国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/04/06


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 4月7日(土曜日)  
通巻第1764号  (4月6日発行)
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 4月11日、キルギスで三度目の政変の可能性
  バキエフ大統領の民主化統治は野党の反対運動激化で風前の灯火
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 アカエフ前大統領は、西側から「民主政治家」、「希望の星」、「学者大統領」と絶賛され、しかし、数年も経たない裡に一族の汚職腐敗に怒った野党が立ち上げり、民主化デモが激化。アカエフはさっさとモスクワへ亡命した。

 その後を襲ったバキエフ現大統領とて、学者だけに現実の政治的修羅場には弱いようだ。

 キルギスの野党は「統一フロント」、「改革を目指して」等があるが、バキエフ退陣をもとめて大規模な抗議デモと集会を11日に予定している。

 状況は極めて緊迫しており、政府と反対派との武力衝突も予想される。
流血の騒ぎとなれば、バキエフ退陣は必至。政府は反対デモを静観するかまえ、という。
 (速報)
◎ ○ ◎ ○ ◎
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(桜チャンネルからお知らせ)
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4月7日土曜日 午後九時 ― 午後十二時 三時間特別番組
「中国は何処へ行く? そして台湾は?」
 スカイパーフェクト767ch。日本文化チャンネル櫻
 出演者(五十音順)
 上村幸治、黄文雄、菅沼光弘、田代秀敏、宮崎正弘、宮脇淳子
 司会 水島総
        ◎◎
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(読者の声1)  本日、ユタ州選出の下院議員Jim Matheson氏(民主党)の講演が小生の在学する大学であったので、先日講演に来た上院議員に渡したものと同じ資料に、産経新聞の古森義久記者の記事を参考にした英文によるマイクホンダの疑惑記事(事前に、アメリカ人の友人に、チェックしてもらったもの)を加えて持っていきました。

 警備の仕事で会場に居たアメリカ人の友人(共和党員)に「渡すのは、秘書にしろ」という助言?をもらい、一応、中年の女性秘書の方に持って行き、日本側の意見と状況を説明しました。
 しかし講演中だったこともあり、あまり熱心には聴いてくれませんでした。それでも、一応、マイクホンダのことは仕事仲間として知っていたようでした。また、自分の渡した資料にも、さらっとではありましたが、目を通してくれ自分の知り合いに見せると言ってくれました。
 その後、講演が終わった後で議員の方に渡して日本側の意見と状況を説明しようとしましたが、やはり前述の友人に止められ、代わりに年輩の秘書の方に案内されて、彼に渡して、状況を説明しました。
 この人は、「家老」という表現がぴったりな人物で、こちらの話を真剣な態度できちんと聞いてくれました。話していて感じたのですが、どうやら彼は薄薄ではありますが、今回の下院決議により、日米関係が危険な状況に在ることは理解してくれたようでした。
 ただ、肝心の議員本人が、「バカ殿」という言葉を、具現化したような人物でした。
 講演を聞いても心に響くものが無く、ただ薄っぺらさと胡散臭さだけしか感じませんでした。

 一応、講演が終わった後に、議員本人のところに行き日本側の状況を説明し、「なぜ、あんな決議を、貴方方は出したのか?」と聞いたときに、「忘れた」(I can't remember )と人
を小ばかにして、露骨に見下した態度で両腕をあげて、お手上げのポーズをした後、さっさと去っていきました。
 小生はしばらくあきれてモノが言えませんでした。
 後で、何人かのアメリカ人の友人(全て、共和党員)にこの事を、この議員の物まねをしながら、この事を話しました。すると彼への嘲笑交じりで、教えてくれたのが、
 1:この人物は、典型的な二世議員で父親が過去にユタ州知事を勤めており、そのコネで、政治家になったこと。
 2:地元の共和党員からは軽薄で、不誠実な人物として、嘲笑されていること。
 3:ショーマンシップには、長けているものの、ただそれだけの人物であること。

