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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:3/2



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 3月2日(金曜日)  
通巻 第1721号  
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 世界同時株安は次の「世界大暴落」の予兆か?
  こんどは中国が世界暴落の引き金をひきそうだ
***********************************

 この二日間の市場の動向、投資家の周章狼狽ぶりを見ていると、思い出しますね。
1998年8月17日のことを。

ロシアが突如、通貨ルーブルを切下げ、(24.7%の下落)、対外債務を90日間支払猶予(モラトリアム)すると宣言した、あの日。
これが引き金となって未曾有の金融危機がもたらされた。

同年8月26日、ロシアは米ドルとの為替取引の不成立を宣言し、翌日に外為取引を全面停止に踏み切った。
そしてロシアのルーブル建て「国債」がデフォルト(債務不履行)に立ち至った。ロシア国債は「紙くず」と化した。

市場で「米国債売り・ロシア国債買い」のアービトレイジ(裁定取引)が破綻したため、巨大ヘッジファンドの「LTCM」(ロングターム・キャピタル・マネジメント)が破産。
この連鎖が世界的な金融危機を招いた。
 米国政府はLTCMの連鎖倒産を防ぐために、数十億ドルの緊急融資を行った。

 経済理論的にみても、ロシアの当時の滅茶苦茶な経済運営はそもそもの出発のときから破綻しており、ロシア国際は完全なマネーゲームのカードだったのだ。
もとより1988年からルーブル危機が叫ばれており、ソ連崩壊直後までにルーブルの価値は500分の一、同時に未曾有のインフレに見舞われていた。(当時、相前後して六回ほどロシアへ行ったが、一ルーブルが240円から60円に、さらに五円、一円、最後は12銭になって紙くずのようだった。現在のルーブルはデフォルト後の新札である)。

1995年から金融政策の舵取りを急激に、しかも劇的に変更した。
ロシアは(1)インフレ抑制(2)財政赤字の縮小を狙って、高金利の短期国債を増発したのだ。
この「魅力的な」高金利めがけて欧米のファンド筋がロシア国債を買いあさっていた。
こうしてロシア政府の詐欺師的な綱渡りに、ヘッジファンドが引っかかったか、或いはヘッジファンドは、タイミングを見計らってババ抜きゲームからこっそりと逃げる構えだった。
逃げる時間を読み違えたのである。

 さて、赤字国債を裏付けもなく増発する中国で、怪しげな株式に群がるファンド。不良債権の山を隠して上場した銀行株を大量に買った欧米ファンド。
 中国株が儲かると言いふらす人々。
98年の構造とどことなく似てませんか?
    ◎ ◎ ◎
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    ♪
(読者の声1)貴誌3月1日付け。第1720号(読者の声1)で「しなの六文銭」氏が書かれた「いわゆる原理主義の不自由のあるところにだけ『自由』があるのです」とうのはまさに至言です。
「自由」という熟語は平安時代には「わがまま」という意味に使われていました。現代日本語の「自由」に近い言葉としては「自在」が当時使われていました。しかし、もともと仏教用語でもあり、意味に多少の違いがありました。
後に「自由自在」と重ねて使われるようになり、江戸時代後半になって「自由」が現在とほぼ同じ意味で使われるようになったようです。
そのあと、西洋諸語の影響を受け「Freiheit」と「liberte」の訳として「自由」が使われるようになったようです。
そのため、「自由」という日本語表現自体も語義の背景が変わったようです。
そこで思い出すのは神武紀己未年三月七日の宣命体の詔です。
「我東に往きしより」で始まる有名なものです。これを森清人氏の「日本新史」にしたがって箇条書きすると、
1.天下の法をつくるには、必ず時勢に順応したものでなければならない。
2.法の目的は、あくまで民の利益にある。だからいやしくも民の利益に反するものは、直ちに改正すべきである。
3.天皇の位につくには、つつしみ恐れねばならぬ。
4.天皇の使命は、民をしずめ天下を安らかにするにある。
5.この使命にかんがみ、善政をほどこして神徳にこたえるとともに、後代天皇が正しい心を養うための手本となりたい。
6.このヤマトの国中を、神のすまいとして恥ずかしくないような正しく清らかな国にしたい。
7.そしてすべての国がこんな正しい国になったならば、やがて天の下(世界)は一軒の家のような睦まじく平和な世界になるであろう。
「国連憲章」を超える崇高な宣言がこんな昔に宣言されていたことを誇りとしようではないか。
また、仁徳天皇七年四月の詔にも、「天の、君を立つるは、民のためなり。されば民をもて本となす」とありこれこそ民本主義、日本的民主主義の発露である。民主集中制を旨とする共産主義独裁体制のもとよりこの日本的民主主義の下で生活したいと思うのは私だけではないのではないか。
   (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)これは貴重なことを御教示頂きました。たしかにアメリカ人と議論していると「フリーダム」と「リバーティ」に意味論的な差異があり、これを無造作に日本語で「自由」とだけ表現していては、正確な議論にならないという体験を、小生もよくしました。
 同様に中国人との「自由」の語彙空間も日本のそれと、果てしない開きがあります。
 小生の記憶が正しければ、いまの中国語の「自由」は「民主」「人権」「法治」「議会」「憲法」などと一緒に日本から逆輸出されたもの。
しかし仏教用語として、嘗ては「自由」の語彙が中国から一度、日本に入っていたとは!



