国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/11/17

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成17年(2005年)11月17日(木曜日)
     通巻第1301号
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「中国は台湾の民主化をモデルに」とブッシュ京都演説
しかし、おなじ演説をブッシュ大統領は北京でも行うか?
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 金閣寺を小泉首相と一緒に散歩したブッシュ米大統領は、共同記者会見のあと京都でアジア外交政策演説を行った。
これは事前の予測通りである。
 
ブッシュは日米同盟関係を「アジア地域の安定と安全保障の柱」と評価しながら「自由」の意義を重ねて強調した。
 一方で中国に対して政治的自由の拡大や人民元の一段の改革を要求した。

 とくにブッシュ大統領は「自由の国、日本は世界の変革を助けている」としてアフガニスタンやイラク復興へむけた日本の貢献を高く評価、日本と連携しながらアジア民主化を促進していく方針を述べた。
 
 重要箇所は台湾問題にふれたところである。
 
アジアで民主化を成功させた例として、日本、韓国と台湾に言及し、台湾が「自由で民主的な中華社会をつくった」と述べた。
  しかし「中国はひとつ」という米国の従来の認識の変更に関しては言及がなかった。

 ただし「中国は(自由化への)道半ばにある」と独裁体制批判を示唆、政治的自由の拡大や宗教弾圧の是正などを要請する演説となった。
これと同じ内容の演説を北京でもするのか、どうか。それが今後の問題である。
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(読者の声1)14日の読売(4面)北京発特派員電では胡耀邦の「回想録発禁」という報道があり、同紙香港発では「胡耀邦の記念館建設を中止」と出ました。これを否定するかの昨日付け貴誌の分析を読むと読売は誤報をしたことになりますか?
   (RW生、江東区)


(宮崎正弘のコメント)読売を読んでおりませんので何とも言えませんが、必ずしも誤報とは言えないと思います。
日本の特派員は内部情報に相当肉薄していますが、政局に熱中するあまり、方向性を見失う欠点があります。
 今回の胡耀邦再評価は基底における方向性は大局であり、胡耀邦記念館建設反対や工事中断は、守旧派の妨害、したがって日本のマスコミにリークに来るのは主として守旧派の情報屋のたぐいではないかと思われます。
 いずれにしても人民大会堂での式典が見物で、建物は遅れることもあるかも知れません。湖南省の地域性は胡礼賛と消極派が入り乱れていると想像出来ます。湖南省は盗賊、叛乱、大英雄が輩出する、大胆な人間が多い土地柄ですからね。


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(読者の声2)江沢民の右腕三人(呉官正、曾慶紅、温家宝)。寝返りの件(本誌11月16日1300号記念号)。その先日に「江沢民が睾丸にガンを煩い、このため側近が顔色をうしなって胡錦濤への接触をそれなりに開始」の本誌報道がありました(11月4日(金曜日)号外)。
江沢民が自分から進んで入院したのか、胡錦濤の精鋭部隊に連行されて強制的に摘出手術されたのかわかりませんが、親分の惨劇を目にすれば、子分たちは、明日はわが身とピビるでしょう。
 それにつけても、中曽根さんや橋本龍太郎は、日本の政治家であって本当に幸運だったと思います。
   (YI生、品川)


(宮崎正弘のコメント)そこまで書き込んでいませんが、とくに温家宝は、江沢民派ではありませんし。江沢民入院説は香港の『開放』という雑誌情報で、確認がとれておりません。また今度の情報は各紙、各局が入り乱れており、予断を許せません。


