トップ > ニュース&情報 > 国際情勢 > 宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

RSS


メルマガの登録・解除

登録した方には、メルマ!からオフィシャルメルマガ(無料)をお届けします。



宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:3/1



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 3月1日(木曜日)  
通巻 第1720号  
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

中国人民解放軍の「特殊部隊」が拡充・増幅していた
  ことの起こりはフォークランド戦争と2003年のイラクから。
***************************************

 ハイテク兵器の陳列、展覧会ないしは展示即売会のようになったのは、1981年のフォークランド紛争から。
本格的なテレビ中継のはいった“ショー”のようになったのが03年の湾岸戦争だった。
 世界の人々はテレビの前に釘付けになった。

 中国はハイテク兵器が飛び交う戦場にプロの観察員を急派し、その展開方法や兵器の種類などを丹念に拾って、英米軍の情報を集め、自軍の特殊部隊構築に役立てていた。

 米国の2000年『国防白書』には、既に「中国が特殊部隊の充実と質的向上を図っている」と指摘して喚起を促している。
「軍の近代化と平仄を合わせる特殊部隊の拡充テンポでが顕著である」と記述されている。

 ついで90年代に中国人民解放軍は、米国「陸軍レンジャー部隊」に酷似した特殊部隊を陸軍のなかに創設している。
 フォークランド紛争のスタイルが、将来の戦争の主要な形態になる、と当時から中国軍の戦略家が考えていたのだ。

 しかも、特殊部隊拡充のペースが早まる趨勢にあることが、2006年版の中国の「国防白書」から推測が可能で、陸軍の軍拡は「近代化」が最優先課題である。
「狭い地域をこえて広域にまたがる即応体制」が謳われているのも、02年以後のアフガニスタン、イラクを目撃して以来のこと。

 「サウス・チャイナ・モーニングポスト」(02年3月4日付け)によれば、米軍のイラク作戦を観戦する特別チームが編成されていたことを当時から報じていた。

 「特殊偵察、攻撃成果の迅速なる測定、空爆結果の判定、反撃の評価などの作業を幾つかのチームに分けて観察し、評価し、自軍の近代化への教訓として吸収した」という(米国ジェイムズタウン財団発行『チャイナ・ブリーフ』、2007年2月21日号)。

 米軍の専門家は、ここまでの探察、偵察、測定および評価に中国人民解放軍が「真剣に」取り組んでいる動機は台湾侵攻のシナリオの為だろう、としている。
    ◎ ◎ ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(お知らせ1)
<< 今月の拙論 >>
(1)「三重帳簿の発想」(『週刊朝日』、3月9日増大号)
(2)「繁栄に沸騰する華南を往く」(『エルネオス』、3月号)
(3)「獰猛さますロシア、プーチンが仕掛ける資源戦争」(『正論』、4月号)
(4)「宇宙衛星と梅毒と不良債権」(『月刊日本』、3月号)
(5)「プーチンはイワン雷帝に似てきた」(『自由』4月号、3月10日発売)
(6)「一人あたりGDP1万ドル超の活況」(『共同ウィークリー』、2月26日号)
(7)「中国の資源外交、その光と影」(『情報交差点』、3月号)
     ♪

(お知らせ2)宮崎正弘のHPを更新しております。旧満州激戦地の跡を往く(写真入り五ページ) ↓
http://www.nippon-nn.net/miyazaki/tyosya-kinkyou/index.html
               ◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    ♪
(読者の声1)いわゆる原理主義の不自由のあるところにだけ「自由」があるのです。
日本には不自由がなかったから「自由」があったということにはなりません。「自由」というのはきわめてヨーロッパ的な概念であり、われわれ日本人には昔も今もあまり関係がないといってよいでしょう。(西尾幹二著『江戸のダイナミズム』P117)。
 世界に瘧(オコリ)のように伝播した共産主義的のドグマは、大正時代の日本にも持ち込まれ、西尾氏の指摘する西洋流の「自由」と関係のない、おおらかな、のびやかな心映えが、日本人から失われていったように思います。
日本人のアイデンティティとコンペテンス(能力)のバランスが狂ってゆきました。
共産主義を理解し受け入れようとコンペテンス的に無理をして、アイデンティティを歪め、自らにそぐわないものを持つに至ったのです。
大敗戦の要因のひとつに、四書五経、左氏伝、唐詩選、文章規範などの素養を培う武士道的な教育気風の喪失があったと唱える向きがありますが、真因は日本人の知識階級・指導者層がコミュニズムの魔風に嚥み込まれていったことにあると云えます。
嚥み込まれた主因が教育レベルの劣化に存したと云えなくはありませんが、事を教育の問題に限定すべきではないでしょう。そうしては、大局が見えてきません。

