国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/11/22

△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成17年(2005年)11月22日(火曜日)
     通巻第1307号
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ラテン・アメリカ諸国を反米の砦にする長期策略
 中国は合計1000億ドルもの投資、中米には台湾との外交断絶を強圧
***************************************

 米国とベネズエラは35年間におよぶ軍事訓練協定を結んでいた。ことし、その協定が期限切れとなった。
米軍の訓練方式などの情報は、これからベネズエラからも中国へ漏れることになる。

 昨年一年間だけでも中国の政府高官が20回、中南米諸国へ足を運んだ。
人民解放軍の最高幹部が何人も、この使節団には含まれ、なかには答礼で参謀総長などが訪中した例がある。
 胡錦濤国家主席は昨年アルゼンチン、ブラジル、チリなどを訪問したが、合計1000億ドルに及ぶ投資話を運んだ。

 中米ではパナマ、コスタリカ、ニカラグア、エルサルバドル、ホンジュラス、グアテマラが台湾とまだ外交関係があるが、すでにドミニカ、ハイチ、セイント・キッツ、セイント・ビンセント、グラナダなどが台湾と外交関係を断絶して北京と結んだ。
いはずとも知れた、北京の武器は膨大な援助、とくに武器供与にあり、米国は「裏庭、中庭」という認識だったラテン・アメリカ諸国への中国の露骨な介入と攪乱工作に、いまや為す術を失ったようでさえある。

 「投資が大規模で経済援助は本格的、次々と米国の市場を脅かし始めた。資源を輸入し、片っ端から武器を売りつける中国は、ラテン・アメリカ諸国にとって最大の顧客となりつつある」(バンツ・グラドック米軍南方軍司令官の議会証言)。

 反米大統領チャベス(自らをマオイストと呼ぶ)率いるベネズエラの反米色はますます深まり、すぐ北のキューバへ中国と連携して格段の浸透を示してきた。
 高性能レーダー(JYL―1可動式防空レーダーシステム)の設置にチャベスは同意したうえ、通信衛星もF1ジェット戦闘機の供与も約束されているといわれている。

 「これらのうちから数機をチャベス大統領はキューバへ贈与し、米軍の動きを探知させる目的がある」(ワシントンタイムズ、11月20日)。
またキューバのレーダーサイトは米軍の通信妨害が可能になる。「かつてソ連の代理役としてのキューバの基地は、冷戦崩壊以後、大きく後退していたが、中国、ベネズエラの支援により復活するだろう」(コニー・マック米連邦下院議員)。

 ブラジルにはすでに資源探査衛星を供与、これもまた軍事情報を収集可能。中国の情報収集能力の高度化に貢献する。
 米国の中南米政策が根底的に脅かされているのだ。
    ◎ ○ ◎ ○ ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1)貴誌で、以前中国の新幹線受注競争について書かれていましたが、下記の記事によりますと、ドイツ陣営と日本が分け合ったというのが実態のように思えるのですが。
わが国が培ってきた新幹線技術と莫大な金を吸い取られた挙句、あれやこれやの言いがかりをつけられるのではと大いに危惧しています。ご解説を願えましたら幸いです。
中国の新幹線、日独が半数ずつ受注…日本6社近く契約
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20051121i106.htm
日本連合、「はやて」60編成を受注 中国高速鉄道
http://www.sankei.co.jp/news/051121/kei062.htm
     (SN生)


(宮崎正弘のコメント)SNさん以外多くの読者から同じ質問が集中しましたが、これは日本の新幹線技術全般のプロジェクトとは別件と考えたほうが良いと思います。
とくに車両の売り込みは別の話で、日本の車両メーカー四社はJR東海の思惑と関係がなく、国内需要が望めないために中国の鉄道市場を以前から巨大マーケットと考えて別個の商談を進めていたわけで、JR東海の葛西社長も「車両を輸出するのは各メーカー独自の商談ですから」と半ばあきらめていました。