    ♪
(読者の声2)米国人の竹島問題研究家ゲーリー・ビーバーズ氏が「山陰中央新報」へ寄せた投稿文です。以下に引用します。

「島根県が「竹島の日」を定めたことは、「その島は独島と呼ばれる韓国領である」と主張してきた韓国で猛烈な抗議を引き起こす結果となったが、韓国の主張にはおかしな点がある。
歴史的文書や地図から根拠が見出だせないからだ。
竹島は隠岐島から北西百五十七!)、韓国・欝陵島の南東九十二!)の、日本海に突き出た形の二つの岩からなる小島だ。周囲の海域は豊かな漁場で、だからこそ、この小島が日韓両国の漁民にとって重要になっている。  
日本は1600年代からこの島のことを認識していて、1905年に公式に日本領とした。だが、現在は韓国海上警察の派遣隊が占拠し、50年代から常駐部隊を配置している。
日本では、日韓両国の小島を巡る紛争を大多数の国民が知らないか、無関心であるようだが、韓国では紛争のことをほぼ全員が熟知し、韓国の訴えの正当性を情熱的に擁護をしている。日本は対抗策を講じるべきだ。                    
問題の本質は、韓国が日本領と日本の漁場海域を占拠していることではない。韓国政府やメディア、教育システムが小島を巡る紛争を利用し、韓国内ばかりか世界中に反日感情を蔓延させていることにある。日本がその島の領有権を要求するのは、再び韓国領をかすめとろうと画策しているからだ、と韓国の人々は世界の国々に向かって宣伝している。             
日本の人達に理解してほしいのは、日本側が韓国の主張に強く反論していないことをいいことに、反日団体が韓国側のプロパガンダ(宣伝)を広めている事実だ。
歴史的な証拠を見る限り、圧倒的に日本側の主張に軍配が上がる。韓国が独島のことと言う于山島が竹島ではないことは、韓国の地図が証明している。日本側が証拠を勉強して真実を世界に伝えれば、反日プロパガンダの広がりを阻止できる。                    
私は日本の皆さんが竹島・独島紛争にもっと興味を寄せることを願っている。(竹島の)知識を得て、広めて行くことが、韓国からあふれ出している反日プロパガンダを押しとどめる手段となるからだ。         
どうか島根県の「竹島の日」を大切にしてほしい。
竹島に関する真実を、世界へ向かって伝えることができる絶好の機会なのだから」。
(山陰中央新報、2007年2月22日号より)
   (KH生、目黒)


    ♪
(宮崎正弘のコメント)竹島問題、本当に日本国民の関心がありませんね。信じられない。
我が国の領土が盗まれたままなのに、放置していて政治家も国民も平気という感覚は、外国人からみれば、あの土地は要らない、という風に解釈されかねませんから。 