 上記の3つでした。

 この人物が、マイクホンダとどうゆう交友関係にあるのか、または今回の決議提出に、どのような役割を果たしたのかは分かりませんでしたが、しかし、こういう人物ならば、自分達のやっていることが、どういう政治的結果を招くかなど、深く考えることなく、あっさりと決議に賛成したり、または碌に事件の背景を調べたりなどせずに、言われるがままに、議案作成をしても、何の不思議もないと思いました。
 このような人物が、どれだけ下院に居るのかは分かりませんが、こういう物事を深く考える能力の無い人物が、超大国の国政の場で、のうのうと政策の立案、決定に関わっているということを考えるだけでも、恐ろしくなります。
 今回の決議案提出は、彼のような政治家の知的水準の低さも大いに関係あることも分かりました。
 本国の方々には、このような低能な人物がアメリカ政治において、政策立案と決定に関わっていることを、考慮に入れての対米政策立案をお願いいたします。
   (TS生、在米)


(宮崎正弘のコメント) ご活躍、うんと励みになりますよ。
アメリカでも、こうやって闘っている人がたくさんいると思うと。 留学生の多くは寡黙で、日本人として反論をしなければ、アメリカ社会で馬鹿と思われるゾと口酸っぱく言っても、背景になる歴史を知らないし、勉強しようという意欲のも欠ける。
なぜ、アメリカに留学に行くの? ときけば、それさえ応えられない日本の若者に対して一種のアンチテーゼ的行為。頑張ってください。
 UCLAバークレーでも毎日、中国、韓国からの留学生と激しい言論戦をたたかっている友人がいます。
 なにぶん日本から発信する英語資料が不足しておりますが、北村さんの英訳本、東中野教授の英訳本も出そろい、年末には映画「南京の真実」の完成予定です。
これはNYでも記者会見をやるそうです。



   ♪
(読者の声2) 過日、西尾幹二先生の『江戸のダイナミズム』出版記念会が都内で開催され、おりしも、雷が鳴って雪も舞うという異常な天候のなか、どうしても参加したく、雨をついて出席しました。驚いたのは大荒れの日(四月四日)に、会場が超満員の盛況で、これほど憂国の知識人が多いのか、と驚きました。
 聞けば全国津々浦々から駆けつけたというではありませんか。
 冒頭に『江戸のダイナミズム』に関連した画像が多数スクリーンに映し出されて度肝を抜かされ、またスピーチを担った人達は、どちらかといえば政治色のうすい、学問的な人ばかりで、これもまた印象的でした。
出色の会でした。佐藤雅美さん、吉田敦彦さん、カレル・フィラレさんのスピーチが印象に残った。
 また花束贈呈が呉善花、石平さんと異色の外国人が現れ、これも意表を突かれましたが、ふたりの短いスピーチも印象的でしたね。誰が演出したんでしょうか。
 乾杯がおわると会場が騒がしくなって、その後の平川裕弘氏らの挨拶はよく聞き取れず、さて当日いただいた記念冊子に、西尾先生への書評がずらりと並んで有益でした。
とくに長谷川三千子、堤堯、入江隆則、佐藤雅美ら各氏のあとに、宮崎正弘先生の書評がながく引用されていて、率直に申し上げて、一番西尾さんの本質を衝いた書評と見受けられました。
 「鞘に納まらない西尾先生の白刃は陽明学ではないのか」という宮崎さんの寸言が、大作『江戸のダイナミズム』の要諦かも知れませんから。
     (HT生、千葉県) 


(宮崎正弘のコメント) そうですか、あの嵐の日に参加されていたのですか。小生の西尾さんへの書評は、このメルマガに書いたものを事務局がダイジェストして三分の一に縮めたものでした。ご留意、有り難うございます。
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(資料)
危機存亡のときを迎えた台湾と日本の役割 
 