   ♪
(読者の声2)ますますのご健筆に敬意と感謝を表したいと思います。それにしても、たったお一人でよくここまで目配りよく情報収集できるものだと感歎しきりです。無料で極上のブリーフィングを受けている身としては、先生ならびに先生を生み出した我が国の底力に感謝を覚えずにはいられません。
 最近、仕事の関係で韓国と縁ができ、あらためて彼の国について調べています。
 先生が言及しておられた池東旭氏の著書にも初めて目を通す機会を得、その見識と知性に感服したところです。決して親日ではないところも却って信頼できます。(余談ですが、外国の文化人に親日を期待するのは卑しいと思います。品位と公正を第一に期待すべきで、それさえ叶えば、あとはこちら側の努力ですから)大昔、福田恒存の「孤独の人 朴正煕」を読んで以来、韓国には立派な人がいるんだなぁと漠然と思っていたのですが、最近改めて調べるにつれ、その救いようのない劣根性に愛想をつかしていたところ、池氏や呉善花氏の文章に接し、外国語(日本語)で、これだけ見事に知情意兼ね備えた文章をかける知性・感性の持主が存在していることと、マスコミ・政治家から一般庶民まで横溢する下の下のゲゲゲの腐れ切った了見の卑しさ(典型が人口あたりレイプ率世界一、日本の約十倍)とが、どうしてもうまく焦点を結ばないのです。
 そこで先生にお尋ねしたいのですが、池氏のような立派な人物(呉氏はひとますおきます)は、今の韓国においてどのような位置にあり、その言説はどの程度受け入れられ、あるいは真の民意を反映しているのでしょうか。
ちなみに、いくら私が韓国が嫌いでも、盧武鉉が韓国人を代表するとは考えていませんし、また一連の親日派狩りの目的が「反日」そのものであるよりむしろ、最大の政敵である朴 槿恵ハンナラ党首(朴大統領の娘)を失脚させるための工作にすぎないこと(勿論、だからといって隣国をダシに使って平気な根性については軽蔑モノ)くらいは認識しています。
 頭が腸捻転を起こした迷える子羊を救って頂けますと幸いです。それにつけても、日韓が真にまともな関係を築くには、池氏のような剛毅な知性とこそ、きちんとした対話を結ぶことこそが出発点だと思う今日この頃です。
    (熊本、からかろ)


(宮崎正弘のコメント)池さんとは小生と二冊の共著があります(宮崎正弘・池東旭『兄弟だから許せない』(学陽書房)『日韓、日朝ホンネとタテマエ』(総合法令出版)。そのなかで、殆どのご質問への回答が網羅されております。
 ひとこと。池さんほどの知日派は稀ですよ。あと20人ほど韓国知識人には知日インテリがいるか、いないか。
せめて200人ほどの知日派(かれらは決して親日派ではありません)が韓国にいれば、日韓関係はすこぶる良くなるでしょうが。。。。


  ♪
(読者の声3)民主党代表の前原氏は、韓国のノムヒョン大統領が小泉首相訪韓の時に、靖国問題、歴史認識の問題、竹島問題をとりあげた中で、「竹島は韓国が実効支配をしているのに、なぜ取り上げたのか分からない」と言った。
この発言には二つ問題がある。!)ノムヒョン大統領は、「日本は(韓国側からみればその主張に意味がない)竹島の領有権を主張して騒がないで欲しい」と言っている。しかし、韓国に(竹島の領有権に対し)真の正当性があるのなら、日本がどう騒ごうが問題ではなく、気にならないはずだ。
!)韓国が竹島を実効支配しているからどうなのだろうか。実効支配しているからといってそれだけで領有権が決まる訳ではない。折しもロシアのプーチン大統領が訪日をしている時だ。前原代表の発言は、実効支配しているからそれで(韓国の竹島の)領有権は確定しているではないかという口ぶりだ。
靖国問題についても、歴史認識の問題についてもその発言容は大学生並だった。この二つの問題については別の機会に譲るが、ひとつだけ言わせてもらう。
「中国に言われるからではない。A級戦犯が祭られている靖国神社には参拝をしない」そうだが、それは、正に中国と同意見だ。中国と韓国にはよく分かるが、中国、韓国以外の外国や国内の日本人にはよく分からない。
だいたい前原代表は、一度も靖国神社を゛参拝゛したことがないのか。いやないはずだろう。東京裁判は前原氏が生まれるずっと以前だ。前原代表の「A級戦犯が祭られている靖国神社に参拝は出来ない云々」という個人的信条は、いつから持っているものだろうか?聞いてみたいものである。
   (TK生)


