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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:4/13


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 4月13日(金曜日)  参
通巻第1774号  
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 グアダール港、来年に本格輸送開始へ
  中国は一万二千マイルの近道拠点を稼働。120億ドルを追加援助
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 先週、中国はイランの油田開発に1000億ドルを投じると内々の交渉成果を漏らした。
 新鉱区はガス田で、どうやら新彊ウィグル自治区と日本領海の東シナ海ガス田からの“盗掘”では足りないらしい。

 もうひとつ重大なこと。中国は昨年からLNG(液化天燃ガス)輸送を始めた事実である。
 LNG専用船は日本の造船技術の粋をあつめたもので、中国の造船技術ではつくれない。つまりLNG専用船が足りない。だから、パイプラインに飛びつくのである。

 さてグアダール港というのは、小誌の読者はすでのご承知のように、パキスタンの西、イランとの国境に近い天然の良港。
 パキスタンの僻地にあり、これまで開発が進んでいなかったばかりか、バルチスタン地方は反政府、カラチの商人にも反旗を翻し治安が悪いことでも有名だった。
 じっさいに三人の中国人が殺害された。

このグアダール港の近代港湾化と、付随する114ものプロジェクトを遂行するために、中国が40億ドルを投じた。
おまけにエンジニアから労働者までを送り込んで急ピッチの突貫工事。
 バース第一号は昨年、完成。あと七つのバースをつくる。
 この港へ繋ぐ道路、鉄道、運輸インフラを整備し、中国への資源輸送拠点とするためである。

 「もし、次ぎのグレートゲームの覇者に中国がなるとすれば、それは、このグアダール港の拠点化にある」(クリスチャン・サイエンス・モニター、4月12日付け)。

「これは資源回廊であり、パキスタンとしては通過料金だけで向こう二十年間に600億ドルの皮算用をしている」と専門家はみている。


 ▼中国2025年の資源曝食は、いまの二倍に

 ともかく2025年に中国の資源消費は、現在の二倍以上になると推測されており、とくに石油は70%を中東に依拠せざるを得なくなる(06年統計で43%の石油が海外からの輸入)。

だとすれば、いまのうちに輸送ルートの短縮、経費節減を考えるのは当然の理論的帰結であり、中東→グアダール(パキスタン)→新彊ウィグル自治区のルートが完成すれば、マラッカ海峡から南シナ海へぬける現有ルートと比較して12000マイルもの近道となり、運送期間も一ヶ月の短縮、経費は25%安く付くそうな。

 同時に中国はバングラデシュ、ミャンマー、タイの港湾および鉄道、道路など運輸インフラ建設に余念がなく、スリランカ南東部の港も開発に協力すると発表している。グアダールの代替選択肢であろう。

 米国は現在パキスタンの梃子入れのため40億ドルを投資し、日本も人道援助、無償援助では最大クラス。
 だが米国はアフガニスタンとイラクの戦争のためであって、資源のための戦略の一環ではなく、日本に至っては「米国へのおつき合い」で援助を続行しているに過ぎない。
 この戦略的発想の彼我の差!

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(読者の声1) 温家宝が来日し、こともあろうに国会で演説して、あろうことか、手厳しく日本を批判して、あまつさえ、それを聞いて日本の国会議員が拍手するなんて。こんなことが許されていいのか、とおもいきや。多くの議員が反発していて、ふざけんな、と思っている議員の存在にやっとこさ、胸をなで下ろした。
 そこへ発売されたばかりの『週刊新潮』を手にしたら、トップ記事の温家宝批判の真っ先に宮崎さんのキツーイ中国批判の談話がでていて、もう一回、安堵した。
 その一言を言いたくて投書しました。
             (HJ生、金沢八景、横浜)


(宮崎正弘のコメント) 『週刊新潮』と『週刊文春』が中国批判ではトップを競合中ですが、意外にも『週刊朝日』もお忘れなく。小生の辛口コラム、毎号あります。
 ところで温家宝は、演説で意図的に「戦後日本の平和貢献」の部分を飛ばしました。テレビ中継が中国に繋がっていたため、テキストは日本向け、演説で、その箇所をぶっ飛ばすのが本国向けという使い分けです。



   ♪
(読者の声2) いつでしたか宮崎先生が或るラジオの番組で航空会社のマイレージ(の残務債務)が約3兆円もある、といわれていた記憶があります。
 詳しく教えてください。
 私はこのまま航空会社が、現在のマイレージサービスを続けていくと経営に悪影響が出て、結局、マイレージサービスが無くなると危惧しています。
 先生の考えをお聞かせください。
    (HY生、京都)


