国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/07/19

△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)7月19(火曜日)
          通算1188号 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
韓国は世界の通信技術大国に、と「IT839」プロジェクトが推進中
  意外や意外、韓国ですすむ政治と経済の二律背反
****************************************

 口を開けば「反日」。実態は財布の中身と技術革新。 

 韓国のテクノロジー開発の進捗ぶりは、嘗ての集積回路全盛時代から眺めても刮目に値する進捗ぶりである。

 80年代、日米通商摩擦のおりに米国は日本の頭越しにIT革命の次の技術を意図的に韓国に集中させた。日本の独走に歯止めをかける目的があった。
 爾後、米国資本の一部は韓国へ集中的に投入され、倒産寸前の銀行が米国系列に入り、やがて最大のLG、サムソン、SKなど財閥系が陸続として米国資本系列に再編されていった。

 たとえばサムソン・エレクトニクスは、75%の株主が米国の資本、たまたま韓国籍というだけの多国籍企業に化身している。世界市場で気をはく現代自動車も、いまでは米国系列とみて差し支えないだろう。

 反日、嫌米、親中路線を突っ走る観念的イデオロギー的な韓国の政治と現実のビジネスとは巨大な乖離があるが、それを気にしないのも韓国的気質である。

 いま韓国が明確なビジョンを掲げて官民あげて取り組んでいるプロジェクトを「IT839」という。これはIT通信の八つの技術を集大成し、三つの基盤を立ち上げ、九つの技術革新を図る、という鳴り物入り。2010年までに700億ドルを投じる。
 
4800万人の国民の比率から言えば、韓国の携帯電話普及率はおよそ99%、インターネット普及も日本より高い。若者は劇場の予約どころか、ガールフレンドへの花束配達手配、デートコースの選択まで携帯電話で選んでいるほどだ。

 IT839の中心は政府肝いりの電子通信研究所(ETRI)である。これはソウル南方150キロの大田にあって、日夜1500人のエンジニアが民間企業の開発部門と頻繁な連携をとって、開発に余念がない。
  研究目的は電波識別、電波帯の拡大、通信システムの整合、新デジタル技術などである。
 年間予算は3億4500万ドル。

 サムソン、LG、SKなどの民間企業へ下ろされた過去の技術蓄積をカネに換算したら、おそらくはこの三倍以上もの研究開発費がすでに投じられている。
 「韓国が次世代通信テクノロジーを牽引している」という自負に溢れ、エンジニアが輝いて見える。この光景は90年代までの何処かの国に似ている。
 その後、SONY、松下の凋落、三洋電機の世界的リストラに象徴されるダウンサイジングとは対照的だ。

 すでに携帯電話にテレビが内蔵され毎月14ドルでニュース番組、サッカー生中継などを享受している人口は増えている(05年6月現在韓国で七万六千人)。

 名画劇場がコスト問題を克服して携帯電話に乗る日が近いと韓国は胸を張るばかりか、韓国製が世界標準となることを確信している。もっか最大の目標は通信容量の50倍速化。日本にこれほどの自信はないのではないか。

  携帯電話を利用した生産管理、発電配電供給管理、在庫管理などを瞬時に手の中で行えるという欧米の研究所のエンジニアが日夜頭の中で描いている構想も実現に向けて韓国がいち早く走り出している。

 強制連行、従軍慰安婦、日帝三十六年の謝罪が足りない、靖国、教科書問題などで喧しく騒ぐおなじ国民がいる場所で、こんなことが本当におきているとは信じられない。
        ☆☆  ☆☆  ☆☆ 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ◇  ◆  ◇
<<宮崎正弘の新刊>>
『中国よ、“反日”ありがとう』(清流出版刊、1400円+税)
週刊文春、週刊新潮などでも大きく取り上げられました! 主要書店で売り切れ!
http://www.seiryupub.co.jp/
  ♪
『瀕死の中国』(阪急コミュニケーションズ刊、1600円+税) 
  アマゾン中国本で第四位! 三刷出来!
http://www.hankyu-com.co.jp/books/_ISBNfolder/ISBN_05200/05208_hinshi/hinshi.html
  ♪
<<宮崎正弘のロングセラーズ>>
『中国のいま、三年後、五年後、十年後(改訂版)』(並木書房、1575円)
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-url/index=books-jp&field-author=%E6%AD%A3%E5%BC%98%2C%20%E5%AE%AE%E5%B4%8E/250-6226573-5690658 
(以上は上記アマゾンからも購買できます)
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
小誌の購読は下記でご友人・知己・メル友の代理登録もできます(↓無料)。
http://www.melma.com/mag/06/m00045206/a00000060.html
(↑この左欄。過去4年分の小誌バックナンバーが閲覧可能です)。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所2005◎転送自由(転載は出典を明記してください)。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。