国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/07/11

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)7月11日(月曜日)貳
          通算1179号 臨時増刊
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 「米韓同盟」の存続を主張する保守派の巻き返しはあるか
 韓国は中国の傘下に入ろうとしている
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 反日に耽っている内に大局を見失ったのか?

 ノムヒョン大統領は左翼バネを中軸に親北路線を歩む危険人物だが、このまま左翼冒険主義を突っ走ると米国を怒らせ、韓国は間違いなく悪辣な陰謀をたくらむ中国に飲み込まれるだろう。

 もっとも北朝鮮の秘密指令に基づいて行動する韓国の左翼はそれが望みだが、多くの韓国人の希望は自由な言論が展開できる民主主義国家としての韓国の存続ではないのか。

 基本的に韓国は千五百年間、中国の家来であり、三十六年間の日本時代も、戦後半世紀の米国への依存時代も、ながい歴史の一齣でしかない。心情はすでに中国への傾斜である。半島の政治文化がもつ宿命でもある。
 げんに中国へ留学している韓国人は五万名を突破(ちなみに日本人留学生は一万九千人強、05年7月現在)。口を開けば中国礼賛、日本批判、そして北朝鮮に親しみを感じているというのだから、もともと全体主義が好きな民族であるのかも知れない。

 しかし韓国の保守陣営はいったい何をしているのか?
 李会昌は大統領選挙に敗れて以来、影響力を失い、金泳三は影が薄く、保守の中枢にいた金鍾泌元首相の政治生命は完全に絶たれてしまった。

 この保守無力化という状況に追い打ちをかけた反日運動は、殆どの保守系学者を沈黙へと追い込み、保守の雑誌は権力と左翼から羽交い締め、資金源を絶たれ再起不能の状態、これで保守派が韓国内で復活するとなれば、奇跡である。

 とはいうものの韓国の思想界は「内戦」といってよく、旧保守、旧権力側、旧軍人らが連日のようにノムヒョン大統領を批判している。
 それも年金などからカネを出し合って米韓同盟堅持を訴える集会を開催している。
 05年にはソウル市役所前に20万人が座り込んで韓国の安全保障のための米韓同盟の重要性を訴えた。

 人気が暴落するとノムヒョン大統領は日本非難の戦術を行使し「過去の謝罪と賠償」を口にして、当座の人気を回復し、またもや支離滅裂な外交、内政を継続、すっかり国民から厭きられていることは事実なのである。

 大統領演説を克明に分析すると「日米間同盟離脱」を目指しているようで「韓国は日米と組んだ南方三角同盟は冷戦時代の残滓、いまやそんな状況に閉じこめられている必要なない」と言っているに等しい。

 だから韓国は日本の拉致にまったく関心がないのである。
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(読者の声)貴誌1178号の(宮崎正弘のコメント)のなかで「孔子の末裔を名乗る方は山東省にもいます。ひとりは孔子廟の総本山、曲阜の孔林(孔子の墓)の前で書を墨で、ま、流暢に書いて、観光客に売っています」。
 かういふ話を聞くと、宗教や精神的價値を冒涜する共産政權への怒りが沸上がつて來ます。私も數年前、パック旅行で蘇州・寒山寺を訪れた時、觀光客に「書」を書いて賣つてゐる坊さんを見ました。かういふ宗教政策は、人間の尊嚴を貶しめるもの、結果的に人間を淺薄化・退化させるものだと思ひます。
 とここまで考へて質問なのですが、「法輪功」とは、さういふ「人間の尊嚴」への希求の結果なのでせうか? 或いは、共産黨の宗教政策の(直接間接の)結果なのでせうか、それとも(逆に)宗教政策=統制のユルミの結果なのでせうか?
 或いは「過去の不條理」の結果なのでせうか?
(例へば、革命により零落した過去の富裕階層の自己主張とか)。或いは「現在の不條理」の結果なのでせうか?
(例へば、開放政策により零落した[かつての]革命=受益者の反撥とか)
 先日、日比谷公會堂での人權擁護法=反對集會に行つた時、「大紀元」を配つてゐた、シナ人らしき二人組の女性を見ました。穩やかだが、疲れた感じの表情でしたが、ヤハリ宗教的な雰圍氣を感じましたので、單なる反政府運動とも違ふ、といふ印象を私は受けましたが…。先生のご印象、ご觀察は如何でせうか?
         (showa78)


(宮崎正弘のコメント)法輪功は純粋な人が多いだけに、これが政治利用されると危険なことにもなりかねない。反共運動の前衛から、北朝鮮の走狗に成り下がった韓国の統一協会のように。
 中国で弾圧されているのは法輪功だけではなく、類似の気功団体は多く、くわえて新興宗教もかなりあります。しかし、拷問されて死亡、精神病院に入れられて注射を打たれて死亡するなどの例が二千人前後あるいはそれ以上と米国議会で報告されており、この宗教弾圧を放置することこそ人権に悖る。しかし日本の国会は批判決議さえしておりません。
 迫害を受けている宗教団体のなかで、日本でも新聞を発行するほどの活力があるのは、おそらく法輪功のみ。民主諸党派も日本語の機関誌は散発的で、継続的ではなく、また華字誌の多くは米国が発行元ですから。
 さてご質問ですが、全体主義への草の根の挑戦と捉えていいだろうと思います。法輪功は、しかしながらドグマを確立しつつあり、『大紀元』紙面にも、多少なりともそれがあらわれて来ました。そのドグマがどちらへ曲がるか? いまのところ中国の民主活動家、インテリ、論客の多くが『大紀元』に寄稿して活発な議論を展開しており、これらは現在の中国の矛盾を指摘している意味で大いに参考になります。
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