国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/01/26



◎小誌総発行部数が666万部を突破! 登録読者数8650部!
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 1月26日(金曜日) 貳
通巻第1692号
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 プーチンがインドを訪問し、“冷戦時代の兄弟”と寄りを戻す演出
   原子炉、武器、レーダー、資源。もっと他に話すことがあるんじゃないの?
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 インドの外交はまるで米国、露西亜、中国を天秤に掛けて、鼎の軽重を問うという際どさを付帯している。

 冷戦時代、インドがモスクワと親しかったのは理由がある。
 地政学的理由からモスクワはインドに梃子入れし、中国の背後で北京を牽制させておく必要があった。インドは中国という目前の軍事的脅威に対抗するため、ロシアが必要だった。
 (あれだけスターリンが面倒をみたのに毛沢東は政権を独裁化させるや、中国はソ連の要求を聞かなくなり、中ソ対立は先鋭化していた)

 1972年、ニクソンは中国を訪問し、中国をソ連封じ込めの切り札にしたとき、ソ連はさらにインドと「兄弟の誓い」を結んで、最先端武器システムを供与した。

一方、アフガニスタンのムジャヒデンがソ連と果敢に闘うや、米国はパキスタン経由で大量の武器をアフガニスタンのゲリラたちに送った。
やがてソ連が去り、親米派のハク(パキスタン)大統領は(おそらくKGBの陰謀で)暗殺され、そしてアフガニスタンは、あろうことか、反米に転向し、タリバンのような化け物が国を壟断する。

インドは、この間、米国と急接近を果たした。
2000年のクリントン歴訪は一週間にわたり、つづいてブッシュも早々とインドを歴訪、ついには原子技術をインドに供与するに至る。
核保有を北朝鮮やイランに禁止している米国が、インドには原子炉、燃料および核技術をすすんで供与するという矛盾!
これは地政学的見地にたてば、将来の中国への牽制であり、またロシアが十分に慌てる材料ともなった。

 そのインドへ、強面プーチンが、自ら足を運ぶのである。しかも、今回の訪印は、プーチンが大統領になったから四回目である。

 ロシアにとって、インドは中国につぐ武器輸出の顧客である。
ミグ戦闘機、軽空母、戦車。
 さらにインドとロシアの合弁武器製造メーカーは短距離ミサイル「ブラモス」をつくり、宇宙開発でも、中国に次いでロシアから衛星技術を購入したがっている(中国の衛星破壊ミサイルは、ロシアの技術であることは国際的常識)。
 25日の訪問でプーチンは、以上の列に全測位レーダー(GPS)の供与を約束した。そのうえ、26日には軍事パレードを参観するほど、熱烈な関係をアピールする。

 さらに近未来には距離的ハンディを乗り越えてガス、石油の供給も行いたい。
 急成長のインド経済の繁栄を背にして、インドは、十億ドルを投じてシベリアの鉱区開発をロシアと合弁でスタートさせる大プロジェクトが煮詰まった。

 しかしインドとロシアの貿易額は急増しているとはいえ、往復25億ドル。
他方、中国とインドのそれは250億ドルを優に突破し、華僑の上をいく商売上手のインド商人らの上海への投資が拡大している。

バンガロールには米国のIT産業が集中的投資をなし、ムンバイは欧米人が投資とサービスとベンチャーと株式投機を競う。日本? まったく目立たない。

まさに鼎の軽重を大国三国に問いつつ、独自の地歩を揺るぎなきものにしようとするインド外交のしたたかさ、日本の外務省はいかなる総括をしているのか?
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(休刊のお知らせ)小誌は明日27日から2月4日まで休刊となります。
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(読者の声1)1月25日のメールマガジンの「南京の真実」の記事を拝見しました。 
先ずは、少し前に見つけた、以下の書き込みを御覧下さい。 
陛下を韓国マンセー映画の宣伝に利用 
http://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/sony/1169275552/ 
1 名前:It's@名無しさん 投稿日:2007/01/20(土) 15:45:52 
天皇皇后両陛下が、日韓合作映画の試写会にご出席。 
配給元のソニー・ピクチャーズが発表。 
http://www.nikkansports.com/entertainment/cinema/p-et-tp1-20070120-144742.html 
43 名前:It's@名無しさん 投稿日:2007/01/22(月) 17:10:06 
339 名前:スピノザ ◆投稿日:2007/01/22(月) 16:46:26 
今宮内庁に電話しました。 やはり、この映画に天皇皇后が行くのは本当のことでした。 
担当者が、あまりにもいけしゃあしゃあとしているので、 つい興奮してしまいました。
映画に行くなら、まず「めぐみ」に行くのが筋ではないか、と言いましたら、 担当者の話では、まず主催者から要請がないと行けないのだそうです。 
早い話が、図々しく宮内庁に要請を出したソニーピクチュアズが、 諸悪の根源と言うことでしょう。また、要請すれば、「めぐみ」にも天皇が行く可能性があります。 「めぐみ」の関係者が見ていたら、要請してみて欲しいところです。 

