国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/06/05

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)6月6日(月曜日)
通巻第1144号 
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バイカル湖の豊穣な水をめぐる中ロの静かなる暗闘
水の供給をパイプラインで中国へ売る計画が動き出した
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 深刻な水不足に悩む中国。
 シベリアの石油運搬ルートを日本から横取りして、先に大慶へ繋ぐパイプラインのために北京はモスクワへ30億ドルの手付け金を支払った。
 日本は出し抜かれた。

 つぎはバイカル湖の水を買います。
この注目すべき水をめぐる動き、即ちバイカル湖の水をパイプラインを敷設して中国まで運ぼうという希有壮大な計画が静かに走り出したのだ。

 バイカル湖の水をモンゴルを経由して中国の内蒙古省までパイプラインを敷設し水不足に悩む中国へ供給したらどうか、と両国の関係者が真剣に討議しあっている(「チャイナ・ディリー」、5月24日付け)。
 
 すでに2004年にはロシアが、水供給ビジネスへの民間企業の参入を認め、河川、湖沼の私営化を認める法案を通過させている。ただし同年2月19日付けのノーボスチ通信は「バイカル湖は例外であり一切の私営化は認められない」とする経済貿易発展省ムハメドツシカノフ副大臣の通達を報じた。

 だから中国側の水資源担当当局者は先の報道を打ち消し、「そういう計画もなければ外国との合弁プロジェクトのはなしも一切無い」と否定した(新華社、5月26日)。

 ソビエト時代に、バイカル湖の水の輸出プロジェクトに実際に取りかかったことがあり、当時の計画では2225キロの運河建設だった。
 しかしソ連の地球環境専門家が「そのような巨大運河は地球全体の水のバランスを不安定にする」として猛反対、計画は頓挫した。
 
 2002年にはモスクワ市長のルシコフが旗振り役とつとめて、カザフスタンからウズベキスタンへ200メートル幅(深さ16メートル)の運河建設を提案、これまた商業可能性検討プロジェクトが動き出した。


 ▲プーチン政権のエネルギー・マフィア

 ルシコフ計画では中央アジアからシベリア南部にかけて合計350萬ヘクタールの土地が新たに潤い、資金は国際ユーラシアコンソシアムを設立すれば集まるとする壮大な提言内容だった。

 専門家の積算で総工費200億ドルという投資金額を提示され、あえなく挫折。
 ロシアのメディアは「こういう計画をエコノミストに検討させるのは間違い、精神科医に相談させろ」とルシコフを徹底的に揶揄した。当然ながらリシコフを敵視するプーチンらのエネルギー・マフィア・コネクションがプーチン礼賛のメディアを駆使して妨害したのだ。

 こうした経緯を熟知する西側のエネルギー関係者は、中国への唐突なる方向転換も経済繁栄の中国のカネをあてにした露骨さがあり、「むしろ中国側がロシアの反応を試そうとしてアドバルーンをあげたのだ」と推定する。
 
 バイカル湖はシベリア東南部、付近の大都市はイルクーツクやチタ。このあたりへ行くと驚かされるのは中国人の進出である!行商人からビジネスマンまで、イルクーツクの街はいつの間にかチャイナタウンとなっている。
 
 バイカル湖は2500万年前にできた清澄な水をたたえる世界最大級のもので、96年には世界遺産に登録された。
あり余る水資源を有効活用しようとイルクーツクやチタの地方政府、ビジネスマンは協議会を結成し、実は90年代初頭から中国への水輸出の可能性を探ってきた。

じっさいに2004年にはイルクーツクから経済使節団が遼寧省瀋陽を訪れて水輸出の打診をしている。
最初は蒸留水のミネラルウォーターとして、(ブランド名は”バイカルスキエウォディ“<バイカル湖の水>)。
この水会社の株主には東シベリア鉄道、東シベリア河川運輸など。かれらは過去45年間バイカル湖の南部にある化学工場から汚染された排水が流れ込んでいる事実を軽視している。
 
 すでに周知のように中国の300以上の都市では飲み水が不足し付近の河川が汚染されているため、節水に加えて飲み水を禁止している。中国の水需要はとどまるところを知らない勢いで急増している。
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(読者の声1)金泳三は日帝の遺物として朝鮮総督府の建物を破壊・撤去したが、それならばなぜ、鉄道、大学(建物だけでなく)、製鉄工場をはじめとした各種工場、その他憎っくき日帝の残した諸制度をすべて廃棄して、新生した大韓民国としての独自性あるものに換えなかったのか。とにかく中途半端で一貫性のない「恨」のみ強い国である。そして困難な事態に陥ると臆面もなく援助、救助を求めてくるのだ。
 その金泳三を天下の早稲田大学は「特命教授」として迎えているのだからお笑いである。ところがこのお笑いにも「落ち」がついたようである。
去る四月十四日、金泳三は(近頃日本はかなり右傾化し、驕慢になって謝罪しない)ので契約期間が二年残っているが、もうこれ以上早稲田で講義は行わない。と宣っているのだ。
 早稲田大学は、李登輝先生の講演や、イラクのサマーワで活躍した佐藤1佐の講演も、「諸般の情勢に鑑み」中止するという、変な大学になってしまっているようだ。大学中枢部がサヨク・ウイルスに侵食されているのでは…。  
(AD生、堺市)


(宮崎正弘のコメント)寺嶋某やら、おかしな人達を早稲田は教授に迎えていますね。しかも植草一秀氏ら、まともな教授を追い出す。中国からの留学生が一番多いのも同大学で、江沢民が講演に言って驕慢なはなしをしました。
 過去一年間に亘って、『月刊日本』は「しっかりしろ“早稲田」を連続特集しており、読み応えが有ります。かくいう小生の母校でもありますが。。。


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(読者の声2)先週の金曜日、初めて先生の講演を聞きにでかけました。友人から先生の話は面白くて為になるとは聞いておりましたが、実際に講演会場はぎっしり、はじめから終わりまでユーモラスに、しかし箇条書きのメモを取らなければならないほど、結局は内容が豊富で、論理的で、これほど愉しませていただける機会は久しぶりの得難い体験でした。
 著作を直接耳できくような機会でした。
      (GH生、足立区)


(宮崎正弘のコメント)それは光栄であり、かつ欣快です。講演は年間70回ほどこなしていますが、聴衆の反応が冷ややかで熱が入らないケースも一年に一回ほどあります。とくにノンポリの企業研修など。こういう場合は最初から最後まで冗談を飛ばして終えておりますが。。。
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創刊日:2001-08-18  
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