国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/10/26

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成17年(2005年)10月27日(木曜日)
      通巻第1270号  
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中国、ネパールへ武器を大量に供与へ
 英米、印度の懸念が高まる中、またも地域の安定を「マオイスト」が攪乱
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 ギャネンドラ・ネパール国王「独裁政治」の様相を示してきたのが、カトマンズの政治地図。なぜなら国王が「政府」を解散し、来年二月に選挙を行うとしているためで、いまの状況は「無政府」状態である。もともと前国王の不審な死に方に疑惑の固まりでもある同国王は、国王親政という考え方の持ち主だ。

 野党「ネパール会議派」のポウデル元副首相は、「憲法に違反している現政権の下で一体いかなる選挙が実施できるのか?」として、国王主導の総選挙をボイコットする構え。
 先の見通しも暗い。

 ネパール会議派は、統一共産党などとともに反国王派七政党の中核。ただし反政府武装ゲリラ「ネパール・マオイスト」とは関係がない。マオイストをなのる武装グループを中国は公式的には批判している。しかし裏面ではバングラデシュのマオイスト集団を通じて武器をネパールへ入れている可能性を否定できない。

 さて、国王独裁下の軍を率いるのはのパイア・ジュン・タパ将軍(陸軍司令官)。かれは、一週間に亘って北京を訪問し、帰国した飛行場での記者会見で、「中国が100万ドルの武器を供与してくれることになった」と意気揚々と語った(ISNニュース、10月27日付け)。
 前回の中国の武器輸出ではインドが15ヶ月に亘って国境を封鎖した。このため副次的にネパールの経済が干しあがってしまった。

 英米はギャネンドラ国王に依る事実上の軍事クーデタによる武断政治を懸念して武器供与を中断してきた。
この間、ネパールを保護領と認識しているインドは軽機関銃、カービン銃など110万ドル相当の武器を供与してきた。
 したがって、インドからみればギャネンドラ国王の軍事クーデタも一種の脅威であり、さらに中国への急傾斜は「裏切り」でもある。

 ネパールではいわゆる「マオイスト」の武力蜂起、テロによって96年以来、12000名が殺されている。
 治安は極度に悪化し、いまやカトマンズ市内にさえゲリラが浸透、爆破テロを繰り返す。人々は不安を拭えず、数少ない外貨収入源の観光業はまったく振るわない。

 ベルギーも軽機関銃5500丁の輸出をいったん決めたが、閣僚の反対で中止撤回された。
米国もM16機関銃3500丁の輸出を中断したまま。いずれもギャネンドラ国王の軍事クーデタ、その後の武断政治への制裁的意味が含まれているのだ。

 まさにこの間隙を狙った中国は軍事専門家をカトマンズに派遣し、航空機を含む合計1243万ドルの経済協力に署名した。
なんとも白昼堂々と国際秩序をみだす、この火事場泥棒的な北京の遣り方に英米と印度は憤然としている。

 ネパールの陸軍司令官は、このあとモスクワも訪問し武器供与を打診、そのあとインドの長年の敵対国家パキスタンへも向かう予定。
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(読者の声1)アメリカ国内における、リヴェラル系マスコミの最近の反日報道は、彼ら同志である、アメリカ民主党の政治的動きと、何らかの関係はあるのでしょうか?
 アメリカ民主党と、その支持者、支持団体の中には、かなりの華僑、そして観念的親中派のリヴェラル、左翼が混じっており、ご指摘のとおり、この連中が、今回の一連の偏向報道を、焚きつけた可能性は高いと思います。
 UtahのSouthern Utah University で民主党の選挙運動に携わっている教授連中(観念的親中リヴェラル)、学生民主党の連中、モルモン教、どうも、これらの連中は、アメリカの力、または、国連などの国際機関の影響力を過信しているわりに中国の実態を、何も知らないのです。
 小生の狭い経験から、この手の連中の特徴を、纏めて見ますと、
 1:狂信的、観念的親中派。
 中国に対する賛美(例えば、「中国人は、優秀だ。」、または、「次の超大国である最も重要な大国であるから、ぜひ、協調してやっていかなければ。」)を繰り返すが、実際の中国については、何も知らない、または、新聞報道などのマスコミを通じて、間接的にしか知らない。また、その報道も自分の観念的思考によって、都合のよいものしか頭に入っていない型。
 2:断片的経験型親中派。
 中国人の知人、友人が居る、中国に幾度か、旅行したことがある、または、身内が中国に留学、または、商売しているため、直接的、間接的に中国と接した経験があり、上記の型よりは知識がある、しかし断片的な知識、経験を以って判断、認識する傾向があり、そのため中国以外のこと(例えば、日本など、周辺諸国の事情)には、うといばかりか、中国人の言うことをそのまま鵜呑みにする傾向が、多々ある型。

