国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/10/26

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成17年(2005年)10月26日(水曜日)
     通巻第1269号  
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  小泉書証の靖国神社参拝で米国の有識者が二分
  有力紙のおかしな日本批判は、背後に反日プロの蠢動があるのでは?
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 ブラッド・ブロッサーマン記者が「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」(10月25日付け)のコラムに「小泉首相の危険な約束」と書いて靖国神社参拝を危険視した。
http://www.iht.com/articles/2005/10/24/opinion/edbrad.php

 これは参拝二日後のNYタイムズが「無意味な挑戦」として小泉首相を揶揄した論調と軌を一にしている。
 それにしてもヘラルドトリビューン紙は、朝日と提携して以来、論調の「朝日化」は大いに気になる。

 米国が靖国問題をとやかく言うのは、中国系アメリカ人が全米で反日キャンペーンを展開している事実と繋がっているようでワシントンの連邦議会にも相当の反日文書がばらまかれている。

 背後に反日プロの暗躍があるようで、下院の外交委員長ハイド議員も日本の駐米大使に抗議文を送っていたことも分かった。

 ところが前日24日付のワシントン・ポストは小泉首相にインタビューを試み、中国の対応について、
「日本をライバル視する認識を広め、反日感情を作り出すことは中国の指導部にとって好都合なのだろう」と述べたことをちゃんと紹介しており、NYタイムズやヘラルド・トリビューンの反日路線と鮮明な対照をみせている。

  書き手は保守派の代表的コラムニストで、テレビ番組のコメンティターを努めるロバート・ノバック氏。
 「中国の『日本カード』、小泉氏が参拝を仰々しく扱わない理由」という書き出しだ。

 このインタビューで、小泉首相は「中国が日本を脅威と感じ、日本を抑え込みたいとしている」と正確に分析し、「(胡錦濤氏が日本を訪問すれば)軍国主義が存在しないことがわかるはずだが、中国での長年の(反日)教育で日本に60年前の体制が存続し、日本は中国に敵意があるに違いないという(誤った)認識が根付いている。これは現実からかけ離れている」と中国の歴史教育に疑問を投げ掛けた。

ワシントンポスト紙上で、「それよりも中国の軍備拡大には注意しなければならない。(中国の軍事情報の開示は)もっと透明でなければいけない」と小泉首相は最後に指摘することも忘れていない。
           ☆ ★ ☆
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(読者の声1)「三河の車屋さん」を呼びつけた胡錦涛の振る舞いを思うにつけ、尊大さのみの紅焚民(江沢民)と五十歩百歩。彼を民主的などと持て囃した日本の学者、研究者、ジャーナリストは、さて、なんというのか。
過日、フジTVの番組。石原慎太郎の学友を自認する凌某の「絨毯爆撃は日本軍の発明だから、米軍の東京大空襲を日本は非難できない。あの大戦はアメリカによる反ファシストを目的とした正義の戦争」との発言を聞き、いやはやぶったまげました。
こいつは余ほどバカか、さもなければ世間を舐めている。ま、思想的道化師も、もうすこしまともな”芸”を披瀝してもらいたいものです。
      (KH生、愛知)


(宮崎正弘のコメント)ねじまがった劣根性、過大にひん曲がった嫉妬、その極が、こういう中国人の典型的な侮日発言に繋がるのでしょうね。哀れみを感じます。


  ♪
(読者の声2)二週間ほど前に聴いた話の中から面白かった(興味深いという部分も含め)掻い摘みつつ敷衍します。
(1)「支那」という言葉は、インドの仏教が中国に伝来するときに、経典の中にある中国を表す梵語 「チーナ・スターナ」を当時の中国人の僧が「支那」と漢字で当て字をしたことによります。 つまり「中国人」自身が自らを「支那(しな)」と呼んだ。我々が彼らを支那と呼んで悪びれることはないのです。 しかし日本では敗戦直後の1946年から支那を「中国」と呼ぶように外務省から通達が出されて、公務員は支那を使うことや公共電波での支那呼称は禁止されました。 過剰な自己規制を行なったのです。 因みに外務省は1945年11月頃まで「UNITED NATIONS」を「国連軍」と訳出していたのを同年12月以後「国際連合」と呼び替えています。

(2)津田左右吉は戦前から支那と日本はそれぞれ別々の歴史、別々の文化、別々の生活、別々の思想を持っていると喝破しておりました。 これらが合体した「東洋文化」なんてものは当然ないのです。以下津田の著書『支那思想と日本』からの引用です。
(引用開始)
日本の文化は日本の民族生活の独自なる歴史的展開によって独自に形づくられて来たものであり、随って支那の文化とは全くちがったものであるといふこと、日本と支那とは別々の歴史をもち別々の文化をもつてゐる別々の世界であって、文化的にはこの二つを合むものとしての一つの東洋といふ世界はなりたつてゐず、一つの東洋文化といふものは無いといふこと、日本は過去に於いては、文化財として支那の文物を多くとり入れたけれども、決して支那の文化の世界につつみこまれたのではないといふこと、支那からとり入れた文物が日本の文化の発達に大なるはたらきをしたことは明かであるが、一面またそれを妨げそれをゆがめる力ともなつたといふこと、それにもかゝはらず日本人は 日本人としての独自の生活を発展させ独白の文化を創造して来たといふこと、日本の過去の知識人の知識としては支那思想が重んぜられたけれども、それは日本人の実生活とははるかにかけはなれたものであり、直接には実生活の上にはたらいてゐないといふこと、である。日本と支那と、日本人の生活と支那人のそれとは、すべてにおいて全くちがってゐる、といふのが
わたくしの考である。(引用終わり)

