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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:3/11



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 3月11日(日曜日) 
通巻第1732号  
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 バルト海を「第二のボス歩ラス海峡」化を目論むロシア
  年間一億五千万噸をタンカーで西欧へ輸出の“資源回廊”に
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 すでに何回か小誌でも指摘してきたが、“プーチン資源株式会社”でもあるロシアは、石油、ガスの輸出拠点つくりに余念がなく、地球的規模での資源輸出拠点再編を行っている。

 バルト三国の北、エストニアは最近の選挙で、反ロシアを掲げる政党が勝利したものの、親ロシア勢力はちっとも影響力を弱めていない。
 
 北海ルートとバルト海の二つのルートを併用し、タンカー輸送には旧レニングラードが持つLNG輸出拠点も強化される。この設備を拡充工事して、輸出量の倍増を図ろうとするものだ。

 バルト海の海底パイプラインはリトアニアなどが環境問題、海の汚染を理由に反対している。バルト海および北海沿岸五カ国はブラッセルでの非公式会談でも、環境汚染をまっさきに議題として取り上げた(3月5日)。

 昨年六月にロシアはリトアニアへのガス輸送(パイプライン経由)を供給停止という暴挙に出たが、爾来、このルートは中断されているため、バルト海はタンカーで“交通渋滞”。リトアニアとポーランドの共同作業で、タンカー輸送が激増しているためだ。
 ロシアはリトアニアからの度重なる「事実究明」要請にもかかわらず「パイプラインは修理中」と応えるのみである。

 さてLNGタンカー輸出の強化策と言っても、ロシア国営「ガスプロム」には、その技術が低く、新たに「ウストールガ」(地名)にガス備蓄基地および輸出ターミナルの建設が必要。
この計画の実現には、バルト海および北海沿岸の西側の協力がないと上手くいかないだろう、と言われている。
既存のパイプラインでも輸送は年間7500万噸、これを倍増させるにはLNGタンカーに依拠せざるを得ず、行く手は必ずしも明るくはないそうな。
 “第二のボスポラス”は環境汚染の問題だけではないようである。
        ◎  ◎  ◎
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    ♪
(読者の声1) きたる3月21日(祝祭日です)、『共産中国にしてやられるアメリカ』の阮銘氏が日本人向け初講演があります。
主催:在日台湾同郷会・怡友会、黄文雄氏との対談も。

国際政治学者 阮銘氏、著書の日本語訳書出版記念に来日講演
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 著名な台湾の国際政治学者であり、総統府国策顧問をつとめた阮銘先生(1931年、上海生まれ)が渾身の力を込めて著した大作『歴史的錯誤−台美中関係探源』(台北玉山社)の日本語訳書『共産中国にしてやられるアメリカ−民主台湾の孤立を招いた歴史の誤り』(廖建龍訳、草思社)が昨年末に出版されたのを記念して来日。
講演します。

 阮銘先生はかつて中国共産党総書記胡耀邦の一ブレーンでしたが、胡総書記が失脚すると党籍を剥奪され、アメリカに亡命。
ハーバード大学やプリンストン大学などで国際政治学の研究に没頭、その後、台湾に移住し全身の情熱を傾けて台湾の民主化運動に貢献し、2002年に台湾国籍を取得。
2004年には総統府国策顧問にまで推された自由、民主の闘士でもあります。
また李登輝前総統が理事長をつとめる台湾綜合研究院の顧問もつとめています。

 講演は、阮銘先生がまず基調講演を行い、台湾と中国の真実について語ります。
つぎに黄文雄氏と対談を行い、台湾と中国の最新の情勢について語り合います。
司会と日本語通訳は『中国がひた隠す毛沢東の真実』(草思社)などを翻訳した廖建龍氏が担当します。

