国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/02/04


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 2月5日(月曜日)
通巻第1694号
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

台湾で「世界新興民主フォーラム」が開催され、“反共と民主”の理念を謳う
 韓国、サルバドル、南アフリカ、ポーランド、モンゴルから前国家元首が参列
****************************************

 一月25日、台北で陳水扁総統の呼びかけに応えての晩餐会には韓国から金泳三(元大統領)、サルバドルからはファルーズイシ(前大統領)、ポーランドからはワレサ元大統領、南アフリカからはデ・クラーク元大統領。そして、モンゴルからもオチルバト元大統領が参加した。
 このうちワレサとデクラークの両氏はノーベル平和賞受賞者でもある。

 現職ではないにせよ、元国家元首が台北に勢揃いしたことは画期的であり、台湾が世界に孤立していない現実をアピールできたばかりか、台湾が民主国家の道を力強く歩んでいる印象を内外に与える会議となった。
 五人のVIPに共通するのは、ともに反共、民主主義の価値観であり、民主のために闘う台湾への深い同情である。
 
 台湾の有力紙『自由時報』(1月26日付け)によれば、金泳三氏は貳回目の訪台、フォルーズイシ氏は四回目、ワレサ氏は三回目の、そしてデクラーク氏は六回目の訪台。オチルバド氏が初訪問。

 「世界新興民主フォーラム」は、今後も民主国家として独裁国家の横暴を許さないため一層の団結を強調する機会ともなり、呂秀蓮副総統、蘇貞昌首相、遊錫こん元首相(民進党主席)らも参列した。
        ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1) 周防監督の会見を覗いてきました。
 映画 『それでもボクはやってない』は、監督としての使命感と人間としての正義感から制作したと宣うていました。
映画界には踊ると自然に左の方に傾いた所作をする人が多いですが、この監督はどうなのでしょう。
作品を観る一観客としては、使命感はお持ちになっても自由ですが、へんな正義感を振りかざすなんてやめてくれと思います。
映画は小説と同様、面白くて、心を揺さぶり、日常と違う異次元に連れてってくれればいいのです。
しかし、この映画はよく出来ています。
日本の司法制度、訴訟法、警察・検察組織、被疑者の処遇、満員電車を許容する社会、それぞれの歪み具合や矛盾がよく描かれています。
日本での上映の前に、ニューヨークとオックスフォードで試写会をしたそうで、その時にそこかしこの場面で外人から笑いが漏れていたそうです。
周防監督がイギリスの現役の判事にインタビューしたときに、日本の裁判での有罪率は99%近いがどう思うと質問したら、それには直接答えず、イギリスでの有罪率は50%前後だと返してきたそうです。
この映画を観た退役した日本人裁判官は、周防監督に、これが外圧となって日本の司法制度の改革になるといいとコメントしたそうです。
周防監督が会見で、チカンの冤罪事件に巻き込まれそうになった場合の対処法を訊かれ、一に逃げること(現場から速やかに立ち去ること自体は罪にならない)。ニに名刺を渡すか、身分証を見せるなど、身元を明示して、後で話しましょうと現場を離れ現行犯としての捕獲を免れること。
三に親しい弁護士をつくっておいて、その場から連絡をとって駆けつけてもらうことと指南していました。
日本の社会では、オノコはチカン行為を当然するものとの前提があり、しかし電車会社はそのオノコとオナゴをギューギューと電車に押し込め運ぼうとするのですからたまりません。  
そんな輸送機関が訴えられないのも不思議だと話していました。不思議がいっぱいの日本です。
   (HN生、横浜)


(宮崎正弘のコメント)映画にくらい小生としては、コメントしようがありません。



   ♪
(読者の声2)先日、ある時事評論家の講演会があり、そのおり或る時事評論家とハドソン研究所長のハーバート・ロンドン氏との対談がありました。
この対談の中でロンドン氏から中国問題について次のよう発言がありました。 
「中国では、毛沢東の時代から人口抑制のため一人っ子政策を取っているが、働き手がほしいため女の子が生まれると川に流して殺してしまう。 その結果男性が5千万人も多くなってしまった。 この差は、近い将来1億人に広がるであろう。この差は、中国社会に悪い影響をもたらすことになると思われる。」
 ロンドン氏は、「悪い影響」について具体的には述べませんでしたが、私はこれが真実であれば、中国社会だけでなく、世界的に非常に恐ろしいことが起こるような気がします。 すなわち、
(1)結婚できない若者が犯罪に走り、社会が不安定にない、暴動にまで発展する可能性がある、
(2)若者の海外流失が増え、一部は海外で犯罪を犯し、他国の社会を混乱させる、
(3)中国政府は、若者の不満をそらすべく目を外国に向けさせるため、外国と紛争、戦争を多発させるようになる等です。
 先生はこの男女の差、これが生み出す結果についてどうお考えですか?
                (千葉、YO)