戦前の京都には、「京さん主義」と云われるほどの、共産主義ドグマの牙城が築かれていました。
冗談はさて置き、その大ボスである河上肇に学ぼうと、わざわざ東大から京大に転校・西上したのは、近衛文麿でした。
明治時代以降、最大の不可思議さを秘めた人物です。
その捉えどころのなさ、出自と才気から、「傑出の鵺」と申してもよいでしょう。家格は五摂家最高峰の近衛家、その当主であり、江戸時代新井白石が途切れかけた血筋を苦心惨憺して遠筋から繋いで連綿たりえた天皇家、その昭和天皇より我は上に位置する者ぞと、お上の前でも脚を組んで対座する気位を持っていました。
頭脳の明晰ぶりは、二十七歳のときにものした、『英米本位の平和主義を排す』を読めば分かります。
戦後、特に平成期の歴代首相たちに、近衛の耳あかでも嘗めさせておけば、少しはマシだったかと悔いを覚える出色の出来栄えです。書かれてから九十年近く経つ今も立派に通用する、自立自存の国家観が開陳されています。
しかしそういう明晰理知の血気溢れる若者こそが魅入られ罹患する病が、共産主義なのでした。
これに嚥み込まれず、するどく対峙した日本人はいました。
罹患した後、そのあざとさに気付き醒めて、対峙した者もいました。罹患を隠し病原菌を密かに撒く者もいました。共産主義を見極め、静かに距離を保ち、日本人固有の心映えを保持し、アイデンティティとコンペテンスのバランスを保ち通した人士も残っていました。
 戦後は今に至るまで、ずっとこの中の“隠れ罹患者”が増え続けているのです。
この患者集団の特徴は、共産主義のドグマに罹患している自覚のないことです。
現在、日本の病理は、ここに所在していると思われます。そして、この無自覚な罹患者の群れを嚮導するインテリジェンスと奸智・謀略に長けた真性菌らが、大陸や半島の同類と東アジアで生き延びようと画策していることが、大きな問題です。
日本から出て行ってくれればいいのに、この国から富と品性を奪うことに暗い情熱を燃やしています。共産主義は未だ消えずに、はびこり、ナチズム同様ファシズムの片割れとして(ハナ・アーレントのファシズム説)、高熱でも死滅しない芽胞菌のように、仮死を装って反攻のチャンスを覘っているのです。 
「日本の転落の歴史」に、“コミュニズムの影”を観るのは、私だけでしょうか。
    (しなの六文銭)

                     

(宮崎正弘のコメント) 歴史論争の研究対象としての近衛研究は、これからも重要にあると思います。



    ♪
(読者の声2) 以下はある金融専門家のコメントです。  
ご参考まで。
地球温暖化の影響などもあり、代替エネルギーに関する関心が高いようでして、関連株を買いたい、などというお問い合わせも結構あります。
ただアメリカでは一足先に代替エネルギーバブルが来ておりまして、既にそのバブルが崩壊する兆しを見せていますので要注意です。こういうとき、アメリカの証券会社はその売り手の受け皿を探すので、日本向けだけに代替エネルギー特集なんかを組むのですが、その手には乗らないことです。
エンロンの時も日本だけに集中してエネルギーデリバティブの特集かなんかをやって、エンロンをその代表銘柄に取り上げたりしており、一方でアメリカの投資家は売り一色だったことを思い出してください。
さて、なぜ売られ始めたのか。
これは原油が密接に絡みます。そもそもこの代替エネルギーバブルは原油が上がるぞ、という一連のキャンペーン・・・ゴールドマンの1バーレル=100ドル説がその代表ですが・・・によって演出されてきた背景があります。地球温暖化・・・と考えたくなりますが、そうではありません。

