国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/09/30

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成17年(2005年)9月30日(金曜日)
       通巻1241号  
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世界8位の石油生産国ナイジェリアから英米メジャーの一部が撤退
 隙をついて中国が戦闘機12機をナイジェリアへ売却
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 ナイジェリアは石油資源に恵まれ、早くから英米メジャーが進出してきた。人口三億、中国、印度につぐ人口大国であり、石油資源が豊饒。ただし部族間の武装闘争が絶えず、とくに近年は、反政府ゲリアの反政府、反英米行動、武装闘争が激しく、メジャーの石油施設への襲撃があとを絶たない。

メジャー王手のシェブロン(米国第二位)は、ナイジェリアの第二鉱区が武装ゲリラ集団(NDPVF、ナイジェリア・デルタ人民志願勢力)の襲撃予告に晒され、とくに長大なパイプラインの防御が難しいとして、撤退を告知した(インタナショナル・セキュリティ・ニュース、9月30日付け)。

 一方、この隙をつくかのように中国はナイジェリアへジェット戦闘機を十二機供与、条件は石油鉱区譲渡。

 これまでにも中国は首脳外交を展開して、ナイジェリアを含む南部アフリカへ一億三千五百万ドルを供与、またナイジェリアへは通信衛星「東方紅4号」を輸出している。

 しかしジェット戦闘機の供与となると、単発のビジネスではなく、戦略的外交の一環である。なぜならジェット戦闘機には、長期的な部品供給とパイロットの訓練をともない、また基地の建設、改修工事、メインテナンスなどを含め長期かつ膨大な支出をともなう。
 中国軍とナイジェリアの結びつきは、これで確定的に深まることを意味し、欧米メジャーの撤退という間隙をつく、荒っぽい遣り方に欧米の反撃も予想される。
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佐賀県、ならびに周辺の読者の方へ明日のお知らせ!

<<佐賀 土曜セミナー>>
 佐賀市および周辺にお住まいの読者の方、どなたでも参加自由です!

とき  10月1日(土曜日)午後2時→4時
ところ 佐賀市天神三丁目 「アバンセ」ホール
http://www.saganet.ne.jp/avance/riyo/riyo8-1.html
宮崎正弘「中国人と日本人――日本は中国を誤解していないか」
(質疑応答を含んで120分)  
入場無料!
              ☆ ★ ☆
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(読者の声1)私の申した“バングラ三種混合コクテル論”が貴誌を舞台にして、かなり物議をかもしている(?)ようですが、要するにそういう深い意味があるのではなく、当地で商売をなしたいビジネス作戦よりみて、この三種混合が障壁になっているというだけのことであり、別にそれぞれのどこがどうだというわけではありません。
社会主義の無責任性、責任逃避性、官僚制、イスラム宗教の内容の是非を云々しているわけではなく宗教が持つ保守性戒律性、ベンガリの僕らが眺める特殊性について言っている者です。
決してこの宗教を否定するものでもなくベンガリ民族を否定するものでもない。あくまでも商益にそった議論なのであります。退屈男には哲学的頭は毛頭なく、商売人の目からの銭儲けとしての感想であります為念。
    (平河退屈男)


(宮崎正弘のコメント)ご趣旨よく存じ上げております。論争になるのはたしかに日本人には相性が悪いけれども、せめてこの程度の論争は今後も積極的に展開しましょう。どしどし、問題の提議お願いします。


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(読者の声2)いつもたいへん勉強させてもらっています。10/12発売のご著書も予約させていただきました。楽しみにしています。
明日(土曜)の宮崎さんの講演会も都合つけば、佐賀まで出かけるつもりです。
さて貴HP http://www.nippon-nn.net/miyazaki/misima/benares.html
での「ベナレス訪問記」に一箇所、ティポエラーありました。
「目の当たり西」→「目の当たりにし」。些細なことですが、今回のご紹介で訪問される方が多いかと思いまして。
ベナレスの記述が「暁の寺」にあったとはすっかり記憶から抜け落ちてしまっていました。当方とても宮崎さんのような熱心な三島の読者ではなかったようです。当地の感想については自決前に武田泰淳との対談で語っていたことを思い出します。閑話休題。以前愛知県の知事が「目途」を「もくど」と読んだのを一度目の当たりにしましたが、今回小泉首相が同じ誤りを2回繰返すのを昨日TVで目撃いたしました。小泉の「郵政民主化」の危機について西尾幹二氏の所説を紹介くださり有難うございました。あれから、いっそう小泉マンセーの胡散臭さに警戒するようになりました。
(RS生、長崎県)


(宮崎正弘のコメント)ご指摘有り難う御座います。長崎ですとお近く(?)。もしお時間の都合がつけば、是非「佐賀 土曜セミナー」にもお寄り下さい。長崎からも他に数名の参加者があるそうです。
小生は一昨年、昨年とつづけて長崎、大村、佐世保で講演をしておりますが、半日の時間を利用して遠藤周作記念館へタクシーをとばして行きました。
 佐賀は昨年四月にも同会で、一昨年は内外情勢調査会の講演で佐賀、多久、唐津などを廻りました。
 さて、三島さんに唯識,アラヤシキの手ほどきをしたのは東大前教授で哲学者の松山俊太郎氏ですが、奇しくも松山さんも、渋沢龍彦氏の親友でした。人間のいきる、死ぬとは、この部屋から隣の部屋へ移るようなもの、とか、一度三島研究会の公開講座にお招きしてお話を承ったのですが、率直に言って理解できませんでした。『暁の寺』におけるベナレス、唯識、アラヤシキの解釈は、いかにも三島流ではあります。
 ベナレスへ行けと三島さんに教唆(?)したのは村松剛氏でしたが。。。


