国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/07/31

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)7月31日(日曜日)
      通巻1199号
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米軍のウズベキスタン空軍基地使用、微妙に
 カリモフ大統領が「立ち退き」要求をエスカレート
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 カリモフ(ウズベキスタン)大統領が再び、ロシアと中国になびき始め、ウズベキスタンの民主化よりも、自らの独裁権力の維持に最大の関心を移行したのは明白である。

 ラムズフェルト国防長官は7月の上海シックスの声明(7月5日)直後、あわてて中央アジアを訪問した。

 アフガニスタンの作戦を維持するために米軍はキルギスのマナス空港に輸送中継基地を確保してきた。タジキスタンには訓練基地、ウズベキスタンにも中継空輸基地をおいて(いずれも借用)、アフガニスタンへの緊急輸送体制の要衝と位置づけてきた。

 三月の「チューリップ革命」(キルギスでアカーエフ元大統領追放)、五月、ウズベクでの民主化要求デモに顔面蒼白となったのは北京とモスクワだった。
 (このまま中央アジア・イスラム圏が米国の影響下にはいれば、両国は軍事的に取り囲まれる)という被害妄想的な強迫観念に取り憑かれたのだ。

 とくにウズベキスタンでは民主化要求の五百人のデモ隊を武力弾圧、「このため493人が隣接するキルギスに逃げ込んで、いまも難民と化している」(ワシントンポスト、7月30日付け)。

 米国の民主化要求に立腹したカリモフは、従来の反モスクワ路線を急速に転換してプーチンと接近、また北京が数十億ドルを出資してウズベクの石油鉱区を買収契約したことで中国とも突如、緊密化路線に転向し、西側との協調路線を著しく後退させた。
 
そのうえでK2基地(カルシ・カナバード空軍基地)から180日以内の撤退を暗に要求し始めたのだ。
 このタイミングにキルギスのバキーエフ新政権(米国の支援で誕生したにも拘わらず)が、モスクワと北京の後ろ盾を得て、米軍の撤退を要求し始めた。これもカリモフには追い風となった。

 現実には夜間飛行と貨物の一部の飛行をタジキスタンに移管したのは米国のほうで、カリモフ政権への圧力である。
 そのうえ米国は2001年以来、1500万ドルの基地使用料を支払い、さらに2200万ドルの追加支払いを準備している。

しかしもしウズベキスタン空軍基地を失えば、米軍のアフガニスタン作戦への後方支援プロセスに多大の悪影響がでるのも事実である。
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(夏休みの発行について)小誌は極力日刊ペースを保ちますが、8月13日から27日頃まで海外取材、国内連続講演旅行などのため休刊になります。◇◇◇
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