国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/04/12


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 4月13日(金曜日)  
通巻第1772号  (4月12日発行)
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  そして誰もルーマニア繊維産業からいなくなった
   かわりにやってきたのは中国女性のミシン工ばかり
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 最低賃金法という「法律」が全世界で、やや普遍的になった。
たとえば中国で、この最低賃金を遵守するのは日本企業だけ。ほかの企業はなにがしかの合法非合法の“誤魔化し”をやっている。
典型例は給与不払い、遅配、経費差し引きによる“調整”という狡猾な戦術で、でなければ「絶対にあの値段で輸出できない」と競合企業が指摘する。

 経営側からみれば給与遅配による金利負担の軽減、あるいは従業員から宿舎の経費を異常に多く徴収して、最低賃金以下のレベルに調整する遣り方は、そりゃ詐欺の集団のおおい国ゆえに朝飯前でしょう。

 さてルーマニアである。
 経済成長率が驚異の7・7%、人口は2200万と北朝鮮並み。この地に120億ドルもの海外からの投資があった。
失業率はEUでは珍しく5・4%。ドイツ、フランスより遙かに低い。

 かくてルーマニアはEU加盟によって最低賃金がかなり上昇したが、それでもEU平均よりはるかに低く、過去十年で人口の10%がルーマニアをでた。
 220万人のルーマニア国民の出稼ぎの主な行き先はイタリアとスペインである。

 替わってルーマニアへ大挙して入りこんできたのが中国からのミシン工。すでにバカウ(18万都市)という黒海寄りの一都市だけの統計で800名、五月には追加の五百名が到着し、1200名となる。

 斡旋業者が仲介し、三年契約。彼女らのなかには子供と夫を中国においての出稼ぎ組が目立つという(NYタイムズ、4月11日付け)。
 彼女らのためにドミトリーを建て、衛星放送では中国語放送、料理の中国料理を自炊できるようにとキッチンまでつくった。そうやってまで工員を確保しなければルーマニアの繊維産業は立ちゆかなくなった。
 
 EUがもたらした側面は世界的な人口動態の変化だ。その基底に流れるのが産業動態の激変により、またイナゴの大群、中国人労働者が底辺で“活躍”している。
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(読者の声1) 永田町で遺憾な方々が続出する紆余曲折がおありだった由ですが、来日した中国首相への歓迎書の渙発、まことに時宜を得た、真の言論人の誠の言葉による義挙と観じております。
中国政府報道部は、中川昭一氏の東シナ海ガス油田についての発言、「家に上がり込んだ盗人がタンスを開けて中の財布を盗ろうとしているのを黙って見ているような日本政府の対応はいかがなものか」を不思議にも取り上げようとしません。中国のマスコミはこの発言を報道しましたが数日経ってからでした。
斯様な日中合作で演出している、なあなあ穏便ムードには嫌気がさします。このような猿芝居は観たくありません。
西から来た中国首相への公開質問状は、“指桑罵槐”の顰(ヒソミ)に倣った、東の米国議会に向けての質問状ともなっています。すぐれてポリティカルな仕掛けと存じます。
インテリジェンスに対しては、より優るインテリジェンスで返す。武威に対しては、より勝る武威で返す。日本人はこの正眼の構えでいくべきすね。   
      (NH生、品川)
  

(宮崎正弘のコメント) 温家宝首相は、ついに日本で記者会見を行いませんね。よほど自信がないのでしょう。突っ込まれたくない。目玉のコメ、ヘラルドトリビューンも大書しておりますが、たったの25噸ですよ。トラック二台分。これで日中通商摩擦が打開ですか?
 ところで公開質問状は在日外国メディアほとんどに配布しております。中国語文も付けております。いまだにどのメディアも取り上げません。



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(読者の声2) 「戦跡パラオ展」の御案内です。前号にパラオ慰霊の写真集の紹介がありましたので。
  バラオと日本とは明暗を伴う深い歴史の絆があります。
 敗戦の年までの31年間におよんで、日本の南洋諸島統治の中心地として「南洋庁」や「南洋神社」、「南洋拓殖会社」が設けられていて、米軍との戦闘では一万余名の日本兵が玉砕しました。
 戦後は日の丸をモデルに月の国旗を掲げて日系の大統領が生まれるなど大変な親日国家として深い交流の歴史を築いて来ました。
 今回、靖国神社、NPO日本パラオ協会の共催で下記イベントが開催されていますので、ぜひご参拝とともにご覧いただければとご案内させていただきました。

