宮崎正弘の国際ニュース・早読み
発行日:12/10
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)12月10日(土曜日)
通巻第1325号
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農民ら60人が銃撃で虐殺された模様 中国広東省の発電所サイトで
機関銃を乱射、血の弾圧に呆然とする中国貧困層
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またミニ天安門虐殺事件が起きた。
華南工業ベルトの広東省汕尾市紅海湾地区で12月6日、政府の土地収容に反対の座り込みをしていた漁民、農民らが武装警察と衝突、軍の発砲で数十人が殺された模様である。
発端は紅海湾に建設予定の発電所をめぐる土地の強制収容だ。
立ち退きの補償金が殆どもらえなかった地元農民は今年の七月からピケを張って抗議行動を続けていた。
武装警察(第二軍)三千人が動員され、当初は「麻薬捜査」と嘯いて紅海湾の漁村に進入した。
なんと戦車、装甲車、機関銃で武装しており、当初、催涙ガスを発砲、ついで抗議ピケ付近での焚き火を「爆弾をつくったテロリスト」だとして、いきなり機関銃を打ちかけた。
抗議に参加していた村民らは蜘蛛の子を散らしたように山に逃げ出したが、追われて射殺され、確認できていない多くの遺体の多くは山に放置された(ヘラルドトリビューン、12月9日)
携帯電話などによって外部に虐殺の事実が報道された直後から武装警察は証拠隠滅のため現場を封鎖し、死体の殆どを火葬したという。
独裁政権、最後の断末魔ではないのか。
☆ ☆ ☆
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♪
(読者の声1)12月9日早朝のラジオ「文化放送」を聴いておりました。アセアンの会議を利用しての小泉首相と中国の胡主席との会談が実現しないという“暗い見通し”について、「はかりしれない日本外交のマイナス」と何処かの大学の先生が言っていました。
理由は靖国参拝がアジア諸国に配慮をかいているからだ、そうです。
キャスターの蟹瀬氏も、どちらかと言えばリベラル陣営で、さかんに相づちを打っていました。
そこに宮崎さんが突如、ゲストとして登場されて、「プラス、マイナスで外交を図るのは短絡的、外交はゲームであり、相手のアキレス腱を痛めつけるのが普通の国の外交だが、日本は善意と「話せば分かる」路線、これは外交とは言えない。また会談延期は中国の国内事情で軍におもねるために胡主席が対日鷹派のポーズを取らざるを得ないからだ」云々と見事な解析をされ、溜飲の下がる思いでした。
さて、おはなしのなかで江沢民の癌説が世界に流れていると指摘されていましたが、どの程度の信憑性がありますか?
(RS生、日野市)
(宮崎正弘のコメント)江沢民の膀胱癌説は、先月から香港の『開放』雑誌などから流れ出しております。外交界では、ひろく流布されておりますが、病院での確認が誰もとれませんので、確実なところは判明しておりません。
しかしもし元気なら子飼いの呉邦国、黄菊、曾慶紅らは、もっと積極的に反胡錦濤路線を鮮明にするでしょうが、なし崩し的に主流派に合流しようとしている醜態を目撃するにつけても、胡錦濤率いる「共産主義青年団」の若い人脈が政治力をつけはじめている実態が浮かび、上海派の落剥は時間の問題とみたほうが、良いかも知れませんね。
♪
(読者の声2)いつぞや宮崎さんの講演を聞きました。一年前に正論の会で聴いたときより、中味はともかく、随分痩せられたのでは?と印象を強くしました。あちこち走り回るのも結構ですが、健康に留意されますよう。
(TH生、北区)
(宮崎正弘のコメント)個人的な健康のことまで心配をしていただいて恐縮です。仕事以外の旅行では、よく食べ良く寝ております。ご安心のほどを。
講演旅行の合間を利用したりして、断続的な主題追求も続けています。先月は二日ほど時間の合間が出来たので、かねてからの懸案、西伊豆の田子港と黄金岬を訪ね、土肥からフェリーで清水港へあがりました。
田子は、三島由紀夫が『剣』の舞台とした所、黄金岬はおなじく『獣の戯れ』の舞台です。この話は一度書いたかも知れませんが、清水は、『天人五衰』の安永透という男が登場する燈台があります。
ともかく五年がかりで書いているのは『三島由紀夫の取材現場』(仮題)ですが、三島さん45年の生涯の中で取材にいったNY、パリ、ニューオーリンズくらいならまだしもギリシアのデルフィ(アポロの杯の舞台)、インドのベナレス、アジェンダ、エローラ、タイ(いずれも『暁の寺』の舞台)、カンボジアはアンコール・トム(『瀬王のテラス』の舞台)。先々週はラオスですが、ここにも三島さんは昭和43年に行っております。というのも弟の千之氏が、ラオス大使館勤務でしたから。
脱線ですがラオスでも毎晩よく呑んで、よく寝ました。
ラオスのカラオケのシステムが中国と同じなのには驚かされました。社会の末端の手っ取り早い取材のつもりで、カラオケで謳うのも、日本の軍歌が入っているのか、メニューをみれば、日本人のどんな階層がくるのかもよく分かります。軍歌がほとんどなくて、裕次郎、北島三郎、八代亜紀、美空ひばりの世界でした。
話を戻して、国内では『潮騒』『金閣寺』はもとより、最後の四部作『豊饒の海』にでてくる美保の松原の燈台から、西伊豆の別荘、大神神社、円照寺、古河庭園、等々。
なかなか廻り切れません。一年に二回か三回、時間があるとさっと出掛けております。熊本は『奔馬』の重要舞台で、五年ほど前、かなり精密に廻りましたが。というわけで、この作品、早くても今秋の憂国忌までに間にあうか、どうか。
◎ ○ ◎ ○ ◎
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<<宮崎正弘のロングセラーズ>>
『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4890631925/ref=ase_ritoukijapan-22/250-0520816-2194622
『中国よ、“反日”ありがとう』(清流出版刊、1400円+税)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860291239/africa07-22/ref%3Dnosim/250-0800565-9441848
『瀕死の中国』(阪急コミュニケーションズ刊、1600円+税)
http://deserveit.jp/am/asin/4484052083.html
『中国のいま、三年後、五年後、十年後(改訂版)』(並木書房、1575円)
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円プラス税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円+税)
☆ ☆ ☆ ☆
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発行者プロフィール
宮崎正弘
http://www.nippon-nn.net/miyazaki/国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/
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