国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/03/30



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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 3月30日(金曜日)  貳 
通巻第1756号  
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  日本の“鈍感力”はもうたくさん
   4月9日、カタールに注目「ガス輸出国フォーラム」が「カルテル」を形成へ
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 既報のようにプーチンはガス輸出国を束ねて強力な“ガス・カルテル”を形成し、潜在的な「ガスOPEC」を主導、西側に対抗する戦略に打って出る可能性が高まった。

 4月9日カタールのドーハで開催される第四回「ガス輸出国フォーラム」(GECF)には、ロシアのOPEC結成に賛成するイラン、アルジェリア、やや消極的なカタールなど合計15ヶ国からガス輸出責任者が集まる。

 この会は2001年にテヘランで第一回会議が開かれ、「ガス価格は市場に委ねる」などと言い募ったが、2002年ごろから態度を豹変させてきた。
 02年に中央アジアで開催された同フォーラムで、すでにプーチンは「ガス輸出国“同盟”をつくろう」と呼びかけていた。
 この発言を西側が警戒しなかったのも、プーチンはあまりにも慎重な態度を装っていたからで、遠大な計画と野望を秘めての演説であったとは、誰も推測出来なかったからだ。

 プーチンは「第二のOPEC」という悪魔的イメージを、もし短絡的演説で西側が持つとすれば、密かなガスOEPC計画が進捗しないことを知悉しており、表向きは打ち消して、裏ではガスOPEC結成を着々と進めていたわけである。
 石油輸出国機構(OPEC)が悪夢であることは西側消費国共通の認識であり、これに加えて「ガスOPEC」が出来たならば、ふたたび世界は狂瀾怒涛の物価高、インフレに襲われる懸念が拡がる。政治は麻痺し、あちこちでおかしな政局も現れるだろう。

 しかしガスは石油と決定的な違いがある。
 ガスは大口消費者(例えば日本で言えば東京ガス)に限られ、かつ長期契約が基本。スポットで替える石油とは異なり、そこには独自の市場が形成される。

 「ガスのサウジ」と言われるロシアは、埋蔵も輸出量も運輸能力を加味すれば、現在は世界一。こロシアに続くのがイラン、アルジェリア、クエート。中堅的なガス輸出国はカザフスタンなど。
またパイプラインが完成すればガス輸出が飛躍的に伸びるのがトルクメニスタン。
西側に近いガス産出国はインドネシア、オーストラリア。中国が独占しているのがミャンマー。潜在的可能性を秘めるのはバングラデシュだ。

中国はといえば、新彊ウィグル自治区に巨大なガスの埋蔵、これを4200キロものパイプラインを引いて(これを“西気東輸”プロジェクトという)、上海まで繋いだ。
そのうえ、日本の領海からもガスを盗掘し、上海へ海底パイプラインを繋いだ。
それでも足りず、イラン、インドネシアと長期契約を結び、トルクメニスタンからも延々とパイプラインを繋いで2012年頃には、これを繋ごうとしている。
北京の野心はそれでも納まらず、「サハリン3」へ出資して、ロシアからも大々的に輸入する構えだ。
留意しておくべきは中国が2006年からLNG輸入も開始した事実だ。
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(読者の声1)在米読者ですが、この地におけるの学者達や民主党員、カリフォルニア州出身の友人の話を総合しますと、マイク・ホンダ議員は、どうも一般のアメリカ人にとっては、全く無名の存在であり、彼の非難決議も一般のアメリカ人の民意からは相当かけ離れているようです。
 リヴェラル系のマスコミが、反日プロパガンダをかなり流しているにもかかわらず、一般のアメリカ人の好奇心や、反日感情の醸成は本国の方々が考えておられるよリ、はるかに低いと思います。
 むしろなぜ日本人はそんな事に関心をむけるのか? というのが、だいたいのアメリカ人の反応になるかもしれません。(反日中国人や反日韓国人、リヴェラルが多い地域は、また、違う光景が見られると思いますが。)
 小生が感じますに、現在、だいたいのアメリカ人の関心は自身の日常生活を除けば、中東問題と来年の大統領選挙にあり、マイク・ホンダの決議内容自体、一般のアメリカ人の民意から程遠く、興味関心をもたれることは一部の連中を除いてほとんど無い様に思います。
 素人の愚考ですが、ホンダ議員とその一味は、自身の決議に関して一般のアメリカ人の関心がほとんど無いであろう事は、知っているだろうと思います。
それでもあえて行なおうとする目的は、おそらく既成事実を造り上げて段階的にアメリカ国内における反日機運と法的な反日の機構を作り上げていくこと以外に、アメリカ国内における世論誘導の実験データの収集と日本の反応を知ることに在るのではないかとさえ疑いたくなります。
 そう考えた場合、ホンダ本人がどう考えているかは分かりませんが、今回の反日決議提出もアメリカ国内での反日プロパガンダ浸透によるアメリカ世論誘導の過程、データ収集とそれに対する日本の反応を調べる為の一種の段階的な実験という側面も出てくると思います。(そう考えれば、ホンダ自身も実験に使われている哀れな被検体であると言えるかも知れません。)
     (TS生、在米)


(宮崎正弘のコメント) 関連して特報があります。
 外交評論家の加瀬英明氏が『NEWSWEEK』(世界共通版)に英語で反論を書かれました。いま、世界中で大きな反響がおきております。なにしろ、この週刊誌は『TIME』につぐ世界的影響力がありますからね。
「目から鱗」という反応が米国で相当ある由。また韓国では目をつり上げての大騒ぎに発展している由です。
 同誌は世界中に翻訳版がでています。ハングル語、中国語、スペイン語など。
 日本語版『ニューズウィーク』は来週号に、この翻訳全文が掲載されます(来週水曜日に発売予定)。
 中国語版にも、この加瀬さんの反論が果たして中国語にも翻訳されて掲載されるか、どうか、見物です。
 以上、速報です。
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『三島由紀夫“以後”』(並木書房)
『三島由紀夫はなぜ日本回帰したのか』(清流出版)
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  • 名無しさん2007/04/01

    反日プロパガンダに日本国内で日本人同士で遠吠えしていても効果はない。広報活動はアメリカでしなければならない。今回の加瀬英明氏の反論は大変有効。

    そこでもう一つ、アメリカのロビーストとしてホンダ某を雇う。料金は中韓の10倍とする。もちろん中韓からの受領金額を証明してもらい、その数字を基礎とし支払う。当然のこととして支払いは米国国債とする。

    ホンダ某の欺瞞を暴き、紙屑・米国債の処分が出来て一石二鳥。金持ち喧嘩せずは如何。

  • 重箱2007/03/31

    >同誌は世界中に翻訳版がでています。ハングル語…。



    ハングル語はありません。朝鮮語でハングル文字ですよね?