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 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:4/7


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 4月8日(日曜日)  
通巻第1766号  
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<< 今週の書棚 >>
  
  ♪
高山正之『日本人が勇気と自信をもつ本』(テーミス)
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 こういう直截な題名の本は珍しい。
著者本人が勇気と自信を持っているからだろう。
高山さんといえば毎号の『週刊新潮』の巻末コラムに圧倒的な人気が集まっている。
 僅か一ページの中に本質的な問題提議を含めて纏めるのは文章力を越えた技が必要であり、そのうえ、「少数異論」にありがちな、やぶにらみの視点から主流の議論をぶった斬るのではなく、高山さんは、そこはかとなくユーモラスに、たとえば米国の横暴、中国人の残酷さを批判している。いずれも朝日、NHKなど偏向報道を垂れ流すメディアを批判しながら、しかしその行間にかいま見せる高山さんの筆法は銘刀政宗のように冴える。背景にあるのは豊富な海外の現場経験と歴史の蘊蓄だ。
 かつてクリントン政権のときに三菱は「セクハラ」を訴えられて40億円をむしりとられた。このときも朝日とNHKは、日本の外務省同様に何もしなかった。
 イラク戦争の時、となりの国から「現場中継」をやっていたが、原稿は東京から送られてきたものだった。だからNHK不払いが三軒に一軒という効率になった。
本書は週刊誌のほうではなく、月刊誌『テーミス』に連載されたコラムの中から、さらに厳選したコラムを選んだもの。なにしろ、高山さんのコラムだけを読むために『テーミス』を購読しているひとが何人もいるのである。
さて高山さんの文章から、いったい著者はどういう人物かと想像すると、いかにも硬質な印象を受けがちだが、意外や意外、本人は人格的にハト派なのである。
特派員時代がながくテヘラン、ロスアンジェルス支局長に加えてアジア特派員として南のシルクロートを活き活きと辿った名文が産経に連載された。
評者(宮崎)は、高山さんが日本を不在にしていた期間は名前しか知らなかったが、数年前に知り合ったとき、まったく数十年来の友人のごとく瞬く間に溶け込んで、不思議なハト派的魅力を持っていることに気づいた。
爾来、なぜか勉強会やパーティで偶会しても、二次会では必ず一緒にいる不思議な人。
台湾にもご一緒して李登輝閣下の別荘へいったことがあるが、ことしは、これまた何故か二回、海外にご一緒することになっている。
 いや、書評が脱線した。
 要するに本書は朝日新聞の報道さえ正しくなれば、日本は元気になれる、と説く謦咳に溢れているのである。



   ♪
靖国神社編『故郷の護国神社と靖国神社』(展転社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 本書は各地の護国神社の沿革と、ゆかりの戦死者のなかから典型もしくは独自のひとの遺書などを選び、総覧している。かといって神社事典ではない。
 なぜか故郷への郷愁が本書の全編から溢れ出てくる。
♪「うさぎ追いし、かの山、小鮒釣りし、かの川」。
英霊たちの魂と故郷への郷愁が鎮魂の主調である。
それにしても日本人はなんと心根が優しく、伝統的な祭祀に深く傾斜し、人間としての情が善良に満ちて篤いか。行間から溢れてくる詩情、祖国愛。家族へのおもい。文章がうまいへたではなく、誠意という要素だけで構成されていても、これほどに人の涙をさそうのかと感動する。


   
  ▽
(編集部より)
 ほかにも現在、下記の書籍が寄贈されておりますが、宮崎が読書の時間がとれないため、現時点では著者、書名、出版社名のみを列記し、いずれ近日中に詳しく書評をさせていただく予定です。(敬称略、順不同)。


 黄文雄    『中華帝国の興亡』(PHP研究所)
 正慶孝ほか  『日本人教育の条件』(原書房)
 田中正文   『パラオ 海底の英雄たち』(並木書房、記録写真集)
 ティトゥス・リヴィゥス、北村良和訳『ローマ史』(全六巻完結)
 浜田和幸   『団塊世代のアンチエイジング』(光文社)
 川口マーン恵美『禁断』(小説、草思社)
 北村良和   『聖人の社会学 市民社会とローマ法』(玄文社)
     ◎ ○ ◎ ○ ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)  日本ではあまり大きく報道されていませんが、最近ロシアの石油、天然ガス関連大手企業数社が本社をモスクワからザンクト・ペテルスブルクへ移転しています。
ザンクト・ペテルスブルク閥やプーチン大統領の引退後と絡めて解く論者が殆どです。
しかし、私には水面下でもっと大きな流れがあるように思います。つまり、ロシアのヨーロッパ志向ないし回帰です。
これは7割がた冗談ですが、ひょっとすると将来、嘗てアラスカを米国に売却したようにシベリアを中国に、千島・樺太を日本に売却するなどということも起きるかもしれません。
確かに資源はありますが、開発、国境防衛、劣悪環境下で生活する国民への生活支援さらにインフラ整備等のコストを考えると、良い価格で売却出来るのなら勿怪の幸いでしょう。
さらに資源への権利を国営会社ないし、権力者が利権を持っている民間会社が保持した上でならなおさら彼らにとって儲け物です。
「墓がなき死者」が多数発生するかもしれません。
     (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント) シベリア森林資源は「パイロット開発区」と称して、じつは中国に事実上、売却しています。100万平方キロの森林伐採を「十年間の伐採権」などといってカネをもぎ取り、すでに中国人労働者が大量にはいって森林作業を行なっています。
 イルクーツク周辺にはすでに100万人から150万人の中国人が居住しています。ご指摘の「壮大な冗談」は、まんざらあり得ないシナリオでもないでしょうね。 



