国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/01/18



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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 1月18日(木曜日) 
通巻第1682号  
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上海閥の不正蓄財、腐敗の数々が明らかに
 陳良宇(前市書記)は50の預金通帳に二億元(30億円)の賄賂を溜め込んでいた。
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 先月、上海に滞在したときに駅の売店やバスターミナルの新聞スタンドに山積みの書籍類のなかで、ひときわ目立ったのが「陳良宇」「周正毅」の名前が題名の暴露本だった。
 幾種類もでていて、表紙はカラー、日本の週刊誌大のサイズで、紙質がざら紙ていどに悪いが、文のなかにも粒子の粗い写真が何枚か入っている。

 こういた共産党幹部の暴露本、政府の暗黙の了解がなければ出版されないのが中国の特色である。それにしても現職の政治局員の失脚は陳胡同いらい16年ぶりだった。

 上海では、依然として北京から送り込まれたGメンにより、市幹部だった五十人が芋蔓式に取り調べを受けている。

 香港雑誌『開放』によれば、陳良宇前書記の隠し財産、発覚しただけでも邦貨換算で30億円相当にのぼる。
 じつに50の口座にわけて隠匿されており、また情婦たちの顔写真も、並んでいる。
 汚職幹部の殆どが妾を囲っていた事実も判明した、と前掲『開放』が書いている。

 摩天楼乱立、よく観察すると、上海市のど真ん中の高層ビル、テナントが埋まっていない!
ついに世界一の大観覧車プロジェクトは中止に追い込まれている。
 汚職事件、経済的には別の意味で深甚な影響が上海経済に出始めているようだ。
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(読者の声1)元東京新聞上海支局長の佐々木理臣氏の『魔都上海』を手に取りました。
上梓されたのは11年前で数字的なデータは、アオト・オブ・デイト(時代遅れ)で役には立ちませんが、中国人とはどういう人たちか、その本性は変わっている訳はありませんから、彼らの種種の振る舞いが、裏側から覘けて、興味深く読み切りました。
第七話”現職警官つきパトカーは一日七百元”には、上海の「ニセ公安」の実態が詳しく、赤裸々に描かれています。 この中に以下の件りがあります。

(引用開始)「来訪者の多額出資が見こめると判断した場合などに、現地の受け入れ先の関係者が金を払ってパトカーを借り出し、先導させることは、少しもめずらしくない。
「商談を進めようとしている外国人の先生方をうれしがらせるには、パトカーの先導はもってこいだ」
日本人とも商売上の取り引きが多いある上海の実業家は、こう明かす。
中国では、パトカー差しまわしの出迎えが、当局による客に対する特別の評価の現れとはかぎらないことをわきまえておくと、中国人との商談を冷静に進めるうえで、少しは役に立つのではなかろうか。(引用止め)」。

中国に工場を建てようとした日本の企業の社長に同道し、数年前その候補地を探して、広東省の田舎に出向きました。 スワトウのホテルで借りたレンタカーで山中を抜け目的地の村に入る峠の処に、”公安”とボディに書かれた車とピカピカの日本車が数台止っていました。 県(日本で言うと村)政府の対外貿易経済合作局の役人の出迎えの車でした。 
街中に入ると、”公安”の車は盛んにクラクションを鳴らして、民間人の車を脇に押しやり、県政府庁舎の脇にある役人用の宿泊所に導き入れられました。 公安の車に先導されるなんて、故国日本では悪いことをするか、真紀子嬢くらいの厚かましい政治屋でないと出来ませんから、同行の社長は初めて受ける歓待に舞い上がりました。
その後もしばしば公安の車の先導を受けて村中の候補地を巡りました。
合作局の所有車は、広州ホンダ製造のピカピカ、革張りのアコードです。 これって、注文しても何ヶ月も予約待ちしなければ手に入らない車の筈。 悪路用のランクルも持っていて、日本製の三菱パジェロ。 田舎の村の小役人も遣りたい放題だと感じました。 
なるなら中華人民共和国の役人です。
   (HN生、品川)


(宮崎正弘のコメント)中国の大学卒業生431万人(06年度)のうち、51%に就職先がないという現実を昨年のいつだったか、紹介したことがあります。
 理由は「公務員の増員まち」。つぎに「外資系企業で働きたいから」。
 だから平気で就職浪人をし、その間、親の臑をかじるのです。横着の極みなんですよ。22歳、23歳のガキのときから。
 今月発売の『新潮45』に面白い記事があります。
ハルビンから300キロほど東の方正県は、かつて残留孤児の町、ここにいま日本人との結婚ブームがおきていて、日本の男なら60歳のブ男だろうと全然構わない、そのため町の日本語学校が大繁盛で、そのくせ、まともな勉強もしないでカラオケにばっかり行く若者が目立つという実態が余すところ無く書かれていて笑いました。やがて切なくなりましたが。
 昨年夏、黒龍江省を旅行したおりに、ちょっと通過した、どえらい田舎町の東鶏(日本時代の東寧)にも、なぜ?と訝るほどに日本語学校が建ち並んでいました。

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(サイト情報)米国連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長はシカゴで中央銀行の銀行監督業務について講演。
(1)全文テキスト:Central Banking and Bank Supervision in the United States Remarks by Chairman Ben S. Bernanke、At the Allied Social Science Association Annual Meeting, Chicago, Illinois, January 5, 2007
http://www.federalreserve.gov/boarddocs/speeches/2007/20070105/default.htm
(2)FRBの銀行監督業務に関するマニュアル:Banking Supervision, The Federal Reserve Board
http://www.federalreserve.gov/boarddocs/supmanual/default.htm
(3)2005年第四四半期の銀行業界の現状: Report on the Condition of the U.S. Banking Industry: Fourth Quarter, 2005、Federal Reserve Bulletin, October 2006
http://www.federalreserve.gov/pubs/bulletin/2006/bank_condition/bull06_bankreptq4-3.pdf
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(休刊予告) ♪ 小誌は地方講演旅行のため1月21−22日を、また海外取材のため1月27日から2月4日までをそれぞれ休刊します。◎
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<宮崎正弘の中国・台湾、北朝鮮関係著作>

 『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書、1月中旬増刷出来)
 『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫)。
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◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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http://www.melma.com/backnumber_45206/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 ◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。
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創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
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  • OH!2007/01/18

    本日(1/18)のメルマガですが、昨日までなかった枠があって全文が、ちゃんとよめません。修正願います。