同書が書かれた昭和十年前後の日本には、「東洋の精神」「東洋文化」などという、日本と中国の文物が一体だとの「空虚な観念」が瀰漫していました。津田は、こうした思考・説を鋭く批判しました。残念ながら未だに「同文同種」などと言い習わす人士が絶えずこの偏向思考は日本に蔓延ったままです。

(3)孫文が大正末、神戸での講演で『われわれは、アジアをはじめ全世界の被圧迫民族と連携して、覇道文化にたつ列強に抵抗しようと考える日本は世界文化に対して西方の覇道の番犬となるか、はたまた、東方王道の干城となるを欲するか』と選択をせまり、”大アジア主義で粉飾した日本の帝国主義”を批判しました。 実に余計なお世話で、斯様な妄言を吐く前に幽界に去ってほしかった。

(4)国民党系の中国銀行は1920年代「ドル」単位の紙幣を発行し米ドルとペッグ制を採っていた。 昔も今も中国人は米国紙幣がお好き。中国人民銀行はもとを辿ると1948年に中国共産党の銀行として設立されたもの。 国家の銀行ではなく一党の私的な金融機関。この中国人民銀行(中央銀行)は今年8月末に、人民元の国際化に対応するため、紙幣の裏面に元のローマ字表記である「YUAN」の文字を加えました。対外的な呼称もそれまでのRBM(レンミンビー)からYUENにするようです。今後はYEN(日本円)と紛らわしい呼び名です。井尻千男氏は、貴台もパネリストとして参加された先の拓大でのパネルディスカッションで、教科書における「日中戦争」という表記に絡んで呼称は大事であると強く語っておられました。中国が人民元による東アジア制覇に乗り出した証拠です。
シナ人の遠謀深慮恐るべしです。 このままでいい筈はありません。

(5)中共政府の金の備蓄量が2002年12月以降「1929」に張り付いたままです(単位は一万トロイ・オンス)。それ以前は1267、1608とほぼ一年間づつ一定でしたが、もう3年近く「1929」です。 これって事有れば中国は米債権を売り払って米国に超インフレを引き起こし大恐慌の二の舞に突き落とすぞとの胡錦濤のブッシュに対する脅し!?
http://www.pbc.gov.cn/english/diaochatongji/tongjishuju/
最後が一番おもしろいですね。
   (しなの六文銭)


(宮崎正弘のコメント)一時期、よく言われていた逸話は「蒋介石が台湾へ逃げるとき、中国の金塊を全部持ち出した。だから台湾は戦後経済繁栄した」というもの。いまの中国大陸で、この与太話を信じている輩がたくさんいます。
 伴野朗の小説『蒋介石の黄金』は、金塊を運ぶ船が沈没し、金市場が暴騰、これでアメリカで大儲けをしたという奇想天外なシナリオです。ありもしない大量の金塊を台湾へ運んだという作り話は市場操作にあったという分析です。
 台湾の繁栄は国民党が日本のすべての財産を接収したからで、あれが「世界一財閥の国民党」の資産です。


   ♪
(読者の声3)10月22日のメルマガで、「また世界第二位の外貨準備高を誇る中国ですが、あの統計の水増しは、おそらく何か巨大なトラップが仕掛けられているのでは? と踏んでいます。純粋に経済理論から言えば輸出黒字を上回る外貨が貯まっており、直接投資は04年実績606億ドル、03年535億ドル。これらを単純に上乗せしても、中国の外貨準備は計算より遙かにおおい」。
 と述べておられましたが、15日付産経新聞の記事を思い出しました。
http://www.sankei.co.jp/news/051015/morning/15int001.htm
『貿易黒字 中国、過少公表か 米団体指摘「実態の6分の1」』
(引用開始)「調査には欧州連合(EU)や日本、米国など約四十カ国と、中国の貿易統計を使用。約四十カ国の中国からの輸入額と中国からこれらの国々への輸出額とを比べた結果、二〇〇四年の中国の貿易黒字額は中国政府公表の四百五十八億ドルを二千三百二十八億ドル上回る二千七百八十六億ドルであることが分かったという。」(引用止め)。
 この「米産業界や農業団体、労組などでつくる「中国通貨連合」」という団体による統計結果は、宮崎先生の実感と比べていかがですか。
       (TO生、愛知県)


(宮崎正弘のコメント)「米産業界や農業団体、労組などでつくる“中国通貨連合”という団体」のことを小生は詳しく知りません。後日、判明した時点でコメントしたいと思います。
    ◎ ◎ ◎ ◎ ○
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    ◎
もし三島さんが生きていたら靖国、教科書、防衛、尖閣、ジェンダーフリーに如何なる発言をするしょうか?

三島由紀夫氏没後35周年
「憂国忌」!
    
 とき    11月25日 午後6時―9時(5時半開場)
 ところ   九段会館 大ホール
 参加費   おひとり 2000円(会場分担金として)
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「憂国忌」・当日のプログラム
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1800 開会挨拶(発起人代表 松本徹)
1805 神道儀式による鎮魂祭(乃木神社宮司による。祭主小田村四郎)
1840 「薔薇刑」秘蔵スライド上映と解説(細江英公)
1905 (休憩)
1920 シンポジウム「三島事件から35年、現代日本はどうなったのか?」
     井尻千男、入江隆則、サイデンスティッカー、西尾幹二、村松英子
2050 追悼挨拶(発起人代表)および閉会の辞

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『瀕死の中国』(阪急コミュニケーションズ刊、1600円+税) 
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『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円プラス税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
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