   ♪
(読者の声2)『VOICE』5月号の貴論『六ヶ国協議の裏で進むシナリオ』を拝読致しました。
この中で紹介されている金融専門家のユニークな分析に注目しました。
(引用開始)
「むしろ世界の投資家が恐れるのは朝鮮半島の“統一リスク”である。  1990年の算定では南北朝鮮の統一コストは3190億ドルと見積もられた。現在の算定では1兆7000億ドルに跳ね上がっている。突然の金正日の独裁体制崩壊が起これば、韓国主導の統一が政治日程に入り、投資家にとってこれ以上のリスクはない。
核実験は金正日の独裁の延命が目的だったが、皮肉にも延命すればするほど統一リスクが延期され(とくに韓国へ投資する)機関投資家にとっては“歓迎”すべき事態なのである」(引用止め)

たしかに韓国は金融危機に襲われた1997年末以降、IMF(=米)主導の超緊縮策を呑まされ韓国の大手金融機関は軒並み欧米資本を受け入させられ、青い目のボード・メンバーに乗り込まれ、実質彼らに差配されるようになりました。
つまり韓国人の汗と膏血は欧米資本家に絞られる仕儀に相成りました。
しかし上のような次第で韓国へ進出した欧米資本家たちはとんでもないリスクを背負ってしまったようでご愁傷さまです。
“韓国主導の統一が政治日程に入り”と金融専門家氏は言っていますが、そうはならず、米中(もしかしたら+露)主導で“こと”は処理され南北は分離したままでしょう。そして日本が一番たくさんカネと物資を提供させられることでしょう。
日本はたまったものではありません。

宮荊に睾丸を紐できつく縛り腐らせ落とす方法があります。五ヶ国+一匪族寄り合い(通称六ヶ国協議)ではこの匪族をじっくり宮荊に処そうとしました。しかし匪族の頭目があまりに痛いと騒ぎ立て、それに慌てた米はきつく縛った紐を緩めてしまう体たらくです。
こんなではいつになっても腐臭を放つ睾丸を切り落とせません。   
欧米資本家の立場からは、朝鮮半島の統一は困りもので、金体制が崩れたらシナ(英語でチャイナ、仏語でシェン、伊語でチナ)が北の軍部と結託して支配することを望んでいるでしょう。
経済的にはもうそうなっています。
シナは朝鮮半島全体を支配下に収めようと虎視眈眈です。貴俳句のいう、「恨はあっても恥はなし」という目覚めない民族は繰り返し悲しい目に遭い続けます。韓国人を貶す気持ちからではなく、できるなら目覚めてほしいという願いから云うのです。
 金体制が崩れたら北をシナの間接支配地とするシナリオがシナと欧米資本家の利害に叶っています。米露政府も同じでしょう。
そうなったら日本の命運はどうなるかをよく考えて、そのときまでにいかに動くかでしょう。あれだけ北との直接対話はしないと明言していた共和党政権でさえ、いろいろ事情があってねと、あっさり約束を反古にします。

2009年米に親中の民主党政権が誕生することを見越して、日本は米に頼り“すぎない”国家の計略を練るべきでしょう。 日本の安全保障戦略上の最重要地域はどこなのか? 
「鍵は台湾にあり!」と云えるでしょう。
東アジアの地図を拡げてシナ大陸を下に、日本を上にすると日本列島の弧がシナ大陸に覆いかぶさるさまがよく見えてきます。
シナがこの弧を突破し中華勢力圏を太平洋に伸ばす唯一のポイントが台湾です。
金正日は重症の糖尿病を患う65歳の老人、数年以内に東アジア情勢は金体制の自壊から朝鮮半島が動揺し大激動するでしょう。
そしてシナは朝鮮半島を蚕食しにかかります。そのときこそ、日本は台湾をシナに押さえられないよう動くチャンスが生まれます。日本は今のうちにインテリジェンスを発揮してしっかりとした遠謀と深慮を致すべきでず。
日本にインテリジェンスは無いと嘆いていても仕方ありません。
日露戦役で明石元二郎の例をみれば、すぐれた少数者の活躍と資金があればかなりのことは可能です。
受け身のインテリジェンス論でなく外に積極的に仕掛けていく秋です。
昨今、シナ人は防衛省の機密情報や民間企業の内部情報を果敢に奪い取っています。根っから謀略好きのシナ人と激しく相渉る情報戦はもう始まっています。
(HN生、品川)


(宮崎正弘のコメント) いま、保守陣営にひとつ過激な論理があります。それは五月に米議会で「従軍慰安婦謝罪決議」を可決させろ、そして日本に反米ナショナリズムを湧かせ、核武装をめざす自立への精神恢復の発火点に利用すべきだ、という議論です。
 この議論、これから拡がる見通しがあります。
◎ ● ◎
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<< 宮崎正弘の近刊予告 >> 4月25日配本!

 『2008年世界大動乱の予兆 (中国発世界大暴落の足音)』 (並木書房、定価1680円)
近く、特典付き予約販売をネット上で行います!
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<< 宮崎正弘の近著 >>
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
 『中国よ、反日ありがとう』(清流出版)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫)
    
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<< 宮崎正弘の「三島由紀夫論」三部作 >>
『三島由紀夫“以後”』(並木書房)
『三島由紀夫はなぜ日本回帰したのか』(清流出版)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
       ○
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宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
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  1. 面白かった。
    >恨はあっても恥はなし(朝鮮人)
    在日二世の娘であるわたしにはナットク!
    でした。

     2007/4/8

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発行者プロフィール

宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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