(宮崎正弘のコメント) 航空産業の雄、パンアメリカン航空は往時の花形。それが倒産しました。
 小生などよくパンナムの世界一周便の一区間(たとえばベトナム→フィリピンとか、バンコク→東京、香港→東京とか)を利用しました。
1970年代のはなしですが。。。
その世界一周権を買ったユナイテッド航空も全米最大だったのに、安売り攻勢に悲鳴をあげてチャプター・イレブン(会社更正法)へ。
以下、デルタ、ノースウエストなど軒並み会社更生法を申請しております。 
 原因は労組、航空燃料値上げ、安売り競争、非効率経営など。その次の次あたりがマイレージ過剰サービスの弊害ですかね。
 保険の「プレミアアム」と酷似しており、たとえば大地震とか台風被害に遭遇すると、一手に引き受けていた保険会社は支払不能におちいる。
これが保険用語でいう、インソルバンシー(Insulvency)です。
 ですから再保険のシステムも発達しましたが、再保険企業でも倒産寸前のところがある。
債務不履行(デフォルト)とはちょっと違います。
 いってみればサービス競争の骨組みが、保険のシステムに似てきた。
 保険金請求がない率を最初から計算に入れた保険金支払いの準備。数学の確立論の世界です。
保険金を「プレミアム」と英語では言いますが、「保険料」の意味より「懸賞金」「割増金」という意味が強い。
 どうぜ距離が足りない客が大半と見込んでのマイレージ限度設定。
 似てますでしょ?
 つねにマイレージもインソルバンィー状態にあるのですね。ですから、それを潜在的な債務と勘案すれば、当時の見積もりで三兆円くらいだろう、と言った記憶があります。いま時点でいくらになったのか?  くわしく計算しておりませんので、分かりませんが。



    ♪
(読者の声3) 宮崎先生、いつも刺激を下さりありがとうございます。
 昨日、「27カ国もある軍隊のない国」という演目で東京造形大学教授の前田朗氏の講演会に参加してきました。
福岡市内の19の平和団体が集まって憲法改正反対や、9条を守ろうという会でした。ミクロネシアやポリネシアの国々やヴァチカンやリヒテンシュタインなどの欧州の国々が軍隊がなく平和な国家を実現しているという流れから、日本各地にセーフティゾーンを作ろうとされている活動家でした。
結論は、日本政府や平和運動家は憲法9条をもっとアピールしてこれを教えてあげなければいけないという崇高な理念(妄想)をお話になりました。
 2時間半の間、小生はとても居心地が悪く、むしゃくしゃして欲求不満の時間でしたが、自分の意見とは違う人の話も聞いてみるもんだなと思いました。
が、小生が「今の右傾化と呼ばれる現象は北朝鮮の拉致や中国の軍拡に問題があるのでは?」と質問をしたところ、拉致は軍隊の問題ではなく、警察や海保や入管の問題であるとバサッと切られ、それ以上司会者も小生に発言の権利をいただけませんでした。
前田教授は大変気分を害しておられるようでしたが、小生、何か悪いことを言ったのでしょうか?
 平和って自分達の努力の上に成り立つものであり、その努力が大きければ大きいほど、平和の価値があると思うのですが、憲法改正反対イコール平和主義者、憲法改正賛成イコール戦争肯定者のレッテルを貼る彼らの意見にどうしてもついていけませんでした。
 自分達の文化や歴史などの背骨のない日本人がこの先たくさん増えてくるのではないかと、とても心配しましたが、その後、トイレで話した男性がやっぱり学者さんの言うことはどうも現実離れしているといわれたことにちょっと安心した夜でした。
 ちなみに結びの挨拶は、イラクで殺害された青年の記者会見に父親に付き添っていた木村牧師でした。
(MI生、福岡)


(宮崎正弘のコメント) まったく馬鹿に付ける薬はない、ってことですかね。
 世間では相手にされない左翼残党、まだ大学で若者達の洗脳にでかけている。もっと若者に効果的に現実を語る方法はないものでしょうか。
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  1. 引用させていただきました。一応ご報告しておきます。
    http://25237720.at.webry.info/200704/article_14.html

     2007/4/14

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発行者プロフィール

宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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