国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/01/12


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 1月12日(金曜日)  貳
通巻第1670号  
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 とうとう香港ドルが人民元より価値が高くなった
  香港ドルの米ドル・ペッグ制が無意味になる日が近づいた
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 中国の人民元と香港ドルの交換レートが、1月11日の場中でついに等価となった。
これは中国人民銀行(中央銀行)が為替取引の基準となる「中間値」を1香港ドル=1.00004元と発表したためである。
これにより中国通貨・人民元の上昇トレンドの中で、かねて小誌が予測してきたように通貨価値の逆転が射程に入った。

日本経済新聞の解説。
「中国政府は現在、資本取引規制を敷いているが、人民元建て債券の域外発行の容認など規制緩和へ地ならしを進めており、長期的には香港ドルから人民元への資本流出の懸念も一部にある。等価実現に伴い、市場の一部には香港ドルの対米ドル・ペッグ制変更に対する観測もある。香港当局はこうした見方を否定している。(上海=川瀬憲司)」(同紙、1月11日付け夕刊)。

地域内のハードカレンシーだった香港ドルが人民元経済圏に組み込まれてしまった。
一月十一日は、逆転記念日!
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(読者の声1)貴誌のこのところの連続ヒットとも言えるスクープ的記事を感心しながら拝読させて頂いております。しかもこのメルマガって無料なのですよね? 
心底からインターネット時代に感謝しております。
 とくに昨日付け1668号の「イランが石油枯渇の危機に直面している」分析など、そのヘンの専門誌にもない情報でした。眉唾でもなく、論理的整合性がある情報ですから尚更です。
    (IU生、長野)


(宮崎正弘のコメント)拙著『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫)は、四年ほど前の作品ですが、冷戦以後の世界の資源争奪戦を描いたモノです。まだ入手可能です。
拙メルマガと併せてお読み下さい。


   ♪
(読者の声2)毎日楽しみに読んでいます。一月11日の貴誌「いまでこそ日本には操業中の炭坑はないが、」とありますが、日本でも釧路の「釧路コールマイン」は現役です。
現在の操業風景を見ると,昔の小説の炭坑とは一変していて,かなり驚かされます。
(TK生、北海道)


(宮崎正弘のコメント) それは貴重な情報を有り難う御座います。釧路へ行く機会に恵まれたら、是非見学したいものです。


   ♪
(読者の声3)「百人斬り訴訟」は最高裁の控訴棄却で敗訴が確定。今年は南亰事件七十周年とやらで、中国やアメリカでは、本の残虐ぶりを訴える映画が作られ、世界中に配信されようとしています。     
中国は日本国内の反日勢力と手を組み、日本の裁判制度を使って日本の悪宣伝を世界に向けて発信しようとしています。    
展転社と東中野修道先生が訴えられている「夏淑琴裁判」は、次回1月19日午後1時に東京地裁で始まります。
新たに若手の弁護士さんが加わる予定です。           
前回も裁判は既に裁判所の門前で始まっており、敵はエキストラも含め大量動員でした。  
通行人は敵の数を見て南亰事件の真実を(誤解して)知ったようでした。 
そんな中、西村修平氏の握るマイクが敵を圧倒したようです。
心ある方は1月19日、東京地裁へおいでください。裁判は12時から裁判所の門前で始まっています。
    (KC生)


   ♪
(読者の声4)貴誌1668号でイランの石油について触れておりましたが、5年ほど前にイランへ行ったときのことを思い出しました。
 イランの冬は寒さが厳しいのですが、街の水道からはお湯がふんだんに出ていましたしホテルの暖房はどこでも暑すぎるほど。
イスファハンの大学では男女共学で教室が足りず階段の踊り場にテーブル付の椅子を並べて授業をしており、別の教室ではLAN接続のコンピュータで英語とペルシャ語の翻訳ソフトを開発していました。
英字新聞にはドルの闇レートが毎日掲載されていましたし、その新聞の記事ではガソリンが安すぎるためパキスタンに密輸されるのが多いとか、ガソリン価格を安く抑えるため国の補助金が膨大だとかありました。
現在のイランはどうなのかわかりませんが産油国でありながら石油精製設備の不足でガソリンは輸入していたとか。
衛星テレビでは酒のCMやベリーダンスなど肌の露出の多い番組も普通に放送されていました。
女性はみなお化粧しチャドルの下にはジーンズもよく見かけました。
2度目のイランではカスピ海に行ったのですがビキニで泳ぐ女性も見かけたほど。
空港では朝鮮語の一団がいたのでおばさんに話しかけようかと思ったところ雰囲気が韓国人と違います。
よく見ると金日成バッジが胸についていました。パスポートにはチョソンのハングルのみ。20人ほどのグループでしたが子供たちはナイキのシューズ、団長らしき人はでっぷり太り、背広の下のカーディガンをズボンにたくし込む田舎者丸出しのスタイル。
ポケットはたぶんホテルの部屋からくすねてきたティッシュがはみだすほどふくらんでいました。
 北京経由のイラン航空機内はテヘラン〜北京間は外国人でも女性はスカーフ着用でしたが、今ではどうなのでしょうね。
  (BA生)