    ♪
(読者の声3) 福岡市の箱崎宮で日蒙合同慰霊式典が開催されました。
これは来日中のモンゴルの大統領の発案で、736年前の元寇における両国の戦没者の霊を合同で慰めようとする歴史上はじめての試みでした。
モンゴルからはダシチョインホロル寺のソドム・リンポシェ様が、モンゴルの大僧正の名代としてモンゴル大統領からの依頼で来博、おととし、ダライラマ猊下を熊本に呼ばれた蓮華院誕生寺の川原英照権大僧正が会奉行を務められ、日蒙の仏教の高僧が箱崎宮という神道の聖地、それも博多祇園山傘の神事であるお潮井取りをする場所で行なわれたのです。
読経の後、モンゴル大統領からのメッセージと麻生外相からのメッセージが読み上げられました。
 護摩師を務められた最福寺 法主 池口恵観大僧正も挨拶の中で、日本には昔から戦が終われば敵味方にかかわらず霊を慰める習慣があり、これを機に両国の今後のますますの発展を願っているとおっしゃっておられました。
 とにかく、歴史の一ページに参加でき、とても興奮しとりあえずレポートしました。
   (MI生、福岡)


(宮崎正弘のコメント)貴重なご報告を有り難う御座います。箱崎宮といえば、毎年「福岡憂国忌」が開催されている神社でもありますね。
 モンゴルに話題を飛ばしますと、昨年ウランバートルに滞在したおり、たまたま小生の宿泊したホテルが、ラウンジまでつぶして、連日30人ほどの日本人が動き回っている。毎日風呂場や、食堂で顔を合わせるので、「いったい何をしているのか?」と訪ねると、映画のロケだそうです。
 それが明日から公開の「チンギスハーン」でした。
    ◎
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   ♪
好評の「拓殖大学日本文化研究所 公開講座」始まります!
   ♪
公開講座「新日本学」第五期募集開始
(本年度より学割制度も新設されました。毎回定員オーバーになり、遅れて申し込まれますとお断りになります。お早めに受講手続きをお取り下さい)
   ♪
カリキュラム
第1講 4月10日(火) 昭和精神史を考える     長谷川三千子
第2講 4月17日(火) 「司馬史観」と東京裁判    福井雄三
第3講 4月24日(火) 大川周明の東亜論      関岡英之
第4講 5月8日(火)  易姓革命と歴史観      黄 文雄
第5講 5月15日(火) 「南京」という虚構      東中野修道
第6講 5月22日(火) 国内版「南京事件」      藤岡信勝
第7講 5月29日(火) 中国庶民の日本イメージ   宮崎正弘
第8講 6月5日(火)  日米中の情報戦・南京事件  加瀬英明
第9講 6月12日(火) 被占領下の言論状況     遠藤浩一
第10講 6月19日(火) 岡潔論『人間の建設』を読む 藤井厳喜
第11講  6月26日(火) 日本とシナの美的距離感   田中英道
第12講  7月3日(火) 武士道の栄光と悲しみ     井尻千男
    ♪
<<受講料>>
一般:36,000円、学生:20,000円、法人:48,000円
    ♪
会場:拓殖大学文京キャンパス 国際教育会館(地下鉄丸ノ内線 茗荷谷駅より徒歩五分)
   ♪
募集期間  2月26日〜3月30日 先着順
資料請求:http://www.takushoku-u.ac.jp/g_public/jp_culture/index.html
TEL:03−3947−7166 新日本学係
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<宮崎正弘の中国・台湾、北朝鮮関係著作>
http://www.amazon.co.jp/s/ref=sr_st/503-5227451-0680731?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&page=1&rh=n%3A465610%2Cp_27%3A%90%B3%8DO%81_c+%8B%7B%8D%E8%2Cn%3A466282%2Cn%3A492048&sort=daterank&x=8&y=8
( 上のサイトから注文が出来ます ↑)
 
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊、最新刊)
http://item.rakuten.co.jp/book/4115513/

 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書、増刷出来)
 『中国よ、反日ありがとう』(清流出版)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫、残部僅少)

<宮崎正弘の三島由紀夫論三部作>
『三島由紀夫“以後”』(並木書房、残部僅少)
『三島由紀夫はなぜ日本回帰したのか』(清流出版。絶版)
『三島由紀夫の現場』(並木書房、最新刊)
              ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
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宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
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発行者プロフィール

宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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