国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/01/19


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 1月19日(金曜日) 貳
通巻第1684号  
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やっぱり、そうか。ニヤゾフ(トルクメニスタン)大統領は暗殺された?
 ドイツ銀行に16億8000万ドルの隠匿口座、前日に秘書は逃亡
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 『不可解なトルクメニスタン大統領の死』という暫定報告書がワシントンDCの「ジェイムズタウン財団」から発行された。書いたのはジョン・ダリー博士。
 ダリーはロンドン大学で博士号。現在はワシントンの中東研究所助教授。

 この衝撃的報告書の概要は以下の通り。 

昨年12月21日、トルクメニスタンの独裁者ニヤゾフ大統領の急逝が発表され、ただちに臨時政権が発足し、政敵と目された政治家が一斉に逮捕された。選挙は2月11日に予定されている。

 死因は心臓発作。かかりつけの侍医はドイツ人のハンス・マイズナー博士で、死後も心臓発作だったと診断結果を発表した。ニヤゾフは、このドイツ人医師しか、信じていなかった。

 しかし直後から砂漠を駆けめぐった噂は「謀殺」。地元の医師は匿名を条件に「血液の循環系統に問題があり脳溢血が死因だ」と語っている(同報告書)。

 謀殺であったとすれば、いったい誰が?

 第一は資源戦争の側面。
ロシアのガスプロムとは過去数年、価格および供給ルートで、熾烈な交渉が続いており、ガスプロム側がニヤゾフに不快感を募らせていた。
 ましてニヤゾフは対岸のアゼルバイジャンからトルコへ直接通じるパイプラインを進め、イランともパイプラインの話し合い、米国ともアフガニスタンルートを交渉し、輸出先の多元化を進捗していた。

 第二はイスラム各派の勢力争いと国内政治の内紛。
周辺国とはイスラム指導者としての主導権、ここにタリバンをめぐるイスラム各派の確執が微妙に絡んでトルクメニスタンという謎の国の内部でも勢力争いが進行していた。
 国内の政敵は隣国ウズベキスタンなどと連携を強めようとしていた。
 
 第三は麻薬ビジネスとの暗いコネクション。ニヤゾフ独裁は情報を遮断しているため、麻薬の関しては確定的な証拠はないが、麻薬マフィアの暗躍があった。

 ニヤゾフの死によって裨益する組織、企業、政治グループ、弱小メジャー、マフィア、国内軍部などなどの要素を考えると、彼の突然死が心臓発作であったとは到底、考えられないとジョン・ダリン博士は言う。

 ニヤゾフは金正日がスイスやマカオに隠匿口座をもつように、現在判明しているのはドイツ銀行に16億8000万ドル。これを管理していた個人秘書は、ニヤゾフの死の前日に国外逃亡、おそらくイスラエルに逃げた、とされている。
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(読者の声1)HNさんのパトカー先導の話で私がある人から聞いた話を思い出しました。
時期的にも十年前ほどのこと。雲南省の昆明から日本へきた中国人と知り合いになり、昆明に旅したそうです。
その中国人、警官で、その日本人を飯店でご馳走すると、何も勘定払わず、そのまま出て行く。日本人はあわてる。「いーんだ、いーんだ」と意に介さないで出て行く。
あげくは酔っ払ったその手でハンドルを取り、中央分離帯みたいなところに乗り上げた(!)。たぶん、これでも飲酒運転に問われないのでしょう。
いや、なるべきは中国の役人でしょうか。役得たくさんありそうです。
-    (HT生、大田区)


(宮崎正弘のコメント)昨日の「立ち上がれ日本! ネットワーク」の公開講座に呼ばれました。その講演会でも、そうした話を山のように披露していたら、時間がなくなりました。
ところで、昨晩の拙講は満員御礼、座る場所がなくて立ち見の参加者もおられました。ご静聴有り難う御座いました。



   ♪
(読者の声2)貴誌1683号に中国の裁判に関する記事がありました。
雲南のシーサンパンナ(壮族・苗族自治州)の中級人民法院で死刑判決の掲示を見かけたことがあります。この自治州だけで9人の死刑判決、即死刑執行。
犯人の学歴は小学文化とか初中文化(日本で言えば戦前の尋常小学校とか高等小学校程度でしょうか)、文盲の女性もいました。
 罪状を読むと故意殺人で一人殺しただけで死刑です。
上訴したが原判決維持とありました。ちょっとわからないのが死刑判決のほかに政治権利終身剥奪とあることです。死んだ人の政治権利を剥奪してどうするのかと思いますが、中国の裁判記事などを読むとほかにも全個人財産没収とかあり刑事・民事の区別がないのでしょうか?
   (PB生)


(宮崎正弘のコメント)制度は、ちゃんと刑法も民法もありますが、そもそも裁判官が法律の中身を咀嚼できているか、党の顔色を見ながら、背後でも賄賂の多寡によって判決がかわりますから。
窃盗でも死刑判決がでる例がたくさんありました。
ともかく「法治」は放置され、人治が優先。死刑判決が出ても執行されないケースも多発しております。江青のように。日本のような法治国家からは理解不能です。
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(休刊予告)地方講演旅行のため1月21−22日、海外取材のため1月27日から2月4日までをそれぞれ休刊します。◆
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<<今月の拙論>>

(1)「海亀派と貧富の格差」(『月刊日本』2月号、1月22日発売)
(2)「広州GDP一万ドル倶楽部入りに思う」(『北国新聞』、1月22日付け)
(3)「中国投資はブラックホールにカネを投げ入れるようなものだ」(『WILL』、1月26日発売)
(4)「中国ビジネスは危険がいっぱい」(『正論』、3月号、2月1日発売)
(5)「上海にはびこる拝金と偽中華文化」(『自由』、3月号、2月10日発売)
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<宮崎正弘の中国・台湾、北朝鮮関係著作>

 『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書、増刷出来)
 『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫)。
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創刊日:2001-08-18  
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