国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/06/21

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)6月21日(火曜日)貳
第1161号  
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韓国に保守派はいなくなったのか?
 「反共ナショナリズム」から「民族ナショナリズム」へ急旋回
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 日韓国首脳会談は不調に終わった。
 当然である。なにしろ相手は反日大統領。反日を過激化することで、かろうじて人気をつないでいるものの、ほかに何の能力もないひとである。

 しかし、韓国はなんと無能な大統領を戴いたことであろうか?

 朴正き元大統領への評価は、じつは韓国内で驚くほど高い。国民の七割から八割近くは朴政権のすすめた経済市場政策による「漢江の奇跡」を評価し、「開発独裁」はやむを得なかった事情があると理解している。ものいわぬ韓国の一般国民の意見だ。

 ところが「平和のままのファシズム」が韓国にも忍び寄ってきた。
 いまの韓国はいたづらな「反日」の狂奔、狂態が見られるが、保守派がすっかり沈黙してしまったことで、何故か反日が全体の世論のように錯覚しがちである。

 しかも読売新聞と韓国日報が実施した世論調査を見ると、竹島問題で認識の錯誤がピークに達し、日本と韓国では対照的な結果がでてきた。
日本では「日韓関係」が「良い」とした者が60%(韓国は11%、悪いが89%、日本側が信頼できるが59%だったが、韓国は「日本が信頼出来る」として者、わずか9%で「信頼出来ない」が90%。「北朝鮮に悪い印象」は日本で98%なのに、韓国では良い印象が65%。これほどの逆転は過去になかった。

  韓国における「親北路線」の加速は、たとえば韓国の国防白書から「北朝鮮に敵対する」という文言が掻き消えたことに象徴される。
反共を国是とした時代から、386世代(30歳台で、80年代に教育を受け、60年代生まれの人は「共産主義の怖さを知らない」)が主流となると、世の中の捉え方に変化がでるのも当然である。

 反共の砦として共産主義と対峙していた朴政権時代、韓国の知識人は「日本人は共産主義の恐ろしさを知らない」と言っていた。日韓のあいだで共産主義の地下運動が通底しあい、様々な政治キャンペーンを張っていた。

 朴政権は、意外に理性的であり、知日派でもあり、反共の国是ゆえに欧米および日本からの援助は増大していった。
 韓国はそれで経済大国として離陸できた。

 朴政権が突如終演し、軍事クーデタのあとの全、廬といった二つの軍人政権は「反共」ではあったが、同時に反日でもあった。
 かれらの路線変更は従来日本にいた「親韓派」さえも遠ざけ、信じられないことに大江健三郎、小田実といった左翼文化人らが韓国へ足繁く通うようになる。

 冷戦が終結した。保守、反共が勝利した。
トおもいきや、韓国では、このねじれ現象、金泳三政権でもっと酷くなり、たとえば加瀬英明氏が入国禁止処分、呉善花女史は「日本人がでっち上げた実在しない偽物」とかのキャンペーンに変わった。

 韓国内での反共知識人らは教養もゆたかだったが、どちらかと言えば「不戦勝」的なところがあり、甘やかされた側面があった。

 日本に亡命し、多くの日本人に散々世話になった金大中政権ともなると「約束」を何回も違えて日本に謝罪させ、挙げ句には五億ドルも北朝鮮に支払って雪解けを演出し、さらにカネをばらまいてノーベル平和賞をもらう。

 全斗喚政権まではかろうじて存在した、英語、日本語、欧州語に通じて、国際情報にもあかるく、日本との論戦を幅広く出来るスケールのおおきい韓国知識人も少数派に転落した。
かれらはナショナリズムに狂奔する左翼運動の前に孤独を余儀なくされた。
 「反共ナショナリズム」が左翼主導による危険極まりない「民族ナショナリズム」に変貌を遂げたのだ。

