トップ > ニュース&情報 > 国際情勢 > 宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

RSS


メルマガの登録・解除

登録した方には、メルマ!からオフィシャルメルマガ(無料)をお届けします。



宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:5/7


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 5月7日(月曜日)   
通巻 第1791号  
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 中国”第五世代”が次からの共産党の主役
   総主流派体制で胡錦濤は当面の危機を乗り切りへ 
 ***************************************

 
 先日、来日した温家宝首相は作り笑いを浮かべて友好のジェスチャーを振りまきながら日本の国会で演説し、天皇に拝謁を賜って北京オリンピックへの訪中を図々しく要請し、関西財界人と懇談してから帰った。
 日中関係の氷は溶けた?

 北京では熾烈な権力闘争が再開された。
 今秋の第十七回共産党大会を前にして中国のトップに「第五世代」の新顔が次々と登場している。 イメージだけから判断すると、たいそうな「若返り」。日本の政治も見習うべきだなどと暢気な意見が多い。
 中央委員会および同候補は現在、356名、このうちの198名が定年を迎える。
 即ち過半が「第四世代」に属するため一挙に新顔に替えるという離れ業を胡錦濤主席が断行する可能性がでてきた。

 直近の人事を見ても31ある行政区のうちの14省のトップを胡錦濤出身の「共青団」人脈が抑え、つぎに目立つのが党幹部の息子娘らの「太子党」人脈だ。その中間に上海派の黒幕、曾慶紅が鎮座し、要するに”総主流派体制”の仕上げを急ぐかにみえる。

 胡錦濤の子飼いからは李克強(遼寧省書記)、李源潮(江蘇省書記)の二人。太子党からは薄き来(商務部長=通産大臣)、習近平(上海市新書記)。この四人が胡後継に有力な位置にいると噂されるが、「これ!」というライジング・スターは不在である。

 ともかく今秋の党大会前後から胡錦濤後継レースも本格化する。
 コーナーに追いつめられたかに見えた「上海派」も、黒幕の曾慶紅(国家副主席)が胡錦濤の人事に深く介入し、換言すれば前主席の江沢民の残党一掃はままならず、ようやく腐敗追放の名目で上海市書記の陳良宇を失脚させただけだった。このとき曾慶紅は胡錦濤と裏取引し、むしろ陳良宇解任に手を貸して最大限の恩を売った。


 ▼新顔の人脈地図

 曾が次期執行部に残ることは定年ぎりぎり故に開き直れば可能だ。
しかし彼が引退を表明すれば、他の65歳以上の古参幹部の居残りが不可能となり、ここは「率先垂範」して二重に胡に恩を売ろうとするのではないか。 事実、空席だった上海市書記に曾の人脈から習近平を任命したように。
 さらに曾慶紅が新たに政治局員として推薦するであろう新顔三人とは、湖北省書記の愈正声、国家公安部長の周永康、そして広東省書記の張徳江だ。

 副首相はいま四人いる。
黄菊、呉儀、曾焙炎、回良玉にとってかわる候補として馬凱(中央委員、温家宝訪日に同行した)、周小川(人民銀行総裁)ら有力候補に加えて王岐山(北京市長)、戴相竜(天津市長)、韓正(上海市長)らも下馬評に挙がっている。
 全員が「第五世代」であり、有能なテクノクラートでもあり国家事業を強く推進する一翼をそれぞれが担っている。

 往時のように幹部の子弟なら無能でも出世できる事態ではないことを同時に示唆している。
ただし軍から若手の抜擢がまだない事実は逆に懸念材料である。軍出身者をはずした総主流体制は考えられないからだ。
 胡は軍を完全には抑えていないためバランスの何かを決定的に欠いているのだが、或いは別の自信があるのかも知れない。

 (この文章は「北国新聞」コラム「北国抄」(4月30日付け)からの再録です)