(宮崎正弘のコメント)小生は中国の「一人っ子政策」の悪影響について、すでに二十年ほど前から危機を警告しているのですが、ご指摘のポイントのみならず、一人っ子は「小皇帝」として赤ん坊の時から傲慢な振る舞いで家族に君臨しており、これが中国の社会を歪め始めております。
 また農村や僻地では男子偏重ですから、クラスで男7に女3という比率だそうです。
 これがいかなる社会的ゆがみを生み、つぎの矛盾を拡大させるかは、いずれ具体的な事象になって現れてくるでしょう。


   ♪
(読者の声3)過日、宮崎さんも出席されていた「映画南京の真実」制作発表会の模様が桜チャンネルで映っており、米国でも会見当日の模様をビデオで見ることができました。
非常に興味深く各先生方の発言を聞きました。
小生のまわりにもユタ州での「サンダンス映画祭」に出品されたドキュメンタリー映画「NANKING」に深く関与(宣伝方面)している中国系米国人がおりまして、近く小生も同映画を観ることにしていますが、彼も含め日本の南京映画がどのようなものになるか
興味深く見守っています。
日本で作られる映画は、逆プロパガンダ映画にはならないだろうな、と会見を見て思っています。
実証的に既存の主張を突き崩していくものになるのでしょう。
    (RH生、カリフォルニア)


(宮崎正弘のコメント)あくまで理性に訴え、プロパガンダを差し引いて残る真実だけをドキュメント風に綴る映画になるでしょうね。
といっても制作サイドではありませんので、小生はなんとも、これ以上のことは申せませんが。。。
とくに中国のマスコミも注目しています。
英語版のwebへの引き合いも多く、日本の主張がようやくにてして、しかも政府は何もせず、民間の努力によって少しずつ世界に発信されています。
 政策委員会はひろく、国民の有志から募金をあつめております。
 詳しくは「映画「南京の真実」制作委員会 電話(5464)1937
 http://www.nankinnoshinjitsu.com/
        ◎


   ♪
(読者の声4)或る日本人金融マンには、日本の政策当局者から円が安すぎる、という発言がでてこないことに納得がいかないそうで、これは日本の通貨政策が機能していない証拠だそうです。 
その方の説を以下に掻い摘みますと、ジャーナリストも円高の時とはうって変わって円安になっても騒がない。
ユーロが158円、豪ドルでさえ94円、少しは騒いだ方がいい。
ドル円も122円をつけた。 
これだけ弱いドルに対して円がさらに弱いのはかなり深刻な問題だと思ったほうがいい。  
中央銀行の日銀がふらふらしていると外人はこの国の通貨は買いたくはないし、資産の置き場所として安心できるものではない。その意味で円はニーズのない通貨だ。
香港は中国効果でなんとか頑張ってきた。
しかしここまで一体化して、かつ中国通貨(人民元)の独自性が見えてくれば持ってる意味がないので当然安くなる。 
シンガポールドルより強い通貨だったがその面影はもはやない。
円も今まさに同じ道を辿っているというといいすぎだ、といわれるかもしれないが、円をポートフォリオの中に入れておく必然性はどんどん薄れている。円はアジア通貨というより既にアメリカドルと見られているということを当局もよく考える必要がある。  
中国元が兌換性を持つ前に何とか対策を打たないと大変なことになる。中国の巨大な不安定さ、日本が中国なしではやっていけない現状、資産運用対策は簡単で、ドルを持つことだ。
以上がその金融マンのご託宣です。

 ときに日高義樹氏が一月下旬に横浜での投資会社主催の講演会で、やはり今の”あいまいな日本”に投資する外資はいないと講演しておりました。
日本が中国と対峙する姿勢を鮮明にしないなら、国際社会からそんな日本は中国に嚥み込まれてしまうと思われるだろうと、日高氏らしいタカ派の発言でした。
胡錦濤が江沢民の後を襲った時期を「2001年でしたか?」と自問自答風であったり(実際は2003年9月)、中国が原油をどんどん買うとマラッカ海峡は輸送タンカーで溢れ日本向けのタンカーは弾き出されて、フィリピン(の東を大)回りになり今の倍の石油価格に跳ね上がるだろうという荒唐な論を述べるので途中で退出しました。
この日高氏や上の金融マンの云うとおり日本を投資対象国として観たら、それぞれの主張する理由でアウト・オブ・スコープ、対象外にされてしまうでしょう。
ハゲタカ外資に狙われず、そんな外資がなくても生きていける日本ですからそれでも構わないと思いますが、自国通貨をしっかり管理できず、日本が弱体化してゆくのは我慢がなりません。 
そんな日銀は潰し、安倍政権は交代させないといけません。
深謀遠慮で円安に導いているとは思えず、車屋や製造機器メーカーに喜ばれて良しとしているように見受ける現政権ですから。
(HN生、品川)


