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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:3/12



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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 3月13日(火曜日) 
通巻第1734号  (3月12日発行)
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 “人民元の擁護者”に成り下がったとポールソン財務長官への酷評がめだつ
   「中国の代理人」はキッシンジャーの筈だったが。。。。
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 江沢民時代、「江の傭兵」という政治家がいた。いま、どこかの国で国会議長をつとめているそうな。
 キッシンジャー米国元国務長官は、ソ連と妥協ばかり繰り返す一方で、ニクソン戦略の影の参謀、ソ連封じ込めのテコに中国を使った。
米中秘密交渉の果てにニクソン訪中が実現、大ヒットとなってニクソンより有名になった。

往時、アメリカのメディアにでた漫画の一コマを、まだ鮮明に覚えている。
ニクソンとキッシンジャーがホワイトハウスの庭を散歩している。それを垣根越しに見ている観光客がいわく。
 「キッシンジャーの隣りを歩いているのは誰かね?」

 ポールソンは昨年七月に突如、ブッシュ大統領から財務長官に指名され、ゴールドマンサックス会長のポストを擲って、米ドル紙幣のサインに駆けつけ、爾来3回訪中した。
 それ以前には70回訪中し、ゴールドマンサックスは中国国有銀行の香港上場ビジネスで幹事役を取得、ボーナスは数億ドル。

 ポールソンがもっとも力を注いだのは人民元の切り上げ要求ではなく、通貨の安定である。要するに中国経済のソフトランディングへの協力だった。

 ニクソンが中国と国交回復の展望を開き、毛沢東と握手して、米中貿易は、それから35年間に150倍の規模となった。対中貿易赤字は2005年度が2010億ドル、06年は2320億ドル、このままの趨勢でいけば07年は2500億ドルを突破する。

 人民元安が原因、主犯だとして米国議会は人民元の切り上げを要求した。
 中国はしぶしぶ2・1%切り上げた。(05年7月)。ホワイトハウスも財務省も、内心はともかく、その程度で妥協を繰り返した。

 ポールソンは表向き人民元切り上げの圧力をかけるため、五人の閣僚とFRB議長を引きして昨師走にも北京に利子、鳴り物入りで「米中経済戦略対話」を開催した。
 次回は五月に開催予定だが、「米中経済戦略対話」には画期的展望がなにもない、と言う(『アジア・タイムズ』、3月12日付け)。

 ポールソン財務長官は「人民元の擁護者」に成り下がった、という酷評も聞かれるようになった。
◎ ◎ ◎
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   ♪
(読者の声1)貴誌1733号の土建国家中国の現実を拝読して思いました。
 中国のエネルギー消費は交通だけでも大変なものになりますね。日本は原子力発電と電気系に重心を移すなどエネルギーシステム全体をハイブリッド化するしか方法はないように思われます。
政府は対策を考えているのでしょうか。心配です。
      (MC生)


(宮崎正弘のコメント)高知県の過疎の村へ核廃棄物処理場をつくろうと、その「調査費用」で、十億円交付などという政府の姑息な手段、それをもらって最後にはドタキャンしかねない過疎の予算不足と、その動きだけで反対運動をしかける住民。
 国家百年のエネルギー計画がない実態をはからずも露呈した事件ではないでしょうか。



    ♪
(読者の声2)「第3回台湾建国烈士 鄭南榕先生を偲ぶ会」が開催されます。
  記念講演は李敏勇氏、葉菊蘭・鄭南榕夫人(前高雄市長)も参列予定です。
 戒厳令下の台湾において、公開の場で初めて台湾の独立建国を叫び、あるいは228事件の真相究明を求め、遂には一死をもって国民党の圧政に抗し、台湾に民主・自由の道を開いた国士・鄭南榕烈士。
 鄭南榕烈士は1988年(昭和63年)末、台湾独立建国聯盟主席をつとめていた許世楷氏(現駐日代表)の「台湾共和国憲法草案」を、自由時代社を主宰し自ら編集長をつとめる週刊誌「自由時代」に掲載した。年が明け、検察は叛乱罪容疑で召喚しようとしたが、鄭烈士は頑として応じず台北市内の自社に籠城、国民党の圧制に抗議し、完全な言論の自由を求め「国民党が私を逮捕できるとすれば、私の屍だけだ」と宣言して、4月7日午前9時過ぎ、警官隊が包囲する中、自らガソリンをかぶって火を放ち、覚悟の自決を遂げられた。享年42。
 今年は鄭南榕烈士の親友だった詩人の李敏勇先生に「自由への道、そして台湾の魂」と題してご講演していただき(日本語通訳:林建良氏)、また、葉菊蘭・鄭南榕夫人(前高雄市長)も参列の予定です。
                  記
■日 時  平成19年4月1日(日) 午後2時30分〜7時30分(開場:2時)
■会 場  文京区民センター 3F 3A
      東京都文京区本郷4-15-14  TEL:03-3814-6731
      (文京シビックセンターの斜向い)
      【交通】都営地下鉄:三田線・大江戸線「春日駅」徒歩1分
          東京メトロ:丸ノ内線・南北線「後楽園駅」徒歩3分
          JR総武中央線「水道橋駅」徒歩10分
■講 師  李敏勇先生(詩人、鄭南榕基金会初代理事長)
■演 題  「自由への道、そして台湾の魂」【日本語通訳:林建良氏】