                           黄昭堂
 
一 台湾の政治状況

12月に台湾立法委員の改選がおこなわれる。
先の憲法改正によって定員が半減し、現職立法委員(定員225)は来るべき改選での落選者を含めると、半数どころか、三分の二近くの数が淘汰される。そのうえ、新たに小選挙区制と政党比例代表\の併用制をとることになるので、所属政党を問わず各立法委員は戦々兢々として、公認獲得に血眼になるのは当然である。目下のところ、最大の敵は、ほんらい同志であるはずのおなじ政党の立候補予定者たちである。

小選挙区であるゆえに、選挙戦に突入すれば、ブルー陣営(終極統一派の中国国民党、親民党)対グリーン陣営(独立派の民進党、台聯党)の一騎打ちになるが、同陣営内の調整がつかない選挙区では三つ巴えもしくは四つ巴えの乱戦になる。だから同陣営内の調整に成功した陣営が有利だが、友党間の調整自体が党勢の浮沈をかけた大仕事であり、ことは簡単にはいかない。

しかも現在すでに、来年3月になされる総統選挙での候補者選びの時期に入っており、主要政党内での総統候補選びをめぐる争いも熾烈である。常識的には中国国民党候補と民進党候補の一騎打ちになるはずだが、中国国民党主席の馬英九が汚職疑惑で主席の座から降り、総統選挙にでて疑惑をはらすという前代未聞の理由で立候補を表明、これにたいして、汚職有罪判決で総統当選無効にもなれば大変だというので、王金平(立法院長)を担ぐ動きが活発である。両者の調整に失敗すれば、中国国民党は分裂選挙になる。

元来グリーン陣営に属しているのみか、民進党よりもさらにグリーンだと自負してきた台聯党は、ここのところ、「中間路線」に修正すると表\明して大きな反響をひきおこし、論議を呼んでいる。事の始まりは李登輝前総統の香港系週刊誌での発言であり、その動機については諸説紛々だったが、王金平の総統選挙立候補への姿勢をみると、なんだかシナリオが炙り出されつつあるようだ。王金平は李登輝総統時代に立法院長に登用され、李前総統が国民党総裁の座から追われるように降りたあとも、隠密裏に特殊な関係を維持してきたと見られている。
小選挙区制度最初の選挙に今後の政治生命を賭けた立法委員選挙に加えて、二大政党の次期総統候補指名と重なり、台湾は政治の暑い季節に入ったといってよい。国政選挙、台湾のばあい、立法委員選挙と総統選挙はいずれ劣らぬ国政選挙である。各政党とも血眼になるのは当然であり、縦横無尽の政略、陰謀術策が展開されているのだ。中国の露骨な軍事脅威を受けながら、かくも激しい選挙戦を展開していいかという非難もあろうが、とんでもない。「究極的に中国と統一する」ことを党是にしている中国国民党に政権を渡すわけにはいかないのだ。選挙戦も台湾防衛の一環である。こういう言い方は決して誇張ではない。P3C対潜哨戒機、PAC3ミサイル、デイーゼル潜水艦の購入予算案は、ブッシュ大統領が許可してから六年たっているにもかかわらず、ブルー陣営の阻止にあい、いまだに立法院の第一の関門、手続き委員会をくぐれないでいるのだ。これらの特別軍事予\算を審
議、採択するためにも、グリーン陣営は過半数を制しなければならない。

二 崩れた台湾海峡の軍事バランス

中国が台湾征服の能力を保有するまでに台湾は主権を確立すべきだという主張はいまでも妥当である。中国は国威発揚の目玉にしている北京オリンピック開催年以前に、台湾にたいして武力を発動しないだろうといわれる2008年はすぐそこに迫まっている。2010年の上海万博までは大丈夫だという意見もあるが、そんなことはどうでもよい。いかなる状況下にあろうとも、台湾は中国からの侵攻に備えねばならない。これは鉄則である。当然ながら、味方は多ければ多いほどよく、中国の軍事行動を容認する国は少ないほどよい。

