国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/10/18

http://www.nippon-nn.net/mishima/index.html
(「憂国忌」 ↑ 三島由紀夫没後35周年は11月25日(金曜)午後六時)
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成17年(2005年)10月18日(火曜日)
       通巻 第1256号  
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 靖国参拝を「日本の」マスコミが批判するという異常な敗北心理
  朝日はともかく、日経の左翼への陥没は財界人の歴史知らず、を物語る
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小泉首相の靖国参拝を「朝日」は社説で「負の遺産が残った」として、次のように批判した。
「首相が反対をものともせずに公然と参拝する。その映像はただちに世界に伝えられ、『歴史を反省しない国』というイメージが再生産されていく」云々。 
 毎日は「中韓の反発が国益なのか」と題し、「首相の靖国参拝が外交上の国益を損ない、信教の自由を保障した憲法20条との関係でも疑義がある」と言明した。

「東京新聞」も似たような中味で「参拝強行 改革の機運も台無しだ」。
靖国参拝は「公私を区別できない児戯に似る」だって。
ともかく主要三紙が、自国の首相の正統な行為を、かくも北京、ソウルの立場にたって批判する異常さは、特筆して記憶すべきである。

さて、経済界を代弁する「日経」は、過激な見出しこそ掲げなかったが、「これが『適切に判断』した結果」か、として「中国、韓国などとの外交関係は一段の悪化が懸念される。首相はアジア外交をどう立て直すのか、国民にはっきりと説明すべきである」。 
 日経の紙面作りは靖国報道に関して言えば朝日なみの左翼偏向、あたかも第二『人民日報』のごときだった。

 「読売」は「もっと丁寧に内外に説明を」として、小泉首相の「説明不足」を槍玉にあげているのみ。読売は突如、靖国問題で北京へぶれた経緯があるだけに、コトバをやや慎重にしている。

 結局、賛成は「産経」だけである。社説は「例大祭にしたのは適切だ」として、8月15日よりも、例大祭が「ある意味では、すべての国事殉難者を対象とする例大祭が最も適切な参拝日といえる」とし、「首相が国民と約束した年一度の靖国参拝を継続したことを素直に評価したい」と前向きの評価を与えた。 

 個人的にいえば、いまごろの参拝は気の抜けたサイダーをのむような、あるいは腐った刺身を食べるようで、せめて8月15日に行けなかったのだから、9月11日の総選挙直後、戦況圧勝の報告に行くべきであっただろう。

