国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/04/27

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)4月27日(水曜日)貳
通巻第1112号  
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米国へ亡命した知識人らはいかなるコメントをしたか
 中国共産党は「愛国」を語る資格があるか。「反日」は政治道具だ
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 米国へ亡命した中国の知識人らは反日暴動を、庶民の感情の発露、自然発生デモなどと見ていない。
かれらは反日デモをいかに総括したか?

『北京之春』を主催する胡平(主幹)は、
「中国共産党は抗日戦争の主体でもなければ八カ国連合軍の一員でもなかった。その強烈な劣等感から過度の反日歴史改竄となる。政治の暗黒、官僚の腐敗、困窮する農民、失業のあえぐ労働者、庶民は開発ブームにも乗れず、満足な家にも住めず、子供を学校へやることさえ出来ない。「反日」なんぞ、いったい彼らと何の関係があるのか?」


呉国光(趙紫陽のブレーン)は、
「中国共産党が愛国を吹聴する資格などあろうか? マルクスは労働者に国境はない、と国際的な共産主義を説いたように、共産党は外国製であり、しかも共産主義が中国においてすら破産した事実は明白である。これを、庶民や青年のあいだにとくに強い民族主義的情緒や愛国主義なるものに訴えて誤魔化し、庶民を利用しようとしているが合理的でもない。かれらは共産党の利益のためには愛国とか民族の利益とか、利用できるものを手段化し、利用しているに過ぎない。かれらのいう愛国は偽物である。選挙もなければ表現の自由ももたない中国の民衆はいずれ、党の鼓吹する「愛国」にはなんらの価値がないことを知るべきである。


林保華(NY在住評論家)は、
「北京政権は反日を騙しの材料に使った。内政的需要がそうさせたのだ。いま百万人もの退党運動や台湾への反国家分裂法へのリアクションの強さを目撃して、反日情緒を梃子いれし、海外華僑もついでに駆使して、日本の国連常任理事国入りを阻止しようとしている。これで日中関係はもっと悪化しようが、反国家分裂法が日本と米国の安全保障の絆をむしろ強めてしまったように、中国共産党の硬軟使い分け戦術は逆効果を産むだろう」
 しかも「日本国旗を焼き、日貨排斥を訴えて、外国資本が株式、不動産市場から撤退すれば、困るのは胡錦濤自身ではないのか?」
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(休刊予告)小誌は4月29日より5月6日までの連休中は休刊となります!
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(読者の声1)早速『WILL』を購入し、宮崎さんの論文を拝読しました。台湾の許文龍さんが脅かされて台湾独立を放棄するような、「転向声明」を書かされ、岡崎久彦氏は「許氏は、金輪際あんな文章は書かない」と言ったように、この中国の巧妙な恐喝は、やがて日本企業に及ぶだろう、と悲しくも剣呑な予測をされておられます。じっと考え込みました。日本企業はそれでも、なぜああいう危険な国に出ていくんでしょうか?
       (HD生、甲府)


(宮崎正弘のコメント)甲府も四川省成都と姉妹都市、その成都のイトーヨーカ堂がまっさきに暴徒に襲撃されました。進出するまでは猫なで声、もう引き返さないというレベルまで巻き込んだと中国共産党が総括したら、こんどは脅しにかかります。台湾企業は、じつに八割が実損を出している、という数字があります。日本企業も、利益を上げている企業は二割もないでしょう。それでも中国へ中国へとなびくのは、日本の周りをみる「空気」と、独自の判断が出来ない経営者があまりにも多いからという要素も加味しなければならないでしょうが。。
(編集部から)このほかにもWILLを読んでの読後感をたくさん頂きました。


   ♪
(読者の声2)貴誌4月27日付け「連戦訪中」の記事を読んで、それから毎日新聞を読みました。曰く「(中国の)党機関紙、人民日報など中国各紙は連日、連戦主席の訪中を大きく報道し、歓迎ムードを盛り上げている。中国側が同意した連氏の訪中日程は少年時代を過ごした西安や重慶を再訪する「感傷旅行」の側面もあるが、クリントン米大統領(当時)が98年に行ったのと同様に北京大学での講演も用意、国賓級でもてなす準備を進めている。(中略)報道によると、中台関係のキープレーヤーである米国のブッシュ政権は連、宋両主席の訪中を「関係改善への一助になる」と歓迎しており、中国側への追い風になっている」と、先生の分析(台湾国内では反対が多い)と百八十度ちがう観点で報じています。
 この違いをどう読めば良いのでしょう。
        (IY生、山形)


(宮崎正弘のコメント)ブッシュ政権は「表向き」歓迎と言わざるをえないでしょう。しかし駐台湾大使のダグラス・パールが訪中直前の連戦とあったときの内容をしりたいものです。あまり勝手に走るな、とでも牽制したのでしょう。
中国各地で歓迎ムードを「演出」するのは中国共産党の得意芸ですから、歓迎行事が目白押しだからと言って、それは必ずしも歓迎ではないことも屡々です。
典型は台湾企業です。進出前は赤絨毯で迎え、パトカーで先導し、大宴会をもよおし、「なにも問題はない」と笑顔笑顔でした。抜けきれないほどに進出を深めるや、脅迫につぐ脅迫です。この深謀遠慮をわからないと、日本企業も二の舞を踊らされる懼れが高まります。
 ところで報道されたように昨日の台北空港は数千人が大乱闘を演じました。連戦訪中はそれほどのイシューでした。
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『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
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