China(清)は台湾を支配したことはあるが、この点では、オランダ、スペインが先輩である。台湾はChinaの固有の領土ではないことは極めて明らかであり、中華人民共和国が一方的にその憲法での台湾領土権記載、領海法での台湾領土権記載、最近の「反国家分裂法」制定などの暴\挙は許すべきでない。2,300万台湾人の人権、生存権、自決権は尊重されるべきであることを国際社会に認識してもらう必要がある。これは台湾の官民を問わない外交最大の眼目ではあるが、国防の一環でもある。
目を国防に転じると、台中軍事力の差は歴然としている。
台湾は海峡の制海、制空権を押さえていると長い間いわれてきたが、それが台湾民心安定剤として作用したことは確かである。だが、このマジナイはもはや通じない。台湾海峡の軍事バランスはすでに崩れているのだ。
 中国の軍事拡大は台湾だけを標的にしているわけではない。それは日本さえをも通り超して、米国と拮抗するのに必要な底力が備わるまでつづくはずである。その日がくれば、台湾は熟柿が落ちるように手中に帰すと、中国は計算しているにちがいない。

日本もうかうかしてはいけない。日中戦争が起こることがあれば、通常兵力で日本は中国には劣らないとはいえ、最終勝利は核兵器を擁する中国のものであることはあきらかである。日本が勝っていると見られる通常兵力面でも、日中紛争において、中国は若干の兵力でジャブをくりだせばよく、軍事力を国際紛争解決の道具にしないという憲法をもつ日本は、窮屈極まりない状況下に置かれるのだ。中国は日本にとって手ごわい相手である。

中国の絶え間ない武力脅迫、後述のミサイル配備、実際には1996年の台湾近海へのミサイル発射など、台湾海峡の情勢は決して平穏ではないのだが、「三通」は全面開放ならずとも、結構\進んでおり、なかんずく台湾の対中投資は対外投資の70パーセント、世界の対中投資の半数を台湾が占めている現状は異様さを通り越して、台湾の対中防衛決心への疑念を起こさせる。台湾社会の日常生活には、いつでもありうるはずの中国からの奇襲攻撃に備える心構\えがみあたらない。その反面、世論調査によれば、中国が反対しないばあい、「独立」を望む人口は62パーセント。中国が反対した場合でも54パーセントとその士気は高い。国防支出は歴年平均でGDPの2.7パーセント、これが今後3パーセントに引き上げられる。日本の1パーセントに比べると、台湾は国防により意を用いているといえる。

しかし、あまりにも高価な兵器への躊躇もみられる。
M9ミサイル(東風15号)1発を打ち落とすのにPAC3ミサイルが最低2発は必要とされ、来年には1000発に達するM9に対応するにはPAC3が最低2000発は必要になる計算だ。ところが現在たった6組だけのPAC3の予\算(ミサイル384発を含む)すら立法院の入り口ではばまれている。中国国民党が親民党のキッドナップに遭ったためだが、それだけが原因だともいえない。MD(ミサイル防衛)が「防衛」にとどまるだけでありながら、あまりにもカネがかかりすぎるのだ。M9が1発100万ドルであるのに対し、PAC3は300万ドル。60億ドルをはたいて2000発のPAC3をそろえたところで、中国のミサイルを打ちもらすことなく完全に阻止できるわけではないのだ。

さらに、空ではロシアの新鋭機をそろえた中国空軍、海軍の水上艦艇や海面下での圧倒的に優勢な潜水艦隊に備えねばならないとすれば、台湾は少なくない数の潜水艦のほかに対潜用のP3Cも必要だし、最後の最後まで国土を守る決心であれば、陸軍力も保持せねばならない。侵略者が台湾の西海岸にとどまらず、東海岸からの侵攻も考えられるので、防衛範囲は台湾全土にまたがる。
台湾は国防予算をGDP比で3パーセントに上げる予定だが、5パーセント以上にしたところで、焼け石に水だ。これでは、対中防衛に自信を持てといっても、説得力があろうはずはない。
中国を多少なりとも牽制しようとすれば、攻撃用の武器をもつべきだが、長年来米国はそれを阻止してきた。核や生化学兵器は厳しく禁止されている。人口2,300万の台湾が、どう背伸びして攻撃用兵器をそろえたところで、1兆ドルの外貨をためこんだ13億人の中国と比べれば、「防衛的」兵器でしかない。それでも米国は依然として、「攻撃用」兵器をもたせようとしない。台湾人が軍事問題から疎遠になることを奨励しているようにもみえる。もっとも米国側にいわしむれば、クリントン大統領時代に台湾からなされたP3C 12機、ディーゼル潜水艦8隻、PAC3 6組、計6,108億元(約185億ドル)の購入要求をブッシュ政権がようやく許可したのに、台湾の立法院がこれをボイコットし、すでに6年も経過(値引き交渉、装備簡単化などで、最終価格は4,740億元、約144億ドル)しているにもかかわらず、いまだ議案になっていない。台湾は自己防衛の決意を示さないで、米国の若者が台湾のために血を流すことばかり期待しているという米国側の不満もある。
 こういう相互間の誤解はぜひとも解かねばならない。