 阮銘先生は『歴史の転換点における胡耀邦』『トウ小平帝国』『中共人物論』『民主台湾VS.共産中国』などの著書や論文は台湾や香港で刊行されていますが、日本語訳書は初めて。日本人向けの講演も初めてです。
大勢の方々のご来聴を熱烈歓迎します。
             在日台湾同郷会会長 何 康夫 
怡友会会長     林 哲正 

■日 時 2007年3月21日(祝) 午後3:00〜5:00(受付2:30より)
■会 場 グランドヒル市ヶ谷 3F「珊瑚の間」。
     東京都新宿区市谷本村町4-1 TEL.03-3268-0111
     【交通】JR、地下鉄(南北線、新宿線、有楽町線)「市ヶ谷駅」より徒歩3分 
■参加費 1,000円
■主 催 在日台湾同郷会、怡友会
        以上。



  ♪
(読者の声2)先日よりこちら南ユタ大学において、従軍慰安婦決議への反論として、
 1:読売英字版三月七日の社説(Don't misinterpret comfort women issue
 http://www.yomiuri.co.jp/dy/editorial/20070307TDY04005.htm
 2:自由主義史観の藤岡先生の、以前行なわれた、この件に関する記者会見の記事(Foreign Correspondents Ask about "Comfort Women"answered by Fujioka Nobukatsu
 http://www.jiyuu-shikan.org/e/comfort.html
 3:ある方の英文ブログの韓国人従軍慰安婦の実態記事(Comfort women? No, they are prostitutes 
 http://yellowpeep.blogspot.com/ 
 4;そのページにリンクされていた米軍の第二次大戦期の従軍慰安婦関連の報告書(Report No. 49: Japanese POW Interrogation on Prostitution.
 http://www.exordio.com/1939-1945/codex/Documentos/report-49-USA-orig.html

 以上4つを持って行き、知り合いの学者連中に読ませましたが、反応は芳しくありませんでした。
 酷い人(アメリカ史専門)になると、「これは、政治的問題になる」などと良いながら、「しかし、おれは忙しいから読めない」などと言う人物もいました。(実際、忙しい事を理由に、「厄介ごとを、自分の所に持ち込むのは止めろ!!」という不快感と困惑ぶりを感じました。)
 上記の人物以外にも政治学(アメリカ政治専門)の学者や親日派のドイツ史専門の学者などにも持っていって、「これはアメリカ側が対応を間違えれば、日米関係は確実に悪化しますよ」と必死で説明しましたが、全体的に反応は冷ややかでした。
 全体的な印象として、
 1:興味関心があまり無い。(これが日米関係の悪化につながるという考えが稀有。)
 2:日本軍の過去の否定が、なんとなく自身(つまり、戦勝国アメリカ人として)の誇りのようになっており、自ら進んで日本軍の過去の冤罪?を知ろうという行為に一種の自己否定のようなものを感じる(つまり、学術、知的好奇心よりも、自己のアメリカ人としての感情を優先して、否定的、消極的になる。)
 ということを感じました。
 今回の問題は、根っこに「アメリカ人の戦勝国の誇り」に関する問題でがあるだけに、日本側からの説得工作などは、相当、困難が予想されると思います。
小生の通う南ユタ大学は片田舎ですので、中韓の留学生、教授などは全体として非政治的であると思います。(ほとんどが、政治、歴史と関係の無い分野専門)
 しかし以前小生が居た、カンザス州のフォートヘイズ州立大学などは、伝統的に親中派の学者が多く学生への講義やアメリカ人教授との個人的友誼などを通じて、反日プロパガンダを撒き散らしている可能性は濃厚です。(実際、恐ろしいのは、中国や韓国の大学と学術提携を結んでいる大学です。 
これらの大学は先に挙げたフォートヘイズ州立大学が典型例ですが、中韓から派遣された学生、教授などが学術講演、講義や個人的友誼などを通じて「反日プロパガンダ」を流すことが有るのです。
アメリカ人学生、教授の大部分はろくに知識が無い為に、知らず知らずのうちに洗脳されてしまいます。
また肝心の日本人留学生の多くは政治、歴史とは関係が無い科目を選択している学生が多い為、このような動きを知らない。
いくらこのような反日プロパガンダを流されようとも、一切の関心を示さないか、更には摩擦や非難を恐れて口をつぐんでいるのが実情です。)

