国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2007/01/10


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 1月10日(水曜日) 貳 
通巻第1667号  
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 中国人民銀行、昨年は290億ドルの荒稼ぎをしていた
   外貨準備の7割がドル建て資産によることが判明
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 米国が財務長官一行を急遽派遣してまで交渉した、北京の「ユーロ」へのシフト懸念はいまのところ消えたようである。
 中国の中央銀行は「中国人民銀行」。
昨年11月に中国の外貨準備高は一兆ドルを突破し、世界一の座についたが、保有外貨の中身はずっと謎とされた。
 
 経済情報専門のブルームバーグによれば、70%が米国ドル建てで、4000億ドル近くが米国国債である、という。

 昨年実績で米国際の利回り平均は314%、これらの投資により、中国人民銀行は290億ドルの利益を上げた(同紙、1月8日付け)。

 軍事は分かっても経済のことはさっぱり分からない筈なのに、カネの運用となると中国四千年の智慧が湧いてくるらしい。
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(読者の声1)年末年始、中国を旅行していました。感想をひとことで言うと、ハードはかなり良くなったが、ソフトはまだまだという感じ。
上海、寧波、渓口、紹興と駆け足で回りましたが、ソフト不足の第一は鉄道。上海駅から寧波に向かう際、列車が何番線に入るかアナウンスもなければ電灯掲示もなし。仕方なく他の乗客と押し合いへし合いしながら大声で確認しましたが、「駅舎だけ立派になってもしょうがないなぁ」というのが実感です。
さらに列車の座席に着くや否や、弁当やスナック、果物、お茶と次々に服務員が売りに来るのは日本以上(請負制かな?)。
それは良いとして、軟座車なのにトイレットペーパはなし。以後、教訓として、トイレットペーパを必ず携行することにしましたが、いくら独占事業とは言え、全然改善されていない点に改めて怒りを感じました。
 第二は紹興など地方都市では車のほか三輪車、自転車、リヤカー、人間が渾然一体となり、道路の横断は命がけ。
大兄もよく経験することだと思いますが、何十年経ってもお上の人命軽視はひどいもの。交通マナーがかなり良くなった上海でも、交通事故による年間死者は約1000人(タクシー運転手の話)だそうです。
 渓口では蒋介石のそっくりさんが観光客と記念撮影をしたり、三輪車の客引きなど他愛のないシーンが目立ちましたが、蒋経国の第二夫人については名前の記載がなく、章孝厳、章孝慈は経国の実子としてのみ紹介。よく訪中する章氏に配慮しているのか、統一戦線工作のにおいが濃厚でしたね。
 紹興は今回の旅行の目玉で2泊。
魯迅の故居は観光客であふれていたものの、周恩来の祖居や清末の女性革命家秋キンの故居はがらがら。秋キンの方は理解できるものの、周の祖居にはなぜ人が集まらないのか、ひとつの謎として残りました。
宿泊した紹興飯店(5星級)では大晦日、中国各地からやってきた金持ちや高級役人の車がずらり。
90%以上はベンツやBMW,レクサスなどの高級外車で、街にリストラされた労働者や出稼ぎ農民、こじきがあふれているのに、超格差社会の一端を垣間見た思い。地下に眠る魯迅が生きていたら、なんと言うだろうか。
 上海では例の陳良宇逮捕の一件を聞いてみましたが、陳に対し同情の声はなかったものの、「悪い奴はほかにももっと大勢いる」というのが庶民の最大公約数の意見でしたね。
    (SS生、世田谷)
 

(宮崎正弘のコメント)そうですか、さぞお疲れでしょうね。
四年前、紹興で小生は魯迅ゆかりの「喊享酒店」にとまり、となりのレストランへ二日連続、魯迅とおなじメニューの酒とそら豆を食しまた。
また秋謹記念館では、めずらしい写真を撮ってきました。魯迅がモデルにした秋謹のこと、現地の人々はなんの関心もないというのも驚き、そういえば周恩来旧居といっても、かれは紹興でくらしたのは数年でしかなく、魯迅のような文化人を愛するのが、現地のひとびとの特性ではないのでしょうか?
 寧波から小生もタクシーを雇って蒋介石旧居を見に行きました。「そっくりさん」、まだ生きていましたか!



   ♪
(読者の声2)貴誌1664号の「(読者の声3)」に対する宮崎コメントについて一言です。
 (1)馬英九──「下馬評では圧倒的人気」???
   施明徳の倒扁運動で「迷い」「ひ弱さ」を暴露し、今や国民党元老からも「馬英九では2008年の総統選に勝てない」と見切りをつけられつつあり。 
一時は「国民党主席辞任」、後任は関中か呉敦義(国民党主席の後任です)と言われたくらいです。「圧倒的人気」は去りました。
 (2)王金平──「党を割って……(総統選に)出る」???
   王金平は、李登輝さんが台聯をつくったとき、旧李登輝主流派系立法委員を20人ほど連れてはせ参ずる約束をしておきながら、国民党にしがみついていた「黒金塗れ」の男です。 
「人に憎まれていない」のは、何もしないから。彼に「国民党を割ってでる」胆力はないし、出ても何もできない。
   立法院の議長が勤まっているのも、「何もしない」「八方美人」だから。
 (3)蘇貞昌──「党内の人気は高い」???
   私が民進党党員にきいたところでは、「党内で蘇貞昌を評価する者は絶無」。なぜなら、「無内容」「無原則」だから。
以上、台湾情勢を正確に把握しておいて戴くための情報提供です。もちろん以上の情報が「本当に正しいか否か」は検討の余地があります。
  要するに、「ご参考までに」
        (KI生、大阪)


(宮崎正弘のコメント)そうですか、馬英九の人気は凋落気味ですか。移り気ですねぇ。台湾のひとびとも。
 蘇貞昌首相、小生が面談した限りではなかなか魅力的な政治家に見えました。謝長挺さんのような愛嬌はありませんが。
で、昨日訪米した陳総統はニカラグア訪問に遊錫コン党主席(前首相)を随行しておりますね。どうやら陳総統の胸の内では後継は、遊さんあたり?



    ♪
(読者の声3)新年明けてからの貴誌、連続ヒットの様相ですね。
 人民元の華南における強さにもおったまげましたが、こんどはイスラエルのイラン攻撃計画のすっぱ抜きの裏側分析など、誰かが先日も書いておりましたが、まさに貴誌なくしては国際情勢の把握ができないですね。
 これからも読者が瞠目三嘆のニュース解析の配信を御願いします。
    (桜。愛媛)
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<宮崎正弘の中国・台湾、北朝鮮関係著作>
 『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書、1月中旬増刷出来)
 『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫)。

(宮崎正弘の三島由紀夫関連三部作)
 『三島由紀夫の現場』(並木書房)
 『三島由紀夫“以後”』(並木書房)
 『三島由紀夫はいかにして日本回帰したのか』(清流出版、絶版)。
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