国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/05/11

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)5月11日(水曜日)
通巻第1120号   
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今号はニュース解説がありません。

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<<今週の書棚>>

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八木秀次『国民の歴史』(扶桑社)
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 西尾幹二初代、田中英道二代のあとを受けて「新しい歴史教科書をつくる会」の新会長としても八面六臂の活躍を続ける八木さん。あれほど多忙なのに、一体いつ、こういう大著を仕上げる時間があるのか、と不思議に思うよりも素直に感動してしまう。
 いつも「路の会」(西尾幹二氏中心の勉強会)がはねてから酒席に移るけれども、この恒例の二次会のあと、若手だけで三次会を会場近くのショット・バアへ行くことが多い。八木さんはビールを飲んでも決して酔わない人である。その替わり強い酒も飲まないけれど。
 さて本書は浩瀚420ページもあり、頂いてから一ヶ月半、書棚に寝ていた。
 何を隠そう、よむ時間がなかったという言い訳より、この本の厚みが読書への挑戦を遠ざけたのだ。
 ようやく通読して、これは過去の八木節の集大成であることがわかった。
独断と偏見でもの申せば、本書の肯綮は第六章第四節「縦軸の哲学で国家の再生を」の箇所である。八木さんの引用するエドモンド・バークは、中川八洋氏もよく研究して一冊をものにしたほどの保守主義哲学の大家であり、「国家は先祖と原題の我々及び子孫の共同事業」と言い残した。
JFKが演説でよく引用した上杉鷹山は「国家は、先祖より子孫へ伝え候国家にして、我れ私すべき物にはこれ無く候」と言い残した。
 これらを明解に咀嚼しなおした八木用語に言い換えると「我々は祖先から子孫へとつながる時間軸の中間点にいるにすぎないのに、あたかも一世代で完結するかのように振る舞い、国家を私有物のように扱っていはしないか。この歴史ある祖国を傷つけることなく、次の世代に譲り渡したい、という思いに尽きる」と決意を述べられ、さらには「日本という国家を永遠に存続させたいという思い」が動機となって本書に挑んだ経緯が書かれる。
 この基調が女帝論へのするどい反論ともなって結実している。
 国家の縦軸として重要な五つの要素とは、
 1)国防 2)慰霊、3)教育、4)家族、5)道徳である、と八木さんは理論づける。なるほど、この五つは戦後日本人がおおいに粗略に扱い、とくに国防を忘れ、慰霊を軽んじ、教育を左翼へ丸投げして家族の価値観を台無しにし、モラルは崩壊したままである。つまり現代日本は国家とは言えない。
 しかし八木さんは「これは特殊な現象ではない。嘗てのアメリカやイギリスにおいても実は同様な次期があった」。
それを再生したのがサッチャーとレーガンだったのだ、として詳細に英米の復活の過程を検討している。
また怪しげなジェンダー・フリー、男女共同参画、夫婦別姓、ゆとり教育など左翼が巧妙に連合して立法化し、或いは立法化しようと蠢動をつづける。こういう反国家的行為にふける連中をブキャナンは「文化マルキスト」と名付けたことなど、辛辣な左翼批判がつづく。
 ようやく読み終えたが、読後感は重い。憂鬱な日本の現状を、しかし私たちは一つづつ変革し是正し、このくにを子孫に永劫に伝えたいものである。
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(読者の声1)初めてメールを差し上げますが、私は現在早稲田大学大学院に通っている、32歳になる青年であります。
 宮崎先生のメールマガジンは、いつも楽しく、そして熱心に拝読させていただいて
おります。ところで
「日本の奮闘によってビルマはイギリスの植民地支配を脱した。そのことを、この国の歴史教育では教えている。中国とはまるで違う。ちゃんと日本の貢献をおそわっているからミャンマーの国民は篤実なほどに親日的なのである(もっともヤンゴンの軍事博物館の展示には日本の侵略と説明されている由だが)」。
 とありますが、親日であるミャンマーの博物館に、「日本の侵略」と表示しているのは、ミャンマーの「華僑」による「圧力」があったためでしょうか、あるいは、支那中共が日本からのODAを「転用」して、それを盾にしてミャンマー政府に「圧力」をかけているためでしょうか? もしかしたら、支那中共が「軍事的圧力」によって、このような展示表示に変えさせているということはないですよね(コワッ!)。
 ちなみに日本のカラオケ店において、「日本の軍歌」の数が年々少なくなっていることに疑問を抱いた西尾幹二先生が、ある時、店の店員に尋ねたところ、「いや、中国からの圧力があって、軍歌をなくせとうるさいんですよ」という返事が返ってきて絶句したという話を、西尾先生の著書の中で目にしたことがあります。恐るべし、支那の謀略・・・。
         (IJ生 )


(宮崎正弘のコメント)シナの圧力で軍歌が減っているなどと言うことはあり得ませんよ。商業主義から言って、カラオケへ行く世代が軍歌を歌わないのです。知らないからです。軍歌を歌えるカラオケは限定されていますが、それこそ全局揃っています。中国でカラオケも、そこら中にありますが、中身は日本のソフトですから、カラオケのソフトのなかに当然ながら軍歌が組み込まれています。それをメニューから消しているだけです。
 アカペラで日本の軍歌を歌っても別に問題はありません。ただし日本人相手のクラブだけでね(苦笑)。     
 台湾のカラオケはちなみに軍歌なんでもあり、三月にも藤井厳喜さんと現地の人達との三次会は軍歌パレード、当方が気が引けたくらいでした(苦笑)。