   ○◎◎宮○◎崎◎◎正◎○◎弘◎○◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(読者の声1)中国への取材旅行、大儀に存じます。
安倍首相以下、永田町の住人は黄金週間中大挙して国外に出ましたが、貴台と異なり一切身銭を切っておりません。特等航空運賃、特級賓館宿泊費、満漢全席等会食費、観光遊興費、レセプション費、出先の大使館員等の接遇人件費、果ては地元選挙区後援者や秘書達と友人身内への土産物代まで国費 = 税金を消尽して行なわれました。
目立つ無駄使いをしてくれるものです。
なるほど国会議員になりたがる訳です。
貧乏人も政治家になれるよう議員報酬待遇を引き上げたマッカーサー占領軍の置土産なんですね。平和憲法もマの残したもの。どちらもマの亡霊です。日本にはまだマの亡霊が闊歩しています。ちなみに5月3日は“棄憲・廃憲を誓う日”と了解しています。
ところで台湾中央通信が、今月末から来月初めにかけての李登輝来日奥の細道紀行を報じています。
このニュースの信憑性をご分析頂ければ幸いです。
日本では読売新聞がこのニュースをネット配信した以外報じられていないようです。
  (HN生、横浜)


(宮崎正弘のコメント) マの亡霊ですか。その面妖な亡霊ついでに後節の話ですが、国民党系のガセかも知れません。現時点で分かりかねます。
 安倍首相に関しては保守陣営内で相当な失望が拡がっているようです。小生は最初から期待しておりませんでしたので、それほどの失望もありません。



    ♪
(読者の声2) 雑誌『正論』、今月号から石平さんが新連載をスタートしています。初回は袁世凱と西郷隆盛の対照比較論、次回以降も楽しみです。
入江隆則氏の「わが痛恨の半生」は洩らさず毎回読んでいます。
今回の「日本会議」についての記述は興味を持って読みました。私にとり語学教師だった方が日本の思想界のただ中におられたとようやく知ったのですから。それだけ教養課程の学生は相手にされていなかったということです。(失笑)
ところで最後のページで入江氏は、岡田英弘氏が日本会議の講演会で歴史意識を持っているのは世界で地中海、シナ、日本の三地域だけとする説を述べたと記されています。
私は西尾氏の『江戸のダイナミズム』で読んだのが初見です。
このことは本のあとがきと帯にありました。岡田氏の論考に直接触れてみないと分かりませんがこれを唱えだしたのは岡田氏ですか?
   (HN生、丸の内)


(宮崎正弘のコメント)帰国したばかりで、精密に雑誌を読んでおりませんので、コメントは次回に。ようやく留守中の新聞をざっと時系列でとばし読みしたばかりです。
 後節の歴史意識ですが、この説は昔からあります。



   ♪
(読者の声3)御新刊の『2008 世界大動乱の予兆』を拝読しました。一度読んで、いまあちこちを読み返しております。
それにしてもこの頃の宮崎先生の御活躍、瞠目しております。ますますの御健闘を祈っております。
      (MM生、佐賀市)


   ♪
(読者の声4)御新刊『2008 世界大動乱の予兆』(並木書房)のプロローグを拝読しただけでも、日本政府の要所にいるひとびとに是非とも、なんとしてでも読んで貰いたい、と思いました。
的確に世界の流れを捉えて次の動きを分析し、先に手を打って貰いたいことが山のようにある。中国が今日のようになる、と宮崎さんは既に三十年も前から予測しておられたけれど、次の世界にはBRICS、VISTAに移行する、と。
 こうした貴重な予見に満ちた新刊が、もっと広く読まれることを願うモノです。
      (KS生、目黒区碑文谷)


   ♪
(読者の声5)昨日付けで中国旅行記を拝見、いやはや毎晩相当の酒量のご様子。たまには休肝日を取ってください。幸い、本日は新聞も休刊日です。
       (HS生、愛知県)