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(読者の声3)読売オンラインで、15日のNHKの皇室不敬報道の顛末を知りました。(http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051115i314.htm
 昨日(15日)のご婚礼で、内親王が御所をおたちになる模様(従来、御所の様子をテレビで放映したことはない)を上空から生中継していたのを、「ここまで撮るのか」と思いながら家のテレビで見ていました。案の定、このシーンは事前に宮内庁が報道各社に自粛要請していたものとのことでした。
 宮内庁はNHKに抗議し、午後のお二人の記者会見で、NHK記者の出席を遠慮させたとのことです。読売によればNHKは、「警視庁が設定した飛行自粛要請区域の外側からの取材は可能だと判断した。」と言い訳をしたそうです。しかし、宮内庁が取材自粛を要請したというのは、上空でヘリがうるさいからではなく、そもそも皇居の中でも「御所」の区域は、皇室のまさにプライベートの場所であるからそこを撮影するのははばかられる、というモラルから発した要請であったはずです。かつては「禁裏」と申し上げたところです。
 しかしながら、NHKにはこのモラルが始からなくて「線より中に入らなければ望遠レンズで何でも見えちゃう」としか思っていなかったのです。この期に及んで「警察に捕まりさえしなければ、他人の庭先を撮影するのは勝手だ」というに等しい弁解をしたのです。
 この件でNHKに視聴者として抗議しました。
「問題なのは、NHKと宮内庁との関係だけではなく、今回、記者が会見場から排除されたという事実は、要するに日本の社会からNHKは排除されてしかるべきだと視聴者である私は受けとめた」と、いっておきました。
 次は宮内庁へ電話しました。それによると、自粛要請の内容は、御所から御出発の部分のみではなく、宮殿から二重橋までも含めた、皇居全域の上空からの撮影だったそうです。ですから「通り一遍の自粛要請では、NHKのようにすでにモラルを失っているものに対しては、要請の意味が伝わらない。皇室をお守りする立場で、二度とこのような不始末がおきないように、今後は徹底してやって欲しい。すでに一般の国民は、NHKが生中継した映像なら、それが問題映像だったとは思わないでしょう。宮内庁は要請する事柄の意味を正しく、国民一般にも伝える責務がある。宮内庁の言ってることと受け取るNHKとでは、齟齬があったということを今後の重要課題として受けとめてほしい。役所としてはNHK記者の会見場への出席遠慮を通告したことで処分としたのだろうが、皇室に対する不敬はNHKの失態だけではなく、役所の準備不徹底だったことを肝に銘じてほしい」と謹んで意見を申しました。それにしてもNHK広報のコメントはひどい。「関係者の方々にご迷惑をおかけしました。」だそうです。「関係者」とは、どなたのことをさしているのでしょう。いかにして奸賊を懲らさんとはらわたが煮え返る思いです。いつまでたっても「いぬ、あっち、いけ」(NHK)ですね。
(IY生、東京)


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(読者の声3)先の週末に「台湾研究フォーラム 第79回定例会」で先生のお話を拝聴いたしました。リアルな話題が実に楽しく、お話しに感謝いたします。会の終わり近くに少し話をさせていただきました。
 「半導体や液晶などのハイテク産業が盛んな台湾は韓国企業と競合しています。今後は、台湾は比較的安定だとしても、韓国企業の経営環境は転換期を迎える可能性があるのではないか。なぜならば、これまでの韓国企業は(宮崎さんもご指摘のように)、技術・資本の面で対日本を目的に特別な待遇を米国から得ていたからです。人材や製品情報を日本から吸い上げ、官民一体となった集中的な投資によって強大な勢力に成長してきました。それは半導体や鉄鋼・造船・自動車などの分野に示されています。しかし韓国の経営が収益性に優れたいくつかの企業に極端に依存している事実やリスクの高い投資性向をこれからも続けようとしていることなどから、このところの米国の対韓姿勢の変化が彼の国に大きな影響を与える可能性を見なければならない時期にきているのではないか。Samsung電子や現代自動車の躍進はこれからも続くのかどうか。」
 その際、こうしたお話しをさせていただいたと思います。
 改めてお聞きしたいのですが、宮崎さんはこうした視点をどのようにお考えでしょうか。可能な場合は、何らかのご指摘を頂ければ幸いです。
   (TT生)