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(読者の声2)小泉さん、なぜオランダにまで謝罪しなきゃならないの?
 だいたい、オランダは450年間インドネシアから略奪・収奪・搾取を繰り返し、わずか数日で日本軍に追い出された。日本はインドネシアを独立させるために占領したのです。だいたいオランダはインドネシアに共通語さえ制定しようともしなかった。
 黄色いサルにしてやられたのが余程くやしかったのか、オランダ軍は日本敗戦後再びやってきて再び占領。その際の仕返しは残虐を極めたことでしょう。インドネシアが独立宣言したそのあとに時代錯誤の植民地支配を継続しようとしたが、日本軍の指導の下、独立戦争になり、インドネシアの勝利。
 しかも、過去同国の女王はこともあろうに宮中晩餐会で「日本兵はオランダ兵を虐待した」とヌケヌケと言い放ったずうずうしい国である。しかも、独立の際に「独立金」を請求している。謝罪するのはオランダである。
おっと、北の地元紙でなくてごめんよ。
サンフランシスコ講和条約1952年4月28日発効して初めて日本は世界から独立国として認めれる事になる。この調印は 日本は1951年サンフランシスコ平和条約で48カ国と講和を結び、多くの国が賠償を放棄したが、日本は個別に二国間協議を行って賠償問題を解決すると約束し、日本はその通り実行しました。
各種請求権を含めて日本が何らかの賠償を行った国は25カ国以上にのぼります。中には、インドやラオス、カンボジア等のように、「アジア諸国の独立に寄与した日本に賠償は請求しない」と声明した国々にも何らかの補償を行いました。それらの総額(借款を除く)は1兆362億5711万円にものぼります。ここで最後までゴネタ国がオランダです。
オランダとの私的請求権解決に関する議定書(1956.3.13/1956.6.1)。損害賠償請求権1000万ドル(36億円)。 これは詳細が出ている資料がある。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%88%A6%E5%BE%8C%E8%A3%9C%E5%84%9F%E6%9D%A1%E7%B4%84%E4%B8%80%E8%A6%A7
(日本の戦後補償条約一覧)
本当にこういう’馬鹿な歴史音痴、米つきバッタ外交をアジア地域以外にまで行きばら撒くとネットで世界に配信されて今まで好意的に中国の「反日デモ」を見ていた海外報道機関も日本の見方ではなくなり離れてゆきます。ドイツは講和条約を締結して、近隣周辺国に謝罪もしていません。謝罪したのはナチスのユダヤ人虐殺についてだけです。
これは徹底して個人補償して謝罪しています’。だから日本と同じように同盟国だったのにと過去を蒸し返されると不利になるから一層、日本から距離をとり 海外メディアにも働きかけて日本の外交批判の方へ行きます。
 (YK生)


(宮崎正弘のコメント)「ムルデカ」という映画を見ると、インドネシアがどれほど日本に感謝しているか。村山首相がアジア歴訪の折りにマレーシアなどから「謝罪?そんなこと、いい加減にしたらどうか」と釘をさされました。
アジアにあるのは「中国の脅威」、そのため日本よ、しっかりしろというエールです。どうしてこんな単純なことを外務省もマスコミも読み違えるのか。ひょっとして意図して読み違えているのかも知れませんが。
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(サイト情報)米国防省が世界的に進める米軍の再編をチェックするために2004年に設置された米連邦議会の海外基地見直し委員会(Overseas Basing Commission)の「中間報告」。なお最終報告書は8月15日までに公表される。
(1)海外基地見直し委員会レポートのサイト
http://www.obc.gov/reports.asp
(2)May 9, 2005 Report to Congress Commission on the Review of Overseas Military Facility Structure of the United States 
http://www.obc.gov/documents/OBC%20Report%20to%20Congress%208%20May%202005.pdf
(3)Chairman's May 5 Statement
http://www.obc.gov/documents/Chairmans%20May%205%20Statement.pdf
(4)Conclusions and Recommendations regarding the May Report     
http://www.obc.gov/documents/OBC%20Conclusions.pdf
(5)米軍再編に関する参考資料(福岡アメリカンセンターのサイト)。
http://fukuoka.usconsulate.gov/wwwh3ads.html#transformation
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(三島由紀夫研究会公開講座の御案内サイト)
http://www.nippon-nn.net/mishima/koza/
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<<自治問題調査会 勉強会>>

 あの熊本出身のラスト・サムライ、元ペルー大統領アルベルト・フジモリ閣下が縦横に世界情勢を語ります。
横濱周辺の皆さん、絶好の機会です。どなたでも御参加できます。
         記
  とき    5月27日(金曜) 午後六時
  ところ   横浜西口(三越裏)かながわ県民サポートセンター304会議室
  講師演題  アルベルト・フジモリ元ペルー大統領閣下
  会費    おひとり 2000円
  問い合わせ (045)263−0055
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(おしらせ)小誌、5月16日号(月曜)は休刊の予定です。◎
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     <<宮崎正弘のロングセラーズ>>
http://www.nippon-nn.net/miyazaki/saisinkan/index.html
『中国のいま、三年後、五年後、十年後(改訂版)』(並木書房、1575円)
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円) 
 (宅配便による注文は下記サイトでも取り扱っています)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-form/ref=s_b_rs/250-2645852-0546630
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◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
小誌の購読は下記で登録できます(↓無料)
http://www.melma.com/mag/06/m00045206/a00000060.html
(↑この左欄をクリックされると過去4年分の小誌バックナンバーが閲覧可能)
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(新刊予告)宮崎正弘の新刊が月末(5月27日)に二冊でます。
?『瀕死の中国(ドラゴン)』(阪急コミュニケーションズ刊)。
?『中国よ、“反日”ありがとう(これで日本は普通の国になれる)』(清流出版刊)。
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所2005 ◎転送自由(ただし転載は出典明記)
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