 3:自信過剰型親中派
 一応、親中派の部類に入り、表面的に中国に友好的な発言をするが、内心では完全に、なめきっている型。上記の1と2の中にも、割と多く見られる型。中国を協力相手として、見ているが、その潜在的脅威については鼻っから軽視している。(「いざとなれば、アメリカや国際機関が、押さえ込めるさ。」等。)
そのため中国の軍拡や、周辺地域との摩擦問題にもうとく、または、それほど関心をもたない。(なぜなら、自力で押さえ込めると考えているから。)
この自信過剰型は、日本などのアジアの同盟国に対しても、軽視または、なめきっている傾向が見られる型。 そのため、その性格を、巧みに利用される型。
 こういう連中が、中国に、(本人も気づかないうちに)上手く洗脳され、その代理人と化していくのだと思います。
上記の三つの型以外にクリントン夫妻のように、利権目的で、やっているのもいるとは、思いますが、この3つの型のどれかにほぼ当てはまる、または、全て備えているのも多く居ると思います。
 なんとか、日本のマスコミにもこの手の連中の実態を、報道するなり、この手の連中に、日本の状況、立場を主張していくなり、してくれれば、良いと思うのですが、朝日のような代理人が、公然と記事を書いているようでは、だめでしょうね。駄文、長文、失礼いたしました。
    (TS生、在米)


(宮崎正弘のコメント)アメリカの親中派の実態を詳しくレポートしていただき有り難うございます。よく理解できます。同時にアメリカ人の知的貧困の実態も!


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(読者の声2)26日のテレビ東京にて「ガイアの夜明け」という番組があり、「石油争奪アフリカ決戦」ニッポンvs中国vs欧米勝利の行方。という番組が放送されました。
 残念なことながら、放送の終了前数分しか見ることが出来ませんでした。
番組内容の紹介は、こちらです
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview051025.html
 (上記、ページより転載します)

【なりふり構わぬ中国・驚愕の戦略】原油価格高騰の原因に挙げられるのが中国の旺盛な需要だ。中国は目覚しい経済発展の裏で、石油輸出国から一大消費国に転換していたのだ。なんとか石油の確保を急がなくてはならない中国は、世界の石油争奪戦争に参戦。そして彼らが急接近しているのが、未開の地・アフリカだ。アフリカ南西部のアンゴラは、3年前まで内戦に明け暮れたが、知る人ぞ知る西アフリカ第2位の産油国だ。しかし欧米各国は、政治体制などを問題視して手を出していない。そんなリスキーな国に目をつけたのが中国だ。アンゴラの首都ルアンダには中国人か大挙して集まっているという。中国は人と金を投入しアンゴラの経済復興を援助することで、石油の利権を得ようという腹積もりのようだ。遥か1万キロ離れたアフリカの地で密かに進む中国の資源獲得戦略、その実態を追っ
た。(転載、終わり)
 再放送の予定は、毎週金曜、午前10時6分とのことです。
 (http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/request/index.html ←中程に記載)
 ご参考までに。
      (KT生)


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(読者の声3)昨夜(10月26日、午後11時)の「櫻チャンネル」の“防人の道”という番組に宮崎さんが出演されていたのを偶然見ました。地図をふんだんに使ってビジュアルな解説で非常に有益でした。
 中国が世界中で無謀な石油利権あさりをやっている現実を知ることが出来ました。
    (やまと魂、京都)


(宮崎正弘のコメント)「櫻チャンネル」も視聴者が着実に増えているようで、反応が番組の度毎に上昇している感じを受けております。次の出演は11月11日の予定です。


  ♪
(読者の声4)福井で講演されたそうですね。とても聞きに行きたかった。今度、福井とか金沢とかへ来られる予定はありませんか?
      (IH生、若狭)


(宮崎正弘のコメント)残念ながら今回は地元の信用金庫主宰の会員限定の会でした。小生の講演会は三分の二ていどが一般公開されません。悪しからずお許し下さい。ただし一般公開の講演会は、逐一、このメルマガでお知らせしております。
 11月は東京ばかりですが、12日が台湾フォーラム(文京シビックセンター)、13日が学士会館で「平河総合研究所」、19日が「ポーツマス・ネットワーク」(これはシンポジウムで、学士会館)。22日は会員だけの拓殖大学で「三島由紀夫はいかにして日本回帰したのか」の講演。これは非公開です。
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 もし三島由紀夫が現代に生きていたら80歳。さて靖国問題、歴史教科書、防衛、尖閣、ジェンダーフリーなどの諸問題に如何なる発言をするしょうか?

三島由紀夫氏没後35周年
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「憂国忌」!
    
 とき    11月25日 午後6時―9時(5時半開場)
 ところ   九段会館 大ホール
       http://www.kudankaikan.or.jp/flash/location.html
 参加費   おひとり 2000円(会場分担金として)
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「憂国忌」・当日のプログラム
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1800  開会挨拶(発起人代表 松本徹)
1805  神道儀式による鎮魂祭(乃木神社宮司による。祭主小田村四郎)
1840 「薔薇刑」秘蔵スライド上映と解説(細江英公)
1905 (休憩)
1920  シンポジウム「三島事件から35年、現代日本はどうなったのか?」
      井尻千男、入江隆則、サイデンスティッカー、西尾幹二、村松英子
2050  追悼挨拶(発起人代表)および閉会の辞

「憂国忌」(11月25日)の割引チケット受付中!
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『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
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