国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/06/04



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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 6月5日(火曜日) 
通巻第1820号  (6月4日発行) 
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 上海株式市場の狂乱株価、まだまだ収まらず
  バブル崩壊は世界史的規模になるかもしれない
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 まだ誰も逃げ出していない。
 ババ抜きゲームのババは、まだ宙を舞っている。
 株の突然の劇的な収縮があるだろう、とグリーンスパンが演説しても、温家宝首相が憂慮を表明し、周小川(人民銀行総裁)がバブル崩壊の懸念を言い募っても、いまの株高はどうにも止まらない。
 「もはや制御不能だ」とメリルリンチの中国支社長は言う(ブルームバーグ、5月25日付け)。

 「ペトロ・チャイナ」の持ち株を市場に売った「フィデリティ」(全米最大の投資信託)の理由は、米国内の人権批判の高まりから、世論に配慮してのことであり、株が暴落する予兆を感じたからではなかった。
ペトロ・チャイナは、人権弾圧の著しいスーダンで石油を採掘している国有企業。中国メジャーを代表する企業だ。

 それにしても中国の株式はいつまで、どこまで暴騰をし続けるのだろうか?
 「これは完全にバブルと断定できる」とは李嘉誠のことばである。
 日本のGDPの57%にも迫った中国経済。しかし、中国の株式取引が、日本を上回っていると聞けば、異常というほかはない。(日本のGDP4・5兆ドルに対して中国は2・6兆ドルまでに猛追。株式売買はたとえば、この四月一ヶ月だけで6453億ドルvs日本のそれは5124億ドル)。

 だからバブル崩壊は必ず来るのである。
しかし、当面は株式は高騰を続けるだろう。
理由は、一日20万人とも30万人ともいわれる新規の市場参加者が、証券会社に口座を開設しているように、いったん火のついたブームを冷却化することは難しい。
中国語でいう「株民」(株式投資家)はついに二千万人に達したと推測され、しかも貯金を取り崩しての株式参加が目立ち、国民の貯金残高が激減していることが分かった。
また中国の金融機関、保険基金もひそかに株式投資に参入している。


 ▼欧米金融機関がバブルに拍車をかけているのが実態

 UBS(ユニオンバンク・オブ・スィス)は中国ベンチャー企業の上場に幹事役を射止めた。
 ゴールドマンサックスにつづいて欧米の大手老舗銀行が中国企業の上場を引き受けるのである。
 青海省にある「西部鉱業」は、上海証券取引所に上場が決定(6月4日)、UBSが幹事行となって、5億7500万ドルを投資家から掻き集める。UBSの手数料は1・5%で、8700万ドル(邦貨換算104億円)。

 2006年からの夥しい中国企業の上海(ならびに深センへの)上場で、すでに410億ドルが資金調達された。
それ以前、7年間の蓄積実績額を僅か一年で更新したのである。
07年単独でさらに260億ドルが調達される予定で、上場予定企業リストが出回っている。新規に調達される株式の時価発想総額だけでもイタリアの総額を抜く勢い。

 ゴールドマンサックスは、すでに中国第二位の生保「平安保険」の株式公開の幹事役をつとめ、53億ドルをかき集めた。
 平安保険は温家宝首相夫人と息子が“特殊な関係”をむすぶ政治銘柄としても知られる。

これは香港に上場されたCITIC(59億ドル)につぐ規模のもので、同GSは、さきにも「交通銀行」の上場に際しての顧問をつとめている。
四大銀行についで民間最大手の「交通銀行」は33億ドルを調達した。
 まだまだ狂乱株価の醜態な宴が続くだろう。
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  • 名無しさん2007/06/04

    支那の株高。みんながこれはバブルではない

    と、思った瞬間、ドカーンと崩壊するのでしょう。この方面の情報をまたまた宜しくお願いします。         MI7