(宮崎正弘のコメント)前原民主党は組織的に言って岡田時代よりバラバラ、意気消沈。再生の機会を自ら潰していく毎日ではないのでしょうか? 靖国への思いは洗脳教育の現れでしょう。日教組教育の絶頂期あたりに氏は学校生活を送っていますから。
        ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(サイト情報)【暗黒中国】虐殺は今も繰り返されている
(1)http://www.geocities.jp/saveeastturk/
 このウイグル自治区の状況は国際的に問題になっている。
(2)チベットで虐殺を繰り返す、中国軍
http://www.kinaboykot.dk/video.htm
(3)チベット僧を縛り上げ、棒でたたき殺し、寺を破壊する悪魔の中国兵!
 日本に捏造の南京虐殺をつきつけるその裏で、本物の虐殺を中国共産党がおこなっている。http://www.lung-ta.org/list/todays/exhibition.html
(4)『法務局人権擁護課の暴走』 -人殺しの応援団になってよいのか?http://www.jttk.zaq.ne.jp/baags702/eizou020.html
(5)心の底に響いたり,迫ったりする映像を媒介に思考してみるコーナー。
http://www.jttk.zaq.ne.jp/baags702/eizou020.html
           ◎ ○ ◎ ○
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪  
 憂国忌まで、あと3日 ! 
 ☆
  三島由紀夫氏没後35周年追悼「憂国忌」は11月25日です。
         記
 とき   11月25日(金曜日) 午後6時(五時開場)
 場所   九段下 九段会館大ホール
 http://www.kudankaikan.or.jp/flash/index.html
      鎮魂祭(乃木神社宮司、神官による。祭主(小田村四郎)
スライド「薔薇刑」上映と解説(細江英公)。未公開の写真が多く含まれます。

<シンポジウム>「あれから35年、現代日本はどうなってしまったのか」
井尻千男、入江隆則、サイデンステッカー、西尾幹二、村松英子
詳しくは http://www.nippon-nn.net/mishima/index.html
参加費  おひとり 2000円(会場分担金です)
特典   参加者全員に記念冊子(24ページ)を差し上げます。
その他  三島関連本などの販売があります(一部書籍は割引も)! また季刊『三島由紀夫研究』の創刊号も憂国忌に間に合う予定。英語版『薔薇刑』、細江英公『ざっくばらんに話そう』『なんでもやってみよう』。拙著『三島由紀夫はいかにして日本回帰したのか』などもロビィで販売。  
   ◎「憂国忌」は国民行事、どなたでもご参加頂けます!
        ☆  ★  ☆  ★  ☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
      ♪ 
    << 宮崎正弘の三島論 >>
『三島由紀夫“以後”』(並木書房、1700円+税)
『三島由紀夫はいかにして日本回帰したのか』(清流出版、1800円+税)
         ○
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

<< 皇室典範を考える集い >>

《開催趣旨》「女系容認」に向けての皇室典範の改定は、有史以来男系で一貫してきた皇位継承制度の根本的な転換をもたらすものです。このことがいかに重大な問題を孕んでいるのかにつき、私たちは国民の健全な良識に訴え、広く啓発するとともに政府並びに有識者会議に対して、その安直かつ拙速極まる姿勢を批判し、慎重なる取組みを求めて、集会を開きます。
          記
【日 時】11月30日(水曜)午後6時半開会(6時開場)〜9時
【会 場】ニッショーホール(日本消防会館)
       港区虎ノ門二丁目9―16   電話03―3503―1486
      http://www.jaeic.or.jp/sk-3f-12.htm
【主 催】皇室典範を考える会(代表 渡部昇一)
【テーマ】皇室典範を考える集い―「有識者会議」の見識を問う―
【登壇者】有志国会議員数名のほか工藤美代子(作家)、小堀桂一郎(東京大学名誉教授)、櫻井よしこ(ジャーナリスト)、田久保忠衛(杏林大学客員教授)、中西輝政(京都大学教授)、萩野貞樹(国語学者)、屋山太郎(政治評論家)、渡部昇一(上智大学名誉教授)ほか。
【参加費】無料
       ♪
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◎休刊予告○ 小誌は11月26日から12月3日まで海外取材のため休刊します。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
         ♪
<< 宮崎正弘のロングセラーズ >>
『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4890631925/ref=ase_ritoukijapan-22/250-0520816-2194622
『中国よ、“反日”ありがとう』(清流出版刊、1400円+税)
『瀕死の中国』(阪急コミュニケーションズ刊、1600円+税) 
http://deserveit.jp/am/asin/4484052083.html
      ☆
『中国のいま、三年後、五年後、十年後(改訂版)』(並木書房、1575円)
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円プラス税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
       ☆ ☆ ☆ ☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◎     宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
小誌の購読は下記でご友人・知己の代理登録もできます。
http://www.melma.com/backnumber_45206/
(↑ 過去4年分の小誌バックナンバーが閲覧可能です)。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所2005 ◎転送自由(転載は出典を明記のこと)。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。