(宮崎正弘のコメント)韓国は80年代後半から90年代にかけてワシントンから吹いた「JAPAN バッシング」のときに、米国が日本の頭越しに韓国に半導体の先端技術を渡して育成し、日本に対抗させた。それが今日のサムソン、LGなどのめざましい興隆を産んだ。
ところが、サムソン・エレクトロニクスが象徴するように株主の70%がいまや米国勢。韓国の企業同様に銀行も幾つかがアメリカのファンド筋の系列下に入り、利益重視、株主配当重視と体質が変質しております。ということは、研究開発費に金を回しませんから、この先ハイテク開発戦争で、いつまでも優位に立てるとは信じがたいことです。それがあるために韓国では国家予算を大規模につけてのプロジェクトが進んでいることも事実です。
 クルマにしても「現代自動車」が、米国でかなり顕著な売れ行き増加を示しております。ただし、そうはいっても造船、鉄鋼で日本を未だに(量は別にして)追い越せないように、どうも、我々日本人が計り知れない、あの民族の体質的なものが企業をのばす可能性を摘んでいるふしがあります。それは文化の奥に存在する、ちょっと文章化するのが難しいなにものか、ではないでしょうか。
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(サイト情報)米中経済安全保障検討委員会の対中政策の戦略的見直しを求める報告書。
(1)米中経済安全保障検討委員会レポート 全文 (PDF 271p.)
http://www.uscc.gov/annual_report/2005/annual_report_full_05.pdf
要旨 Executive Summary
http://www.uscc.gov/annual_report/2005/05_executive_summary.htm
目次 Table of Contents
http://www.uscc.gov/annual_report/2005/05annual_report_contents.htm
(2)ロブ・ポートマン米国通商代表の発言と記者会見  Remarks by Rob Portman, United States Trade Representative (as released by the USTR) U.S.-China Relations: Trade, Diplomacy and Research
http://www.ustr.gov/assets/Document_Library/Transcripts/2005/November/asset_upload_file519_8356.pdf
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(ポースマス ネットワーク 発会記念シンポジウム)

 「日露戦争勝利百周年記念青年の集い」(9月3日)に結集したヤングを中心に、従来の組織活動にはまったく捉われない勉強会がスタートします。
 初回は記念シンポジウムで、前掲集会世話人の加瀬英明、藤岡信勝、宮崎正弘に井尻千男(拓殖大学日本文化研究所所長)氏らゲストを加え、「明治日本人の気概」と題しての二時間。どうぞお気軽にお出かけ下さい。

 とき    11月19日(土曜日)午後一時半
 ところ   学士会館(神田錦町。地下鉄神保町徒歩三分、竹橋から4分)
 詳しくは下記サイトで。
http://www.nichiro-pn.com/home.html
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 憂国忌まで、あと8日! 
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  三島由紀夫氏没後35周年追悼「憂国忌」は11月25日です。
鎮魂祭。乃木神社宮司、神官による。祭主(小田村四郎)
「薔薇刑」上映と解説(細江英公)。
追悼挨拶(松本徹ほか)
<シンポジウム>
井尻千男、入江隆則、サイデンステッカー、西尾幹二、村松英子
http://www.nippon-nn.net/mishima/index.html
          記
 とき   11月25日(金曜日) 午後6時(五時開場)
 場所   九段下 九段会館大ホール
 http://www.kudankaikan.or.jp/flash/index.html
 特典   参加者全員に記念冊子(24ページ)を差し上げます。
そのほか 三島関連本などの割引販売があります! また季刊『三島由紀夫研究』の創刊号も憂国忌には間に合う予定。英語版『薔薇刑』などもロビィでの販売がある予定です。
 ◎今朝(17日)の産経新聞(東京版)、20面に憂国忌の紹介があります。
  ◎この「憂国忌」は国民行事、どなたでもご参加頂けます!
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『瀕死の中国』(阪急コミュニケーションズ刊、1600円+税) 
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『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円プラス税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
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