 現在、南ユタ大学は中・韓の大学との学術提携や交流も無く、ここの大体のアメリカ人は、本に対し、ほとんど興味関心が無く、そのために助かっている面も有りますが、同時に中・韓出身の学生、教授などが、自身の政治意識に目覚めた場合に、彼らが本格的な工作を行なうとあっさりと陥落してしまう可能性も有ります。(現時点での可能性は、相当低いですが)。
 アメリカに居てこのような動きを感じるたびに日本国内における同胞の意識改革から、始めなければならないと痛感いたします。
 どうか、事態打開のために、本国の方も、がんばってください。 
    (TS生、在米ユタ州)


(宮崎正弘のコメント)米国内の動きが手に取るようにわかりました。孤軍奮闘ぶりのご報告有り難う御座いました。



   ♪
(読者の声3)『週刊朝日』連載の宮崎正弘さんのコラムを読んだ方の感想が或るサイトに出ておりました。
以下の通りです。
「週刊朝日」の3月9日から始まった「China & Korea」を読んでのこと。宮崎正弘さんのChinaが面白い。李英和さんのKoreaも面白いんだけれど。
「中国人は嘘が得意であるが〜〜〜朝から晩まで嘘をつかないと不安なのである」と「中国へ進出して失敗した企業への三重帳簿が常識の国なのだ」と諭し、中国語の「嘘」は単にシーッ、おだまりという意味で日本流の嘘に該当するのは「説X」と表現するんだって。「X(の漢字)は手書きパッドでも出てこない(言偏に荒に草冠がつく、外字エディーターでやらなきゃだめか)」
おしらせまで。
   (FF生、小平)
 

(宮崎正弘のコメント)中国語での「嘘」は、本来「詭話」とも「詐話」とも言います。嘘は中国人のあいだでは状態ですから、日本語の「嘘」が持つ意味は、中国の漢字空間の「嘘」にはありません。
        ◇ ◇ ◇
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     ♪
<< 宮崎正弘の近著 >>
   ♪
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊、最新刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書、増刷出来)
 『中国よ、反日ありがとう』(清流出版)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫、残部僅少)
http://www.amazon.co.jp/s/ref=sr_st/503-5227451-0680731?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&page=1&rh=n%3A465610%2Cp_27%3A%90%B3%8DO%81_c+%8B%7B%8D%E8%2Cn%3A466282%2Cn%3A492048&sort=daterank&x=8&y=8
(すべての本は上のサイトから注文が出来ます ↑)
    ♪
<宮崎正弘の三島由紀夫論三部作>
『三島由紀夫“以後”』(並木書房、残部僅少)
『三島由紀夫はなぜ日本回帰したのか』(清流出版。絶版)
『三島由紀夫の現場』(並木書房、最新刊)
  ◎ ◎ ◎
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宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
http://www.melma.com/backnumber_45206/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
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  1. いわゆる慰安婦問題(従軍ではない)は日本国内でいくら騒いでも効果はない。
    アメリカのマスコミで、出来ればアメリカ人が書いてくれることが一番良い。
    次善の策は日本人が書くことであろう。
    11日の産経新聞の古森義久特派員の報告が参考になる。
    「トルコは米のアルメニア人虐殺非難決議案に対し、猛反発している。もし可決された場合にはトルコ国内の米軍基地使用の制限も辞さないと言明し、両国関係の危機まで語られはじめた」という。
    日本も米国債の売却も考慮するくらいのことをアメリカのメディアにリークすべきである。

     2007/3/11

  2. 皆で読むべき

     2007/3/11

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発行者プロフィール

宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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