台湾が米国の核の傘に入っているかどうか明らかではないが、台湾が日米両国の通常兵力から恩恵を蒙っていることは明白だ。こんないいかたは直ちに日本国憲法第9条がらみで反駁されそうだが、1952年の第一次日米安保(第1条:極東における平和と安全の維持)に始まり、1960年以降の改定日米安保(前文:両国が極東における国際平和および安全の維持に共通の関心)からこのかた、台湾は「極東の一部として」、日米安保条約の適用範囲内だった。台湾が安全を保つことができたのは、日米両国に負うところが大きい。これについて、台湾ではあまり語られていない。自分のふがいなさを露呈するからである。なかんずく、日本については、認めようともしない。有形、無形の集団安保が、東アジアの安全に寄与してきたのだから、かような事実をもっと強調すべきである。

これに関連して、日米両国民も台湾の貢献を知ってもらいたい。台湾も多額の国防予算を年々割き、西太平洋列島チェーンの一部だけではあるが、相応の防衛分担をしてきた。台湾の分担がなかったら、日米の負担はそれだけ増大したはずだ。

三 台湾と日本は運命共同体

世界の人たちから、最もいいように使われている言葉は「平和」であろう。
「われわれは平和を望んでいる」と口にするだけで、その人物、その人物が代弁する国
は、「平和主義者」、「平和愛好国」になる。それらの行いも当然「平和のための行動」だ。ミサイルで宇宙衛星を撃破して、無数の破片を宇宙にばらまいても、「軍事目的に使用しない」、それは「平和的なもの」とのたもう。もう一種類の人は、「われわれは平和愛好国だから、相手国も善意で報いてくれるはずだ」と憲法にさえ記入して、それで安心している。それこそ、「メデタシ」「メデタシ」だ。
私は断言する。
「日中間で友好関係はなりたたない」。もしあるとすれば、いつの日か、中国が日本を打ち負かして、思う存分溜飲を下げたあと、「日中友好を構築する素地」が初めて生まれる。

台湾を略取することが、不義の行為であると中国が認識することはありえないし、台湾を手中にするまで、中国はあきらめないであろう。台湾と日本はいずれ劣らず、中国という蛇にみこまれた蛙みたいだが、台日ともに蛙になってはならない。
この点だけでも、台日両国は運命共同体である。日本が弱くなれば、台湾は危なくなる。逆に、台湾が中国に屈してその領土になったら、台湾の軍事力を含め、そのすべての力は対日作戦に動員される。
他方、台湾も認識する必要がある。台湾が中国に併合されたら、それまで恐れていた中国の脅威から解放されるが、こんどは日米と戦うかもしれないという新たな問題に逢着するのだ。
(3月25日に開催された講演会の要旨。「台湾の声」から転載)。
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<< 宮崎正弘の近著 >>
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
 『中国よ、反日ありがとう』(清流出版)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫)
    
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<< 宮崎正弘の「三島由紀夫論」三部作 >>
『三島由紀夫“以後”』(並木書房)
『三島由紀夫はなぜ日本回帰したのか』(清流出版)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
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