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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

発行日:1/23


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 1月24日(水曜日) 
通巻第1688号  (1月23日発行)
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 ロシアも中国の衛星破壊ミサイル批判の列に加わった
  米国の衛星は、標的よりも高い空間を飛翔しているのだが。。
****************************************

  1月11日のことだった。
 中国が弾道ミサイルを駆使して宇宙の人工衛星の撃墜実験に成功したのだ。
 軍事関係者のあいだには衝撃が走った。

 米国政府は「宇宙空間における米中両国の協力の精神に反する」とする批判を開始し、中国の宇宙における兵器開発に懸念を強める姿勢を鮮明にした。日本、EU諸国にロシアも懸念表明するにいたった。

 とくにワシントンは「標的となった衛星の破片が他の衛星に悪影響を与えかねない」として、1月18日になってから外交ルートを通じて北京に説明を求めた。
 北京滞在中のヒルズ国務次官補が当局者に強く説明を迫った。

 米誌『エビエーション・ウィーク・アンド・スペース・テクノロジー』に依ると、実験は高度860キロに浮かんでいたオンボロ気象衛星(中国所属)を標的にして中国四川省西昌の衛星発射センターから弾道ミサイルが発射され、破壊された。

  もっとも同様なミサイルによる衛星破壊実験は既に二十年以上も前に米ソが済ませており、軍事技術的に脅威とは言えない。
 米ソが実験を中断しているのは衛星の破片が飛沫と化して宇宙の環境を荒らすことではなく、これがスターウォーズの開始と誤認されることを懼れているからだ。

 さらに経済のグローバル化によって衛星中継のテレビ放送、携帯電話の普及と、マーケットの世界同時化などにより衛星ビジネスはますます平和利用がたかまり、げんに米国の人工衛星は500近い。
全世界で850個前後の宇宙衛星が空間に浮かんでいる。

 中国の軍事戦略家は、そうは考えないようだ。
軍事劣勢の中国が緒戦を一気にリードできる秘策は偵察衛星の破壊である。
 技術的遅れを補う目的で中国は、この技術の開発を急いできた。とくに台湾侵攻のおりには真っ先に米国の偵察衛星を破壊しておく必要があるからだ。
 だが「米国の衛星はもっと高みを飛翔しており、中国のミサイル技術ではまだ届かない」(ストレートタイムズ、07年1月22日付け)。
  
 実験が欧米露日の批判の的となって依頼、中国の沈黙は十日を過ぎて、ようやく解かれた。
 中国政府の公式的な説明は「衛星破壊実験はどの国の脅威にはならず、宇宙空間での軍拡競争の意図もない」と白々しいコトバが並んでいた。

 ところで日本政府はどう対応したのか?
 塩崎恭久官房長官は1月23日の記者会見で、「(中国から)正式にきちっとした説明がなされたとは認識していない。引き続き説明を求めていきたい」と述べるに留めた。
         ◎ ◎  ◎ ◎ ◎ ◎
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   ♪
(読者の声1)胡錦濤が衛星破壊実験のことを知らされていなかったのではとの観測は、某チナ・ウワッチャーのブログでもしていました。
この中共政府と中国軍の関係って、日本政府と日銀の関係に似ていなくもありませんね。
日銀と中国軍は、それぞれの政府からの自主独立を要求していて、秘密主義、気位の高さ、横柄さ、鉄面皮ぶりなど似通っている点が多々あるようです。中共政府は中国軍に、日本政府は日銀に対して、それぞれ主導権を巡る闘争モードです。
    (HN生、品川)


(宮崎正弘のコメント)ちょっと、この比喩はどうでしょうか。中国の軍隊は党に所属し、党に忠誠を誓い、中央軍事委員会主席は胡錦濤ですから。
 党に所属の軍隊というのは、所詮プライベートアーミィですが、もし共産党トップに知らせずに実験をしたとしたら、それは私兵が雇用主に逆らっての抜け駆けを意味します。
おそらく胡が実験を知らなかった等とするNYタイムズなどの報道は、北京のディスインフォーメーションに米国メディアがひっかかっている可能性もあると思います。



    ♪
(読者の声2)以前、貴誌に台湾の大スキャンダルで「力覇集団」の分析がありました。
 台湾の情報筋から聞いたはなしでは、蘇貞昌首相がこの問題を口実に「行政院長」(首相)の座から降りることを陳水扁総統は避けたいようです。
つまり行政院長辞任となると、彼も次期総統候補の一人となってしまう。陳水扁が内々で支援する游錫コンの目が無くなります。
なぜなら陳水扁は游錫コンに思い入れが強いようです。
李登輝さんの内心での支援は謝長廷のようです。
理由は王金平と台湾守護統一戦線を組むまで政治的に演出出来るの度量があるのは謝長廷しかいないとの判断があると思います。
呂秀蓮副総統も次期総統選挙には“やる気満々”で、話しになりません。
立法院で多数与党を形成できないと、本土派は誰が勝っても何も出来ません。国防と外交は国家安全会議を通じて総統府、内政は行政院長に任せると蘇貞昌を味方に付けつつあるとの事です。議院内閣制と台湾で騒いでいる裏にはこれがあるそうです。
  国民党洪門派は馬英九を起訴して叩き、自分は副総統候補で良い、王金平先生お願いしますと言うレベルに追い込む作戦との事です。
 王金平は本土派だろうが、国民党だろうが総統にしてくれるなら、どちらでも良いのだそうです。
国民党が、王金平 馬英九のチケットですと本土派は勝ち目がありません。
その場合、呂秀蓮でも総統候補にして(独立、独立を獅子吼し)、選挙戦の最中に暗殺でもなければ、国民党が政権を奪還してしまうなどと恐ろしい話しをしていた方がいました。
  しかし、馬英九を叩きすぎて候補から落ちてしまうと、連戦の自分の出番は未だあるとの勘違いが実現する可能性もあります。兎にも角にも一寸先は闇ですね。
  力覇の件、民進党は、「王又曽は国民党常務委員だろう。責任取れ」。
国民党は「王又曽は元総統府国策顧問だろう。陳水扁も責任あるだろう」
というの争いのようです。
シナは王又曽の身柄を送り返してお終いにしたいようです。
  力覇は中華商業銀行で集めた預金を対シナ投資に回して、騙されて失ったのですから、許すわけには行きませんね。
 (竜)

 
(宮崎正弘のコメント)ユニークな分析、一つのご意見として受け賜っておきます。
     ◇ △
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       ♪
<< 今月の拙論 >>
(1)「海亀派と貧富の格差」(『月刊日本』2月号。発売中)
(2)「転換点の一万ドル倶楽部入り」(『北国新聞』、コラム「北国抄」。1月22日)
(3)「中国投資はブラックホールにカネを投げ入れるようなものだ」(『WILL』三月号、1月26日発売)
(4)「中国ビジネスは危険がいっぱい」(『正論』、3月号、2月1日発売)
(5)「上海にはびこる拝金と偽中華文化」(『自由』、3月号、2月10日発売)
      ☆ ☆ ☆
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大増刷出来!
  宮崎正弘著『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
    北京愛国、上海出国、広東売国の実態は? 
         本邦初の中国人国記
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<宮崎正弘の中国・台湾、北朝鮮関係著作>

 『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
 『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫)。
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発行者プロフィール

宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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