 首相の靖国神社参拝は内政問題、こころの問題、日本人の歴史の問題であり、北京やソウルがなにか寝言を叫ぼうが、まったく無視すればいいのである。

 しかも私服、昇殿なし、神道のしきたりによる参拝形式無視、私的な賽銭。。。。と徹底的なほどに正統スタイルをためらった小泉首相の遣り方では、むしろ多くの国民に説明がつかないであろう。
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(お知らせ)地方講演旅行のため、小誌は次に10月24日(月曜)号が休刊となります。
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(今月の拙論)
(1)「高千穂・壱岐紀行」(『自由』、11月号、発売中)
(2)「防衛努力が希釈化する台湾」(『月刊日本』、11月号、10月22日発売)
(3)「“中国の次はインド”の次は、バングラデシュ?」(『エルネオス』11月号、10月30日発売)
(4)「三島由紀夫の日本回帰」(拓殖大学日本文化研究所編『季刊・日本文化』秋号)
http://blog.so-net.ne.jp/endoh-opinion/
 (上記の遠藤浩一さんのサイトで『日本文化』の申し込み方法の紹介があります)。
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(読者の声1)広東省広州市番禺区魚窩頭鎮太石村という、人口二千人の村で、村民委員会主任(村長)罷免運動が発生して、弾圧を受けて多数の死傷者が出た模様だ。 
 これは中国国内の新聞では一部しか報道されていないが、香港発行の亜州周刊(2005年10月2日号)などが詳しく伝えている。
     背景として太石村の耕作可能農地約3000ムー(1ムーは667平方メートル)のうち、2000ムー強の農地が、ここ10年以内に村民の同意なしで工場用地として収用されたが、村の経済は停滞、財政も赤字続きだった。
    農地を失い、貧窮化した農民側は、村長(村党支部書記兼村委会主任 陳進生)と『高級領導』数名の不正を疑い財務公開を要求した。この要求が拒否されると、『中華人民共和国村民組織法』や『広東省村務公開条例』の規定に基づき、罷免に必要な800名数の署名を集め、7月29日『罷免動議』を広州市番禺区民生局に提出した。
 同民生局は確認作業を行い、800名の署名のうち、584名の署名を合法とし、太石村合法選民の五分の一を超えて、法律規定の罷免必要人数に達したことを確認した。
   8月16日より、当局は警察を動員し、不法に村民民権護持代表の馮秋盛や梁樹生などを拘束、80歳の馮さんという老婆を骨折させた。
   その後、同じく 村民民権護持派の呉志雄(退役軍人)なども拘留所入りとなった。
       9月11日、広州市番禺区民生局の確認に基づき、太石村の罷免選挙が公布された。
       9月12日には、番禺区政府は60台余りのパトカーを出動させ、機動隊や治安隊員千人近くを太石村に進入させた。
その間、警察部隊は太石村に通じるあらゆる道路を閉鎖し、その後、消防車の高圧水を、会計室を守っていた女性の村民に向けて間断なく噴射した。その結果、現場にいた数十人が地面に倒れ、けが人が出た模様。
     9月16日に罷免委員(七人)選挙が行われ、陳進生村長を含む共産党支部推薦の7名は全て落選し、村民側7名の候補者が選出された。村民民権護持派の呉志雄(在拘留所)が最高得票を獲得した。その後、10月7日に開催予定だった村委員会で、正式に罷免される手筈となっていた。
      当局側は警察を動員して村民多数を拘束。加えて、一日一人100元で人を多数雇い村を封鎖。村民に署名撤回の圧力をかけ、罷免委員も9月末までに全員が辞退、当局側候補者が繰り上げ当選、村長は罷免を免れた。地方当局が経済発展を名目に開発業者と癒着、「失地農民」を力で押さえ込んだ。
9月26日、弁護士の唐荊陵氏、郭燕氏、広州中山大学教授・艾曉明氏と鳳凰週刊紙記者が番禺区沙湾大橋付近で暴漢に襲われた。10月9日、英紙ガーディアン記者ベンジャミン・ジョフ-ウォルト氏と湖北省の人民代表・呂邦列氏(Lu Banglie 日本で国会議員にあたる)が暴漢に襲われ、呂氏は撲殺された。
これらの動きに日本の大新聞は沈黙を守っている。
         (一日本人)


(宮崎正弘のコメント)欧米の新聞が大きく報じておりましたので、当然、日本のマスコミも後追いしていると思いこんでいました。
 とくに記者が巻き込まれて大けがをした『ガーディアン』紙は連日大きく報じたため、欧米のマスコミは一斉に中国の、この信じられない暴行をつたえてしました。そうですか、日本では報じられていないのですか(10月14日時点)。やっぱり、問題ですね。その朝日新聞的な報道姿勢があまねく拡がっていることは。


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(読者の声2)御新著『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』を早速拝読しました。夜中まで、一気に読みましたが、ここに書かれた100の近未来シュミレーション、様々な事実を押さえたうえで、鷹の目で、つまり高いところこら鋭く急所を突く、いつもながらのご思索に感銘を深くしました。
 私にとりましては今後の東アジアを見ていく上で重要な手引き書となります。御礼まで。
    (SH生、保谷)


(宮崎正弘のコメント)ようやく先週に書店に並び、版元のテスト販売で東京駅など大型書店では結果が良いとの知らせがあって、内心安堵したところです。国際情勢はめまぐるしく変貌しており、来年早々には改訂版とだす必要がうまれるかも知れませんが。
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(訂正)小誌1455号の書評「中村彰彦『座頭市から新撰組まで』(双葉文庫)」のなかにある、「面白く読んだのは山本周五郎『樅の木は残った』の史跡をめぐる旅日記。本物の樅はどこに残っているか? 探している裡にトある温泉宿にとまった。そこには見事に樅の木があった」と誤植を訂正します。(「樅」が「楡」と誤記されました)。
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<< 自治調査研究会 勉強会のお知らせ >>

 次回は防衛庁長官の大野功徳氏を招いて、今後の防衛政策を仔細に聞きます。どなたでも参加できます。
         記
 とき     11月15日(火曜日) 午後六時
 ところ   横浜駅西口「かながわ県民サポートセンター」304会議室        http://www.city.yokohama.jp/me/kanagawa/guide/genre/bunka/shisetsu/equ26.html
 講師と演題  防衛庁長官 大野功徳 「これからの日本の安全保障」
 会費     おひとり 2000円
 お問い合わせ (045)263−0055 苅部
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『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』
(並木書房、1575円)
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(日経新聞16日付けに大きく広告がでました)。

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『中国よ、“反日”ありがとう』(清流出版刊、1400円+税)
『瀕死の中国』(阪急コミュニケーションズ刊、1600円+税) 
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『中国のいま、三年後、五年後、十年後(改訂版)』(並木書房、1575円)
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円プラス税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
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