    ●「戦跡パラオ展 パラオに散った英霊たち」
    平成19年3月24日(土)〜6月17日(月)
    靖国神社・遊就館1階 無料



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(読者の声3)4月11日付の貴メルマガに掲載された英字版 「温家宝国務総理閣下への公開質問状」を、三名の学者(1:歴史学者、2:経済学者、3:政治学者)を、持って行き、読後の感想を依頼しました。
 今回は、歴史学者(ドイツ史専門)の反応を書かせていただきます。
 まず、読んだ時点で、不快感を露にし、
 「彼らの書いていることは、信用できない。」と小生に、上記の質問書を返し、「歴史家として、私は南京での虐殺は起こり、日本の軍隊によって、多くの民間の中国人(Large numbers of Chinese civilians) が殺されたことを信じる。」と語りました。
 そして、参考文献として、出してきたのが、
 1:Iris Chang のRape of Nanking
  2: 家永三郎のThe Pacific War(英語版)でした。
 特に、上記の家永の著作を誉め、「彼は、どうも、日本の社会主義者、または、左翼のようであり、視点も左翼的だが、彼のこの著書は、日本軍の実態や特徴を明確(critical)に描いている。」と語りました。
 終始、「この問題を政治化するのは、良くないが、南京での虐殺はあった。」と語りました。
 反論は、一切受け付けず、例えば、日本の歴史学者が、これに対する反論を書いた場合、それを貴方は読むか?という小生の質問に対しても、冷たく、「読む必要は無い。なぜなら、南京での日本軍の虐殺は真実だからだ。」という答えでした。
 話していて感じたことですが、
 1:南京の疑惑が、彼の頭の中では、ホロコースト同様、確固とした「常識」として存在しており、南京での虐殺は存在したという「常識」以外の意見や反証を一切受け付けない。
 2:戦前の日本軍に関する「残虐なる日本軍」という神話が、頭の中で、非常に偏った資料から得た知識と共に、存在しており、これが、彼を非常に、頑なにしていること。
 3:もともとドイツ史が専門なので、ナチスの残虐行為や戦争犯罪を、戦時中の日本軍が行なったとされる残虐行為や戦争犯罪に投影しており、そのため、「残虐な日本軍」という幻想や思い込みが、これに反証したり、異論を唱える人物への不快感や猜疑心を生む。
 また、この人物は、南京事件?に関しては、前述のIris ChangのRape of Nankingを読むまでは、その存在すら知らず、更には、南京に関する資料は、Iris の著作以外は、読んでいないようです。
 彼によると、アメリカでは、現在、ほとんど、南京事件?については、論じられていないようですが、このIris Chang のRape of Nanking から知識を得て、戦時中の日本軍に対する「残虐な日本軍」という神話を頭の中に、形成して久しい人は、どうやら、かなりの数に上ることが、予想されます。
     (TS生、在米)


(宮崎正弘のコメント)アイリスチャンの偽書『南京虐殺』は、かの「世紀の謀略文書」=『シオンの議定書』に匹敵するかも。後者はロシア秘密警察がつくった謀略文書、前者は?
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<< 月刊日本 創刊十周年 叱咤激励の会 >>

 たたかう保守派の言論雑誌『月刊日本』は、平成九年四月に創刊、爾来多くの斬新な保守論理で世論を領導する役割を担ってきました。
宮崎正弘も創刊以来のレギュラー執筆者で、ここ数年は巻頭随筆を毎号書いてきました。
 十年を記念して同誌を叱咤激励、これからの発展を期するパーティが盛大に開催されます。
どなたでも参加できます(要予約)。

とき     5月7日(月曜日) 午後六時半(六時開場)
ところ    グランドアーク半蔵門「富士の間」(千代田区隼町1−1)
       http://www.grandarc.com/access/access.htm
会費      おひとり 10000円
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発起人    井尻千男、小田村四郎、川内康範、小堀桂一郎、田久保忠衛、中村勝範、
中村慶一郎、藤井厳喜、ミッキー安川、三宅久之、宮崎正弘ほか。
お問い合せ  (03)5211−0096
メール    nippon@mva.biglobe.ne.jp
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<< 宮崎正弘の新刊は5月2日配本! >>
 連休とかさなり取り次ぎの都合上、配本日がすこし遅くなります!
 『2008年世界大動乱の予兆  (中国発暴落の足音が聞こえる)』 (並木書房、定価1680円)

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<< 宮崎正弘の近著 >>
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
 『中国よ、反日ありがとう』(清流出版)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫)
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<< 宮崎正弘の「三島由紀夫論」三部作 >>
『三島由紀夫“以後”』(並木書房)
『三島由紀夫はなぜ日本回帰したのか』(清流出版)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
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  • 名無しさん2007/04/12

    パンダに騙されて中国を信用してしまった平和ボケ日本人が、再び中国に騙されないように願います。