(宮崎正弘のコメント)いつだったか、ともかく五、六年前だと思いますが、小生がテヘランへ行ったときは北京経由の直航便で、北京から軍服姿の中国軍人がごっそり搭乗してきました。
 テヘランの町は比較的あかるく、例の水珈琲の店は男女で賑わい、ペルシア絨毯の店は閑散としておりましたね。
 最近の欧米の新聞にあらわれるイラン報道の写真を見ている限り、スカーフ姿の女性は少なくなった印象を受けます。
 一番の驚きは密造酒の公然とした販売風景です。
 イランは反米だか、なんだか知りませんが、民衆は必ずしも反米一辺倒ではありません。
ペルシアの歴史の誇りを持ち、しかも驚くべきコトには宗教秘密警察に批判的でした。いたずらな反米、反西欧路線に反発が強く存在しているのも事実でしょう。



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(読者の声5)三島研究会のメルマガに下記の記事がありました。
(引用開始)「雑誌『サライ』(1月18日号)に注目です!
 「文士の最後の晩餐」が特集。永井荷風、三島由紀夫、開高健
 とくに三島由紀夫の最後の晩餐場所として有名な新橋「末げん」が登場

 昭和45年11月24日、三島が楯の会の学生四人と新橋の行きつけだった鳥ナベ料亭「末げん」に赴いたことは広く知られる。
当時、嫁いだばかりの女将・丸武子さんは「座敷に女将はでないことが代々の決まりだったが、嫁にきたばかりだったので挨拶くらいはしよう」
と三島らの座敷にはいると
 「はりつめた空気がながれていた」
 部屋では、
 「背広姿の若い四人が正座をしていた」
 そして、
 「珍しく三島先生が学生にビールをついでいた」
 別れ際、
「またいらっしゃって」と女将が言うと、三島は
 「また来てと言われてもなぁ。でもこんな美人がいるなら、あの世からでもくるか」
と呟いた。
 その意味不明の言葉の意味が分かったのは、「翌日のニュースで世間が大騒ぎになってからである」と結ばれ、カラーグラビアで当日の晩餐コースの写真が並んでいる。

(三島マガジンの編集部より)宮崎正弘著『三島由紀夫の現場』(並木書房)にも、このときの様子が描かれており、当該作品の仕上げの段階で、著者が「三島由紀夫最後の晩餐コース」を食した模様も挿入されています」(引用終わり)。

 というわけで、わたしは秋田県に住んでいるので、あまり上京の機会がないので質問します。この店に行かれての感想は?
    (FY生、秋田)


(宮崎正弘のコメント)拙著『三島由紀夫の現場』のなかでも、この最後の晩餐を摂った料亭に関しては、すこし詳しく書き込みましたが、事件直後から十年ほどは林房雄先生らとよく通ったのです。
ところが新築ビルとなった前後から十五年以上、いやおそらく二十年は行ってなかったのですね。「末げん」に。昨年初秋、久しぶりに伺って、仲居さんは三島事件以後の生まれ、部屋のかかっていた掛け軸も替わっていました。
食したのはもちろん、「三島由紀夫最後の晩餐コース」です。
 味はかわっていなかったので、連続的に昨年の或る忘年会も「末げん」で行いました。同席は評論家の植田剛彦、作家の中村彰彦ほか。
たのしく酔って一年のアカをおとしました(苦笑)。
 小学館の雑誌、『サライ』に出ているぞ、と教えてくれたのは地下鉄で偶然一緒になった某出版オピニオン雑誌の編集長でした。
日頃、このジャンルの雑誌を殆ど読みませんが、オピニオンとまったく関係のない、食事と旅行と趣味だけの雑誌が日本で団塊世代を対象に、これほど興隆している事実に目をまるくしました。さすが政治小国・ニッポンというのが、率直な感想でした。
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(サイト情報)米国のブッシュ大統領はイラク新戦略を発表。これまでの戦略は兵力面で欠陥があったとの認識を示し、今後、約2万人の米兵をイラクに増派する方針。ブッシュ大統領は、米兵の即時撤退については否定、なぜならいますぐの撤兵はイラク政府の崩壊を招きかねないとした。
(1)ブッシュ大統領のテレビ演説:President's Address to the Nation、The White House, January 10, 2007
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2007/01/20070110-7.html 
(2)米上院外交委員会で、イラク関連の公聴会が1月10日から11日にわたり開催されたが、前もって準備された証言内容。 Securing America’s Interests in Iraq: The Remaining Options.、Where We Are: The Current Situation in Iraq ;U.S. Senate Committee on Foreign Relations, January 10, 2007
http://foreign.senate.gov/hearings/2007/hrg070110a.html
(3)米上院外交委員会の公聴会のサイト。
http://foreign.senate.gov/hearing.html
(4)国務省国際情報プログラム局の解説記事
http://usinfo.state.gov/xarchives/display.html?p=washfile-english&y=2007&m=January&x=20070110165310esnamfuak0.9674188
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<宮崎正弘の中国・台湾、北朝鮮関係著作>

 『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書、1月中旬増刷出来)
 『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫)。
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◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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http://www.melma.com/backnumber_45206/
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