李敏勇先生略歴:1947年(昭和22年)、台湾・屏東生まれ。大学で歴史を学ぶも文学を志し、1969年に詩と散文の著作を初出版以後、詩集に『鎮魂歌』『野生の思考』『戒厳風景』など、随筆論集に『ひとりの台湾作家として』『戦後台湾文学省察』など、詩論集に『詩情と思想』『紙の上の光』『言葉のバラを咲かせる』など。呉濁流新詩賞、巫永福評論賞、頼和文学賞を受賞。台湾ペンクラブ会長、鄭南榕基金会初代理事長などを歴任。詩人、作家。
■参加費  1,000円
■懇親会  同会場にて、午後5時30分〜7時30分(懇親会費:2,000円)
■主 催  鄭南榕顕彰会(会長・宗像隆幸)
      (日台交流教育会、日本李登輝友の会、台湾研究フォーラム)
■後 援  在日台湾同郷会、在日台湾婦女会、台湾独立建国聯盟日本本部、日本台湾医
      師連合、怡友会
■お申込  3月28日(水)まで、氏名、電話番号を記し、FAXかメールにて日本      李登輝友の会まで FAX: 03-5211-8810 E-mail:ritouki-japan@jeans.ocn.ne.jp



(宮崎正弘のコメント)この会、昨年は小生が記念講演をしました。台湾に、このような日本的烈士が登場した事実をみても、日本人の情緒が、台湾ではかなり理解されている実態が浮かびます。
 


    ♪
(読者の声3)いつぞや貴誌の書評にでた中村彰彦氏と山内昌之氏の対談本『江戸の構造改革』を遅ればせながら、中国への野暮旅に携行していました。
まず興味深かったのは、中村氏の本名が加藤だということ。朝鮮に旅したときに、加藤だと名乗ったら、顰蹙を買った由(笑)。秀吉の朝鮮出兵の怨みは深いようです。
冗談はさて置き、山内氏の造詣も中村氏に劣らず深くて、読んで味わいのある対談でした。
まず目を通したのは”第三章保科正之 〜 「守成」を担った将軍輔弼役”です。
その次が”第四章 五代将軍綱吉の夢見た理想と現実”でした。他の三章含め全五章に目を通しましたが、三章と四章が秀逸で密度の高さが感じられました。
中村氏が保科正之や阿部忠秋を歴史の瓦礫の中から掘り出して評価していることがよく判りました。山内氏から悪戯っぽく、中村氏が質問され、答えに窮している箇所は、読んでいて愉快でした。質問とは、綱吉と慶喜のどちらが好きかというもので、中村氏が地獄の選択だと窮していました。(笑)
    (HN生、品川)


(宮崎正弘のコメント)この本、そうですか。四回か、五回にわけて語り下ろしの対談ですから手間暇がかかっていますよね。有益な内容だと思います。
 中村さんが江戸通なのは当然にしても、旧ソ連イスラム圏がご専門の山内教授が、なぜこうも江戸時代の政治や文化や人物に造詣が深いのかも、よく分かる本です。
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     ♪
<< 宮崎正弘の近著 >>
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『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊、最新刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書、増刷出来)
 『中国よ、反日ありがとう』(清流出版)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫、残部僅少)
http://www.amazon.co.jp/s/ref=sr_st/503-5227451-0680731?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&page=1&rh=n%3A465610%2Cp_27%3A%90%B3%8DO%81_c+%8B%7B%8D%E8%2Cn%3A466282%2Cn%3A492048&sort=daterank&x=8&y=8
(すべての本は上のサイトから注文が出来ます ↑)

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<宮崎正弘の三島由紀夫論三部作>
『三島由紀夫“以後”』(並木書房、残部僅少)
『三島由紀夫はなぜ日本回帰したのか』(清流出版。絶版)
『三島由紀夫の現場』(並木書房、最新刊)
  ◎ ◎ ◎
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宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
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発行者プロフィール

宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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