国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/05/28

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)5月29日(日曜日)
通巻第1136号 
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香港でも9月3日から抗日戦争勝利のキャンペーン
 政治宣伝謀略の概要が判明、映画や写真を使っての洗脳を徹底化
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 言論の自由が奪われつつある香港では一部の親共派、北京の第五列などが共催で「抗日戦争勝利60周年記念」の各種キャンペーンを開催するという。

「香港各界活動準備委員会」なるでっち上げ団体の説明では「これまで未発表だった香港の抗日戦争期の史料と実物を展示する。香港では史上最大規模、開催期間も最長の抗日戦争記念行事となる。準備委員会は延べ30万人の香港市民が一連の行事に参加すると見込んでいる」そうな(「人民日報」5月27日付け)。 

   この準備委員会は香港の680団体と340人の「著名人」とやらで構成され、「香港市民の愛国主義精神を鼓舞し、『一国両制』の事業を引き続き前へ推し進め、とりわけ青少年に対して多彩な公民教育と歴史教育とする」などとしている。
 四月の「反日デモ」と同様に、これも「やらせ」であることは明瞭である。

  香港の反日キャンペーンの第一弾、写真展「抗日戦争期の香港」は6月3日から。また香港在住の「抗日ゲリラ」と学者の座談会、香港抗日戦争遺跡の一日観光、抗日戦争歴史知識クイズ大会、日本による歴史歪曲に反対する署名など(どなたか香港の読者のかたのレポートをお待ちします)。

香港はイギリスの植民地だったが、そのイギリスの悪辣な阿片による収奪などは完全にネグレクト、そもそもこういう政治キャンペーンにまじめにとりくむ香港人は例外的、かれらはホンネにおいて反北京であり、もし積極的にこのキャンペーンに参加する香港市民がいたら、いまのところ北京に面従腹背。「反日」は反政府、反中国の代替表現とみてさしつかえあるまい。

 準備会では、このほかに「優秀な」学生を中国本土ツアーに招待し、抗日戦争の歴史を“実地調査”させたり、抗日戦争の歴史書籍、写真集、VCD、記念特別号、抗日戦争映画など一連のキャンペーンを年末まで続ける。
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(読者の声1)いやはや痛快、抱腹絶倒。宮崎さんの出演されたラジオ番組(27日、ラジオ日本)。大阪でも綺麗に聴くことが出来ます。東京の友人に尋ねたら、むしろ昼間は東京のほうが聞き難いので、テープをとれと言われました。
 それにしても飛び入り参加の平沢勝栄議員が御新著『中国よ、反日ありがとう』を激賛されていましたね。大阪の書店では明日入荷の由でしたので、すぐ買いに走ります。
 中国語に「嘘」という語彙はないとか、北京に陣取るのは「愛国虚業家」とか、それから「呉儀る」(ごぎる)なる流行語は「自ら依頼してドタキャンして相手が悪いという」とか、抱腹絶倒の連続でした。むしろ中国とはなんとも哀れな国という印象を持ちました。
 ますますのご活躍を祈ります。それから宮崎さんはテレビがお嫌いとミッキーさんが言っていましたが、是非テレビにも出てください。
    (ON生、枚方市)


(宮崎正弘のコメント)平沢さんは「こんな面白い本は久しぶり」と言って、ちょうど本会議が流れたので国会から麻布のスタジオに駆けつけられました。前日、ある酒席で加瀬英明さんは、「呉儀がドタキャン帰国したのは、宮崎さんの本を読んだ所為でしょうね」とキツーイ冗談を言っていました。ようやく発売になったホヤホヤの本を中国から来日したばかりの人が先に読める筈はありませんが。。。



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(読者の声2)「國際ニュース・早讀み」を毎囘樂しみにして居ります。一つだけ氣になつたことを指摘しておきたいと思ひます。 
 臺灣に逃げ込んだ蒋介石政權、つまり、日本が大東亞戰爭で對戰した相手の當事國である中華民國は、サンフランシスコ講和會議には招請されませんでした。しかし、對戰當事國であつた中華民國との間で戰爭状態の終了手續が必要と判斷した日華兩國は、サンフランシスコ媾和條約を原則として、同條約の發效日である昭和27(1952)年4月28日に日華平和條約を臺北で調印しました。 
 尤も、昭和47(1972)年、日本は日中共同聲明で、中華人民共和國政府を中國唯一の合法政府として承認し、日本が中華人民共和國と國交を樹立するとともに、日本國政府は日華平和條約は終了したとの見解を表明し、中華民國政府は對日國交斷絶を宣言した、と云ふ經緯があります。 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E8%8F%AF%E5%B9%B3%E5%92%8C%E6%9D%A1%E7%B4%84)より引用しました。
(牛頭主人)


(宮崎正弘のコメント)そうでした。もっと厳密に言えば1972年の日中共同声明は「唯一の合法政府」を日本は「留意し」「尊重する」と表現しておりますものの、「認定」はしておりません。直前の佐藤内閣までは「北京政府」と言っておりましたから。
 あの時は田中角栄主導の外交を稚拙拙速である、として、自民党内に猛然とした批判がおこり、「『ひとつの中国』と主張しているくにがふたつある」というのが、事実上の認識でした。


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(読者の声3)今週、慶応大学で海外の学者を招いて「日露戦争100周年記念国際学術会議〜第ゼロ次大戦1904−1905年の戦いを再評価する」をやっていたようです。
 27日には、経団連ホールで一般聴衆を対象にシンポジウムをしていました。メンバーは入江昭、オレグ・アイラペートフ、ブルース・メニング、イアン・ニッシュ、ドミニク・リーベン、加藤陽子、横手慎二でした。
米陸軍指揮幕僚大学のメニング教授は、実戦内容やインテリジェンス、当時の将軍達の言説・行動に通じていて興味深い発言でした。
日露戦争の正しい位置づけは、零次大戦よりは、『第一次大東亜戦争』であると思います。
戦後の占領軍により禁じられ未だにタブー視されているこの「大東亜」という言葉が抵抗なく日本人の口から発せられるようにしたいものです。その意味からもぜひ9.3のパーティーのタイトルを『日露戦争(第一次大東亜戦争)勝利記念祝賀会』というようにして頂ければ無上の幸せに存じます。
    (HN生、丸の内)


(宮崎正弘のコメント)貴重なご意見として承っておきます。小生は協力者のひとりですが、主宰ではありませんので。固いイメージの民族派保守派総決起集会ではなく、広い裾野の、温和で、しかしじわりと日本の誇り、伝統への矜持を回復できる機会をつくろう、という主旨です。
 ところで対馬では日露戦争百周年の盛大な催しが開催され、西村真悟議員や評論家の加瀬英明氏らが駆けつけた様子です。
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