリアとスペイン当局は「混入されているケミカルはパナマで発見された風邪薬の混入物と酷似している」とした。(ヘラルドトリビューン、ロンドン発。7月11日)
 ただし両国は、まだ販売禁止命令をだしていない。

 同日、北京では「販売されているガロン缶のミネラルウォーターは半分がニセモノ」と発表し、さらに先に死刑判決がでていた食品検査責任者の鄭某を処刑した。

  ○◎み◎○や◎○ざ○◎き◎○ま◎○さ◎◎ひ○◎ろ◎○◎
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(お知らせ) 本日(11日)夜。桜チャンネルの「報道ワイド」に宮崎が生出演します。
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(読者の声1) 『ハルビン学院と満州国』(新潮選書)の著者の芳地さんがどういう方か存じませんが、ベルリンの壁が崩壊したときに、彼の地に留学していたとかでそれ絡みの著作もありますね。学者か研究者? 
ともかく御教示に従い、『ハルピン学院と満洲国』を取り寄せる手配をしました。
民主活動家の魏京生氏が、日本に入国できなかった先月の初めの講演会でピンチ・ヒッターのモンゴル人の方の独立運動悲話といいますか哀話といますかを聞いて以来、心がホロンバイル(興安嶺)、ノモンハンの内蒙古から、チョイバルサン、ウランバートルの外蒙古を漂い出しています。
(しなの六文銭)


(宮崎正弘のコメント) ホロンバイルとは懐かしい。ハイラルには日本軍の巨大陣地がありました。
場所は満州里(ロシア国境)とチチハルの中間地点。
広大な原野、人の数より羊が多い。まわりにポツンポツンとモンゴル族のパオが点在しています。ハイラルはいまや近代的都会で、ネオンがかがやくカラオケもありますが。。
このハイラルは中国語で「海拉爾」と当て字します。ホロンバイル市のなかにハイラル市があるという「市」の二重構造で、あとの地名には「旗」がつきます。
 清朝時代の軍隊編成の名残りですね。
 このあたりのことを書きました。下記HPに写真付きであります。
 http://miyazaki.xii.jp/tyosya-kinkyou/nomn/index.html

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創刊日:2001-08-18  
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  • 名無しさん2007/07/11

    5月末に創刊された月間中国NEWS(日中通信社刊)を創刊2号まで読みました。記事の内容は思ったより客観的な視点で書かれているように思いますが、宮崎先生の評価は如何でしょうか。大阪・山本好弘(黙山人)