   ♪
(読者の声3)はなしは飛びますが、小林秀雄の講演を絶賛している方は、小生以外にも少なからずいるようです。
茂木健一郎氏は、昨年出版した「脳と仮想」の劈頭で次のように述べています。
「(引用開始)<<小林秀雄の講演を最初に聴いたのは、1999年の夏ではなかったかと思う。ある人が、「私は小林秀雄の講演を愛聴している。」という文を書いているのを読んだ。そのすぐ後で、別の人がやはり講演を絶賛している記事に出くわした。 ・・・ 小林秀雄は、自分にとってそれほど近しい人でも、アクチュアルな人でもなかった。「過去の人」だと思っていた。それがテープを聴いて変わった。 「現代思想について」や「信ずることと考えること」といった講演を聴くに至って、小林秀雄は、私にとって最も近しい人になった。「同志」と勝手に思い込むような存在になった。・・・ なぜ、小林の講演が、私にとってそれほど衝撃だったのか? 語り口が志ん生だった。甲高い声。早口。情熱。私は勝手に、イマイマしそうな口調で喋る、気むずかしい老人を想像していた。テープに記録された講演の様子は、予想と全く異なるものだった。語りの文体が、ラフだった。
小林が書き遺した文章は、文句の付けようがないほど練り上げられた、隙のないものである。しかし、テープの中の小林は、むしろ即興的で、荒削りだった。聴いていると、まるで酔っぱらいと居酒屋で議論しているような気分になった。その無頼と言っても良い人柄に、私は強く惹かれた。>>」(引用終わり)。

これはまえに貴誌に掲載頂いた小生の個人的な「話す小林」体験とまったく同一のものです。違いは一冊の書を物にできるか否かです。
人生に悩むことなく、物事について深く考えようとしない朴念仁の小生に、「書物の小林」は面白くない、理解するに厄介な存在でしかありませんでした。しかし「話す小林」を体験すると、心のなかの「小林」の位相が大きく変わりました。語り口は確かに江戸っ子らしい活きのいいもので、荒削りな無頼の印象がありますが、茂木氏が同書の終わりに書き付けているように、小林は講演の前に、周到にその内容を準備していたようです。ホテルの部屋で練習していたとも伝えられています。
高校あたりの「現国」か、「倫理・哲学」とかの授業があれば、ぜひ小林の講演テープを教材に採り挙げて、「話す小林」を感受性豊かなうちに日本の若者に体験してもらいたいものです。 母親を喪くした悲しみのなか蝋燭を買いに外に出て、出合った蛍をおっかさんだと思ったというエピソードから説き起こされる小林の未完の大作「感想」をもう一度手に取ろうと思いました。
    (しなの六文銭)


(宮崎正弘のコメント)小生、小林さんの講演テープを三つほど、しかも繰り返し聴いた経験があり、講演の天才かと思ったほどでした。じつは生前の小林秀雄さんとも、二回おめにかかっており、講演は何週間も前からあたまのなかで、あれでもない、これでもない、と筋道を構築し、それを反復練習し、完全に暗記にちかいレベルまで仕上げてから講演にのぞむ、という話を氏から直接か、或いは林房雄氏を通して聞いた記憶があるのです。
ま、いまとなっては30年前の曖昧模糊とした記憶領域のはなしですが。。。
小生とて講演が多い身ですので、講演名人のテープを何十と聴いて、そのノウハウを知ろうとそれなりの努力をしたり、なかには落語を聞きに行く人もいるくらいです。原稿を書くより、じつは講演の抑揚、ストレスの置き方、間の取り方などは難しいですから。
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(お知らせ)地方講演が続くため小誌は明日(10月1日)から4日まで休刊です。
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(サイト情報)9月28日米下院の歳入委員会で、日米の経済・貿易関係と世界経済における日本の役割についての公聴会が開かれ、焦点となったのが日本経済の問題点と原因、米国産牛肉を含む貿易再開の遅れ、簡保を含む経済や規制改革など。
下記のサイトにトーマス委員長ほか各証言者のステートメントがあります。
Hearing on United States-Japan Economic and Trade Relations U.S. House Committee on Ways and Means Wednesday, September 28, 2005
http://waysandmeans.house.gov/hearings.asp?formmode=detail&hearing=443

 公聴会の概要について書かれた国務省情報プログラム局の記事
U.S. Lawmakers Criticize Japan for Continued Ban on Beef Imports The Bureau of International Information Programs, U.S. Department of State, Washington File, September 28, 2005. 
http://usinfo.state.gov/xarchives/display.html?p=washfile-english&y=2005&m=September&x=20050928190607aawajuk4.429263e-02&t=livefeeds/wf-latest.html
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<<宮崎正弘のロングセラーズ>>

『中国よ、“反日”ありがとう』(清流出版刊、1400円+税)
『瀕死の中国』(阪急コミュニケーションズ刊、1600円+税) 
http://deserveit.jp/am/asin/4484052083.html
『中国のいま、三年後、五年後、十年後(改訂版)』(並木書房、1575円)
http://deserveit.jp/am/asin/4890631704.html
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円プラス税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
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