 こうして韓国内では保守派知識人と親日派は沈黙を続けているのである。
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(読者の声1)第1160号の(読者の声3)の記事は「北朝鮮」ではなく、「韓國(南鮮)」の地下鐵でのディスプレーです。太極旗(=韓國國旗)が見えます。これを見ると、韓國人のメンタリティーは「不可解の極み」と言はざるを得ません。
 引用します。「(読者の声3)北朝鮮で朝鮮人が日本をどのような凄まじさで子供に「反日」を刷りこんでいるか、或いは日本人を憎めと教育現場で、これほどえげつない教育をしているのか。このサイトをよくご覧下さい。それから北朝鮮政策を考え直しましょう。http://aog.2y.net/forums/index.php?showtopic=1550(ANO生)」

それから。第1159号で豫告された本、期待してをります。
以前、竹村健一のラジオ番組(TBS日曜=朝7時)でサワリは聞きましたが、先生が「廣東人は反中央、温州商人は東洋のユダヤ、それから東北人は…」と來た瞬間で竹村健一が話題を變へてしまつて、その先が聞けませんでした。私も、アグネス・チャン(香港人)が上海空港で意地惡された話とか好きですので、ジックリ讀ませて頂きたいと思ひます。
 これも引用します。「(宮崎正弘のコメント)次回作を予告しますが、これまで誰も挑んだことのない視点からの「中国人論」。秋に上梓します。仮題は『出身地別にみる中国人の性格』。これは過去百回以上におよぶ中国各地への旅行、数百数千人の中国人との付き合いから、小生が実体験した経験則をもとにしたもので、下書き350枚ほどは書き終え、夏休みの前半を推敲作業に宛てます。」
   (showa78)


(宮崎正弘のコメント)いろいろとご指摘、ご期待有り難う御座います。たちまち何十という方からご指摘頂きました。北朝鮮ではなく、南朝鮮の方と訂正します。

ところで竹村さんとのラジオ番組で、そんな発言もしていますか。記憶にありませんが、ということは、広東と上海の対立等というのは、きっと常套句で喋っていることだから記憶にないのでしょう。アグネスは広東人、上海は大嫌い。蒋介石の金城湯池だった上海の財閥は、結局は香港へ逃げ込みながら、広東の野卑な礼儀作法が嫌いときています。そしてどちらもが北京人は「愛国虚業家」として嫌っています。
(編集部より)多くのご指摘を頂きました。北ではなく南側の教育現場の写真でした。


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(読者の声2)ちょっとした情報を提供いたします。「ジャパンタイムス」は「社説」が特に酷いですね。近くの図書館に入っているので、社説だけコピーしています。親切にも「日本語の要約」があるので、英語の読めない方でも内容が判る様になっています。
 こんな投稿があります。
「在日米軍の削減」・・・米国内の軍事基地の多くを閉鎖しながら冷戦の遺物である在日基地がなぜ削減できないのかを明確に説明すべき(ヨシオ・シモジ)←あ、この人、日本人か?(「THE JAPAN TIMES」、6月某日)。
 理由、現在、東アジアでは米中が睨み合っているからね。在日米軍がいなくなったら、支那の難民が2億くらい押し寄せてくるのでは?
 あるいは、北朝鮮の工作員によって、あっという間に首都は制圧されるでしょうね(石原都知事が真っ先に血祭りにされるので、いち早く国外に脱出しないと)。
 ヨシオさん、あなたは支那か朝鮮のスパイですか?
       (JI生、早稲田)


