国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/02/16


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 2月17日(土曜日)  
通巻第1709号  (2月16日発行)
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(速報)
 ロシアも「六者協議」の結果を「米国の敗北」と総括
  (ユーラシア・ディリー、2月16日付け)
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 「中国のマンデラ」=王丙章博士の近況が伝わる
   カナダが安否を確認し、実弟が刑務所で面会
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 あの王丙章博士、監獄で拷問をうけてハンストを敢行していた
 魏京生いらい、自由民主活動家の大物と言えば、“中国のマンデラ”ともいわれる同博士(59歳)だ。

 王博士は「改革・開放」政策の実践により、第一回目の国費留学生としてカナダへ留学、医学博士号を取得し、82年にNYへ移住。そこで、戦後はじめての中国民主化運動を始めた。
 機関誌『中国之春』のマニフェストは「自由、民主、法治、人権」の四つ。
 現代の孫文が登場か、と騒がれた。
TIMEなどが特集を組み、世界的な注目を集めるや、電光石火のごとく、『中国之春』運動は世界の留学生仲間に伝播。世界40ヶ国以上に支部ができた(日本にも、もちろん秘密結社的支部が結成された)。

 1983年夏に小生はNYで博士にインタビューしているが、「日本から来た最初のジャーナリストです」と言われた。
翌年も二回ほどあった(詳しくは拙著『中国の悲劇』参照)。

 その後、『中国之春』は北京からのスパイが潜入して何回もの内部分裂などを経て、『北京之春』などが創刊され、王博士は「中国民主党」を結成して、主席に。

 おりからの天安門事件で欧米に逃れたウーアルカイシらは、『中国之春』などを包括して「中国民主陣線」を結成した。魏京生も、数年後に米国へ亡命し、これらの運動の講師格に加わった。
 ともかく最初の炬火をともしたのは王博士で、その後も危険をかえりみず中国大陸国内に「中国民主党」の支部を結成する活動を続けた。
 そしてベトナムから江西省へ潜入したところを、待ちかまえた秘密警察に逮捕されてしまったのだった。

 米国、カナダ政府は北京に対して王博士の釈放を強く要求してきた(日本政府はなにもしなかった)。述べたように一昨年、江西省チワン自治区で中国の秘密警察の策略により不当に逮捕されたが、広東省で裁判が開かれ、理由もなく「無期懲役」に処せられた。
爾来、二年ちかく消息を絶っていた。

このほど広東省の監獄に収監されていることがカナダ政府の度重なる要求により判明、カナダ在住の実弟、王丙武が中国へとんで30分の面会を許された。
獄中でハンストを決行し、拷問を受けていた事実がある、と実弟はカナダに帰国後に語っていると香港誌『動向』二月号がつたえた。

 (注 王丙章の「丙」には火偏)
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宮塚利雄・宮塚寿美子『北朝鮮 驚愕の教科書』(文春新書)
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 宮塚利雄氏といえば、リュックサック担いで、いとも気軽に北朝鮮を旅し、あらゆる箇所に出没する不思議な御仁。大学教授でもあるが、ジャーナリストでもある。
 宮塚さんのフットワークの強さは誰もが認めるところ。
 そして、北朝鮮を旅する旺盛な意欲もさりながら、十年の歳月をかけて、執念深くコツコツと蒐集したのが北朝鮮の小学生教科書だった。
いったい、個人崇拝の、かのカルト国家では何をどうやって子供達に教え、あの“反日カルト”を意味もなく量産しているのだろうか?
 教授の娘さんと一緒の作業で、この大プロジェクトが始められた。しかし本来なら、この仕事、外務省がやるべきことではないのか。
 教科書に並ぶのは信じられないような日本に対しての非難、罵倒、侮り、差別。
(いったい、これはナンだ!)
 通読していても頭がおかしくなる。驚愕のコトバが激しく並ぶからだ。
 他方ではなんでもかんでも金日成元帥、金正日なる「首領様」を絶賛し、日本はすべて「野郎」呼ばわり。日帝野郎、天皇野郎。。。。。

 たとえば、こういう荒唐無稽なはなしが教科書に載っているという。

 ある日、「偉大な領導者金正日元帥様は、ご幼少の時お母様と一緒にある小学校をお尋ねになられました。偉大な元帥様は教室に入られ、地球儀を御覧になりました」(中略)
そこには日本と朝鮮が同じ色に塗られていたので、元帥様はたいそう怒り、「墨で日本の地を黒く塗りつぶしたところ、日本が真っ暗になり、雷鳴がとどろき」、あげくは「長いこと激しい夕立が降りました」とさ。
このように元帥様は「空と土地を自由に動かされる才能をお持ちである」

 こういう歌も強制的に覚えさせられる。
 「金正日将軍の歌」
 ♪ 「白頭につらなる麗しい祖国 将軍あおいで歓呼にどよめく
     太陽の偉業つぐ 人民の指導者
            マンセー マンセー 金正日将軍」

 カルトの行き着く先は地獄しかないだろう。
しかし、こういう嘘物語を小学生から叩き込まれて洗脳されると、その洗脳を解くには同じ歳月がかかる。
 中国人が鎖国を解かれて、はじめて日本に来た留学生にとって、最初のおどろきは「帝国主義、軍国主義の日本がどこにもないのは何故か、わからなかった」という逸話があるほどに。
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(休刊予告)小誌は地方講演などのため月末2月24日から27日まで休刊の予定です。
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<宮崎正弘の中国・台湾、北朝鮮関係著作>
 
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊、最新刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書、増刷出来)
 『中国よ、反日ありがとう』(清流出版)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫、残部僅少)

<宮崎正弘の三島由紀夫論三部作>

『三島由紀夫“以後”』(並木書房、残部僅少)
『三島由紀夫はなぜ日本回帰したのか』(清流出版。絶版)
『三島由紀夫の現場』(並木書房、最新刊)
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◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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