   ♪
(読者の声6)延安紀行は昨年だったか産経の「フジサンケイ・ビジネスアイ」(前の日本工業新聞)で、元北京支局長の誰だったかが写真入りで書かれており、それから読売の年鑑でしたか、或いは研究雑誌でしたか、やはり北京支局長だった浜本さんが「延安のいま」について書いており、しかしそれからしばらく延安記事を読んだことがありませんでした。
わたしは昭和十年代生まれですので、戦後のひどい歴史教育を受けており、もっとも毛沢東革命に憧れ、そして失望した世代です。興味が深いのです。
もっと延安に関して詳しく書かれてください。
     (IU生、茨城)


(宮崎正弘のコメント)先に約束した雑誌に延安の詳細を書きますが、その発売時期が終わり次第、小生のHPに写真入りで掲載する予定です。しばしお待ちください。

     ◎ ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(お知らせ)8日夜の「桜」チャンネルの「報道ワイド」番組に宮崎正弘が生出演します。
時間は未定ですが、「中国革命聖地はいま」という内容で30分ほど。
司会は水島総氏です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ◇
<< 宮崎正弘の近刊 >>
 『2008 世界大動乱の予兆』 (並木書房、1680円)
 
   ♪ ♪
 << 宮崎正弘のロングセラーズ >>
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
http://shinshomap.info/book/4569646204_image.html

 『中国よ、反日ありがとう』(清流出版)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫)
◎○◎○◎○◎○◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
http://www.melma.com/backnumber_45206/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

最新の記事

ブックマークに登録する

TwitterでつぶやくLismeトピックスに追加するdel.icio.usに追加Buzzurlにブックマークニフティクリップに追加Yahoo!ブックマークに登録記事をEvernoteへクリップ
My Yahoo!に追加Add to Google

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

登録した方には、メルマ!からオフィシャルメルマガ(無料)をお届けします。


この記事へのコメント

コメントを書く


上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。
コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  1. いつも勉強になります。
    初心者の質問ですみません。
    名前の
    「○○生」
    の○○の部分は名前ですか?「生」は何を
    表しているのでしょうか?

    太郎 2007/5/7

  2. 記事の内容ではないのですが、最近OCNのサーバーで、迷惑メールを隔離するサービスの利用を始めたのですが、このmelmaが
    隔離されてしまいます。原因は広告にある
    「女性」「子宮筋腫」等の語句が原因と思われます。対処されたほうが宜しいと思います。

     2007/5/7

このメルマガもおすすめ

  1. Japan on the Globe 国際派日本人養成講座

    最終発行日:
    2017/05/26
    読者数:
    13244人

    日本に元気と良識を。歴史・文化・政治・外交など、多方面の教養を毎週一話完結型でお届けします。3万8千部突破!

  2. 月刊アカシックレコード

    最終発行日:
    2017/05/07
    読者数:
    17029人

    02年W杯サッカー韓国戦の「誤審」を世界で唯一「前日」に誌上予測し、誤審報道を「常識化」した推理作家が、政官財界の分析にも進出し、宣伝費ゼロで読者19,000人を獲得。2009年9月から月刊化。

  3. 頂門の一針

    最終発行日:
    2017/05/30
    読者数:
    5699人

    急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

  4. 甦れ美しい日本

    最終発行日:
    2017/05/26
    読者数:
    7049人

    日本再生のための政治・経済・文化などの発展・再構築を目的とし、メールマガジンの配信を行う

  5. 斎藤吉久の「誤解だらけの天皇・皇室」

    最終発行日:
    2017/05/30
    読者数:
    2867人

    君主制の国は少なくありませんが、神話の世界につながるほど古く、1つの王朝が連綿と続くのは日本の天皇だけです。天皇は何をなさっている方なのでしょう。知っているようで意外に知られていない天皇・皇室の世界を、日本人の精神史の語り部が事実に基づいてお話します

発行者プロフィール

宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

過去の発行記事