 これは、ソニーが両陛下を試写会に招待して 日韓合作映画の宣伝に利用した、ということですが、 製作者が要請すれば、陛下のご出席はあり得るということです。 
 そこで、「南京の真実」の製作側の方々へのお願いなのですが、 試写会等に両陛下のご出席を賜るよう、 宮内庁に要請を出して頂きたいのです。 
 万一断られたら、上記のソニーの一件と対比して、 大いに宣伝することも出来ます。 
   (HN生、都内)


(宮崎正弘のコメント)「ドキュメント映画・南京」は、いよいよ昨日ユタ州の映画祭に出品、世界的キャンペーンが開始されました。
 きょう発売の『WILL』に、この反日映画の持つ謀略性に関して何人かの考察が特集されております。ご参照ください。
 ご指摘のご意見、制作委員会に回送しておきます。



   ♪
(読者の声2)西尾幹二先生の分厚い新刊『江戸のダイナミズム』(文藝春秋)を早速、買い求め、しかし満員電車で展げるのを憚られるので、携帯を取出しシコシコと打ち込んでいます。
虚業と実業の狭間で夏目漱石あたりは苦しんだようですが、貴誌が取り上げたGS(ゴールドマンサックス)社なんて、実業のふりした虚業の最たるものではありませんか。
株屋や金貸し屋が背広しか身につけないで外面を飾るのはやましい生業だ(と自覚している)からとは前に書きました。Tシャツ・開襟の輩に怪しげなのがいるのは世の常。そんなのを何とか蛭図に入っている企業だ、そこに住んでいる社長だと有り難がるのはご時世の流れでしょうが、かつ消えかつ結ぶ無常の苦界。
おっとそろそろ目的の駅です。
明日から海外取材にでられる由、一路平安!!
    (HN生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)虚業と実業のあいだに「灰色ビジネス」がある、とすれば、その典型がヘッジファンドでしょうね。
 さて、そのヘッジファンドは機を見るに敏、流れの先を予見して投資します。はずれると投資失敗、成功すると元金が倍にもなるマネーゲーム。さてさて、そのヘッジファンドが、なんとヒラリー陣営に巨額の寄付を始めました(IHT、1月26日付け)。
 江戸のダイナミズムならぬヘッジファンドと民主党のダイナマイト?
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(サイト情報)ブッシュ米大統領は1月24日、エネルギー安全保障に関する大統領令に署名した。
これは連邦政府機関内での代替燃料の利用増加、自動車の石油消費削減、温室効果ガス排出削減、効率的なエネルギー活用など環境改善とエネルギー消費削減令だ。
(1)大統領令:Executive Order: Strengthening Federal Environmental, Energy, and Transportation Management、Issued by President George W. Bush, January 24, 2007
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2007/01/20070124-2.html
(2)ブッシュ大統領の「今後のエネルギー政策」演説
President Bush Discusses Energy Initiative、DuPont Theater, Hotel du Pont, Wilmington, Delaware, January 24, 2007
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2007/01/20070124-4.html
(3)米国のエネルギー安全保障と環境改善に関するファクトシート
 http://www.whitehouse.gov/news/releases/2007/01/20070124-5.html
(4)ボドマン米エネルギー長官と市民とのオンライン・フォーラム「ホワイトハウスに聞く」:Samuel Bodman, Secretary of Energy, January 24, 2007
http://www.whitehouse.gov/ask/20070124.html
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(お知らせ)小誌は明日27日付けから8日間ほど休刊です
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<宮崎正弘の中国・台湾、北朝鮮関係著作>
 『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
 『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫)。
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
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