(宮崎正弘のコメント)スパイもどきの投書を採用するメディアのほうにも重大な欠陥がありますね。
     

  ♪
(読者の声3)6月21日(火曜日)号の読者の声のカリフォルニア在住のSTさんのメールには私も同感です。日本のメディアがどんどん海外へ自分の国の立場をアピールしていかなければいけない。そう思います。
 私は台湾の大学院へ在学中ですが、台湾は一般的に親日といわれていますがそれは日本の教育を受けたことのある世代だけで、実際は多くの反日が存在していると思います。特に若い人は「南京大虐殺」のことを信じて日本は悪いという印象を持っていると台湾で生活していて感じました。私は彼らがそういう歴史観を持っているのは仕方が無いことだと思います。そういう教育を受けてきたのだから。問題は台湾に在籍している日本人が反論しないこと、日本人ということを誇りとせず、反日史観に同情する日本人、私は彼らに腹が立ちます。特に私と同じ世代(私は20代前半)の日本人の若者は反日史観でしか物を言えず、外国人に対して反論もできない。ものすごくがっかりします。これからは僕らが日本を背負っていくんだということを自覚し、日本人として正しい歴史観をもって外国人に「南京大虐殺は無かった」「なら毛沢東の虐殺はなんだったんだ?」とどんどん反論していかなければならない、そう思います。
   (TH生 台北)


(宮崎正弘のコメント)台湾の反日教育は若い世代にあらわれています。酷い教育をしたものです。ただ環境といい、周りの日本語世代が健全ないまの境遇からいっても、小生はそれほどの懸念を持っていません。


   ♪
(読者の声4)米国の歴史教育の現状をお知らせいただき感謝しています。反日宣伝については次の方法をお試しください。まず反日宣伝を論じる前に、現在の日本と米国の国防状況を話してください。単純な史実の紹介では相手は考えを変えないと思うからです。
 1.今日本人と米国人は中共の核ミサイルという脅威を共有している。
(中共は6月中旬青島から内陸に向けて潜水艦搭載ミサイルの実験を行い、米軍が確認した)米国全土は中共の潜水艦核ミサイルの射程に入っている。
2.米国における中共や北朝鮮の反日宣伝は、日本と米国の国防協力を破壊するための道具である。
3.だとしたら、日米両国民が反日宣伝を史実を元に真否を調査するのは重要なことなのではないか。以上を説明してから、個々の反日宣伝の虚偽性を暴露する。南京事件イツいては、否定の論拠は、南京事件は科学的に不可能である。日本は原爆を持っていなかった。南京の人口は陥落時は20万人、翌年春は25万人で増えている。その他写真は偽者。「物証のない「証言」は芝居にすぎない」など。蒋介石がナチスドイツの軍事顧問団を雇って支那兵の訓練をしていた史実。
4.支那事変については以下のホームページが参考になると思います。
 支那事変の真相  日の丸時評  http://www17.ocn..ne.jp/~maru/
   (MO生)

   
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(読者の声5) 「反日暴動」を切っ掛けに炙り出されてきた「反日議員」「歴史音痴議員」。此れは酷い、幾ら何でも此れは酷い。自国の歴史に希薄で、世界に胸を張れない連中が政界にこんなにも多く居るのか、と思うと情けなくなります。こんな事だから19日投稿の(X生)みたいな頓珍漢な人が産まれ出て来るのですね。河野太郎もまた然りで、段々と華之 傭兵のコピ−として其の色彩を鮮明にしてきました。『歴史認識の問題は国際裁判處に判断を仰いではどうか、と僕は提案した。』と胸を張って言った民主党の参議院員がいましたが、全く行く末が空恐ろしくなります。
       (TK生、佐賀)


(宮崎正弘のコメント)「江の傭兵」(河野洋平)は「胡の傭兵」になったのかと思っていたら「華之傭兵」という表現もあるのですね。


   ♪
(読者の声6)アメリカの大学で、「南京虐殺はなかったと、つたない英語で反論するのが大変だ」との読者のメールが紹介されていましたが、宮崎先生も執筆なさっている正論7月号に下記の記事がありました。アメリカの留学生が読めたら是非読んでください。
 江崎氏は最後にアメリカを舞台にした反日宣伝には日本側も英語で反論すべきであるとして、日本会議国際広報委員会を設立し、日英バイリンガルで『再審「南京大虐殺」』(明成社)を刊行した結果、アイリス・チャンが主張した「南京大虐殺=ホロコースト論」はアメリカでは語られなくなった事実を紹介している。そして中国の反日宣伝に断固として反論するしかないと論じている。
(豊島区某)
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