原油がなくなるぞ、或いは高くて使えなくなるぞ、ということで、太陽エネルギーのサンパワー(そのまんま、ですな)、産業廃棄物を燃やすフランスのテオリアあたりが代表ですが急騰した背景があります。
他にもエタノール関連、燃料電池銘柄など3倍にも4倍にもなっていたのですが、アメリカのHFを中心に昨年11月くらいから大量に売りがでて、先月あたりからは遂に空売りまでする始末。結局原油価格が落ち着いているので、大した生産量の見込めない代替エネルギーは見向きもされない。原油生産が低下してくるならまだしも、昨今の50−60ドルレベルではむしろ生産量があがっているくらいなので、代替エネルギーは高すぎて割りに合わない、ということになります。
これらを売りまくっているHFは結構一流どころが多く、チューダージョーンズなどもその1社です。(チューダーインベストメントと名乗ってます)。チューダーは一時こうした代替エネルギー銘柄のシェアが16%にまで上ったファンドがあり、その去就が注目されていましたが、結局膨大な利益を手にして売り逃げた事になります。
と、プロの方はお気づきになりますよね。
 このチューダーに対する大口の委託者がだれかということに。 あのアル・ゴアで
す。昔からチューダーの大口のスポンサーなんですね、彼は。
まさか・・・・チューダーの売りを吸収するためにあの映画を作ったなんて・・・・考えたくないですけどね。疑いたくなってしまうのは事実です。こういう業界なんですよね、株っていうのは。まあ、証拠は無いけどね(笑)。絶好のタイミングでした。
   (HN生、横浜)



(宮崎正弘のコメント)昨日の世界同時株安の震源地は中国でした。これは「次の大暴落」の予行演習かも。



     ♪
(読者の声3) 創刊85周年という老舗『週刊朝日』の今週号を開いてビックリしたことがあります。
 なんと言ったって宮崎正弘さんの連載コラムが開始されており、短文ですが、びりっと辛口のチャイナウォッチング。これは楽しみです。



(宮崎正弘のコメント)しばらく短文の連載コラムが続きます。ご期待下さい。
    ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

<宮崎正弘の中国・台湾、北朝鮮関係著作>
http://www.amazon.co.jp/s/ref=sr_st/503-5227451-0680731?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&page=1&rh=n%3A465610%2Cp_27%3A%90%B3%8DO%81_c+%8B%7B%8D%E8%2Cn%3A466282%2Cn%3A492048&sort=daterank&x=8&y=8
( 上のサイトから注文が出来ます ↑)
 
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊、最新刊)
http://item.rakuten.co.jp/book/4115513/

 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書、増刷出来)
 『中国よ、反日ありがとう』(清流出版)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫、残部僅少)

<宮崎正弘の三島由紀夫論三部作>
『三島由紀夫“以後”』(並木書房、残部僅少)
『三島由紀夫はなぜ日本回帰したのか』(清流出版。絶版)
『三島由紀夫の現場』(並木書房、最新刊)
              ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
http://www.melma.com/backnumber_45206/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

最新の記事

ブックマークに登録する

TwitterでつぶやくLismeトピックスに追加するdel.icio.usに追加Buzzurlにブックマークニフティクリップに追加Yahoo!ブックマークに登録記事をEvernoteへクリップ
My Yahoo!に追加Add to Google

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

登録した方には、メルマ!からオフィシャルメルマガ(無料)をお届けします。


この記事へのコメント

コメントを書く


上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。
コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  1. コメントはありません。

このメルマガもおすすめ

  1. Japan on the Globe 国際派日本人養成講座

    最終発行日:
    2017/06/18
    読者数:
    13242人

    日本に元気と良識を。歴史・文化・政治・外交など、多方面の教養を毎週一話完結型でお届けします。3万8千部突破!

  2. JOG Wing 国際派日本人のための情報ファイル

    最終発行日:
    2017/06/21
    読者数:
    3900人

    政治・経済・外交・社会・文化などの分野において「元気な日本」を作るためのオピニオン誌です。

  3. 月刊アカシックレコード

    最終発行日:
    2017/06/15
    読者数:
    17022人

    02年W杯サッカー韓国戦の「誤審」を世界で唯一「前日」に誌上予測し、誤審報道を「常識化」した推理作家が、政官財界の分析にも進出し、宣伝費ゼロで読者19,000人を獲得。2009年9月から月刊化。

  4. 頂門の一針

    最終発行日:
    2017/06/23
    読者数:
    5714人

    急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。

  5. 甦れ美しい日本

    最終発行日:
    2017/06/16
    読者数:
    7042人

    日本再生のための政治・経済・文化などの発展・再構築を目的とし、メールマガジンの配信を行う

発行者プロフィール

宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

過去の発行記事