国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/07/07

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)7月7日(木曜日)
第1176号  
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また反日ムードを醸成するキャンペーン
 台湾の野党にも飛び火、陳総統が抗日ムーを必死で打ち消した
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 反日キャンペーンでは、事実上の「第三次国共合作」が開始されたようだ。

 北京市郊外、盧溝橋にある「抗日戦争人民記念館」が改修工事を済ませ、7月7日に再開され、二千人をあつめての「記念式典」には殆どの日本のマスコミも取材した。
 
この日、演説したのは嘘放送の本部、共産党中央宣伝部の劉雲山部長だった。
 開幕式には人民解放軍のほか地元の市民、中学生らが動員された。

王新華・館長は日本人記者団に「歴史的事実を中日両国の人民に伝えることが両国関係の建設に役立つ」と嘯いた。悪辣な嘘宣伝の数々が再び中国の子供達の洗脳教育用に再開されたことに日本政府は一片の抗議もしていない。

 台湾でも外省人の一部にある「反日分子」が中心となって、「抗日戦争勝利60周年」キャンペーンを北京と呼応して展開中。とくに中華統一組を呼号する野党が反日運動に火をつけようとしている。

 中国国民党の連戦主席は国民党中央常務委員会(7月6日)で挨拶し、次のように語った。
 「抗日戦で中華民国は戦勝国になったが、政府は台湾独立の推進で中国との歴史を断絶しようとしている。国民党としては「抗日戦勝利60年の記念展示会など一連の行事を繰り広げたい」。
 連戦は四月からの訪中で、各地で繰り返し「抗日戦勝利60周年」と「両岸の”中華民族”の結束」を強調し、北京のキャンペーンに同調、台湾の本土派から冷笑されていた。

 また中華思想に凝り固まる統一派の「新党」(外省人の二世三世が中心)は6日、「抗日戦争勝利60周年」をテーマとする訪中団を派遣した。
 新党の郁慕明主席は出発にあたって記者団に「抗日戦勝利60周年は両岸が共同発展をつかむ契機」などと述べ、実際の訪中でも、わざわざ訪問先に「抗日人民戦争記念館」や「南京大虐殺記念館」を選ぶなど、北京への配慮をみせている。

 一方、台湾の陳水扁・総統は、軍に向けての声明文(7月6日)のなかで「60年以上前の敵とは今日では協力関係にある」と強調した。
 陳総統の声明文は、廬溝橋記念日に台湾軍に向けてモラルを鼓舞するために起草されているのだが、文中に「抗日」なる語彙を用いず、「抗戦勝利60周年」という言葉で、対日戦争勝利の意味を表わすに留めた。
 つまり「日本」の文言がない。

 また内容も日本批判には触れず「北京政府(中国)は一つの中国の原則を堅持し、武力での威嚇を続けている」などと現在の中国の姿勢を批判した。

 台湾独立建国連盟の黄昭堂主席も、「日本は台湾海峡の安全に関心のある国家であり台湾は日本への恩讐を打ち消すべきだ」と演説した。

 北京に阿る国民党、親民党、新党といった台湾野党が一斉に“反日”ムードを醸成しようとした傾向をゆゆしき事態と陳政権が認識した証拠である。
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 (サイト情報)?米国防省「米国本土防衛における国防省の役割と行政当局への支援」報告。
http://www.defenselink.mil/releases/2005/nr20050630-3843.html
http://www.defenselink.mil/news/Jun2005/d20050630homeland.pdf
?G8サミット(主要国首脳会議)での「アフリカ諸国への支援」についてブッシュ大統領の演説。(6月30日)。President Discusses G8 Summit, Progress in Africa, June 30, 2005
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2005/06/print/20050630.html
?国際情報プログラム(国務省)のサイト U.S. Aid to Africa IIP, U.S. Department of State http://usinfo.state.gov/af/africa/aid_to_africa.html
G8 Summit 2005, Gleneagles, Scotland IIP, U.S. Department of State
http://usinfo.state.gov/ei/economic_issues/g8_summit_2005.html
?議会調査局(CRS)おん「G8サミット報告書」。Africa, the G8, and the Blair Initiative By Raymond W. Copson. CRS Report for Congress. Updated June 14, 2005. 16p.
http://fpc.state.gov/documents/organization/48619.pdf
?アフリカ諸国への支援について議論したアメリカンエンタープライズ研究所 Rhetoric and Reality: AEI Briefing on the G-8 Summit at Gleneagles American Enterprise Institute for Public Policy Research, June 30, 2005  
http://www.aei.org/events/eventID.1097,filter.economic,type.past/event_detail.asp
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