(宮崎正弘のコメント)日高さん、って「タカ派」ですか?「ダカ派」って冗句は訊いたことがありますが(苦笑)。
 さて円安について、警告しているエコノミストは少ないですが、これは大変な事態です。
 円安は金利の副作用でおきているのが主因で、それでも日銀が金利を上げようとしたら、政治がつぶしてしまった(一月)。
 この責任をとって本来なら日銀総裁は辞任すべきでしょう。日銀の専管事項に政治が介入した醜態は橋本政権以来、際立った愚行でした。
 ちなみに人民元が香港ドルを凌駕した現場を歩いてきました。マカオで人民元と香港ドルは小売りでは対価、ホテルのレートは一香港ドル=0・98。
 これが珠海を越えて、中山あたりまで北上すると、ホテルでのレートは0・95まで落ちます。
 深センでもほぼおなじレートですが、両替では402人民元が400香港ドルでした。
香港へ入ると逆転し、102人民元が100香港ドルとなり、ま、香港本場ですから、そうでしょうけれども。
 で、日本円と中心にして換算してみると、二年前まで一人民元は14円弱でした、いまや17円弱です。対ドル固定制度の人民元為替相場ゆえに、過去一年間だけでも、20%ちかく人民元が日本円に対して強くなっているのも当然でしょう。
そしてこれこそは日本側をして、中国からの輸入ビジネスを非魅力的なものとしております。実質的に円安は「人民元高」現象を生み出しているのです。
△ ◎ △
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(サイト情報)1月30日にネグロポンテ米国家情報長官は指名承認の米上院委員会で証言。この証言でネグロポンテは「北朝鮮に対し6カ国協議で核関連施設の凍結、国際原子力機関(IAEA)による査察受け入れを求める方針」だと証言した。
日本は「東アジアにおける米国の外交政策の基盤である。」と語り、対日外交をさらに強化すべきだとも述べた。
(1)外交委員会の公聴会。Nomination of John Negroponte to be Deputy Secretary of State,Senate Committee on Foreign Relations, U.S. Senate January 30, 2007
http://foreign.senate.gov/hearings/2007/hrg070130a.html
(2)米国務省国際情報プログラム局の解説記事;State Department Nominee Will Push "Transformational Diplomacy" 、International Information Programs, Department of State, January 30, 2007
http://usinfo.state.gov/xarchives/display.html?p=washfile-english&y=2007&m=January&x=200701301642401EJrehsiF0.8610041
    ◎ ◎ ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
台湾2・28革命60周年記念大講演会
<< 米国と中国の台湾政策を問う >>

中国が「国家分裂法」を制定して台湾併合をあからさまにし、毎年二桁代の国防予算を立ててアジア・太平洋における覇権確立への動きを顕在化させるなか、米国と日本の台湾政策はどうなっているのか? 
そして台湾はどうしたらよいのか?
60周年記念にふさわしく、米国・中国問題の専門家が徹底検証した結果を発表いたします。奮ってご参加ください。
           台湾独立建国聯盟日本本部委員長 黄 文雄

■日 時:2007年2月28日(水)午後6時30分〜(午後6時開場)
■場 所:文京区民センター 3A
     (東京都文京区本郷4-15-14、文京シビックセンター斜向い)
■会 費:1,000円

【報 告】「台湾の情勢はどうなっているのか」
【講 演】田久保忠衛 「米国と台湾−その台湾政策」
     平松 茂雄 「中国と台湾−その台湾政策」
【司 会】金 美齢(前総統府国策顧問)
     主催:台湾独立建国連盟日本本部(黄文雄委員長)
        〒162-0067東京都新宿区富久町8-24-3F  Fax:03-3359-8475
         △△△△△
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

<宮崎正弘の中国・台湾、北朝鮮関係著作>
 『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
 『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫)。
     ▼
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
http://www.melma.com/backnumber_45206/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。